更新日:2024年02月11日

【2024年新作】グランドセイコー ヘリテージコレクション クォーツ 「雪白」 SBGX355 37mm

ついに?ようやく?グランドセイコー屈指の人気パターン「雪白(Snowflake)」文字盤にクォーツモデルが登場!とはいえ手放しに喜べるかというと・・・37mmという小ぶりなサイズ感、ブライトチタン製で517,000 円(税込)という価格設定。SBGA211の縮小版、と呼んでよいのか?これは色々と吟味したくなりますね。

グランドセイコー2024年新作 ヘリテージコレクション クォーツ 「雪白」 Ref. SBGX355

グランドセイコー SBGX355/横 37.0mm 縦 44.6mm 厚さ 10.6mm、ブライトチタン製ケース、クォーツ キャリバー 9F62搭載。希望小売価格: 517,000 円(税込)、2024年2月9日発売予定。

移ろいゆく季節の中で様々な表情を変えていく自然は、グランドセイコーが尊ぶ日本の美意識を象徴する存在です。このモデルのダイヤルに採用された雪白パターンもまた、自然が織りなす偶然の美しさを表したものです。冬の穂高の山々で見られる、風に吹かれた雪面に浮かび上がる繊細な風紋を匠の技により表現しました。純白のダイヤルに差し色として映えるのは、鮮やかなブルースチールの秒針。37mm径のケースとブレスレットには、通常のチタンよりも傷つきにくく、白く美しいブライトチタンを採用し、軽快な装着感を感じていただけます。

 グランドセイコー公式サイト

34mmの雪白ブルーモデルSBGX353というクォーツモデルはありましたが、やはり王道の白でクォーツ、今回は37mmということでまた違う立ち位置となりそうですね。
グランドセイコー新作SBGX355の基本仕様・価格をご紹介しつつ、他の雪白モデルやクォーツと比べて安いのか高いのか?さまざま視点から徹底検証して参ります!

グランドセイコーの新作SBGX35について、購入する前に必ず押さえておきたいポイントを簡単にまとめます。

  • GSが誇る人気の「雪白」パターン文字盤
  • 37mmチタンケース
  • 高精度クォーツ9F62搭載
  • 定価 517,000 円(税込)
  • ペアウォッチとしても〇

さっそくそれぞれについて詳しく見ていきましょう。

SBGX355の文字盤は「雪白」パターンを採用。3時位置に日付表示、ブルースティール秒針を備えています。

SBGX355の「雪白」ダイヤル

グランドセイコーは近年文字盤の意匠にかなり力を入れており、特に本作の「雪白」「白樺」と並ぶ二大看板です。海外のグランドセイコー愛好家からも”Snowflake”と呼ばれ、人気を博しています。

グランドセイコークォーツモデルの製造拠点である塩尻の工房から望む穂高連峰に積もった情景を表現した雪白パターン。厳しい寒さが生むザラザラした雪面を表した質感も特徴です。

現在のグランドセイコーにはふたつの製造拠点があり、クオーツモデルとスプリングドライブモデルは長野県塩尻市で、機械式モデルは岩手県雫石町にて製造されています。
それぞれに生産地への思いを込めた代表的なダイヤルがあり、異なる質感を持っています。

「雪白」の中でももっともメジャーなスプリングドライブモデル「SBGA211」は、塩尻の工房から望む穂高連峰に積もった雪をイメージした通称「信州の雪白(ゆきしろ)ダイヤル」(雪白パターン)、一方機械式モデル「SBGJ201」は、雫石高級時計工房から見える名峰岩手山の力強い尾根を表現した「岩手山の尾根ダイヤル」(岩手山パターン)と呼ばれています。

雪白パターンモデルは水色、黒などバリエーションを増やしていますが、やはり王道は”白”。本作は真っ白な文字盤にブルースチールの秒針がこの上なく映え、より清新な雰囲気に仕上がっていますね。

スプリングドライブ搭載機でないことによって、6時位置の”SPRING DRIVE”の文字も、パワーリザーブ表示もなくなったシンプルな構成のダイヤル。37mmとケースサイズ自体は縮小しつつも広々としており、いっそSBGX353のように日付表示をなくしてより振り切ってミニマリズムを追求して「だだっ広い雪原」を表現してもよかったのでは、とも感じるところです。でも日付表示の需要はそこそこ高いのでしょうか。

日付表示・パワーリザーブ表示なしの雪白、というとSBGZ001 (手巻スプリングドライブムーブメント 9R02搭載のプラチナモデル)やSBGY002(手巻スプリングドライブムーブメント 9R31搭載のゴールドモデル)もありますが、いずれも文字通り桁違いのハイエンドモデルですのでね。

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グランドセイコーSBGX355は小振りな37mmサイズ、素材には軽さが魅力のブライトチタンを採用しており、重量はなんとたったの80g!傷がつきにくいという実用性と、軽快な装着性を兼ね備えています。
最近グランドセイコーがラインナップを拡充しつつある、少し小振りなサイズ感。袖口に綺麗に収まり、ビジネスシーンには主張しすぎずぴったりでしょう。

SBGX355

グランドセイコーSBGX355のケースデザイン、実は密かにちょっぴり”高級仕様”となっています。ヘリテージコレクションの中でも9Rスプリングドライブモデル用に開発されたデザインで、ザラツ研磨によって磨き上げられた鏡面と、マットでシックなヘアライン面のコントラストがより陰影を引き立たせ、風格を漂わせています。

鏡面とヘアライン面

雪白を代表するSBGA211もこのデザインをベースとしており、同じブライトチタン製という点においても、SBGA211を意識したコンセプトが感じられますね。

純チタンよりも1.5倍の硬度を持つブライトチタンですが、あえて短所を挙げますと、一般的なステンレススティール製モデルと比べると価格が高い、という側面があります。これは他のブランドでも同じことですが、購入に当たってはネックに感じられる方も多いでしょう。

SBGX355はクォーツキャリバー9F62を搭載しています。9F8X系の基本性能はそのままに、サイズを一回り小さくしたキャリバー9F61に、日付表示を加えたムーブメントです。

9F62

クォーツの最大の長所は、時刻合わせの手間がいらない「手軽さ」です。さらに年差±10秒と「精度」も抜群と来てますから、機械式時計愛好家の方でも1本持っておくと便利ですよね。急いで出かけよう、というときに時刻のあっていない時計ほど煩わしいものはありません。

SBGX355とSTGF385

今回SBGX355と同時にリリースされるのが、レディースモデルの雪白STGF385です。2021年に登場したSTGF359のダイヤモンドセッティングバージョンと呼んでいいでしょう。ベゼルには44個ものダイヤモンドがびっしりと並んでいてエレガントです。

STGF385

グランドセイコー STGF385/横 28.9mm 縦 35.4mm 厚さ 8.8mm、ステンレススチール製ケース、クォーツ キャリバー 4J52搭載。希望小売価格: 759,000 円(税込)、2024年2月9日発売予定。

新作STGF385の定価は759,000 円(税込)と、SBGX355よりだいぶお高めになってしまいますので、予算的に厳しい場合は(パートナーが納得してくれれば、ですが)ダイヤ無しのSTGF359(税込定価286,000 円)も一応選択肢の1つでしょう。

STGF385とSTGF359

新作STGF385とSTGF359

基本仕様は同じですが、ダイヤモンドの有無だけで50万円近い差があるんですね。まぁたしかにロレックスのレディデイトジャストでもベゼルのダイヤ有無で80万円ぐらい変わったりしますから、良心的なぐらいでしょうか。

ペアウォッチとして

SBGX355とSTGF359

こちらのほうがよりそっくりっちゃそっくりなんですけどね。

「SBGS211の縮小版」「廉価版雪白」との声も漏れ聞こえる新作SBGX355。買って後悔しないのか?同じ雪白ならSBGA211の方がいいのでは?同じクォーツ式なら圧倒的に価格が安いステンレススティール製モデルも捨てがたいのでは?などと購入に当たっては色々と検討事項が湧き出てくることでしょう。

結局は使う人が何に価値を見出すか、というところですので、それぞれの長所・短所などを比較してみましょう。

「2つの雪白」、クォーツSBGX355とスプリングドライブSBGA211。外観上は一見そっくりな両者ですが、よく見ればパワーリザーブや"SPRING DRIVE"の表示がない、という点において、クォーツSBGX355の方がよりシンプルです。
性能面を比較してみましょう。

SBGX355とSBGA211の比較
クォーツSBGX355とスプリングドライブSBGA211を比較
SBGX355 項目 SBGA211
電池式クオーツ
キャリバー 9F62
ムーブメント スプリングドライブ 自動巻(手巻つき)
キャリバー 9R65
年差±10秒 精度 日差+25秒~−15秒
電池寿命約3年 パワーリザーブ 最大巻上時約72時間(約3日間)持続
ブライトチタン ケース素材 ブライトチタン
裏ぶた:ブライトチタンとサファイアガラス
スクリューバック 裏ぶた仕様 シースルースクリューバック
横 37.0mm 縦 44.6mm 厚さ 10.6mm ケースサイズ 横 41.0mm 縦 49.0mm 厚さ 12.5mm
10気圧防水 防水性 10気圧防水
80 g 重量 100 g
517,000 円(税込) 価格 814,000 円(税込)

まずは、スプリングドライブかクォーツか、という問題。
自動巻きとクォーツの”いいとこ取り”であるスプリングドライブは「セイコー独自の機構」という点においても評価が高く、グランドセイコーを買う大きな1つの理由にもなるポイントです。加えて、「雪白」文字盤というテーマにおいて、静まり返った雪景色を彷彿とさせる、秒針の流れるような”スイープ運針”は、世界観にあまりにもマッチしているため、「雪白ならスプリングドライブ」とこだわるコアなファンも一定いるのは事実です。

ただもちろん「精度」という観点では年差±10秒という数字を叩き出すクォーツの圧勝ですし、「価格」の面でも約30万円の差は決して小さいものではありません。ダイヤ無しレディースが1本買えちゃいますからね。
メンテナンスに関しても、オーバーホール料金などはスプリングドライブの方が高く、かつメーカー以外での修理が難しいという点は知っておくべきポイントです。

細かいところでは、裏ぶたの仕様もシースルーかスクリューバックかという違いも。スプリングドライブキャリバー9R65は、輪列と受の形状で「穂高連峰の山並み」を表現しており、裏側にまで美観にこだわった作りとなっています。時計の裏側まで鑑賞したい、というのはかなりの時計好きかと思いますが。

SBGA211のシースルバック

SBGA211の裏側はシースルーバック仕様

ケースサイズは手首の細さ、好みの問題です。男性モデルは40mm前後が一般的ですが、少し手首の細い方なら37mmはしっくりくるでしょう。

重量に関してはブライトチタン製のSBGX355が80gと軽量ですが、クロノグラフ等を搭載したものではないので、SBGA211も100gとさほど重いわけではありません。どちらもストレスの少ない重さです。

機械式をクォーツ式より「上」とみなすのは時計好き独特の風潮ですが、実際のところは両者に一長一短があるわけで、一概にどちらがいい、というものではありません。スプリングドライブとクォーツも然り、です。
ご購入の際にはより自分のライフスタイルや予算に合ったものを選んで頂きたいですね。

国内外のSNSでSBGX355に対して寄せられたコメントを見てみましょう。

  • 「美しい!」
  • 「欲しい!」
  • 「雪白でクォーツで小さいモデルだって?これを待ってた!」
  • 「既存のSBGXシリーズが2200ドルなのにこの価格(3800ドル)はクレイジー。」
  • 「特別精度調整した限定モデルで44GSのSBGP017と同じぐらいだなんて」
  • 「40mmバージョン作って」
  • 「次は40mmで自動巻きを作って」

受け止め方は様々なようで、賛否両論ありますね。やはり価格設定には違和感を持たれる方も多いようです。

最近のグランドセイコーの傾向に注視している方ならば、37mmで出すなら手巻きキャリバー9S64を搭載した「36.5mmサイズの44GS」の方が受けたのでは、と思うところかもしれませんが、今までのところ(「白樺」と違って)「雪白」はあくまでもスプリングドライブとクオーツを製造する「信州 時の匠工房」からしか生み出されていないのです。同じグランドセイコーという会社なのにもかかわらず。

とはいえ「白樺」もスプリングドライブキャリバー9RA2搭載の SLGA009(信州)、メカニカルハイビートキャリバー9SA5搭載のSLGH005、2つの白樺はそれぞれ微妙に”似て非なる”白樺パターンを生み出していますので、いつかは”メカニカルの雪白”が生まれても不思議はないでしょう。岩手県も負けず劣らず降雪量のある地域ですからね。

さて今回一番驚いたのはやはり価格設定です。サンレイなどスタンダードな文字盤で、同じ9F62ムーブメントを載せた37mmのSS製レギュラーモデル(SBGX263など)が286,000 円(税込)という点を鑑みると、ブライトチタン製+雪白文字盤+ケース仕様の違いがあるとはいえ、1.8倍にもなる517,000 円(税込)は正直なところかなり高く感じられます。

SBGX355とSBGX263

SBGX355とSBGX263

ただ「雪白SBGA211は魅力的だけど80万円は予算的に苦しい」という方にはやや現実的なラインが提示された、ともいえるでしょう。SNSにも「これ実際に見たら買っちゃいそう」という感想も散見しましたので、「雪白」にはそれだけの魅力があり、かつ最近のブランド腕時計は度重なる値上げを経て「50万円前後なら安い」という感覚が定着しつつある、とも言えます。

総じて言えば、SBGX355はSBGA211より小さく、よりシンプルで、より安価な正統的派生モデルを手に入れる機会だ、と言えるでしょう。ただし中古市場ではSBGA211も状態によりますが60万円前後で販売されていますので、そちらの検討もお忘れなく。

グランドセイコー SBGX355の仕様・価格
モデル ヘリテージコレクション クォーツ 「雪白」
Heritage Collection Quartz Snowflake
型番(Ref.) SBGX355
ケースサイズ 横 37.0mm 縦 44.6mm 厚さ 10.6mm
ケース素材 ブライトチタン
ムーブメント クォーツ キャリバー 9F62
精度 年差±10秒(気温5℃~ 35℃において腕につけた場合)
駆動期間 電池寿命:約3年
防水性 日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁性 あり
取扱店舗 グランドセイコーブティック、グランドセイコーサロンおよびグランドセイコーマスターショップ
発売日 2024年2月9日発売予定
価格 517,000 円(税込)

※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。

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