更新日:2024年10月09日
海外限定モデルも含めれば、グランドセイコー(GRAND SEIKO)が猛プッシュ中のカラーリング「赤」。またも、魅力的な「岩手山パターン+スカーレットカラー」のSBGH345が新たにリリースされます。
2024年新作の“夏の穂高連峰の朝焼け”SBGE305(※キャリバー9R 20周年記念限定モデル)に続き、再度「赤」をチョイスしてきましたね。
グランドセイコーSBGH345/横40.0mm× 縦46.2mm×厚さ13.3mm、エバーブリリアントスチール製ケース、メカニカル 自動巻(手巻つき)キャリバー9S85搭載。希望小売価格:924,000 円(税込)、2024年3月発売予定
“夏の穂高連峰の朝焼け”SBGE305は「赤×黒」のGMT搭載スプリングドライブモデルでスポーティー要素強めでしたが、本作SBGH345は「シンプルな3針+デイト表示」でシックな雰囲気です。
文字盤の模様やケースデザインなど、細かなディテールは異なりますが、パッと見の色合いでは“赤富士”SBGH327や“レッドドラゴン”SBGH323が近いですかね。⇒「SBGH345のケースデザイン」へ
それでは早速、2024年新作SBGH345の各種詳細へと迫りましょう!
1967年誕生の「初代44GS」が創り上げた「セイコースタイル」をベースに、時代にマッチした“日本の美学と品格”を体現し続けるグランドセイコー。
現代風にアレンジされた「44GS現代デザイン」は、本作SBGH345にも、定番のスタイルとして、しっかりと受け継がれています。
≪SBGH345の基本情報≫
「穂高連峰の険しい岩肌」「鮮やかな夏の朝焼けの情景」を再現したSBGE305はつるっとしたダークレッド文字盤でしたが、本作は定石通りにGSファンお馴染みの「岩手山パターン」を緋色に組み合わせてきましたね。陰影に富んだ赤みでカッコいいです。
SBGE305新作記事で「岩手山パターンが文字盤にあれば・・・」と話題に出しましたが、本作SBGH345に採用されていたのですね、まさかタイムリーな話題だったとは露知らず、です。
ほぼ同時期にリリースされた、2024年新作繋がりのパステルカラー“桜隠し”SBGH341&“桜若葉”SBGH343はブライトチタン素材でしたが、SBGH345はスーパーステンレスの「エバーブリリアントスチール」をケースとブレスレットに使用しています。
『日本の美しい風景はグランドセイコーのインスピレーションの源になり、そのデザインに独自性を与えています。このモデルのダイヤルもまた、自然が織りなす美しい情景を映しています。その源泉となったのは、岩手山を赤く染める朝焼け。グランドセイコーのメカニカルウオッチがつくられる「グランドセイコースタジオ 雫石」から望む荘厳な岩手山が朝の光を受け、幻想的な深い緋色に変わる僅かな時間の情景をダイヤルで表現しました。』
深みのあるスカーレットカラー(緋色)と岩手山パターンのゴツゴツした凹凸の組み合わせは、朝焼けのマジックアワーを切り取ったような、自然美を楽しめること請け合いです。
SBGH345のセールスポイントも詳しく見ていきましょう!
荘厳な岩手山を真っ赤に染め上げる朝陽の緋色と、無数の細かな筋模様が散りばめられた岩手山パターンのダイヤルは、大胆かつエレガントな調和をもたらしています。派手過ぎるように思える赤文字盤ですが、見ていると吸い込まれそうな奥深さを感じさせますね。得も言われぬ、妙味があります。
かなり主張の激しい明るめの「赤」ですが、オシャレ業界では「ネイビー×レッド」は王道コンビとしても知られています。紺色のスーツにバシッとSBGH345を“指し色アクセサリー”代わりに使用するのもアリですね。大人のオシャレさを演出するのにも役立ちそうです。
既に、定番カラー(青や白、黒)の腕時計をお持ちの方は、遊び心溢れる二本目として、本作をチョイスするのはいかがでしょうか?
ピアゾ通(?)の方からすると、見慣れた感もあるGSの赤文字盤。2023年下半期の海外限定モデルに絞っても、“赤富士”SBGH327や“レッドドラゴン”SBGH323、“諏訪湖の夕暮れ”SBGE299など、ビビッドな赤系統は多く続いている状況です。
本作SBGH345ご購入検討者の方は、「赤文字盤+その他模様(放射パターン、床もみじなど)」の出来栄えを事前に見比べておくことをお勧めしますよ!
その他の岩手山パターンでは、オリーブグリーンカラーの欧州限定モデルSBGW303もシブい雰囲気を醸し出しており、本作との違いを把握しておきたいところです。
SBGW303は落ち着いた温かみのある「オリーブグリーン&岩手山パターン」で、秋の黄昏時の澄み切った空気(※「岩手山 秋の夕暮れ」)を巧みに再現していました。
岩手山パターンを使用したレギュラーモデルSBGH299(白文字盤)とSBGH301(黒文字盤)、SLGH019(青文字盤)については後ほど「SBGH345の値段」にてご紹介します!
「融」の文字を美しく反射するエバーブリリアントスチール製ケース
本作のもう一つのウリは、先進素材「エバーブリリアントスチール」をケース&ブレスレットに使用している点でしょう。
時計業界では、高性能ステンレス鋼(※ロレックスの904Lやショパールのルーセントスティールなど)の導入が進んでいますが、グランドセイコーのエバーブリリアントスチールも世界屈指の耐食性を誇ります。
「ステン(stain=汚れ・サビ)+ レス(less=ない)」の名の通り、錆びにくい材質として知られるステンレススティール(SS)ですが、「腐食」は避けて通れぬ命題で、開発の余地を残しています。
そんな状況下、グランドセイコーは3年以上の開発期間を経て、孔食指数40超えの「エバーブリリアントスチール」採用モデルを2022年に発売!一般的なSSの性能数値を遥かに超越した、“永遠の輝き(エバーブリリアントの和訳)”で、サビから腕時計を美しく、長く守ります。
*注*孔食指数とは、錆びにくさの評価基準の一つ。従来のSSが20程度、ロレックス採用の904Lが35程度。
スーパーステンレスの先駆けは、オイスタースチール(SUS904L)のロレックスで、1985年に初めてSUS904Lを時計のケースに使用しています。904Lはボールウォッチやジン、ジラールペルゴのロレアートなどにも採用されています。
最近では、サステナビリティ素材(※70%をリサイクル加工)の「ルーセントスティールA223」のショパールも、ヴィッカーズ指数223の硬度・摩耗耐性で話題となりました。
「セイコースタイル」の基礎を築いた、初代44GSはケース径37mm
『1967年の誕生とともに、グランドセイコー独自のデザイン哲学「セイコースタイル」を確立した44GS。この44GSが体現した光と陰の間に生まれる無数の表情を描く構造を受け継ぎ、現代の解釈を加えた「44GS現代デザイン」に包まれたメカニカルウオッチです』
本作SBGH345は、横40.0mm×縦46.2mm×厚さ13.3mmサイズの、「44GS現代デザイン」ケースです。SBGH299(白文字盤)、SBGH301(黒文字盤)と同じく「40mm+岩手山パターン+エバーブリリアントスチール素材+キャリバー9S85」という組み合わせ。
44GS現代デザイン仲間の欧州限定モデル“岩手山 秋の夕暮れ”SBGW303、44GS 55周年記念限定モデル“桜隠し”SBGW289は、横36.5mm×縦42.7mm×厚さ11.6mmサイズで、本作よりもちょっぴり小ぶりでした。
ベゼルレスな62GSケースデザインの辰年特別限定モデルSBGH323
ちなみに、色味が割と似ている、“レッドドラゴン”SBGH323は「62GS現代デザイン」を採用しています。派手なレッドダイヤルは、定番の44GSケースデザインにも映える印象で、甲乙つけがたしです。
読者の皆様はどちらがお好きですか?
*注*SBGH323は「ケース径40mm×ケース厚12.9mm」
ほぼ同時期に発売された2024年新作、“桜隠し”SBGH341(グレイッシュピンク)&“桜若葉”SBGH343(ライトグリーン)も「62GS現代デザイン」でしたね。
こちらは38mmの小ぶりなブライトチタン素材で、本作の「スタンダードな40mmサイズ+エバーブリリアントスチール」と上手く棲み分けがされているのも、いい試みだと思います。
「ビビッドカラーのSBGH345 VS パステルカラーのSBGH341&SBGH343」ですが、色以外にもサイズ・素材・44GS(もしくは62GS)ケースデザインなどの違いもありますよ!
ラグ幅19mmのSBGH345ケースは、多面カットが施されたバーインデックスや針と見事に調和していますね。
エバーブリリアントスチールケースは、白みがかったシルバー色が持ち味ですので、ダイヤルのスカーレットカラーとどのようなコントラストをもたらすのか?実機レビューが楽しみです。
「2024年新作&赤文字盤」繋がりで、SBGE305とも見比べてみたいですね。材質の差(※SBGE305は通常のSS)と、ベゼル・ダイヤルパターンの有無が、どれだけの変化に繋がってるのでしょうね!?
本作SBGH345に搭載されたムーブメントは、2024年新作の“桜隠し”SBGH341&“桜若葉”SBGH343(※ブライトチタン素材)と同じ「メカニカルハイビート36000 キャリバー9S85」です。
「SBGH341&SBGH343新作記事」でも述べましたが、海外限定モデルはハイビート(※10振動)のSBGH系ラッシュ続きで、赤文字盤の“レッドドラゴン”SBGH323、“赤富士”SBGH327以外にも多数の魅力的なラインナップが軒を連ねています。
“穀雨”SBGH321(ブルーグリーン)、“定山渓”SBGH325(レイクグリーン)、“鳴門の渦潮”SBGH331(ライトブルー)などもキャリバー9S85搭載でした。
大雑把にまとめると、赤系統と青緑系統のリリースがSBGH系では続いていたのですね、ちょっとビックリです!
*注*海外限定モデルのSBGH系は、いずれも通常のSS素材です
今年になって非限定モデルのSBGH系モデルが増え始めましたね。
海外モデルまで含めると「また赤文字盤か」と面白みに欠ける部分はありますが、国内で買える赤文字盤に新しい選択肢が増えた、というのは純粋に嬉しいものですね。
ブライトチタンやエバーブリリアントスチール、などシンプルなSS素材以外もコレクションが拡充しつつありますし、色以外にもちょっとしたこだわりで選んでも面白そうです。
参考:SBGH299の裏蓋
シースルースクリューバック仕様と公式に記載がありますので、上記写真の雰囲気に近しい裏蓋だと推察されます。美麗なムーブメントの動きにも、期待大です!
普段使いの際にきちんと汗や汚れを拭き取り、日頃のケアをすれば、サビや裏蓋の腐食などのトラブルを防げるものの、忙しい時は怠りがちですよね。
本作SBGH345は、スーパーステンレスのエバーブリリアントスチール素材ですので、日常生活で錆びさせることがほぼ不可能な利点を持ちます。何かと忙しい現代人にとって、日々のケアを気にせずガシガシ使えるという長所は、愛機になればなるほど、その輝きを増していくと思います!
エバーブリリアントスチール素材のレギュラーモデルは合計7機種、SBGH345は価格改定後のSBGH299・SBGH301と同額
本作SBGH345は924,000円(税込み)で2024年3月発売予定です。
他のエバーブリリアントスチール素材のレギュラーモデルで見れば、SBGH299(白)やSBGH301(黒)の880,000円(税込)、SBGJ系は935,000円です。
ただし、2024年4月4日(木)から一部商品の価格改定(値上げ)が発表されているため、改定後の値段も照らし合わせて判断するのもお忘れなく。
SBGH299やSBGH301(改定前:¥880,000⇒改定後:¥924,000)、SBGJ263やSBGJ265やSBGJ267(¥935,000⇒¥979,000)ですので、本作は実質価格改定後のSBGH299やSBGH301と同価格。
赤文字盤にこだわりがなければ、同スペック(※岩手山パターン+エバーブリリアントスチール素材+キャリバー9S85)の兄弟機を、今なら少し安く(44,000円)購入できる状況ですね。
少し視点を変えると、「岩手山パターン+ブライトチタン素材+キャリバー9SA5」のSLGH019(青文字盤)は1,331,000円(税込)で、価格改定後は¥1,386,000です。
値上げまで約1ヶ月ほど猶予があるので、現レギュラーモデルはじっくりとスペックや色、素材を検討して、少しでも賢く安く購入したいところですね。
(左)“GSゴジラ”SBGA405(中)“床もみじ”SBGJ273(右)“諏訪湖の夕暮れ”SBGE299
「2024年新作SBGE305記事」でも触れましたが、GS全体では赤文字盤、推しに推しています。
ピアゾ厳選の注目モデルを、ざっとリストアップしてみました。
あくまで一例です。多種多様な赤文字盤がありますね。
(左)オメガの220.10.38.20.13.003(右)SBGH345
オメガの「シーマスター アクアテラ シェード 38mm(220.10.38.20.13.003)」は、スペック・価格含め本作と雰囲気も近いので、大まかな特徴を比較してみることにしました。
ざっくりした違いは以下の通りです。
≪オメガのシーマスター アクアテラ シェード 38mmとSBGH345の特徴と違い≫
※両者ともシースルーバック仕様
どちらもシンプルな3針+デイト表示の赤文字盤モデルですが、要所で色々と違っています。筆者的には、「(若干~やや寄りで)グランドセイコーのSBGH345が勝るかな」という心象です。
読者の方々はどちらの赤文字盤がお好きですかね?
「赤文字盤は欲しいけど、そんな高いモデルはちょっと・・・」という方には、セイコー プレザージュのSARX089(※税込み価格121,000 円)やキングセイコーのSDKS009(※税込み価格220,000 円)という選択肢も、2本目以降のセカンドウォッチとしてはいいかもしれません。
弊社姉妹サイトの『ブランド時計販売のクエリ』で中古・新品の高級腕時計を探してみるのもおススメですよ!
現時点(3月初旬)では、タグ・ホイヤーの「アクアレーサープロフェッショナル200(WBP2114.BA0627)」、ブライトリングの「トップタイム シボレーコルベット クラシックカーモデル(A25310241K1X1)」、グランドセイコーの9Fクォーツ限定モデル(SBGV027)などの赤文字盤モデルを“一点限り”で取り扱いしております。(※売り切れの際はご容赦ください)
大手SNSにも好感触な口コミが多数投稿されています。
「綺麗、ナイス!」「赤」という色自体に、否定的な方も少なからずいらっしゃるようですが、概ね好意的な感想が目立つ傾向です。
「36mmで欲しい」
「もう新作?」
驚異的なスピードで新作を発表し続けるグランドセイコー。2022年よりはペースが少し落ちたものの、去年2023年も70以上(※限定版は40モデル)の魅力的なモデルを次々と発表しています。
凄いですね、1ヶ月約6本平均というハイペースです!
Watches and Wonders Geneva 2024(W&WG2024)の開催が今か今かと近くなった3月現在、コレクションの拡大を続けるグランドセイコーは、どのような“とっておきの切り札”を用意しているのでしょうか?
初参加のW&WG2022ではスプリングドライブ5機種、去年は満を持して高精度機械式クロノグラフ“TENTAGRAPH(テンタグラフ)”SLGC001を発表していました。
目の肥えた時計通も絶賛したくなる凄いリリースが「二度あることは三度ある」よう期待大ですね。
モデル | ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 グランドセイコーブティックオンライン専用モデル 「岩手山の朝焼け」
Heritage Collection Mechanial Hi-Beat 36000 Sunrise at Mount Iwate |
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型番(Ref.) | SBGH345 |
ケースサイズ | 横 40.0mm 縦 46.2mm 厚さ 13.3mm |
ケース素材 | エバーブリリアントスチール 裏ぶた:エバーブリリアントスチールとサファイアガラス |
ムーブメント | メカニカル 自動巻(手巻つき) キャリバー 9S85 |
精度 | 静的精度:平均日差+5秒~-3秒 |
駆動期間 | 最大巻上時約55時間持続 |
防水性 | 日常生活用強化防水(10気圧) |
耐磁性 | あり |
取扱店舗 | グランドセイコーブティックオンライン専用 |
発売日 | 3月8日(金)発売 ※グランドセイコーブティックオンラインでは2月13日(火)より予約受付開始 |
価格 | 924,000 円(税込) |
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