更新日:2023年12月28日

【タイGS9クラブ 65本限定】グランドセイコー2023年新作 スプリングドライブGMT “諏訪湖の夕暮れ” SBGE299

2023年新作タイ限定モデル“ Dusk of Lake Suwa”SBGE299について

少し時を遡り、“常夏の国”タイからリリースされたCOOLな新作「SBGE299」についてご紹介します。
2023年タイ限定モデルとして発売中の「SBGE297」は、“雪よりも白い”雪白パターンのホワイトダイヤルでしたが、本作SBGE299は熱帯地方タイよりもアツい、真っ赤な放射パターンという“攻めたデザイン”をチョイスしてきました。なかなか珍しいルックスをしています。

“諏訪湖の夕暮れ”をモチーフにしたバーガンディーレッドのダイヤルは、湖の水面に差し込む夕陽の光をゴールドのGMT針で空と湖のコントラストを表現。

諏訪湖の絶景は、一説では大ヒット映画「君の名は」の舞台なのではないか?と噂されており、黄昏れ時(かたわれどき)見たさに、現地は多くの観光客で賑わっているそうです。タイ限定モデルのSBGE299も、ドラマチックな夕暮れ時の幻想的な美しさを完成させています。

本記事では、タイ限定モデルSBGE299の基本的な知識と兄弟機SBGE297との違い、親日国タイの理解が深まる、タイの歴史や国旗、色(※SBGE299の赤×黒×金)にちなんだ雑学などもふんだんに、600年を超える日本とタイの末永い友好関係を願って、その魅力をお伝え致します。

「THE FIRST GS9 CLUB THAILAND LIMITED EDITION」と銘打たれたSBGE299。ちょっと紛らわしいですが、白い雪白文字盤のSBGE297が「The Final Edition of GS9 Club Thailand Limited」で、11月中旬~下旬ごろに販売をスタートし、SBGE299は9月中旬ごろに予約発売を開始しています。

型番の順番とは逆の「第一弾SBGE299(赤)→第二弾SBGE297(白)」なので、少し不思議な感じがしますね。

つい思い出してしまいましたが、興行成績でポニョ超えのスマッシュヒットを記録した『THE FIRST SLAM DUNK』の主人公チーム・湘北バスケット部も、赤黒のユニフォームでカッコ良かったですね。「FIRST=赤」と覚えればバッチリです!

深みのある赤文字盤に、障子や扇子を彷彿させる“直線的な放射模様”を組み合わせたSBGE299の基本的なスペックは以下の通りです。

グランドセイコー SBGE299の仕様・価格
SBGE299の仕様とスペック
モデル スポーツコレクション スプリングドライブGMT GS9 Clubタイ限定モデル
Sport Collection Spring Drive GMT GS9 Club Thailand limited edition
型番(Ref.) SBGE299
ケースサイズ 横 40.5mm 縦 48.7mm 厚さ 14.7mm
ケース素材 ステンレススチール ベゼル:セラミックス
ムーブメント 自動巻(手巻つき)スプリングドライブムーブメント キャリバー9R66
精度 平均月差±15秒(日差±1秒相当)
駆動期間 最大巻上時約72時間(約3日間)持続
防水性 日常生活用強化防水(10気圧)
生産本数 GS9 Clubタイ限定65本
価格 250,000 baht

本作SBGE299は「赤×黒」の放射パターン、雪白文字盤のSBGE297は「白×青」を基調としているので、同じスポーツコレクションでもかなり印象が異なりますね。

黄金のGMT針の役割も、「SBGE297=雪面に反射する朝陽」「SBGE299=湖面に差し込む夕陽」と時間帯によるコンセプトの違いを訴えかけています。

本ブログではタイの歴史や文化と一緒に、ダイヤルやケースデザイン、ムーブメントなどをご説明していきます。

タイ限定モデルSBGE299は諏訪湖の夕焼けがモチーフ

燃えるようなバーガンディーレッドダイヤルのSBGE299

ゴジラ65周年記念限定モデル「SBGA405」似!?“諏訪湖の夕暮れ”を「赤文字盤+放射模様」で再現

タイ料理のトムヤムクンやレッドカレーよりも紅いSBGE299。要所のディテールもスパイスが効きまくっています!

最大の訴求点は、グランドセイコーの中でも比較的珍しい「深紅の文字盤+直線的な放射型打ち模様」を組み合わせ、アバンギャルド寄りなデザインに纏め上げているところでしょう!

SBGE299は2019年の新作であるGSゴジラRef.SBGA405にデザインがそっくり

ゴジラ生誕65周年記念限定モデルのSBGA405、裏ぶたには和光の時計台と銀座の町を破壊するゴジラも

SBGE299の類似デザイン筆頭は、ゴジラ生誕65周年記念限定モデルのSBGA405。海外SNSでも「GSゴジラに似ている」という口コミもちらほらと見かけます。

幾度となく、日本に上陸し破壊の限りを尽くす“怪獣王”ゴジラ。SBGA405では口から吐き出す10万度を超える火力のビーム(※放射熱線)を“深紅の力強い放射パターン”で再現。赤と黒が織りなす、破滅的なカッコ良さを完成させています。

多種多彩な型打ちダイヤルパターンを生み出しているグランドセイコーですが、「直線的な放射型打ち模様」は割と珍しかったりもします。“GSゴジラ”以外の限定モデルでは、“レッドドラゴン”SBGH323、後述の“赤富士”SBGH327なども、“深紅の放射模様”で凛々しいお顔立ちでしたね。

現行レギュラーモデルで似た文字盤模様は、色違いですが2023年11月発売の新作、白文字盤の「SBGW297」と青文字盤の「SBGW299」が、(見た感じほぼ)同じダイヤルパターンを採用しています。

スプリングドライブ 20周年記念「SBGY003(※700本限定)」やクォーツGMTモデルの創業140周年記念「SBGN023(2021本限定生産、うち国内800本)」なども放射パターンでしたが、スポーティーな本作SBGE299よりも、刻みの幅が狭く細かいので、上品さが際立っている印象です。

放射パターンは屏風や扇子などの和の様式をルーツにした、正統派なデザインです。扇が生み出す末広がりの形は、繁栄を象徴する縁起物として古くから親しまれ、立体とも平面ともつかない、独特な直線と曲線の芸術を生み出しています。

 グランドセイコー公式サイト SBGW297

 グランドセイコー公式サイト SBGW299

SBGE299と“破壊神”ゴジラにちなんだタイのトリビアを1つ。
本作に似たカラーリング(※赤×金×青or黒)の神鳥「ガルーダ(クルッツ)」は1911年から正式にタイの国章として定められています。ガルーダの紋章は政府文書をはじめ、パスポートや権利証書、警察や王国軍にも使用される、神聖なシンボルです。

そして1993年公開の『ゴジラVSメカゴジラ』では、対ゴジラ兵器メカゴジラは、ガルーダと合体してスーパーメカゴジラになり、危機を退けます。
SBGA405、SBGE299のカラーリングといい、不思議な偶然の一致ですね。GS開発チームに(もしかしたら)熱狂的なゴジラファンがいるのかも!?

赤文字盤=反射した諏訪湖の水面、ゴールドGMT針=差し込む夕陽の光

スプリングドライブ開発の地、信州・諏訪地方は、「東洋のスイス」と称されるほど時計産業が盛んで、美しい自然に囲まれています。
諏訪湖周辺は、自然夜景遺産に認定(※諏訪湖サービスエリア)されており、夕方~夜の時間帯が特にお勧め!!諏訪湖の水面に反射する夕暮れの赤、昼の名残りを留める薄暮の青、夜の闇がゆっくりと深まる宵の黒……心に染み入る絶景のオンパレードです。

SBGE299のデザインは夕焼けのようなノスタルジックな美しさ

ほんのりと青緑色に輝くルミブライトコーティング、薄暮の青みがかった夜に輝きを解き放つ

「赤文字盤+ゴールドGMT針」のコンビネーションで、“湖面に差し込む夕陽の美しさ”を表現したSBGE299。「雪の白さ&朝陽の輝かしさ」が美しいSBGE297の世界観とは異なる時間の絶景を描いています。
燃え上がるような夕焼けの赤をイメージした深紅の文字盤、キラキラと水面を照らす黄金の太陽光……マジックアワーの“ほんの数分間の奇跡”に酔いしれたくなる美しさ。眺めていると、美酒も進んでしまいそうです。
同じ冬の夜でも、「日本=寒さや静けさ」「タイ=暑さや賑やかさ」と異なるのも趣きがありますね。

グランドセイコーの諏訪湖インスパイア過去作は青中心だったがSBGE299は正反対の赤

湖のように透き通る青と水面(みなも)が麗しいSLGA021

“ミナモブルー”のSLGA021(SLGA007)、“御神渡り”のSBGY007も「諏訪湖の美しい水面」をコンセプトに、グランドセイコーらしい心に残る自然の情景を再現していました。SLGA021は“夜明け前の諏訪湖”をモチーフに、高低さのあるミナモパターンダイヤルで、夜明け前の波にさざめく諏訪湖の景観を描き出しています。

SBGY007は諏訪湖独特の自然現象「御神渡り(※凍結した湖の氷が筋状に湖面を走る現象)」をイメージし、神秘的なうねる湖面の質感をダイヤルへ見事に落とし込んでいます。
いずれも諏訪湖の寒々しさや神々しさを“青色”で表現してきたのに対し、本作SBGE299はまばゆさや鮮やかさを“赤色”で反映しているのも面白いところです。

逆さ富士に匹敵する床もみじ文字盤のSBGJ273、SBGH269も深紅の文字盤が秀麗

燃えるような紅葉のグラデーションが麗らかなSBGJ273、赤文字盤&金GMT針なのも本作SBGE299と同じ!

儚くも豊かな「錦秋」の魅力満載な“床もみじ”の「SBGJ273」、元祖床紅葉ダイヤルの「SBGH269」もグランドセイコーが誇る赤文字盤の代表作でしょう。

「板張りの床模様=縦の幅広ストライプ」「漆塗りの板の味わい=落ち着いたレッドダイヤル」で具現化し、床に映る紅葉リフレクション(逆さ紅葉)の世界を楽しませてくれました。

北米限定モデルの“カタナ”SBGA493もいなせな赤文字盤です。独特な放射模様で飛び散る火花の刹那を再現しています。流石グランドセイコー、赤文字盤だけでもバリエーションが豊富です。

色にまつわるタイの歴史的うん蓄を少々。
1917年から採用された「トン・トライロング」と呼ばれる、タイの三色旗(※赤白青)は、「赤=国民、白=仏教、青=王室」をあらわしています。
1700年前後までの国旗は「赤の無地」で、その後1916年までは「赤地+王家の白い象」が旧タイ国旗に使われています。白い象は古くから神聖な存在として崇められており、釈迦(ブッダ)の母親が、白い象がお腹に入る夢を見て、釈迦を身ごもったという言い伝えが残されています。

日本でも紅白はめでたい縁起物として、色々な祝いの席に用いられています。もしかしたら「白のSBGE297=象や仏教」「赤のSBGE299=国旗や国民」など、タイとも共通点する“紅白のアレコレ”へ様々な想いを詰め込んでいるのかも?

ブラックの単色セラミックベゼル&赤と黒のチャプターリングの塗分け

SBGE299は、単色の黒ベゼルと二色(レッド&ブラック)の色分けも絶妙です。白文字盤のSBGE297は青ベゼル&青白チャプターリングでしたが、本作は赤と黒を自在に使いこなし、“スポーティーな上品さ”をその身に纏わせています。

ロレックスのGMTマスターⅡ 黒ベゼルの116710LNは廃盤後プレ値が右肩上がり

GMTマスターⅡのRef.116710LNは、黒のモノトーンとワンポイントのグリーンの色合いが格別!

有名ブランドの黒単色ベゼルと言えば、やはりロレックスの「GMTマスターII」でしょうか。“バットマン”や“ペプシ”など、ツートンカラーのベゼルも人気デザインですが、単色ベゼル(※特に黒)の一部モデルは廃盤後、資産価値も上昇しています。
1990年~2007年まで発売されたGMTマスターII第二世代の「16710」や、2007年から発売され2019年に惜しまれつつも生産終了した「116710LN」は、「黒ベゼル×黒文字盤」のシックな顔立ちと雰囲気でプレミア価格をキープし続けています。
黒ベゼルの16710、116710LNともに高額買取を目指せますので、そろそろ手放し時、と思ったらぜひ時計買取のピアゾへ!

GMTマスターⅡの16710“コーク”は、赤黒の色調がSBGE299と同じだが黒文字盤で高級感がある

GMTマスターⅡのRef.16710各3種、真ん中が赤黒ベゼルの“コーク”

他にも、16710の“コーク(赤黒ベゼル、黒文字盤)”は、本作SBGE299(黒単色ベゼル、赤黒インナーリング、赤文字盤)と色使いが似ていますが、だいぶルックスが異なりますね。
“コーク”は黒をベースとしているので、スポーティーでありつつもクラシカルで格式高い雰囲気が魅力です。

一方、SBGE299は上品さを残しつつ、「高級感×スポーティーさ」のバランスをギリギリまで追い込んでいる印象です。高級スポーツカー、フェラーリのように品のあるボディーカラーに仕上げてきています。GSならではの絶妙な「足し引きの美学」を感じさせますね!

母親がタイ人のタイガー・ウッズの勝負ラウンドも赤×黒のコンビネーション

タイガー・ウッズの勝負ラウンド(日曜日)は赤×黒ファッションがお決まり!!

プロゴルファーのタイガー・ウッズも日曜日(※タイの曜日色、ラッキーカラーが赤)は、赤いポロシャツに黒パンでナイスショットを連発しています。

一説では、母親がタイ出身なので、その影響を受けてゲンを担いでいるのではないか(※ウッズの生まれ年のラッキーカラーも赤)と推察されています。
タイは首都バンコクを中心に、270カ所以上のゴルフコースを擁し、世界屈指の“ゴルフ天国”としても知られています。ゴルフ好きな方は、タイに旅行を行く際は赤黒コーデとSBGE299でビシッと決めるのもいいですね。

夜の静寂にほのかな発色のルミブライトコーティング

赤文字盤のSBGE299夜光塗料

空が黒に染まっていく夜の静寂、SBGE299は“もう一つの顔”を覗かせます。時分針とGMT針、4つのインデックス(※12・3・6・9時位置)、12時位置上の丸いスポットは、宵闇に包まれた夜の世界を照らすように、ほんのり緑色に発光するのです。

「赤黒のSBGE299 VS 青白のSBGE297」どちらが闇で映えるか、実機レビューで詳細を比較してみたいものです。とりあえず、公式写真で見比べてみましょう。

雪白文字盤のSBGE297 夜光

薄暗い程度の中では、SBGE297よりSBGE299のほうがよりコントラストがはっきりしそうですね。

SBGE299もSBGE297同様、「キャリバー9R66」を搭載。「キャリバー9R65(※GS初の9Rスプリングドライブムーブメント)」にGMT機能を付加したもので、約72時間のパワーリザーブ、日差±1秒(平均月差±15秒程度)など、十分なスタミナと高精度を誇ります。

8時位置付近にあるパワーリザーブインジケーターは、「銀×黒」と定番の組み合わせで、本作SBGE299が繰り広げる「赤×黒×金」三色の芸術と絶妙にマッチしていますね!

SBGE299のケースバックには獅子の紋章と刻印が

ねじ込み式の裏ぶたには、獅子のメダリオンを挟むように、「GS9 Club」「LIMITED EDITION」の文字と「No.XX/65」というシリアルナンバーが刻印されています。

タイの老舗デパート、セントラル・チットロムで開催された、「セントラル・インターナショナル・ウォッチ・フェア(Central International Watch Fair)2023」に訪れたGS9会員のみに販売された(9月19日~11月1日頃まで)模様です。グランドセイコー以外には、ロンジンやオリス、カシオやティソも出展しており、イベントの盛況ぶりは、ライブ配信のアーカイブでも確認できますよ。

「SBGE297・SBGE299どちらも、限定本数がなぜ65本なのか?」を調べたのですが、残念ながら決定的な情報は掴めませんでした。
もしかして、「65+65=130」と閃き、2023-2024年は両国にとって節目の年かと思い、「日タイ修好130周年」も調べましたが、正しくは2017年でした。

SBGE299のケースサイズは雪白文字盤のSBGE297やレギュラーモデルのSBGE255と同サイズの「横40.5mm × 縦48.7mm × 厚さ14.7mm」です。GSスポコレ全体でも、中間くらいの標準的なプロポーションです。
デザインとサイズを把握すべく、双方見比べてみました。

SBGE297はナチュラルなラグジュアリーさが美麗

SBGE297は超人気モデル“雪白パターン”と白青の組み合わせで、雪に覆われた穂高連峰を表現した冷ややかな美しさが巧みです。
繊細な凹凸は雪のような淡い儚さを残し、しんしんとした静寂の銀世界を想起させますね。冬の絶景を独り占めしているような、“至福のひと時”を楽しめることでしょう。

SBGE299はロマンチックさとスポーティーさが秀逸

郷愁を誘うSBGE299、プーケット島やパタヤの夕日にも映えること間違いなし!

SBGE299は太陽が地平線に沈む際に見せる、夕日の焼けるような赤と、だんだんと日が暮れていく薄暗さの黒に、名状しがたい趣きがありますね。
一日の終わりを告げる夕焼け独特のどこか懐かしい、“明るさと切なさの共存”が素晴らしいです。

SBGE299は雪白SBGE297より資産価値が期待できない?

諏訪湖に沈む極上の夕日を表現したSBGE299。SBGE297と同額の250,000バーツ(1バーツ=4.1円計算で約1,025,000円)で、円安の影響が色濃いですね。類似モデル(SBGE255やSBGE295等)の現行レギュラーの国内定価が792,000 円(税込)なので、約20万円以上の価格差に。

「65本限定のレアさ」「赤文字盤+直線的な放射模様」など、“個性”はあるものの、“強み”にまで至っておらず、総合力で判断すると、厳しめの評価をつけざるを得ません。

“赤富士”SBGH327もSBGE299とデザインや価格が似ている

類似デザインのアジア・パシフィック限定モデル“赤富士”SBGH327(※限定168本)も約1,055,000円(S$ 9,500、1 シンガポードル=約111 円計算)、“レッドドラゴン”SBGH323も約1,111,500円(最大小売価格₹ 650,000.00、1インドルピー=約1.71円計算)なので、赤文字盤&放射パターンは今のレートではかなり不利な状況。

しかも、肝心要の“破壊の王”ゴジラSBGA405が、リセールバリューではイマイチ火を噴かず、パワー不足気味。定価143万円でリリースされたSBGA405ですが、定価以下の販売が続き、最近やっと、下値(約100~110万円前後)を持ち直し、態勢を整えている状況です。
放射パターン自体、今まであまりプレミア化したものが多くありません。

スプリングドライブのレギュラーモデルには、類似デザイン(放射型打ち模様、赤文字盤)が見当たらないため、東映映画「ゴジラVSモスラVSキングギドラ」よろしく、グランドセイコーが誇る赤文字盤を場外乱闘させてみました。

比較表
“GSゴジラ”SBGA405、“床もみじ”SBGJ273、“諏訪湖の夕暮れ”SBGE299、類似赤文字盤の比較と感想
項目 “GSゴジラ”SBGA405 “床もみじ”SBGJ273 “諏訪湖の夕暮れ”SBGE299
ムーブメント 自動巻きスプリングドライブCal.9R15 自動巻きメカニカルCal.9S86 自動巻きスプリングドライブCal.9R66
精度 平均月差±10秒(日差±0.5秒相当) 平均日差+5秒~-3秒 平均月差±15秒(日差±1秒相当)
パワーリザーブ 最大巻上時約72時間 最大巻上時約55時間 最大巻上時約72時間
ケースサイズ ケース径44.5mm ×ケース厚14.3mm ケース径 39.5mm × ケース厚 14.1mm ケース径40.5mm ×ケース厚14.7mm
ケース素材 ブライトチタン ステンレススティール ステンレススティール
裏ぶた シースルーバック
(※ゴジライラスト入り)
シースルーバック ソリッドバック
価格 1,430,000円(税込) 913,000 円(税込) 250,000 baht
(約1,025,000円)

三者鼎立、三国志の「魏・呉・蜀」のように、それぞれに光るものがありますね。
SBGA405は、ゴジラのようなマッシブなフォルムとボリューム感をケースサイズに反映させていますね。Cal.9R15搭載で、精度の高さも図抜けています。
お値段まで飛びぬけてしまったのは玉に瑕ですが、赤黒く光るシャークストラップ、和光本館の時計塔に襲い掛かる描き下ろしイラストなどなど、“個性の強さ”は唯一無二です。

SBGJ273は、艶やかな深紅のグラデーション&GSメカニカルを100万円以下のレギュラーモデルとして入手できる点が素晴らしいですね。
先の見えない物価上昇が続く現在、“最高の普通”という選択肢を一つの軸にできるのは、消費者としてはありがたいものです。3モデルの中で、もっとも薄型&小型&最安値(※スプリングドライブ、機械式の差はありますが)なのもポイントです。

SBGE299の良さは、前述の通りなので割愛致します。意外なことに、データで纏めると平均的なスペック、立ち位置にまとまっていましたね。インスピレーションで「アリだな!」と感じた方は、その他有力モデルを候補に入れつつ……タイミングや巡り合わせで、運よく購入できるチャンスに期待しましょう。

有名海外コミュニティサイトに投稿された、気になる意見も幾つかチョイスしてみました。

「文字盤がゴジラそっくり」
「配色が素敵。けど、デイト表示は見づらいかも」
「タイの人が羨ましい、限定モデルだ」

多種多様なGS海外限定モデルのどれもが傑作揃いで、色とりどり・バリエーションが豊富です。

実機レビューに寄せられたコメントは、全体的に肯定的でした。

「タイ版GSゴジラだ」
「とても美しい」
「25,000バーツか」

シンプルにSBGE299の良さを讃える声が目立った印象です。それにしても、赤文字盤にも映える、スイープ運針の滑らかな動きは、動画でも分かる“時を忘れる美しさ”でしたね。

ファーストインプレッションでは、前衛的な試みにも見える「深紅のダイヤル+直線状の放射模様」のSBGE299。正統派なデザイン文法(※扇子や障子)を現代的に大胆に、再アレンジしていましたね。

伝統を重んじつつも、時代の変化に合わせて、新たな価値観を再構築している……そんな革新的な姿勢が、海外SNSを中心に一部の時計マニア達にウケているのかもしれません。

奇しくも、「赤と白」を国旗やお祝いごとに重んじる「日本⇔タイ」の両国。

一年の始まりを祝う日本のお正月には、紅白の配色は欠かせません。「白=始まり」「赤=喜び」を意味するという説もあり、運動会や年末の歌合戦などでも、対抗する二色として知られています。

本作、赤黒のSBGE299(青白のSBGE297も)は、お祝いの贈り物にも適していながら、甲乙つけがたい強力なライバル関係も築いています。そんな、“選ぶ喜び”をSBGE299は、赤きオーラに秘めています!

★こちらもおすすめ★

グランドセイコー買取について

グランドセイコー買取 時計買取ピアゾでは腕時計買取を専門とする9社無料一括査定が受けられます!買取実績掲載中!

姉妹サイト時計販売QUERIにて、高級ブランド腕時計を好評発売中!

グランドセイコーはもちろん、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、オーデマ・ピゲなどの高級ブランド時計を独自ルートで激安価格にて販売中です!




最大9社に一括査定!最高額で賢く時計を売却しましょう

業者も利用するピアゾの時計一括査定サービスをぜひお試しください!

カンタン無料一括査定に申込む