更新日:2022年09月06日
伊坂幸太郎のベストセラー小説『マリアビートル』を原作とする映画『ブレット・トレイン』。ブラッド・ピット(Brad Pitt)演じる不運な殺し屋「レディバグ」が、ある簡単なミッションをきっかけに、死闘に巻き込まれていく様子を描いています。銃や剣を使用した壮絶なアクションはもちろん、主人公とその他の人物との因縁の行方にも注目です。ブラッド・ピットやアーロン・テイラー=ジョンソンが来日してのジャパンプレミアも開催されて盛り上がりましたね!初日となった9月1日から4日間の累計では動員28万4000人、興収4億1200万円をあげており、まずまずの滑り出し。
さて映画『ブレット・トレイン』には、ブラッド・ピットをはじめとする魅力的な俳優陣が出演します。(チャニング・テイタムや、デッド・プールなあの人、など超有名俳優もカメオ出演していましたね!)彼らは普段どのような時計を身につけているのでしょうか。今回は『ブレッド・トレイン』の出演者が劇中で着用している腕時計や、普段愛用している腕時計を紹介します。
殺し屋であるレディバグ(ブラッド・ピット)は、謎の女性マリア(サンドラ・ブロック)からの依頼を受け、東京発京都行の高速列車に乗り込みます。その依頼とは、「ブリーフケースを盗み、次の駅で降りること」。ごく簡単なミッションかと思いきや、次々と乗り込んでくる別の殺し屋に命を狙われ、なかなか降りることができません。列車が進むにつれて明らかになっていく殺し屋たちとの因縁や、終着点に待ち受ける強敵「ホワイト・デス(マイケル・シャノン)」との対峙など、見どころ満載のストーリーとなっています。
メガホンを取ったのは、『デッドプール2』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』などで監督を務めたデヴィッド・リーチです。彼は1999年の映画『ファイト・クラブ』や2005年の『Mr.&Mrs.スミス』、2004年の『トロイ』などで、ブラッド・ピットのスタントマンを務めていました。ブラッドとの深い関係性もさることながら、アクションに精通した監督が手掛ける作品には、期待感が高まります。デヴィッド監督はブラッドとの共同制作について、「僕らはしばらく別の方向に進んだけれど、運命が再び結びついたことを嬉しく思う」とコメントしているそうです。
日本国内の公開予定日は2022年9月1日(木)です。8月23日には全国5劇場にて、ジャパンプレミアの試写会が行われました。試写会では京都で行われたレッドカーペットの様子が生中継され、3年ぶり13回目の来日となるブラッド・ピットや、初来日のアーロン・テイラー=ジョンソン、デヴィッド・リーチ監督らの姿が見られました。JR東海の協力を受け、東京から京都へ実際に走る新幹線の中でプロモーションを行うという前代未聞のイベントとなりました。本作にとっての“終着地”である京都にて、ジャパンプレミア試写会を開催。レッドカーペットでは大興奮のファンと写真を撮ったり、サインをしたりと触れ合った後、舞台挨拶も行われました。
前日には厄除けイベントも行われており、不運な殺し屋を演じるブラッド・ピットが厄除けを体験しています。見学していたアーロンも「素晴らしい体験ができた」と語っていました。
映画『ブレット・トレイン』の注目度は高いようで、8月5日から先行公開しているアメリカでは、週末3日間で興行収入3012万5000ドル(約41億円)を記録しています。8月15日時点の全米での累計興収は、5448万3000ドル(約72億円)です。
レディバグの日本版声優は、ブラッド・ピットの吹き替えを数多く担当してきた堀内賢雄です。また、謎の女マリア(サンドラ・ブロック)は米倉涼子が担当すると発表されました。そのほか、プリンス役(ジョーイ・キング)に山本舞香、タンジェリン役(アーロン・テイラー=ジョンソン)に津田健次郎、レモン役(ブライアン・タイリー・ヘンリー)に関智一、ウルフ役(バッド・バニー)に木村昴、ホーネット役(ザジー・ビーツ)にフワちゃん、キムラ役(アンドリュー・小路)に阪口周平、エルダー役(真田広之)に井上和彦、ホワイト・デス役(マイケル・シャノン)に立川三貴、サン役(ローガン・ラーマン)に吉野裕行が抜擢されています。
主人公のレディバグを演じるのは、ブラッド・ピットです。“不運な殺し屋”である彼は、ミッションを受けて乗り込んだ高速列車にて、別の殺し屋たちに次々と命を狙われることとなります。アクション俳優としても名高いブラッド・ピットの迫真の演技に注目です。
ブラッド・ピットはアメリカの俳優で、日本でも多くの人々に親しまれています。1987年の映画『追いつめられて』で映画デビューを果たし、1988年制作の映画『リック』では、早くも主演を飾ることとなりました。その後、『リバー・ランズ・スルー・イット』『カリフォルニア』『セブン』『オーシャンズ』など様々なジャンルの作品に出演し、その演技力と存在感を世間に知らしめていきます。アカデミー賞主演男優賞に複数回ノミネートされたほか、2019年の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ではアカデミー賞およびゴールデングローブ賞の助演男優賞を受賞しました。元妻は、同じく俳優のアンジェリーナ・ジョリーです。二人は孤児院訪問や難民機関への寄付などを盛んに行っており、慈善活動家としても知られています。
ブラッドはかつてロレックス(ROLEX)やパテック・フィリップ(PATEK PHILIPPE)を愛用しており、雲上ブランドのコレクションも複数所有しています。ブライトリングのアンバサダーも務めており、同社の時計も愛用するようになったそうです。
ブラッド・ピット演じるレディバグが劇中で着用していたのは、「ブライトリング(BREITLING) AVI Ref. 765 1953 リ・エディション」です。割と大写しになる瞬間がありましたよね。ブラッドはプラチナにブルーダイヤルのモデルを選んだとのことですので、型番は恐らくRef. LB0920131C1X1、定価は4,620,000円です。ベルトはより頑丈なものへ変更しているとか。確かにデフォルトのベルトとサイドのステッチなどが違うようですね。
ブラッドはブライトリングのブランドアンバサダーも務めており、ヴィンテージ感あふれるこちらの時計も見事に着けこなしています。
「AVI Ref. 765 1953 リ・エディション」は、1950年頃に人気を博した「コ・パイロット Ref. 765AVI」の復刻版で、2021年に登場しました。「コ・パイロット」は戦闘機向けに開発されたパイロットウォッチで、視認性の高いダイヤルデザインが特徴です。3時位置にはクロノグラフの15分計、6時位置には12時間計、9時位置にはスモールセコンドが配置されています。
リ・エディションは「コ・パイロット」のデザインを限りなく忠実に再現しており、ヴィンテージ感を楽しめるところが魅力です。アンティークらしく、プレキシガラスのドーム型風防を採用しているほか、インデックスの焼けを表現するため、サンドベージュカラーのスーパールミノバ塗料を使用しています。ケース径は41mmで、30m防水の手巻き式時計です。
こちらは、映画『ブレット・トレイン』のロンドンプレミアで着用していた「ブライトリング ナビタイマー B01 クロノグラフ43 Ref. AB0138241C1A1」です。推測ですが、ジャパンプレミアで身につけていたのもこちらのモデルではないかと思われます。定価は1,122,000円です。ナビタイマーはパイロット向けのコレクションで、飛行計算に必要な計算尺が装備されています。国際オーナーパイロット協会の公式タイムピースのデザインにも選ばれ、多くの航空関係者に愛用されてきました。ブライトリングのアイコン的存在でもあります。
ブラッド・ピットが選んだのは、アイスブルーのダイヤルが美しい一本です。回転計算尺は内側に配置されており、凹凸の少ないスマートなデザインとなっています。ポリッシュとサテンが交互に組み合わされたブレスレットもおしゃれな印象です。
ブライトリングの「プレミエ(Premier) B01 クロノグラフ42 Ref. AB0118371B1A1」。こちらはファッション誌「SAFARI」の2020年11月号表紙にて、ブラッドが着用していました。定価は1,078,000円です。プレミエは1940年代に作られたシリーズで、こちらは2020年の新作として発表されました。ステンレススティールとブラックダイヤルを組み合わせたツートーンのカラーリングは、落ち着いた印象を与えます。スポーティーながらエレガントさも感じさせるデザインです。ケースサイドには特徴的な3本の溝が入っています。
ブライトリングを愛用している有名人や芸能人をご紹介していきます。
ブライトリングのブランドアンバサダー、つまり広告塔という役割上、最近はブライトリング以外の時計を着用している姿を見かけることがありませんが、かつてはロレックスの時計を愛用していることでも有名だったブラピ。
2000年頃には日本の時計販売店EVANCEの広告モデルに起用され、その際サブマリーナーデイト、ヨットマスター、デイトジャスト、デイデイトなどロレックスの様々なモデルを着用しています。
プライベートでもエクスプローラーI、デイトナ、GMTマスターII、デイデイトIIなどを着用している姿が目撃されており、もはや持っていないモデルの方が少ないのでは、といった印象です。
2012年頃に当時婚約していたアンジェリー・ナジョリーからプレゼントされた時計が「パテック・フィリップ ノーチラス 5711/1A」です。
パテック・フィリップの「ノーチラス」はジェラルド・ジェンタのデザインによって1976年に誕生したブランド初のステンレススティール製スポーツモデルです。オーデマ・ピゲの「ロイヤルオーク」と双璧をなす、いわゆる「ラグジュアリー・スポーツ(ラグスポ)」の代名詞的存在です。
「パテック・フィリップ ノーチラス 5711/1A」は40mmのステンレススティール製ケースに自動巻きムーブメントCal.324 S Cを搭載。ブラック・ブルーのグラデーションダイヤルが美しいノーチラスの中でも最も人気があるといっても過言ではない、代表的なモデルです。
パテック5711は2010年にフルモデルチェンジしており、アンジーがプレゼントした時期から考えると、恐らくRef.5711/1A-001ではなく、最新のRef.5711/1A-010だったのではないかと推測されます。
ブラット・ピットの普段使いの愛用時計として比較的最近追加されたうちの1本が2019年新作の「パテック・フィリップ 年次カレンダークロノグラフ 5905R-001」です。
外側に向かってブラック・クラデーションをなすブラウン・ソレイユ文字盤が美しい1本です。
定価は900万円以上、自動巻フライバック・クロノグラフと特許取得の年次カレンダーを統合したコンプリケーションモデルですが、これを普段使いしてしまうのが本物のセレブという感じですね。
パテック・フィリップのグランドコンプリケーション「5016A-010」。こちらは2015年にスイスのジュネーブで開かれた「オンリーウォッチ・オークション」において、ブラッド・ピットが落札したものです。オンリーウォッチ・オークションは2005年から二年ごとに開催されているオークションで、収益はモナコ筋ジストロフィー協会へ寄付されています。慈善活動にいそしむブラッドらしいとも言えるでしょう。落札価格は当時歴代最高の730万フラン(約9億円)で、ブラッド・ピットが落札したとのニュースが流れたため、大きな話題を呼びました。
グランドコンプリケーション「5016A-010」は、2011年に生産終了となった「グランドコンプリケーション 5016モデル」の初めてのステンレススティールモデルで、このオークションのために一本だけ製造されました。グランドコンプリケーションとは、時計の複雑機構である「ムーンフェイズ」「スプリットセコンドクロノグラフ」「ミニッツリピーター」「パーペチュアルカレンダー」「トゥールビヨン」「レトログラード」「パワーリザーブ・インジケーター」などのうち、複数の機構を併せ持つ時計のことです。ブランドによって定義は微妙に異なりますが、パテック・フィリップのグランドコンプリケーションは「ミニッツ・リピーター」「トゥールビヨン機構」「パーペチュアルカレンダー」の三つの機構を備えています。
また、こちらのモデルは希少なエナメル文字盤(ブルー)を採用しており、その証拠として6時位置に「EMAIL」の文字が記されています。「EMAIL」はフランス語で「七宝(エナメル)」を意味する言葉です。
2015年の11月7日、ジュネーブで開催された第6回目のオークションで落札されたパテック・フィリップの5016A-010とは?!
雲上ブランドの一つであるパテック・フィリップの「ミニッツ・リピーター」。こちらはブラッド・ピットから元妻のアンジェリーナ・ジョリーへ、結婚祝いとして贈られました。限られた人しか所有していない希少なもので、価格は約25万ポンド(4,600万円)です。
ブラッドはスイス開催のバーゼルワールドに参加し、この時計の購入を決めたそうです。組み立て工程が複雑であることや、社長を含めた厳しいチェックが必要であることなどから、製造には通常2年かかる品物ですが、彼はこれを2ヶ月短縮して受け取っています。
ミニッツ・リピーターはパテック・フィリップの最高技術の証明であり、特別なカップルの結婚祝いにふさわしい逸品と言えるでしょう。ブラッドがプレゼントしたのはゴールド製のカスタムメイドで、ダイヤルにはマザーオブパールを使用しています。時刻を告げるチャイム音は、ロンドンにあるビッグ・ベンの鐘の音を模しているそうです。また、シンプルで洗練されたデザインは、どのような場面にも自然に馴染んでくれます。
パテック・フィリップの腕時計を愛用している有名人や芸能人をご紹介していきます。
アーロン・テイラー=ジョンソン(Aaron Taylor-Johnson)が演じるのは、腕利きの殺し屋コンビの一人であるタンジェリンです。相方のレモンとの間には深い信頼関係があり、手を取り合いながら戦っています。時折見せるユーモアたっぷりの口喧嘩にも注目です。
アーロンはタンジェリンのことを「短気な反社会的人間」と評しています。骨ばった体つきを維持するためにダイエットを行ったそうで、撮影中の事故により低血糖を引き起こし、気を失ってしまったこともあるのだとか。キャラクターの見せ方にもこだわっており、映画に対するストイックな姿勢が垣間見えます。
アーロン・テイラー=ジョンソンはイギリス出身の俳優です。幼い頃から子役として活躍し、順調にキャリアを積み重ね、2016年の映画『ノクターナル・アニマルズ』ではゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞しました。その他の代表作としては、『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』、『キック・アス』シリーズ、『GODZILLA ゴジラ』『テネット』などがあります。またMCUでは映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にクイックシルバー(ピエトロ・マキシモフ)役として活躍。弾丸に匹敵する超高速で動くことが出来る身体能力を持つ、という設定の人物ですが、果たしてまさに弾丸列車『ブレット・トレイン』ではどんなアクションを見せてくれるのか、楽しみですね。
「ロレックス オイスターパーペチュアル」のバブルバック、カリフォルニアダイヤルモデルです。こちらはアーロンが演じるタンジェリンが、映画『ブレット・トレイン』の劇中で着用していました。
「バブルバック」とは、1930年~1950年頃に製造されていた「オイスターパーペチュアル」のうち、防水×自動巻きモデルの通称です。1930年代以前のオイスターパーペチュアルは手巻き式が主流でしたが、ロレックスはその技術力を活かして自動巻き機構の開発に取り組み、「バブルバック」を完成させました。手巻き式ムーブメントに自動巻きローターを組み合わせているため、時計の厚みが増し、裏蓋(ケースバック)が泡(バブル)のようにぷっくりと膨らんでいます。バブルバックはロレックスの一時代を象徴するモデルであり、そのヴィンテージ感も人気の理由です。
「カリフォルニアダイヤル」とは、インデックスの上半分(1・2・10・11時)がローマ数字、下半分(4・5・7・8)がアラビア数字、3・6・9がバー、12が逆三角形となっている、特殊なダイヤルのことです。ロレックスのダイヤルのリフィニッシュ(再塗装)を行っていた会社が独自に生産したもので、その会社がカリフォルニアを拠点としていたことから「カリフォルニアダイヤル」と呼ばれるようになりました。これがファンの間で人気となり、後にロレックスも公式採用しています。
アーロン・テイラー=ジョンソンの愛用モデルは、「オメガ(OMEGA) シーマスター(SEAMASTER) DIVER 300M コーアクシャル マスター クロノメーター Ref. 210.30.42.20.01.001」です。シーマスターは1993年に発売されたシリーズで、300mの防水性能を誇る深海向けのダイバーズウォッチとなります。25周年を機にフルモデルチェンジを行い、デザインや性能がリニューアルしました。ダイヤルには、初代モデルで人気を博した「ウェーブパターン」がレーザーグレービングされており、しっかりと歴史を引き継いでいる様子がうかがえます。ダイヤル・ベゼルは艶のあるブラックセラミック製で、ベゼルのスケールはホワイトエナメルで書かれているため、耐久性が高いです。インデックスは大きめの丸とバーを採用し、ホワイトのスーパールミノバを塗布しています。ムーブメントはマスタークロノメーターキャリバー8800を搭載しており、精度・耐磁性は最高水準です。
10時位置に装備されているのは、オメガが特許を取得した円錐形のヘリウムエスケープバルブです。深海では呼吸用混合ガスを使用しますが、そこに含まれるヘリウム分子が腕時計に入り込み、減圧時に膨張するため、腕時計が故障してしまうことがあります。それを防ぐため、減圧前にこのバルブからヘリウム分子を排出するのです。
こちらは「シーマスター AQUA TERRA 150M コーアクシャル マスター クロノメーター スモールセコンド Ref. 220.50.41.21.03.001(推定)」です。アーロンが『ブレット・トレイン』の韓国プレミアおよびジャパンプレミアにて着用していたものと思われます。ケースはオメガ独自のローズゴールド合金であるセドナゴールド製です。太陽系で最も赤い星「セドナ」に由来しており、銅とパラジウムを混ぜていることから、色と輝きが褪せにくくなっています。ダイヤルはチークパターン(横縞)のブルーグレーカラーで、ケースバックも波模様入りです。6時位置にはスモールセコンドと日付表示が配置されており、ミニッツ&セコンドトラックにはサンドブラスト加工が施されています。インデックスやサブダイヤルはゴールドで縁取られており、シンプルながら立体感のあるデザインです。
オメガの「デ・ヴィル トレゾア(DE VILLE TRÉSOR) コーアクシャル マスター クロノメーター Ref. 435.53.40.21.09.001(推定)」。こちらはパリで行われた『ブレット・トレイン』のプロモーションツアーの際、フォトコールにて着用していたものです。トレゾアはオメガの薄型コレクションで、クラシックでエレガントなデザインが人気を集めています。こちらのモデルはラウンド型のイエローゴールドケースにブラウンレザーストラップを組み合わせており、カラーリングも王道です。ドーム型のダイヤルにはアイボリーのエナメル装飾が施されています。エナメルには「グラン・フー」という高難度の技術を用いており、オメガの技術力を証明する一品と言えるでしょう。ムーブメントには、マスタークロノメーター認証の手巻き式キャリバー8929を搭載しています。
ジョーイ・キング(Joey King)が演じる「プリンス」は、映画の舞台である高速列車内で起きる出来事を裏で掌握し、レディバグを含めた殺し屋たちを翻弄していきます。見た目は普通の女子学生ですが、優れた洞察力や強運を利用して他者を追いつめる、狡猾な性格です。
ジョーイ・キングはアメリカ出身の俳優で、幼い頃から子役として活動してきました。映画デビュー作は2007年の『再会の街で』。現在はNetflixのロマンティック・コメディ映画『キスから始まる物語』の主演(エル役)として知られています。その他の出演作は、『ラモーナのおきて』『オズ はじまりの戦い』『ホワイトハウス・ダウン』などです。
2022年8月現在で23歳と、今作ではかなり若手となる彼女は、才能ある人たちと共演できて光栄だったとコメントしています。また、主演のブラッド・ピットに対しても敬意を表しました。
ジョーイ・キング演じるプリンスは、『ブレット・トレイン』の劇中にて、カルティエ(CARTIER)のタンクソロ(TANK SOLO)を着用していました。本体を戦車に、ラグをキャタピラに見立てた珍しいケース形が特徴的で、一目でそれと分かるデザインです。こちらはイエローゴールドケースにブラックレザーを組み合わせており、大人の気品が感じられます。
真田広之は、なにかと運命を語りたがる剣の達人「エルダー」を演じています。老人風の見た目で、慎ましく寡黙な人物ですが、家族を守ることに対する信念は人一倍です。
真田広之は日本出身の俳優で、現在は主に海外を拠点にしています。5歳で劇団ひまわりに入り、数多くの作品に出演してキャリアを積んでいきました。俳優の千葉真一とは関係が深く、彼の芸名および本名から一字ずつ取って、芸名を「真田」としたそうです。1980年の映画『忍者武芸帖 百地三太夫』などでのアクションシーンが評され、アクション俳優としても認知されるようになりました。また、1993年のドラマ『高校教師』は、国内の幅広い世代に名前を知られるきっかけとなりました。2000年頃からは海外での活動が増え、イギリスのロイヤル・シェイクスピア・カンパニー公演『リア王』やアメリカ映画『ラストサムライ』、中国映画『PROMISE』などに出演し、高い評価を得ています。
監督のデヴィッド・リーチとは以前仕事をした経験があり、今回の映画にオファーされたそうです。シナリオの面白さはもちろん、監督への信頼感から出演を決意したといいます。
真田広之が『ブレッド・トレイン』のジャパンプレミアで着用していたのは、IWCの「ポートフィノ・ハンドワインド・エイトデイズ(Portofino Hand Wound Eight Days) Ref. IW510104」と思われます。定価は2,403,500円です。こちらは手巻き式時計で、一度の巻き上げで8日間のパワーリザーブを得ることができます。ケースはレッドゴールド製で、ダイヤルは上品なスレートカラーです。8~9時位置にパワーリザーブ、6時位置にスモールセコンド、3時位置に日付表示が配置されています。スリムなリーフ針とバーインデックスを採用しており、シンプルかつエレガントなデザインのモデルです。
真田広之はIWCのフレンド(アンバサダーのような存在)に選ばれ、IWC主催のイベントにも出席した経験があります。IWCは本人にとっても憧れのブランドだったようで、これ見よがしではない品の良さや完成度の高さ、確かなブランド力に惹かれたようです。
IWCの「ダ・ヴィンチ パーペチュアル カレンダー・クロノグラフ Ref. IW392103」。こちらは雑誌『MOMENTUM』にて真田広之が着用していたものです。色違いでレッドゴールドの「Ref. IW392101」がありますが、見た限りステンレススティールかつスレートグレーダイヤルの「Ref. IW392103」を着用していると思われます。クロノグラフはフライバック機能付きで、1回の操作で瞬時にカウントをリセットすることが可能です。3時位置には日付、6時位置の月、7~8時位置には西暦、9時位置には曜日、そして12時位置にはムーンフェイズが配置されています。ムーンフェイズでは、ダイヤル裏のディスクが動くことによって月の満ち欠けが表現されます。多機能ながら整理されたデザインで、視認性も良好です。
今回は映画『ブレット・トレイン』に登場する俳優の着用腕時計を紹介しました。高速列車での迫力あふれる戦いぶりや、10人の殺し屋たちの過去の因縁など、見どころたっぷりの本作。ハリウッド映画あるあるの「トンチキなニッポン」などと揶揄されたりもしますが、監督はじめキャストも「とにかくこんな時だから楽しい映画を!」と「分かってやってる」んですよね。と来れば、そこは何も考えずに笑って楽しみたいところ!豪華キャストの熱演を、ぜひ映画館でご覧ください。その際には、役者の腕元にも要注目です。