更新日:2023年05月31日
昨年時計業界を多いにざわつかせたグランドセイコー銀座限定モデルの2023年バージョンが発表されました!「グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定 2023モデル SBGH315」は、セイコーの創業の地「銀座」の朝の街並みを表現した、とのこと。日本国内400本限定で、7月15日(土)より、銀座の複数の店舗にて発売されます。希望小売価格は847,000円です。
本ブログでは、「グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定 2023モデル SBGH315」の仕様・価格、販売店舗、発売日などの基本情報はもちろん、このモデルの魅力や競合モデル、買う前に知っておきたい大事なポイントなどをご紹介いたします。
グランドセイコー公式サイトでの新作SBGH315に関する説明は以下の通り。
銀座の朝の晴天のように彩られた限定モデルが登場
セイコーの創業の地であり、当時から変わらず日本を代表する魅力的な街、銀座。目抜き通りに立ち並ぶビル群が朝日に照らされるなか、数多の店舗のドアが開かれ、一日の幕が上がります。
今回の銀座限定モデルは、銀座の朝の晴天のように気持ちの高まる、爽やかな群青色をダイヤルに採用。ダイヤルのパターンには、このモデルならではの「銀座グリッドパターン」をあしらいました。型打ちの格子模様の上に重ねて透明印刷されたグリッドパターンが、光にかざすとさりげなく輝きます。
ムーブメントには、「グランドセイコースタジオ 雫石」で熟練の匠の技によって組み立てられた10振動のメカニカル・キャリバー9S85を搭載しています。
SBGH315のダイヤル、ケースデザイン、ムーブメントなどそれぞれについて詳しく見てみましょう。
雪白、白樺、岩手山などなど、数多くのダイヤルパターンを生み出し、ヒットを飛ばしているグランドセイコー。今回は昨年同様、「銀座グリッドパターン」を採用しています。
セイコーの創業の地であり、当時から変わらず日本を代表する魅力的な街、銀座。目抜き通りに立ち並ぶビル群が朝日に照らされるなか、数多の店舗のドアが開かれ、一日の幕が上がります。
今回の銀座限定モデルは、銀座の朝の晴天のように気持ちの高まる、爽やかな群青色をダイヤルに採用。ダイヤルのパターンには、このモデルならではの「銀座グリッドパターン」をあしらいました。型打ちの格子模様の上に重ねて透明印刷されたグリッドパターンが、光にかざすとさりげなく輝きます。個性的な通りが交錯する銀座を上空から見下ろし、街に飛び込むかのようなアングルがデザインの源泉です。
なるほど、イメージ画像のように、銀座の街に立ち並ぶビルの、空を反射した窓をモチーフにしている感じでしょうか。
格子の内側にもテクスチャがあり、本当に芸が細かいですよね・・・!
2022年の銀座限定モデル SBGH297も同じく「銀座グリッドパターン」を採用していましたが、「銀座の地図」がモチーフとなっており、本作とはまた違うパターンでした。カラーも明るい水色で、かなり雰囲気が違いますね。
ちなみにケースの素材、サイズやデザイン、搭載ムーブメントと言った基本スペックは実は全く同じです。
ただ価格は上がっています。2022年モデルの定価は770,000円(税込)、一方、2023年新作モデルは847,000 円(税込)と11%ほど価格が上昇していることが分かります。
ただし、グランドセイコーは一度2023年1月に価格改定を行っており、商品によりますが10~13%の値上げとなっていますので、その点を加味すると、順当な価格設定ということでしょう。
グランドセイコー銀座限定 SBGH315のケースデザインは1967年にグランドセイコーとして初めて自動巻機械式ムーブメントを搭載し、現代に至るまで継承されているブランド哲学「実用性の進化」を体現した傑作モデル「62GS」をベースとしています。
ベゼルレス構造によって広々と見えるダイヤル、「ザラツ研磨」によるシャープな多面体からなる形状が特徴的です。
ムーブメントは「グランドセイコースタジオ 雫石」で熟練の匠の技によって組み立てられた10振動のメカニカル・キャリバー9S85(メカニカルハイビート36000 Caliber 9S85)を搭載しています。機械式時計の精度を司る「てんぷ」が1秒間に10回、つまり1時間に36,000回振動するため、ハイビート36000と呼ばれています。「てんぷ」は振動数が多いほど外乱の影響を受けにくく、より安定した精度を実現します。一般的なムーブメントは21,600振動/時(6振動/秒)または28,800振動/時(8振動/秒)ですので、36,000回振動するキャリバー9S85はより高い精度を実現しています。
サファイアガラスには青い獅子の紋章と、銀座限定モデルの証である「GINZA LIMITED EDITION」の文字が堂々と表記されています。
ザ・限定!という感じですね。
グランドセイコー銀座限定 SBGH315を購入できるのは、以下の取扱店舗リストに掲載されている銀座エリアの5店舗および他1店舗(2023年6月下旬開店予定)のみで、新店舗での開店前の購入予約は受け付けていない、とのこと。
銀座に6月下旬に開店する店舗ってどこなんでしょうね?!
ちなみに和光の「グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座」と銀座7丁目の「グランドセイコーブティック 銀座」での予約方法はweb抽選予約のみとなっており、受付期間は非常に短く、5/26~28となっていました。
和光限定モデル SBGA485と同じようなフォームが用意されていて、当選通知は6/4(日)までに届くそうです。キャンセル待ちは6/10(土)以降に連絡がある模様。抽選予約数は明らかにされていません(問い合わせも不可)。
期間限定で見本の時計を置いている店舗もあるようです。
2023年のグランドセイコー銀座限定モデル「SBGH315」は、SS製ケースでハイビート自動巻きムーブメント搭載の400本限定モデル、定価は847,000 円(税込)。絶妙に、微妙に高く感じる方も多いでしょう。スペック面に注目して、競合するモデルや他の選択肢となりそうなおすすめモデルを見ていきたいと思います。
まずは同じグランドセイコーの「62GS」ケースを備えたヒストリカルコレクションの中で、メカニカルハイビート36000(Cal.9S85)搭載の現行モデルには「SBGH271」と「SBGH273」があります。特にSBGH273はブルーダイヤルですので、本作との比較にはもってこいですね。並べてみましょう。
左がSBGH315、右がSBGH273です。SBGH273の定価は770,000円(税込)ですから7万円ほど安い設定です。限定モデルという希少性と文字盤の凝った意匠を考えればこの価格差も致し方ないですが、少しでも安く買いたい方には、SBGH273もおすすめですね。
さて”ハイビート”というと、真っ先に思い浮かぶのはゼニス(ZENITH)のエル・プリメロですが、本作はクロノグラフではなく三針モデルですので、なるべく近い条件で、となるとこちらでしょうか。「デファイ スカイライン 03.9300.3620/51.I001」。
グランドセイコーが好きな人はゼニスには走らない気もしますが、購入を検討する方へ向けて、フラットな視点で単純なスペック比較による提案、ということで。
ゼニスの「デファイ スカイライン 03.9300.3620/51.I001」は41mmスチール製の八角形ケースに高振動エル・プリメロ 3620自動巻クロノグラフムーブメントを搭載した三針モデルです。クロノグラフ機能を持つムーブメントなのに三針、という贅沢。ブルー パターンのラバーストラップも付属して、定価は1,078,000円です。(2023年5月時点)SBGH315と比較すると、約23万円も高いわけですから、相対的に見ればグランドセイコーがめちゃくちゃ高いわけではない、と思われてきますよね?
9時位置にあるのは、1/10秒のインジケーター。高振動エル・プリメロを搭載していることがここからも「分かる人には分かる」仕様。ラグスポっぽいスタイルにサンレイ装飾を施したブルー文字盤。ゼニスの象徴である4つの点を結んだ星を復刻させた文字盤のデザインは図らずも今回のグランドセイコー銀座限定モデルの「銀座グリッドパターン」と多少雰囲気も近いような?
王者ロレックスとも比較してみましょうか。例えば「ロレックス デイトジャスト41 Ref.126300」のSSモデル(スムースベゼル、オイスターブレスレット)は、28,800振動/時のキャリバー3235を搭載しており、定価は960,300円(税込)です。(2023年5月時点)
ロレックスはグランドセイコーよりも12万円ほど高い設定です。
ただ、振動数だけ見ればグランドセイコーに軍配が上がるわけですが、グランドセイコーの静的精度が平均日差+5秒~-3秒に対し、ロレックスは28,800振動/時でも日差 -2 ~+2 秒という超絶高い精度を誇っています。やはり王者は王者ですね。まぁロレックスは定価ではなかなか買えないんですが。
本記事執筆時点で発売前のモデルですので、近しいスペックの時計で比較をしつつ、「SBGH315」のリセールバリューについて考察したいと思います。
前述した「SBGH315」とほぼ同スペックのレギュラーモデル「SBGH271」や「SBGH273」は、2023年5月時点で中古腕時計市場では62~72万円前後で販売されていますが、あくまでレギュラーモデルですので、あまり比較対象にはならないですよね。ここは歴代の「銀座限定モデル」と比較してみましょう。
まず、昨年2022年のグランドセイコー銀座限定モデル「SBGH297」は定価770,000円で、2023年5月時点で中古腕時計市場では140万円前後で販売されています。
銀座エリア5店舗のみで販売される特別な”銀座グリッドパターン”の”スカイブルー”ダイヤルのSBGH297をご紹介!
200~300万円に届こうかという、一時期の高騰ぶりを思えば落ち着いてきましたが、それでも定価の2倍近くとかなり高い換金率を保っていますね。
流行のターコイズブルーっぽいダイヤルと限定数が260本とさらに少なかった、という要素もプラスに働いたのでしょう。
さらに遡って、2021年のグランドセイコー銀座限定モデル「SBGA447」を見てみましょう。「SBGA447」は40mmのSS製ケースにスプリングドライブ キャリバー 9R65を搭載した銀座6店舗限定 200 本の希少なモデルです。
「華やかな銀座の夕暮れ」を表現した放射状のパターンを施したブルーダイヤルにピンクゴールド色の針とインデックスをセット、44GS現代デザインのケースで重厚感もある仕上がりでした。
銀座の6店舗だけの限定モデル、2021年 6月発売!
発売当時の定価は649,000円(税込)でしたが、2023年5月時点で中古腕時計市場では72~86万円前後で販売されています。こちらも定価より高い価格で販売されていますね。
また1つ前の2020年のグランドセイコー銀座限定モデル「SBGA425」はどうでしょうか。「SBGA425」は40mmのSS製ケースにスプリングドライブ キャリバー 9R65を搭載した銀座6店舗限定 250本の希少なモデルです。夜の銀座をイメージした有機的なパターンのブラックダイヤルにピンクゴールドの針やインデックスを採用しています。
銀座の6店舗だけの限定モデル、2020年4月24日の発売開始!
「SBGA425」の発売当時の定価は590,000円(税抜)でしたが、2023年5月時点で中古腕時計市場では83~99万円前後で販売されています。海外市場では120~150万円前後となっており、円安の影響も大きいかと思いますが、希少性に注目が集まっているようですね。
グランドセイコーの銀座限定モデルは2019年の2020年のグランドセイコー銀座限定モデル「SBGA409」から始まりました。記念すべき初代「SBGA409」は40mmのSS製ケースにスプリングドライブ キャリバー 9R65を搭載した銀座5店舗限定100本のかなりレアなモデルです。
季節の移ろいと、風に揺れなびく葉柳をイメージした、グラスグリーンカラーの有機的なダイヤルパターンを採用し、風に揺れ、日差しを照り返す柳の繁りを表現しています。
銀座の5店舗だけの限定モデル、2019年9月発売!
「SBGA409」の発売当時の定価は590,000円(税抜)でしたが、やはり限定100本という少なさ故か、2023年5月時点で国内の中古腕時計市場にあまり在庫がなく、海外市場ではこちらも150万円前後となっています。
以上を踏まえると、今年の新作「グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定 2023モデル SBGH315」は、セカンドマーケットでレギュラーモデルよりは確実に高い価格で取引されると予想されますが、400本という限定本数の多さと、よく言えばグランドセイコーらしいブルーカラー、悪く言うと若干地味め?とも思えるダイヤルカラーがどう受け止められるのかが未知数ですね。
SNSなどの口コミを見ていると、前作の明るい水色ダイヤルよりこちらのほうが落ち着いていてよい、上品、と言った声もありますし、グランドセイコーに”よくあるブルー”の中でも個性的なパターンが施されている、という点は他と差別化されていて評価すべきところでしょう。
「グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定 2023モデル SBGH315」についてご紹介して参りました。今年は400本ということで、従来より買いやすくなっているはずですよね。昨年も400本ぐらい作ってほしかったですw
資産価値にも国内外から注目が集まるグランドセイコー、来年はどんな銀座限定モデルが出るのかも楽しみですね。
モデル | ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定 2023モデル
Heritage Collection Ginza Limited Edition 2023 |
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型番(Ref.) | SBGH315 |
ケースサイズ | 横 40.0mm 縦 47.0mm 厚さ 12.9mm |
ケース素材 | ステンレススチール 裏ぶた:ステンレスとサファイアガラス |
ムーブメント | メカニカル 自動巻(手巻つき) キャリバー 9S85 |
精度 | 静的精度:平均日差+5秒~-3秒 」携帯精度:日差+8~-1秒 |
駆動期間 | 最大巻上時約55時間持続 |
防水性 | 日常生活用強化防水(10気圧) |
機能 | 時、分、秒、日付表示 |
生産本数 | 国内限定400本 |
取扱店舗 |
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発売日 | 2023年7月15日(土)発売予定 |
価格 | 847,000 円(税込) |