更新日:2021年10月08日

永遠の憧れ、男心をくすぐる007「ボンドウォッチ」の歴史

ジェームズ・ボンド、ボンドウォッチ

現在24作にも渡り公開されているジェームズボンド。
ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)がボンドを演じる最後の作品となる、第25作目の最新作『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題:No Time to Die)の公開もいよいよ迫り、話題となっていますね。

『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題:No Time to Die)

via https://www.007.com/no-time-to-die-jp/

映画の中で重要な時に活躍する腕時計とボンドは、切っても切り離せない相棒のような存在です。

そんな憧れのボンドが身に着けている時計は、いつもファンを魅了しています。

ロレックスやオメガなど、ボンドが着けていたことで人気が急上昇したブランドも多々あります!

ここではこれまでのシリーズで使用されてきた、初代ショーン・コネリーから最新のダニエル・クレイグ着用モデルまで、歴代の時計の数々をご紹介していきます。

ジェームズ・ボンド、ボンドウォッチ、ロレックス

ジェームズボンドの記念すべき一作品目、1962年“Dr. No(ドクター・ノオ)”で身に着けていた時計は、時計界の王様「ROLEX」!Reference 6358でした!

まずは歴代の時計を表にしてまとめてみます。

ジェームスボンドが愛用した歴代時計
タイトル ブランド モデル型番
1962年 007 ドクター・ノオ Rolex 6358
1963年 007 ロシアより愛を込めて Rolex 6538
1964年 007 ゴールドフィンガー Rolex 6538/6542
1965年 007 サンダーボール作戦 Rolex/Breitling 6538/Top Time 20002.3 / N
1967年 007 は二度死ぬ Gruen golden Gruen
1969年 女王陛下の007 Rolex 5513submariner/6238
1971年 007 ダイアモンドは永遠に Rolex 6538
1973年 007 死ぬのは奴らだ Rolex/Hamilton 5513/Pulsar P2/2900 Astronaut
1977年 007 私を愛したスパイ Seiko 0674 LC functions
1979年 007 ムーンレイカー Seiko M354 Memory Bank Calendar
1981年 007 ユア・アイズ・オンリー Seiko 7549-7009/H357 Duo Display
1983年 007 オクトパシー Seiko TV watch
1985年 007 美しき獲物たち Seiko Diver's 150m
1987年 007 リビング・デイライツ TAGHeuer Night-Dive Reference 980.031
1989年 007 消されたライセンス Rolex Submariner R980.031
1995年 007 ゴールデンアイ Omega Seamaster 300M 2541.80
1997年 007 トゥモロー・ネバー・ダイ Omega Seamaster 300M 2531.80
1999年 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ Omega Seamaster 300M 2561.80
2002年 007 ダイ・アナザー・デイ Omega Seamaster 300M 2561.80
2006年 007 カジノ・ロワイヤル Omega Seamaster Diver 300M 2220.80/ Seamaster Planet Ocean 2900.50.91
2008年 007 慰めの報酬 Omega Seamaster Planet Ocean 600M 2201.50
2012年 007 スカイフォール Omega Seamaster Planet Ocean 600M 232.30.42.21.01.001 / Seamaster Aqua Terra 150M 231.10.39.21.03.001
2015年 007 スペクター Omega Seamaster 300 'Spectre' Limited Edition 233.32.41.21.01.001 / Seamaster Aqua Terra 150M 231.10.42.21.03.003
2021年 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ Omega Seamaster 300 '007' Limited Edition 210.90.42.20.01.001
シリーズのはじめの方ではROLEXが多く使われていますね!

歴代の時計を表にしてみたところで、次は海外のマニアサイトをもとに、 注目のポイントを絞ってご紹介します。

ジェームズ・ボンド、ボンドウォッチボンド、ロレックス、サブマリーナ

ジェームズボンドのファンには、やはり初期シリーズが好きな方がたくさんいますよね。 そんな初代のボンドがよく身に着けていたのがロレックスです。

当時から高級時計といわれていたロレックス。
ボンドが着用した時計は“ボンドウォッチ”などと呼ばれて、人気が高まりました。

中でもサブマリーナは現在でも人気が継続しているほど話題となりました!

しかし、なぜ初期シリーズにはロレックスの時計が採用されたのでしょうか?

実はもともと007は1962年に初めて映画化される10年も前から、 小説が出版されていました。
その小説の中でボンドが身に着けていたのが、ロレックスだったのです。

そんな理由から、小説のダンディーでクールな007にマッチするように、 初期シリーズにもロレックスが使われていたんだですね!
 
ジェームズ・ボンド、ボンドウォッチ、ショーン・コネリー

映画の初代から6作品にわたって主演を務めたショーン・コネリー。

彼は時計愛好家としても知られています。
そんな彼も劇中で使われてた時計にはアイディアを出すこともあったとか。

数多くのロレックスを身に着けたショーン・コネリーですが、実はロレックス以外にも好んでつけていたブランドがありました。
それがGluen(グリュエン)です。
ロレックスに比べると、価格もそれほど高価ではなく、現在ではアンティークの時計として知られています。

目視では判断できにくいようですが、劇中でもロレックスと交互に着用していたそうです。

そんなショーン・コネリーの最後の出演となった1971年、「007 ダイヤモンドは永遠に」では、彼の私物のGruenの時計が採用されたんだとか!

007で着用される時計がボンドウォッチと呼ばれて注目されるようになったのは、 時計好きなショーンコネリーの影響もあったかもしれませんね!

ジェームズ・ボンド、ボンドウォッチ、セイコー

10作品目から5作品にわたって劇中で使用されたのがSeikoです。

今までのダンディーな時計のイメージから一転。
アナログからデジタル表記になり、007ならではの仕掛けが施された腕時計が、ファンを一瞬で虜にしました!

中でもSeikoが初めて使われた1977年「私の愛したスパイ」では、 映画序盤にしれ本部から衛星通信を利用してメッセージが送られるシーンには多くのファンは興奮したそうです!

また、1983年「オクトパシー」では世界初となる液晶画面を搭載したテレビ付き時計が登場!
当時はとても話題となりました。

初期のシリーズから一変、最近のシリーズではオメガの使用されていますね!
6代目ボンドであるダニエル・クレイグさんのファンはボンドウォッチと言ったらオメガ!という方も少なくありません。

遊び心のあるセイコーから一転、ベーシックかつ性能が高いオメガが採用されたのは1995年「ゴールデンアイ」からです。
そこから8作にもわたって登場するオメガの腕時計。

最終作「スペクター」とオメガのコラボ時計Seamaster 300 Spectre Limited Edition は国内外でも話題となり、きめ細やかなデザインは男心がくすぐられる希少価値の高い品となんています。

ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)

5代目ピアース・ブロスナンからボンドを引き継いだダニエル・クレイグ。「007」シリーズの第21作『007 カジノ・ロワイヤル』から全5作に主演しています。彼が劇中で着用したオメガの腕時計を作品ごとにご紹介しましょう。

2006年公開の『007 カジノ・ロワイヤル』(原題:Casino Royale)でニエル・クレイグが着用したオメガの腕時計

2006年公開の『007 カジノ・ロワイヤル』(原題:Casino Royale)で鮮烈なボンドデビューを飾ったダニエル・クレイグ。007はモンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」にて開催されるポーカーゲームにてマッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen)演じる悪役のル・シッフルと対決します。飛行機爆破を阻止したり、毒を盛られたり、ヴェネチアでは家屋が倒壊する中死闘を繰り広げたりと、ハラハラする展開が目白押しの名作です。ダニエル・クレイグは劇中で、「シーマスタープロダイバーズ 300M コーアクシャル」と「プラネットオーシャン 600M コーアクシャル」を着用しています。

シーマスター プロダイバーズ 300M Ref.2220.80.00

オメガ シーマスター プロダイバーズ 300M Ref.2220.80.00

「シーマスター プロダイバーズ 300M Ref.2220.80.00」は、直径41mmのステンレススティール製ケース、ウェーブ模様の装飾が施されたブルーダイアルに、3時位置の日付窓、ブルーの逆回転防止ベゼル、10時位置にヘリウムエスケープバルブを備えたシンプルなダイバーズウォッチです。コーアクシャル・キャリバー2500を搭載した自動巻きモデルです。

シーマスター プラネットオーシャン 600M コーアクシャル Ref.2900.50.91

オメガ シーマスター プラネットオーシャン 600M コーアクシャル Ref.2900.50.91

45.5 mmのビッグサイズのステンレススチール製ケースにラバーストラップを合わせた存在感抜群のプラネットオーシャン。従来作よりハードでタフなイメージを打ち出してきたクレイグのボンドにピッタリの雰囲気ですね!

2008年公開の『007 慰めの報酬』(原題:007 Quantum of Solace)でニエル・クレイグが着用したオメガの腕時計

2008年公開の『007 慰めの報酬』(原題:007 Quantum of Solace)は『007 カジノ・ロワイヤル』からの続編となっており、「ミスター・ホワイト」とその背後にある組織を探ります。ボンドはクラシックなブラックダイアルとベゼルを備える「シーマスター プラネットオーシャン600M コーアクシャル クロノメーター」を着用しています。コーアクシャル・キャリバー2500を搭載した自動巻きモデルです。

2012年に公開された『007 スカイフォール』(原題:Skyfall)でダニエル・クレイグが着用したオメガの腕時計

シリーズの50周年記念作品として2012年に公開された『007 スカイフォール』(原題:Skyfall)では、ボンドが過去と対峙します。ハビエル・バルデム演じる悪役シルヴァのサイコっぷり、ジュディ・デンチ演じるMの死など、『ダークナイト』の影響を感じさせるダークな雰囲気の本作。アデルが作詞・作曲した主題歌「スカイフォール」も何とも言えない哀愁が漂って、素晴らしかったですね。007の相棒は、「プラネットオーシャン」、そしてドレッシーな「アクアテラ」です。

シーマスター プラネットオーシャン 600M コーアクシャル 42MM Ref.232.30.42.21.01.001

オメガ シーマスター プラネットオーシャン 600M コーアクシャル 42MM Ref.232.30.42.21.01.001

「シーマスター プラネットオーシャン 600M コーアクシャル 42MM」は、直径42mmのステンレススティール製ケースにブラックのセラミック製逆回転防止ベゼル、10時位置にヘリウムエスケープバルブを備えた600m防水の本格ダイバーズモデルです。クロノメーター認定コーアクシャル キャリバー8500を搭載し、ブラックダイアルには3時位置の日付窓を備えています。

シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル38.5MM REF.231.10.39.21.03.001

オメガ シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル38.5MM REF.231.10.39.21.03.001

「シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル38.5MM」は「チークコンセプト」と呼ばれる、豪華なヨットのウッドデッキのようなストライプ模様が施されたブルーダイヤルが印象的です。直径38.5mmと小ぶりなステンレススティール製ケースにコーアクシャル キャリバー8500を搭載しています。

2015年公開の映画『007 スペクター』(原題:Spectre)でダニエル・クレイグが着用したオメガの腕時計

元海軍中佐であるボンドに相応しいのはやはり「シーマスター」・・・。というわけで、2015年公開の映画『007 スペクター』(原題:Spectre)でボンドが着用したのは、「シーマスター 300 “スペクター” 限定モデル」と「シーマスターアクアテラ 150M」です。

シーマスター300 マスター コーアクシャル クロノメーター 41MM "スペクター" 限定モデル Ref.233.32.41.21.01.001」

シーマスター300 マスター コーアクシャル クロノメーター 41MM

「シーマスター300 マスター コーアクシャル クロノメーター 41MM “スペクター” 限定モデル」は世界限定7,007本で発売されました。ボンドが実際に着用した腕時計が限定モデルとして発売されたのはこれがシリーズ初のこと。41mmのステンレススティール製ケースに、リキッドメタル®製の12時間インデックスを配したブラックセラミック製両方向回転ベゼルリング、先端が丸いいわゆる”ロリポップ”センターセコンド、最大15,000ガウスもの耐磁性能を誇るマスター コーアクシャル キャリバー8400など、レトロな外観に最新の機能を詰め込んだ魅力的な1本です。

特に目を引くのは5本のストライプを描くブラックとグレーのNATOストラップ。「ジェームズ・ボンド NATO ストラップ」とも呼ばれ、“007”と刻印されたストラップホルダーが付属します。

シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル41.5MM REF.231.10.42.21.03.003

シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル41.5MM REF.231.10.42.21.03.003

もう1本はブルーの文字盤を備えた「シーマスターアクアテラ 150M」です。前作で着用していたモデルよりもケースサイズが大きくなり、前述の限定モデルと同じマスターコーアクシャル キャリバー8500が搭載され、スペックアップしています。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題:No Time to Die)でダニエル・クレイグが着用したオメガの腕時計

2020年から1年公開が延期された最新作、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題:No Time to Die)。この作品を最後にダニエル・クレイグはボンド役を引退することを明らかにしています。劇中でボンドが着用するのは「シーマスター ダイバー300M 007エディション」。リファレンスはブレスレットモデルが210.90.42.20.01.001、NATOストラップモデルが210.92.42.20.01.001です。

『ノー・タイム・トゥ・ダイ』オメガ シーマスター ダイバー300M 007エディション

軽量なグレード2チタン製ケースに、あえて焼けたような雰囲気に仕上げたブラウン トロピカルのアルミニウムを使用したベゼルリングとダイアル、そしてメッシュブレスレットや「ジェームズ・ボンド NATO ストラップ」が個性的です。
裏蓋にはボンド映画一作目である1962年公開の「007ドクター・ノオ」にちなんで、“62”という文字があしらわれており、ファンにはたまらない演出となっています。

歴代のボンドウォッチをご紹介して参りましたがいかがでしたでしょうか?!ガイガーカウンター機能を内蔵していたり、丸鋸になる回転ベゼルがついていたり、強力な磁石になったり、爆発物の起爆装置になったり、爆弾そのものになったりと、ボンド映画の中で数えきれないほど重要な役割を果たしてきた”ボンドウォッチ”。映画ファンならずとも興味を抱かずにはいられない魅力がありますね。

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