更新日:2024年08月31日
“花の都”パリで開催された第33回夏季オリンピック(五輪)が11日に閉幕。閉会式では映画『ミッション・インポッシブル』シリーズ主演のトム・クルーズ氏が、イーサン・ハントさながらのワイヤーアクションで競技場の屋根から飛び降りるスタントを披露。次回2028年ロサンゼルス五輪の期待を高める引き継ぎセレモニーが行われました。
今回のパリ五輪は、豪華セレブ達が現地で観戦する姿も話題でした。シャロン・ストーンやジョン・トラボルタ(男子テニス決勝)、ナタリー・ポートマンやニコール・キッドマン、ライアン・ゴズリング&エヴァ・メンデス夫妻(体操女子団体決勝)、などの目撃情報が相次ぎました。
時計ファンにとってのビッグニュースは、俳優ダニエル・クレイグ(※6代目ジェームズ・ボンド、オメガのアンバサダー)が、またもやオメガの謎の未発表モデルをチラ見せ(?)したトピックスでしょう。SNSを中心に、白熱した予想合戦が繰り広げられています。
結論から言えば「ノンデイトのシーマスター 300M ブラック文字盤」である可能性が濃厚、と踏んでいます。
2023年11月の展示会「プラネット オメガ エキシビション」では、“幻のホワイトムーンウォッチ”を袖元から覗かせ、世界中の腕時計マニア達の話題をさらいました。今回のステルスミッション?も、前回に引き続き気になるところです。
公式情報によると、今年後半に“謎の黒いシーマスター”の詳細が明らかになる予定らしく、正式発表が待ち遠しいですね。
本記事では「ダニエル・クレイグ着用パリ五輪2024未発表モデル」がどんな特徴を持っているのか?現時点でわかる情報を元に、考察を進めてみます。
長髪にワイルドな髭をたくわえたダニエル・クレイグの隠しきれない色気、(袖をまくり)隠す気のないシーマスター未発表モデル。現時点でわかる情報を整理してみました。
≪ダニエル・クレイグ着用パリ五輪2024未発表モデルの概要≫
ユニットウォッチ(※軍用の特殊カスタマイズされたシーマスター)に似ている、という意見もあり、ネット上では様々な情報が行き交っています。
まずは公式インスタグラムの投稿を確認しつつ、海外オメガファンの方達の感想・予想を調べていきましょう。
まずはじめに、公式インスタグラムの投稿を確認してみましょう。
寄せられたコメント
「デイト表示のないシーマスター300」
「(色は黒だけど)ジェームス・ボンド60周年記念モデルに似ている」
「昔ながらのウェーブダイヤルっぽく見える」
どうやら「デイトなしのシーマスター300(黒文字盤)」「メッシュブレスレット」「ウェーブダイヤル」当たりが、キーとなる情報になりそうです。
公式写真を元に各パーツを分析し、仮説を立ててみましょう。
まずは、ダイヤル付近から。
写真を見る限り、シーマスター 300Mのノンデイト黒文字盤モデル、に間違いはなさそうです。
ハッキリとは視認できませんが、黒い文字盤の光沢が凸凹しているように見えるので、「ウェーブダイヤル(波模様)あり」の可能性は高めです。
他に判別できる情報を整理すると、黒ベゼルの12時位置には“60”の数字ではなく逆三角形(▽)のマーク、針とインデックスはホワイトを基調としています。12時位置の“seamaster”表記も赤色ではなく白色のようですね。
ウェーブダイヤルの有無が気になったので、ズームしてみました。
ギザギザとやや縦筋を描く細かい光の反射をしており、波模様のダイヤルパターンは細かな形状に見えますね。
最新のコレクションに採用されているウェーブダイヤルは、間隔の大きい幅広な波模様が主流ですが、今回の“謎の黒いシーマスター”は、少し前の世代のモデルによく見られた間隔が狭い細かな波模様があり得そうです。
木を見て森を見ず、にならないよう、現行コレクションのラインナップも見渡してみましょう。
「シーマスター ダイバー 300M ウォッチ - すべてのコレクション | OMEGA JP」
写真左下付近の「ボンド映画60周年記念モデル」ブルー文字盤(210.30.42.20.03.002)とレギュラーモデルの黒文字盤(210.30.42.20.01.001)をミックスしたような見た目かと推察できます。
ジェームズ・ボンド役を降板し、映画『ナイブズ・アウト』シリーズ最新作(Wake Up Dead Man)の役作りのために、“脱・ボンド”のロン毛をたなびかせているダニエル・クレイグ。とは言え、オメガのアンバサダーですし、“謎の黒いシーマスター”とボンドウォッチの関連性はなきにしもあらず、といったところでしょうか。
余談ですが、新・7代目ボンドは、アーロン・テイラー=ジョンソンに正式オファー済みとの噂がありますね。そういえば彼も「210.30.42.20.01.001」を始め、オメガの時計を愛用していましたね・・・。
1995年公開の『007 ゴールデンアイ』で初めてボンドウォッチに選ばれたオメガ(※シーマスター 2541.80)。来年2025年はオメガにとって30周年の節目ですし、2541.80と同じウェーブパターン(波模様)が電撃復活するかも!?
あるいは、ウェーブパターン自体が特殊な可能性(縦方向の波模様、シェブロン柄のようなギザギザの山型模様)もあり得ますね。
ボンド映画60周年記念モデルの210.30.42.20.03.002は、「60」の数字が緑色に光る隠し要素がありましたが、未発表モデルは「30」の数字にサプライズがあったりするのでしょうか?想像が膨らみますね。
その他「オメガのボンドウォッチ」については記事後半の「ダニエル・クレイグに関連のあるボンドウォッチ」へ。
ボンド映画50周年記念限定モデルの212.30.36.20.51.001は、「50」の赤い数字以外にも、「007」ロゴのダイヤルパターン、かなり小ぶりな36.25mmをチョイスしていました。
“謎の黒いシーマスター”は、王道の42mmより小さいのか大きいのか、今はまだ詳細不明です。
同じくノンデイト仕様のロレックス サブマリーナー 124060、ダニエル・クレイグ着用の未発表モデルとの違いにも注目!
文字盤に関しては恐らく細かな波模様あり、と推測しておりますが、もし波模様なしのマットブラック文字盤の場合、シーマスター ダイバー 300M現行コレクションでは007エディション以外ないので、逆に新鮮ではあるものの……考えようによっては、余計にサブマリーナっぽさを増してしまう恐れもあります。
未発表モデルのウェーブパターンはハッキリしませんが、波模様の強弱や大小を工夫していく方向性は今後の差別化において有益な気はします。
腕時計の印象を左右するブレスレットは、前述のボンド映画60周年記念モデル210.30.42.20.03.002や007エディションの210.90.42.20.01.001、とよく似たメッシュブレスレットを採用しています。
ケース含め、素材は判断しづらいので、幾つか関連モデルをピックアップしてみました。
6時位置のブロードアロー(※矢印型「↑」マーク)が目を惹く007エディションの210.90.42.20.01.001。マット仕上げの焦げ茶(ブラウン)ダイヤルに、グレード2チタン製のメッシュブレスレットを組み合わせています。
経年変化したようなトロピカル風インデックスもヴィンテージ感が出ていて、大人の色気たっぷりです。
ちなみに、ダニエル・クレイグ本人からの提案で、チタンケースを採用したそうです。ボンドのような超一流のスパイには、軽量かつ堅牢性の高い時計が相応しいですからね。
ボンド映画60周年記念モデル210.30.42.20.03.002は、ステンレススティールのメッシュブレスレット。ソリッドバックorシースルーバック、どちらを採用したのか、裏ぶたにはどのような刻印が施されているのか気になりますね!!
“ガンバレル(銃身)”のダイヤル模様が滅茶苦茶カッコ良い210.93.42.20.01.001。『女王陛下の007』公開50周年記念モデル210.22.42.20.01.004に、デザインがかなり共通しているのもマニア心をくすぐります。こちらはプラチナゴールドのブラックダイヤルを採用しています。
“謎の黒いシーマスター”は、チタンかステンレスのどちらかだとは思いますが、色味だけで言えば、プラチナやゴールドもあり得ます。
先程チラッと書きましたが、12時位置はお馴染みの逆三角形(▽)マークで間違いなさそうです。
先端にドットがあるタイプのロリポップ秒針ではなく、レギュラーモデルによく見られるシーマスターダイバー300Mと同じタイプの秒針の形状に見えます。
秒針のカラーリングについては、ドット(「●」)が白色、先端が黒色?っぽいモノトーンカラーにも見えなくはないですね。
その他で気になったパーツは黒ベゼル。
“謎の黒いシーマスター”のベゼルは、レギュラーモデルの210.30.42.20.01.001に使用されているブラックセラミック製ベゼルっぽく見えましたが、あるいは本体がチタン製であれば、ボンド映画60周年記念モデル 210.30.42.20.03.002の陽極酸化処理を施 したアルミニウムベゼルという可能性もありますね。皆さまいかがでしょうか ?
それでは、大まかなデザインコードは分析し終えたと判断し、210.30.42.20.03.002をモノトーンカラーにした本体に210.30.42.20.01.001のベゼルを移植したラフな予想画像もおまけで用意してみました。
ダニエル・クレイグ着用パリ五輪2024未発表モデルは、ボンド映画60周年記念モデルの白黒カラー版に似ていると予想!?
当たらずとも遠からず、だと自信はあるのですが、今年後半の答え合わせ(正式発表)でどれだけ予想が当たっていたか、刮目してお待ちください。
その他、007関連モデルも軽くおさらいしてみましょう。
『007 カジノ・ロワイヤル(2006年)』でボンドデビューを飾ったダニエル・クレイグ。シーマスター プロダイバーズ 300Mの2220.80.00を着用していました。
もしかしたら、このモデルにも何らかのヒントが隠されているかもしれませんね。
231.10.39.21.03.001は縦方向の細かいウッドデッキ風のダイヤルパターン
『007 スカイフォール(2012年)』では、シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル38.5MM(231.10.39.21.03.001)を相棒に。
(左)ブレスレットモデル210.90.42.20.01.001、(右)NATOストラップモデル210.92.42.20.01.001
5本のストライプがシブい「ジェームズ・ボンド NATO ストラップ」のような、オプションストラップがあるかどうかも気になります。
順当なところではグレー×黒カラーのストライプ。ホワイトのセンターライン入りも合いそうですが、白×黒ストライプが出ても面白いですね。
「パリオリンピック ジェームズボンド(要人警護)」のキーワードを軸に、ユニットウォッチの可能性も模索してみましょう。
かつてシーマスターは軍用モデルを製造していた歴史があり、パリオリンピックではフランス警察用のシーマスターも提供しています。
今年7月24日の選挙集会中に起きた、トランプ前大統領暗殺未遂事件では、米・シークレットサービスのエージェント達が、オメガ シーマスター ダイバー 300 カスタマイズ特別ウォッチを着用している姿も目撃されています。
もしかしたら、かつてジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグが、ひっそりと何らかの任務に当たっていたのかもしれません(?)が、ピアゾ編集部ではこの未発表モデルが、一部の人間しか手にすることのできない“ユニットウォッチ”である可能性は低いと考えています。
“謎の黒いシーマスター”に似ているモデルの中古相場もリサーチしてみました。チタン製である可能性も捨てきれないため、ステンレスのレギュラーモデル&ボンドウォッチ(SS・チタン)と3モデルの相場を掲載致します。
ボンド映画60周年記念モデル210.30.42.20.03.002の強気な値付けが、年末~年始頃の正式発表でどうなっていくかが要注目です。
オメガウォッチ(※特にスピードマスターの一部モデル)の需要は高まりつつある状況下ですし、ボンドウォッチももうひと暴れ(ひと伸び)するのか、今後の動向を見守りましょう。
“謎の黒いシーマスター”がチタンorステンレススティール、はたまたホワイトゴールドかどうかで、今後の相場にも影響を与えていきそうですね。
(非ボンドウォッチ・非限定モデルと仮定した場合)“謎の黒いシーマスター”の値段予想は、SSで120~130万円前後、チタンで140~150万円ぐらいが妥協価格ギリギリのラインでしょうか。
210.30.42.20.01.001のように100万円以下だと、消費者目線では理想的な展開ですが、プラスアルファとなるボンドウォッチらしさもエッセンスとしてあれば、それはそれで嬉しいですし。
この当たりの欲張りなユーザー心理をどう鷲掴みしていくのか、オメガの手腕に乞うご期待です!
オリンピック競技を観戦しながら、こっそりとシーマスターの新作をお披露目していたダニエル・クレイグ。クールなタキシード姿がよく似合うジェームズ・ボンドだった頃にはイメージできない、ワイルドな風貌は別人のようでしたね。
ボンドのイメージを払拭し、俳優として新境地を切り開くダニエル・クレイグがこのタイミングで着用する”謎の黒いシーマスター”。
ボンドウォッチの良さをブラッシュアップするのか、脱・ボンド路線を推し進めるのか、メーカーからの正式発表を心待ちにしましょう!
オメガ買取 時計買取ピアゾでは腕時計買取を専門とする9社無料一括査定が受けられます!買取実績掲載中!
オメガはもちろん、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、オーデマ・ピゲなどの高級ブランド時計を独自ルートで激安価格にて販売中です!