更新日:2024年07月09日
高精度で、堅牢な作りに定評がある人気の高級腕時計ブランド、オメガ(OMEGA)ですが、長く愛用するためには定期的にオーバーホールやお手入れが必要です。そこで湧いてくるのが以下のようなさまざま疑問です。
「オーバーホールって高いんじゃないの?」
「どれぐらいの頻度でオーバーホールすればいいの?」
「オーバーホールした方がいいタイミングって?」
「オーバーホールするのならどこに持ち込めばいいの?」
「オーバーホールしたらいくらかかる?」
本ブログでは、オーバーホールのそもそもの意味や、オメガの腕時計にオーバーホールが必要である理由、頻度や費用の目安、見積もりの取り方、サービスセンター一覧、さらにオメガを長持ちさせるためのメンテナンス方法まで、徹底解説します。すでにオメガの時計をお持ちの方も、これから購入を検討されている方もぜひご一読ください。「とにかく料金表が見たい!」という方は→こちら「オメガ正規オーバーホール料金表」。(※掲載の情報は2024年7月調査時点のものです。最新の情報についてはオメガ公式サイトをご確認ください。)
オリンピックの公式タイムキーパーを務めるなど、精度に関する技術力は折り紙付きのオメガ。フラッグシップモデルであるスピードマスターが宇宙飛行士の公式腕時計となって、月面着陸の際に着用されたことはあまりに有名ですが、選考対象となった10社の時計のうち、高温、低温、湿度、加速度、衝撃、振動と言った11の過酷な実験を最後までクリアしたのはスピードマスターだけだったそうです。
それほどに高い「精度」と「堅牢性」を誇るオメガの腕時計に、そもそもオーバーホール(分解掃除)は必要なのでしょうか?
オーバーホールとは、車で言えば「車検」のようなもので、時計を長く使い続けるために定期的に点検・分解掃除することです。
機械式時計の内部のムーブメントは大体100個以上、ものによっては200個以上の細かな部品があの小さなケースの中に複雑に組み上げられています。それをパーツ毎に分解し、洗浄、摩耗・破損したパーツの交換、組立、注油、精度や防水性の調整・検査、外装の洗浄・研磨といった作業を行います。
ではオーバーホールをしないとどうなるでしょうか?
時計は数年使用しているうちに、潤滑油が蒸発したり、劣化・凝固したりすると、部品の摩擦によって傷が付いてしまったり、歯車などの動きが悪くなったるすることがあります。
油切れのまま巻き上げて、ゼンマイが切れてしまった、というケースもあります。
また、時計の裏蓋に使用されるパッキンやガスケット(固定用シール材)が経年劣化したり、リューズが摩耗すると、本来の防水性能が発揮できず、汗や水分が侵入して錆が発生し、内部パーツへダメージを与えてしまいます。
時計の裏蓋は簡単には開かないようになっていますので、時計内部の状態を外から目視で確認することができないため、ついつい「動いているから大丈夫かな」と定期的なお手入れやオーバーホールをせずに過ごしがちです。ただ、定期的なオーバーホールを行っていれば、部品の交換や掃除だけで済んだものも、不具合が生じるほどムーブメントにダメージが起きていた場合、丸ごと交換で逆に高くついてしまった、なんてことになりかねません。
時計自体の寿命を延ばすだけでなく、大きな故障を未然に防ぐ、という意味でもオーバーホールは重要なのです。
結論から申し上げますと、クオーツ式時計でもオーバーホールは必要です。
クォーツ式時計は動力はモーターですが、機械式時計と同じように歯車で針を動かしていますので、潤滑油が劣化したり、ホコリやゴミが混入したり、磁気帯びになったりする場合があります。クォーツの場合、歯車が磨耗をおこすと電池の減りが早くなり、本来の電池寿命より早く止まってしまいます。
電池が止まってしまった時計を放置しておくと、電池が液漏れして機械内部に損傷を与えてしまうケースがありますので、電池が切れた場合はすぐに電池交換を行う必要があります。
また、クォーツ式時計も機械式と同じように裏蓋にパッキンを使っていますので、防水性を保つためにも5~6年に1度くらいの頻度で、定期的にオーバーホールをした方が良いと言われています。クォーツ式時計は機械式時計よりもパーツが少なく設計も幾分複雑ではないので、機械式時計よりはオーバーホール間隔は長く、費用も安くなります。
安価なクォーツ時計であれば、わざわざオーバーホールをするよりも新たに買い直したほうが安い、という場合もあるでしょうが、大事な時計を長く使いたいのであれば、クォーツ時計も定期的にオーバーホールに出しましょう。
時計のアフターサービス・修理には大きく分けて「オーバーホール」と「メンテナンス」の2種類があります。
「オーバーホール」と「メンテナンス」の大きな違いは、時計本体を部品単位まで分解するか・しないか、です。
「オーバーホール」は、オメガの場合「コンプリート メンテナンス サービス」と呼ばれますが、時計を分解して部品の一つ一つまで洗浄・点検し、摩耗や劣化したパーツは交換します。そして再び組み立て、注油し精度調整まで徹底的に行うため、工程も多く、専門的な知識や技術が必要されるため、時間と費用が掛かります。
「メンテナンス」は、一般的に部品の分解まで必要としない、日常的な点検修理・調整作業を指します。
外装の研磨・洗浄のみだったり、電池交換や不良箇所のみの交換・修理作業や調整で完了するため、オーバーホールよりも短期間で費用も安く完了します。
オメガの場合、オーバーホールを中心とした総合メンテナンスサービスである「コンプリートメンテナンスサービス」のほかに、ムーブメント以外の箇所の不具合に対応する「ベーシックパーシャルサービス」も用意されています。
一般的に時計のオーバーホールを行う目安は、機械式時計では「おおよそ3年前後」と言われてきました。ただし、最近は潤滑油のクオリティが向上したことや、劣化しにくい素材の開発や設計など技術の進化によって、4~5年はオーバーホール不要、と言われています。主なメーカーが続々と保証期間を延長しているのも、そういった技術への自信の表れと言えるでしょう。
オメガのオーバーホール推奨期間は、と言いますと、公式サイトで以下の通り「5~8年に一度のコンプリート メンテナンスを推奨」と記載されています。
「お客様のオメガ・ウォッチは時の試練に耐えるよう作られています。定期的に最適なお手入れを受けていれば、生涯にわたって美しく、また正確に時を刻み続けます。サービスの頻度は時計のご使用状況や着用環境によって変わってきます。例えば、防水性能はガスケットの経年劣化や日常の衝撃の影響を受けます。そのため、1年に一度の防水性の検査と、5~8年に一度のコンプリート メンテナンスをお勧めします。」 ---オメガ公式サイトより
実際、他のブランドと比較しても、オメガの時計はオーバーホールの頻度は少なめで大丈夫、というのが業界での認識です。それを支えているのが、オメガ独自の「コーアクシャル脱進機(エスケープメント)」という画期的な機構です。
オメガは1999年に、接触面を小さくし摩擦を抑え、より少ない注油で性能を発揮する「コーアクシャル脱進機」を開発し、メンテナンスサイクルを飛躍的に長くしました。コーアクシャルムーブメント搭載モデルのオーバーホール推奨期間はなんと約2倍の「8年~10年」となっています。
即ち、お持ちのオメガの時計のムーブメントが通常のものであれば「3~4年」、コーアクシャルなら「8~10年」が1つの目安となります。
ただし、後程詳しくご説明いたしますが、コーアクシャルはオメガ独自の機構であるため、純正部品の入手が難しく、オーバーホールを引き受けていない時計修理店が多い、という一面もありますので注意が必要です。
オーバーホールに出してから手元に返ってくるまで、どれぐらいの時間がかかるのでしょうか?
一般的な時計修理工房などの場合、見積もりに数日~1週間前後、オーバーホール完了まで約2週間~1か月前後というところが多いようです。
オメガのメーカーアフターサービスを利用する場合、まず時計を修理に出してから、見積もりが出るまでに1~2週間程度かかります。
作業の内容によりますが、コンプリートメンテナンスサービスの場合、作業開始から約3週間~5週間かかります。年末年始、GW、夏期などは若干、日にちを要する場合があります。
また、部品を本国スイスから取り寄せになると入荷までに約3週間~4週間かかり、その後作業開始となるためトータルで数か月を要します。ただし、メーカーの在庫状況により、それ以上の日数がかかることも。
また、複雑時計だったり、損傷が激しいなど、スイスでの修理が必要になった場合、数か月から場合によっては1年ほど待たされるケースもあるようです。
どんなに安く見積もっても数万円はかかるオメガの時計のオーバーホール。「費用はなるべく安く抑えたい」というのが心情というものですが、時計はあくまでも精密機器。特に高級時計はそもそも製造・組立てするのに高い技術力が必要になるからこそ販売価格も高い、という側面もあります。万が一にも技術力が低いところにオーバーホールに出して、逆に時計の調子が悪くなってしまった、なんていう最悪の事態は避けたいですよね。
オメガの時計をオーバーホールに出すのはどこがいいのでしょうか?
オメガの腕時計の修理・オーバーホールを行っているのは、主に以下の3つです。
それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
まずはオメガ正規オーバーホールのメリットから。言わずもがな、オメガの時計のオーバーホールを依頼するのであれば、製造している正規メーカーにオーバーホールを依頼するのが技術に対する安心感においては抜群です。コーアクシャル機構を搭載した最新のムーブメントなどでも対応可能です。
さらに有償で行ったサービスに関しては、24ヵ月間保証されている点もポイントが高いですね。
オメガでは基本的な部品保有期間を生産終了から10年としており、よほど古い時計や珍しいパーツでなければ、部品に劣化や破損が見つかった場合でも「純正部品」に交換してもらえます。この「純正部品」というのも大事なポイントです。
例えばもしオメガの時計を売りたい、と買取査定に出したときに、部分的にでも「社外パーツ」を使用していると、時計自体の評価を下げ、買取査定価格は下がってしまうからです。
一方、デメリットとしてはやはりオーバーホール料金が高い、という点でしょう。コンプリート メンテナンス サービスの価格は、2024年7月時点で、一番安いクロノグラフではないSS製クォーツでも74,800円~、「スピードマスター」に代表されるようなSS製機械式クロノグラフでは135,300円~と、非常に高額です。
オメガのコンプリートサービス(オーバーホール)料金には、基本的に摩耗した部品の交換が含まれていますが、ケースやブレスレット、文字盤など、高価な部品の交換が必要な場合は、別途料金が請求されますので、より高額になるでしょう。
納期は見積りの承認からメンテナンス完了までの期間は約4週間が目安とされていますが、2カ月近くかかることもあるようで、部品がスイスから取り寄せになると納期は数か月単位で延長されます。さらに特殊な時計だったり、状態などによってはスイス本国でのオーバーホールとなり、その場合はかなりの日数を要します。料金面でも、もちろん通関や保険、送料などさらに追加の費用が発生します。
また、オメガのコンプリート メンテナンス サービスにはライトポリッシュが含まれていますが、この点についてはメリットともデメリットとも言えます。
人によっては「ケース瘦せ」等を危惧して「ポリッシュはしたくない」と希望するケースもあるからです。
時計修理専門店の最大のメリットはやはりオーバーホール料金が安い点です。オメガ正規カスタマーサービスにオーバーホールを依頼するのは絶対的な安心感が魅力ですが、高額なので料金的に難しいと感じる方も多いでしょう。
修理業者によってオーバーホール料金は様々ですが、基本料金はSS製クォーツで15,000円~24,000円前後、SS製機械式クロノグラフで25,000円~50,000円前後(ポリッシュ料金は別)といったところが相場です。オメガの正規オーバーホールと比較すると半額以下になる場合もありますね。
自社工房を持つ、経験豊富な修理専門店であれば、技術力に対してある程度信頼もできます。よほど特殊なものでなければ、交換用の純正パーツを用意している店も多いです。見積もりを貰った後に、予算や希望に応じてオーダーを細かく変更できる点は魅力ですね。
納期も2~3週間と短めのところもあり、正規オーバーホールよりは早く仕上がります。
一方、時計修理専門店のデメリットは、純正パーツが用意できない場合がある点です。代替の社外パーツに交換されてしまうと、売却の際にはマイナス査定となる場合が多いので注意が必要です。
さらに前述した通り、近年オメガはメンテナンスサイクルを延長すべく開発されたオメガ独自のコーアクシャルムーブメントを搭載した時計が増えてきていますが、このコーアクシャル機構は非常に複雑なため、修理専門店のオーバーホールの基本料金は通常より高く設定されています。また、修理自体を受付けていない修理専門店もあります。
また、修理専門店がほとんどは修理の保証が1年としていて、オメガの2年保証よりも短くなっています。
すべての時計修理業者が高い技術力があるわけではないので、時計修理専門店を選ぶときは、料金の安さだけではなく、ホームページに掲載されているオーバーホールや修理の事例、保証規定などをよくチェックしましょう。
ビックカメラやヨドバシカメラなど大手家電量販店にも時計修理コーナーがあります。駅近で利便性が高い店舗が多く、電池交換やベルト交換など簡単なものであれば即日対応可能で、価格も比較的安い、というメリットが挙げられます。
しかし、技術力という点では不確定な部分もあります。店舗によっては時計修理専門店から技術者が派遣されていることもありますが、複雑で専門的な修理については、時計修理専門店に委託したり、メーカーに取次ぎとなるケースもあり、仲介手数料が加わってかえって高額になったり、納期が遅くなってしまうケースもあるようですので、事前の確認が重要です。
オメガのコンプリートメンテナンスサービスにはムーブメントのオーバーホールや、摩耗した部品の交換、ライトポリッシュが含まれています。
防水性能、磁気、精度、外装などの状態を確認した後、ストラップやブレスレットを時計から取り外し、ケースを分解します。
ムーブメントを分解し、各部品を超音波洗浄器で洗浄します。
ムーブメントの各部品の状態を慎重に確認し、摩耗した部品はオメガ純正部品と交換します。シリアルナンバーのないムーブメントは、場合に応じて最新のムーブメントにアップグレードされます。
ムーブメントを再び組み立て、潤滑油を注油します。
オメガの厳しい品質基準に照らして、ムーブメントの精度を調整し、各機能をチェックします。
ケースとメタルブレスレットをガイドラインに従って洗浄・研磨します。(ライトポリッシュ)
ケースを再び組み立て、防水性を確保するガスケットを交換します。クォーツ時計の場合は電池を交換します。
オメガの厳しい品質基準に照らし、実際の使用環境を想定した精度、機能、防水性能を検査。時計の機能外装の最終検品を行います。
オメガの正規コンプリートメンテンナンスサービスの料金です。実際の料金は、時計を預け、技術者による診断実施後に確定されますので、掲載の料金は目安となります。
キャリバーの種類 | 貴金属以外の素材(※1) | 貴金属素材(※2) | |
---|---|---|---|
クロノグラフ以外 | クォーツ | ¥74,800 | ¥89,100 |
メカニカル | ¥105,600 | ¥119,900 | |
クロノグラフ | クォーツ | ¥90,200 | ¥118,800 |
メカニカル | ¥135,300 | ¥163,900 | |
特殊な時計(※3) | クォーツ | ¥149,600~ | |
メカニカル |
クォーツ | ¥74,800 |
メカニカル | ¥105,600 |
クォーツ | ¥89,100 |
メカニカル | ¥119,900 |
クォーツ | ¥90,200 |
メカニカル | ¥135,300 |
クォーツ | ¥118,800 |
メカニカル | ¥163,900 |
クォーツ・メカニカル ¥149,600~
※1 スティール(プレート加工のものを含む)、チタン、セラミック製
※2 シルバー、ゴールド、プラチナ、パラジウム製、左記素材を含むコンビネーション
※3 置時計、壁掛け時計、ポケットウォッチ、ストップウォッチ、エクスクルーシブなトゥールビヨン、スケルトン メカニカル ムーブメント、そして、超高精度クオーツキャリバーなど。特殊キャリバー及び修復は、基本的に本国メーカーでの見積り及びサービス実施となります。
ムーブメント以外の箇所に不具合が発生した場合に、不具合箇所だけでなく一定の作業をパッケージにしたサービスです。
キャリバーの種類 | 貴金属以外の素材(※1) | 貴金属素材(※2) |
---|---|---|
クロノグラフ以外 | ¥30,140 | ¥44,440 |
クロノグラフ | ¥37,400 | ¥66,000 |
※実際の料金は、技術者による診断実施後に確定となります。上記価格は目安としてご参考ください。
※特殊キャリバー及び修復は、基本的に本国メーカーでの見積り及びサービス実施となります。
※クロノグラフ以外・クロノグラフのモデルであっても、本国メーカーでの見積り及びサービス実施となる場合があります。
その場合のサービス価格は、上記の通りです。
オーバーホールを必要としない部分的なメンテナンスサービスです。基本的にベーシックパーシャルサービスとセットとなっています。
■ 文字板 / 針の交換
・文字板 / 針の交換
+ ベーシックパーシャルサービス
見積り + カテゴリー準拠価格
■ 文字板 / 針の修復
・文字板/針の修復(本国メーカーにて作業)
+ ベーシックパーシャルサービス
¥165,000 + カテゴリー準拠価格
■ ケース修理
・ケース修理
(+ 修理にベゼル/裏蓋、その他パーツの交換が必要な場合)
+ ベーシックパーシャルサービス
¥5,500~(+ 見積り)
+ カテゴリー準拠価格
■ ケースの仕上げ
(スティール/スティール+ゴールド)
・オリジナル仕様への仕上げ
+ ベーシックパーシャルサービス
¥17,600 + カテゴリー準拠価格
■ ケース交換
・ケース本体
見積り
オメガ正規サービスでの「バッテリーサービス」には、クォーツ時計の電池交換、及び 簡易防水テストが含まれます。ただし、非防水の時計には実施しません。保証もつきません。
※バッテリーサービスは単独でのサービスです。ストラップ交換や修理等、その他のサービスとの併用はできません。
なお、バッテリーサービスは2022年4月以降も価格改定なしで据え置きとなっていましたが、2024年7月時点では情報を確認できませんでしたので、ご参考までに。
クォーツ | ¥4,400 (2022年4月調査時点) |
---|
実際にオメガの正規コンプリートメンテンナンスサービス料金がいくらになるのか、実例をご紹介します。なお、この金額は2022年4月価格改定後のものです。
モデル:スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ Ref.311.30.42.30.01.005
コンプリート メンテナンス サービス料金
¥135,300
モデル:シーマスター 300 コーアクシャル マスター クロノメーター 41MM Ref.234.30.41.21.01.001
コンプリート メンテナンス サービス料金
¥105,600
通常より進んでしまうという症状がありましたが、コンプリートメンテンナンスサービスで改善しました。
モデル:シーマスター 300 クォーツ Ref.212.30.36.61.01.001
コンプリート メンテナンス サービス料金
¥74,800
コンプリートメンテンナンスサービスには基本的な部品の交換代は含まれているので、設定されている料金内で収まることが多いようですが、見積もり時点で「+α」の料金が発生すると、総額がかなり高額になってくるため、もう少し安価な時計修理専門店に依頼したり、あるいはいっそ思い切って売却する、という選択される方も実は多くいらっしゃいます。
オメガのコンプリートメンテンナンスサービスには「ライトポリッシュ」が料金に含まれています。さらに希望すれば有償のポリッシュもオプションとして用意されていますが、通常はライトポリッシュで十分綺麗になります。過剰な研磨は時計の価値を損ねる場合もありますので、よく相談して出すことをお勧めします。
ポリッシュ前
ライトポリッシュ後
有償ポリッシュ後
オメガのヴィンテージウォッチのオーバーホールは可能でしょうか。答えは”イエス”です。
スイスのビエンヌにあるオメガの修復専門の技術者が作業にあたるアトリエでは、1940年以前に製造されたオリジナルモデルに忠実な修復作業を保証しています。
通常ではなかなか手に入らないような、古い時計の修復に必要な部品が保管されており、摩耗した部品を本来の状態に修復します。欠落している部品がない場合でも、手作業で複製が可能なケースもあるそうです。
24ヵ月間保証がつきますし、修復された時計は特製のボックスに収められ、 担当技術者の署名が入った修復証明書、 時計の修復前と修復後の写真、入手可能な場合は時計のアーカイブ抄とともに返却してもらえる、という特別なサービスがあります。
ただし、オメガの品質基準に沿って古い時計を修復できる技術者は非常に限られているので、作業には3ヵ月以上かかる上に、修復費用はメカニカルモデルで448,800円~(2024年7月調査時点)と、かなり高額になる、という点は覚悟しておく必要がありますね。
オメガのコンプリートメンテンナンスサービスを利用する際、時計が年代の古いものだったり、特殊なものの場合、スイス本国でのメンテンナンスが必要となる場合があります。
具体的には、「特殊キャリバー」及び「修復」は、基本的に本国メーカーでの見積り及びサービス実施となり、クロノグラフ以外・クロノグラフのモデルであっても、同様となる場合があります。また、高度な修復技術が必要とされる「文字板/針の修復」も本国メーカーでの作業となります。
本国メーカーで作業を行う場合、おおよその必要な期間は約2~3ケ月が目安とされていますが、作業の内容や時計の状態によっては、それ以上の日数を要することがあります。また、作業の過程で、本国メーカーでのサービス実施に変更することがあり、その際交換された部品は返却されない点にも注意が必要です。
オメガが有償でサービスを実施後、万が一不具合が生じた場合は、オメガ カスタマーサービスが保証対象内の不具合であると判断した場合のみ、再度部品の交換や調整等のサービスを無償で提供されます。 通常使用による摩耗や損傷、事故や過失によって生じた故障や損傷は保証対象外になります。保証内容の詳細は以下の通りです。
ただし、以下のような場合は、保証期間内であっても有償でのサービスとなります。
オメガのオーバーホール(コンプリートメンテンナンスサービス)の申し込み方法は2つ。宅配のピックアップサービス、もしくはオメガブティック及び正規カスタマーサービスに持ち込むかのいずれかです。
時計がサービスセンターに到着すると、時計の状態を診断した上で、概ね1週間以内に見積もりや修理完了予定日等が提示されます。この段階で、メンテンナンスをするのかしないのか、判断することになります。その後の進捗状況はウェブのマイページで確認できます。
「ピックアップサービス」とは、時計の引取りから修理完了後の配達まで全て宅配で完結するサービスです。正規カスタマーサービスが近くにない、という方には便利なサービスですね。基本的に利用料は無料ですが、見積もり金額を確認後、メンテナンスをキャンセルする場合は時計返送時の送料として1,100円(税込)が請求されます。
専用ウェブサイトから申し込めば数日で梱包材が届きますので、その中に時計や(あれば)保証書、症状チェックシートとともに日本郵便にて返送します。集荷を依頼してもいいですし、郵便局やコンビニなどからでも発送できます。
メンテナンス完了後は、指定の場所へ時計が届けられます。この受け取りの際に、メンテナンス料金(キャンセルの場合は返送代金)を代金引き換えにて支払います。現金のほか、クレジットカード、デビットカードが利用可能です。(離島など、弊社指定運送業者の対応不可地域への配送する場合は、振込み等での対応になる場合もあります。)
宅配ではなく直接持ち込んで修理やオーバーホールを依頼したい場合は、持ち込み先はオメガブティック及び正規カスタマーサービスをお勧めします。正規販売店であっても、直営店ではない百貨店などに持ち込むと手数料が発生したり、その時計を購入した店舗でない場合は修理依頼自体を受け付けていない、といった場合もありますので、事前に確認した方がよいでしょう。
以下、オメガの正規カスタマーサービス・地区指定サービスセンター一覧をご紹介します。
※情報はあくまで2022年2月調査時点のものですので、最新情報はオメガ公式サイトやスウォッチグループ公式サイトをご確認ください。
東京カスタマーサービス
来店受付・郵送受付
〒104-8188
東京都中央区銀座7-9-18
ニコラス・G・ハイエック センター 5F
電話受付:03 6254 7300
オメガブティック心斎橋
〒542-0081
大阪市中央区南船場3-11-18 郵政福祉心斎橋ビル1F
電話受付:06 6258 0720
北海道地区指定サービスセンター
(有)札幌時計サービスセンター
〒060-0061
札幌市中央区南一条西3丁目8 札石ビル5F
電話:011 241 3002
オメガのコンプリートメンテンナンスサービス(オーバーホール)や時計修理店について比較しながらご紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか。
大事な腕時計ですから、修理やオーバーホールをするなら信頼のおけるところにお願いしたいですよね。
精度も堅牢性も優れたオメガの腕時計を、より長く使い続けたいなら、日頃のこまめなお手入れや定期的なチェックを怠らないことが大事です。時計は精密機器ですから、保管方法などにも気を付けたいですね。
腕時計のお手入れに関する掃除や保管方法、自宅で出来る簡単なメンテナンス方法と腕時計を掃除する際の注意点などについてはこちらの記事をぜひご覧ください。
腕時計のお手入れに関する掃除や保管方法、自宅で出来る簡単なメンテナンス方法と腕時計を掃除する際の注意点をまとめてみました