更新日:2022年11月06日
ロレックスの定番コレクションである「デイトジャスト(DATEJUST)」。レディースロレックスの中でも一番人気のシリーズで、分かりやすいデザインやバリエーションの豊かさが魅力です。世界で人気の腕時計モデル第1位はロレックスのデイトジャスト(Datejust)、という調査結果もあるほど、その人気は圧倒的です。
ただロレックスの時計は人気および資産価値が高く、需給のバランスが完全に崩れてしまっているため、正規店かつ新品の個体はなかなか手に入りません。デイトナ、サブマリーナ、GMTマスターIIなどのメンズスポーツモデルは価格の高騰が激しく、すでにプレミア化し「欲しくても買えない」状態が続いています。そしてここ数年はその流れがレディースモデルにまで波及しており、いわば“ロレックスバブル”の状態です。そのためロレックスを購入する方法の1つとして、中古や廃番モデルも選択肢に入れるとよいでしょう。ロレックスデイトジャストは中古でもお勧めできる確かな理由があるからです。
この記事では、ロレックス・デイトジャスト(レディース、Lady-Datejust)を購入する前に知っておきたいことをまとめました。デイトジャストとはどういうモデルなのか?28mm以下の「レディ デイトジャスト」を中心に、ボーイズサイズのデイトジャスト(31mm・36mm)も含めて、その歴代モデルや中古販売相場、人気ランキングなどを紹介します。間違いなく「一生モノの時計」となるデイトジャスト、あなたのお気に入りの1本を見つける一助となれば幸いです!
「デイトジャスト(DATEJUST)」は、3時位置の日付表示とシンプルな3針デザインが特徴的なウォッチコレクションです。バリエーションが豊かで、男女問わずどんな人にもフィットすることから、ロレックスの定番コレクションとして人気を博しています。女性サイズのモデルは、公式には「レディデイトジャスト」と呼ばれていますが、一般的にはあまり定着していませんね。
ここでは、人気のレディースロレックス・デイトジャストがどのような時計なのか、項目ごとに分けて詳説します。
ロレックス・デイトジャストは、ロレックスの3大発明である「デイトジャスト」「自動巻き(パーペチュアル)」「オイスターケース」の全てをそろえた王道コレクションです。3時位置に配置された大きめの日付表示が特徴的で、他ブランドのウォッチデザインにも強い影響を与えたと言われています。
デイトジャストとは、日をまたぐ瞬間に日付が切り替わる機構のことです。こちらはコレクション名の由来にもなっています。自動巻き(パーペチュアル)機構は、腕時計を着けている人物の日常の動作によって自動的にぜんまいを巻き上げる仕組みのことで、手巻き式時計が主流だった時代においては非常に画期的な発明でした。オイスターケースとは、その名の通り牡蠣の殻のように堅牢で、高い気密性・防水性を誇るウォッチケースのことです。
これらの特徴をもつデイトジャストは、まさにロレックスの代表コレクションと言えるでしょう。
初代デイトジャストは1945年に、レディデイトジャストは1957年に誕生しました。
レディデイトジャスト(2022年10月現在はRef. 279***)は誕生後、1983年頃にプラスチック風防からサファイアクリスタル風防へ、1999年頃にテンプブリッジがツインブリッジに変更されるなど、様々な改良が行われてきました。2003年にはコンビモデルがリニューアルしたほか、ラグ表面をポリッシュ加工したり、ブレスと一体化したコンシールドクラスプを採用したりなど、ビジュアル面での変更が加えられました。素材に関しては、2001年にピンクゴールドが追加されてバリエーションが増えたほか、2015年にホワイトゴールド、2021年にプラチナモデルが廃止されています。
ケースサイズ31mmのボーイズモデル(2022年10月現在はRef. 278***)は、メンズモデルと同じく1945年に誕生しました。発売当時は金無垢のみでしたが、2022年10月現在はステンレススティールやコンビモデルもラインナップされています。1990年頃にはプラスチック風防からサファイアクリスタル風防へ変更され、ムーブメントも進化を遂げました。また、2006年に発売された「Ref. 178***」シリーズではケースやベゼルのボリュームがアップし、全体的に丸みを帯びたデザインとなりました。ダイヤル・ベゼルなどのバリエーションも増え、より一人ひとりの好みに合ったものが選びやすくなっています。
デイトジャストの魅力の一つが、豊富なデザインバリエーションです。時計にはケースサイズのほか、素材、ベゼル、ブレスレット、文字盤、インデックスなど様々な要素があります。あまりにも種類が豊富過ぎて迷うほどですので、後悔しない時計選びをするためには、「どんな種類があるのかを知り、自分が欲しいタイプを絞り込んでいくこと」が大事です。
要素によっては組み合わせできないパターンもあるほか、現行にはないサイズやカラーもあるため、モデルを選ぶ際は優先順位を決めるとよいでしょう。どうしても譲れない部分を固定しつつ、その他の部分を比較・譲歩しながら判断するのがおすすめです。
レディデイトジャストのケースサイズは、旧作が26mm(Ref. 69***、79***、179***)、新作が28mm(Ref. 279***)です。ボーイズサイズは31mmです。
腕時計の実用性を重視する方は、サイズ選びを慎重に行いましょう。同じデザインでも、文字盤の見やすさや着用時の見栄えはサイズごとに異なります。可能であれば購入前に試着しておき、自分に最適なサイズを把握しておきましょう。
デイトジャストのケース素材には、現在販売されていないものも含め、ステンレススティール、イエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールド、プラチナがあります。
ステンレススティールは丈夫さと価格の安さが魅力です。ゴールド系に比べると色味が控えめで、ビジネスシーンにも使用できます。一方の金無垢は高級感と華やかさが持ち味で、パーティーやセレモニーなどの特別な装いにもぴったりです。
ロレゾール(ROLESOR)とは、ステンレススティールと18Kゴールドを組み合わせたケース・ブレスのことで、通称「コンビ」とも呼ばれます。ロレックス(ROLEX)の「ROLE」、ステンレススティールの「S」、ORO(イタリア語で金を表す)の「OR」を組み合わせたものと言われています。ステンレススティールよりも高級感があり、金無垢よりも価格を抑えられることなどから、多くのモデルに採用されてきました。
18Kゴールドにはイエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールドの3種類が用意されています。エバーローズゴールドはロレックスが独自に開発した、比較的新しい素材です。一般的なピンクゴールドよりもやや赤みを抑えた色調で、プラチナを混ぜているため変色しにくくなっています。「エバー」はその発色が「永遠」であることを表しており、ロレックスの自信がうかがえます。
「時計の重さ」って考えたことありますか?初めてロレックスのデイトジャストを身に着けた女性は、そのずっしりとした金属の重量感に驚くかもしれません。レディースウォッチはクォーツ式の薄く小さなものが多いなか、「自動巻き機構を備えた本格的な機械式時計」であるロレックスのデイトジャストは、女性用が26~28mm径と小さめケースサイズで作られているとはいえ、そこそこのケースの厚みと重さがあります。実際に「ロレックス レディデイトジャスト 279171G」の重さを測ってみました。
家庭用スケールですので多少の誤差はご容赦を。さて、こちらはステンレススティールとエバーローズゴールドのコンビモデルです。ブレスレットの長さを3コマ外して調整してあるもので、重さは74gと表示されました。
モデルや素材によりますが、ロレックス レディデイトジャストの重さは大体70~80gです。ゴールドやプラチナはステンレススティールより比重が大きいため、同じサイズでもわずかに重くなりますし、ブレスレットの長さの調整具合によっても数グラム変わります。この重さも高級感を生み出しているように感じられます。
他のクォーツ時計と比較してみましょう。例えば、レディースウォッチの人気モデル「セイコー ルキア SSVV054」は28.1mm径のステンレススティール製ケース&ブレスレットで、重さは48g。カルティエの「タンクアメリカン ミニ WSTA0032」は革ベルトの軽さもあって、たったの18gでした。
ケースの厚みも比べてみましょう。写真をご覧ください。
左はカルティエの「タンクアメリカン ミニ WSTA0032」、厚さは6.7 mmです。右は「ロレックス レディデイトジャスト 279171G」、厚さは約10.5mmです。並べて見ればその差は歴然、そりゃあ重さも違うはずだよ、という感じですね。
ベゼル(bezel)とはもともと「刃の斜面」や「枠」といった意味ですが、時計においては文字盤外周をリング状のパーツのことです。
ベゼルには風防を固定するほか、デザインや機能の幅を拡げるという役割があります。ロレックス デイトジャストのベゼルは、主にスムース(またはドーム)、フルーテッド、ダイヤの3種類です。
スムース・ドームは最もシンプルな形状のベゼルで、二つ合わせてプレーンベゼルとも呼ばれています。スムースベゼルの表面は平らでなめらかですが、ドームベゼルはぷっくりとした形状が特徴的です。全体には鏡面加工が施されています。
フルーテッドベゼルは山と谷が交互に現れるギザギザのベゼルで、立体感のある華やかなデザインが特徴的です。フルーテッドベゼルはキラキラと光を反射し、アクセサリーいらずなほどの輝きを放ちます。ベゼル素材は金のみで、他にロレックス デイデイトやデイトジャストのドレス系ウォッチなどに採用されています。
ダイヤモンド入りベゼルは、ダイヤモンドが風防を囲うようにぎっしりとセッティングされているものが多いです。ドーム型ベゼルの所々にダイヤモンドを散りばめたモデルもあります。宝石を使用しているため値は張りますが、特別な一本として揃えておいてもよいでしょう。愛用者が多いデイトジャストですが、ダイヤモンドベゼルの時計はお値段が高いだけに着けている人はそう多くありませんので、人と被りにくい、というメリットもあります。
ブレスレットは、オイスター、ジュビリー、プレジデントの3種類があります。
オイスターブレスは、ロレックスの代表的なブレスレットです。平たいコマの3連リンクで、あらゆるコレクション・モデルに採用されています。全ての種類のクラスプに対応しているほか、ブレスを5mm延長する「イージーリンク」も装備可能です。
5連リンクのジュビリーブレスは、デイトジャストの誕生に合わせてデザインされました。しなやかで腕にフィットしやすく、着け心地が快適なブレスレットです。オイスターに比べて華やかなビジュアルで、レディースモデルによく合います。現在採用されている「コンシールドクラスプ」ではブレスのつなぎ目が分かりにくく、よりドレッシーな印象です。外側の2列をステンレススティール、中心の3列をゴールドにして組み合わせたロレゾール(コンビ)モデルもあります。
同じ素材でも、オイスターブレスよりジュビリーブレスの方が価格は高くなります。例えば、ステンレススティールとエバーローズゴールドのコンビモデル「ロレックス デイトジャスト 279161」の定価で比較すると、オイスターブレス(279161-0018)は1,123,100円なのに対し、ジュビリーブレス(279161-0017)は1,197,900円と74,800円の差があります。
なかなか大きな価格の違いではありますが、やはり並べて見ると高級感や華やかさはジュビリーブレスの圧勝です。
プレジデントブレスは、半円型のコマを使用した3連リンクブレスです。女性用デイトジャストの金無垢モデルか、デイトジャストの上位機種であるデイデイトのみに採用されているため、細かな違いながら、見る人が見れば分かる「ハイクラス感」があります。オイスターよりもドレッシーで、ジュビリーよりもやや控えめな印象ですが、価格はジュビリーブレスよりプレジデントブレスの方が高くなります。
例えば18Kイエローゴールドモデルの「ロレックス レディデイトジャスト 279178」の定価で比較すると、ジュビリーブレス(279178-0003)は2,993,100円なのに対し、プレジデントブレス(279178-0001)は3,117,400円と、124,300円もの違いがあります。
デイトジャストは文字盤のバリエーションが非常に豊富です。スタンダードな単色カラーとしては、シルバー、ホワイト、ブラック、ピンク、ダークグレー、シャンパンゴールド、チョコレート、ロゼ、サンダスト、オーベルジーヌ、オリーブグリーン、ミントグリーン、ラベンダー、ブルーなどがあります。素材に貝殻を使用したホワイト・マザー・オブ・パール(MOP、シェルとも呼ばれる)や、一面にダイヤを敷き詰めたパヴェなどの文字盤も人気です。
そのほか、模様入りや天然石を使用した特殊な文字盤もあります。28mm以下のレディースモデルでは視認性が下がるため、特殊モデルは31mmが中心です。旧作がほとんどですが、個性的なモデルを探している方にはおすすめです。例として、フラワー、コンピュータ、サンビーム、グラデーション、メテオライト、ソーダライト、グリーンマラカイト、ルベライト、コンセントリック、シルバーゴールドクリスタル、ゴールドダストドリームなどが挙げられます。2022年新作のフローラルモチーフにも注目です。
「文字盤(ダイヤル)」は「時計の顔(フェイス)」などとも呼ばれ、その時計の印象を大きく左右します。ロレックスデイトジャストの場合、最初にお気に入りの文字盤の色や模様から決めて、予算に合わせて購入モデルを絞り込んでいくのも一つの方法ですね。
インデックスの種類は、バー、アラビア数字(現行はなし)、ローマ数字、10Pダイヤ、スターダイヤ(スターIXダイヤ)、2Pダイヤ、VIダイヤ、10Pルビー(現行はなし)など様々です。アラビア数字は時刻を認識しやすく、バーインデックスはダイヤルがすっきり見えるという利点があります。デザイン性を重視する場合は、ローマ数字や宝石のインデックスも視野に入るでしょう。
冒頭2桁〜4桁の数字は、モデルナンバーです。年式が新しくなるほど桁数は多くなります。レディデイトジャストのモデルナンバーは「69~」「79~」「179~」「279~」、31mmは「68~」「78~」「178~」「278~」です。
後ろから2番目の数字は、ベゼルの仕様を表しています。ベゼルについてはデイトジャスト独自のルールがあるようですが、「4=スムース(ドーム型)」と「7=フルーテッド」は覚えておくとよいでしょう。最新モデルと旧モデルではルールが異なる場合もあるため、あくまで参考程度にしてください。
1番後ろの数字はケース素材を表しています。「0」はステンレススティール、「1」はピンクゴールド(エバーローズゴールド)×ステンレススティール、「2」はロレジウム(プラチナ×ステンレススティール)、「3」はイエローゴールド×ステンレススティール、「4」はホワイトゴールド×ステンレススティール、「5」はピンクゴールド、「6」はプラチナ、「8」はイエローゴールド、「9」はホワイトゴールドです。
型番末尾の英字は、装飾の種類を表しています。末尾の英字に関しては、ロレックス公式がつけているものとそうでないものがありますが、通販やオークションで特定のモデルを検索するためには、知っておくと便利です。例として、Gは10Pダイヤインデックス、NGはシェルダイアル+10Pダイヤインデックスを指しています。また、RBRはラウンドダイヤベゼルと思われます。
ここでは、レディデイトジャストの歴代モデルを紹介します。女性用のデイトジャストはモデルチェンジでどのように変わってきたのか?どんな違いがあるのでしょうか?比較的入手しやすく、機能的にも安心感のある1980年代以降のものから最新モデルまでを選びました。
レディデイトジャストの最新シリーズ「Ref. 279~」は、2015年より順次発売されています。旧作と最も大きく違う点は、ケースサイズが26mmから28mmに変更されたことです。文字盤が大きくなったことで視認性が高まり、存在感も大きくなりました。クラスプはブレスと一体化する「コンシールドクラスプ」を採用しています。機能面の特徴としては、搭載されている「Cal. 2236」にはカレンダー操作の禁止時間帯がないため、いつでも日付を調整することが可能です。
ステンレススチール
ステンレス+イエローゴールド
ステンレス+ホワイトゴールド
ステンレス+エバーローズゴールド
イエローゴールド
ホワイトゴールド
エバーローズゴールド
プラチナ(生産終了)
1世代前のレディデイトジャスト「Ref. 179~」は、2003年から2017年にかけて製造されていました。ケースサイズは、新作「Ref. 279~」よりも2mm小さい26mmです。新作よりもブレスのコマに厚みがあるため、重量はそれほど変わりません。また、こちらもドレッシーなコンシールドクラスプを採用しています。ムーブメントは「Cal. 2235」を搭載しており、午後9時から午前3時の間にカレンダーを操作するのは厳禁です。
ロレックス独自の素材である「エバーローズゴールド」は、「Ref. 179~」の製造期間である2005年に登場しました。したがって、ケースサイズ26mmかつエバーローズゴールドを使用したレディデイトジャストは、この世代にしか存在しませんので、この素材&サイズをピンポイントで狙いたい方は、選択肢が中古のみになりますね。
2世代前のレディデイトジャスト「Ref. 79~」は、1999年から2003年の短い期間に製造されていたシリーズです。ムーブメントや性能面は1世代前の「Ref. 179~」とほぼ変わりません。ケースサイズも同様に、新作より2mm小さい26mmです。
こちらはブレスレットの中央のコマが空洞になっているため、1世代前と比べて重量はとても軽いです。クラスプもコンシールドではなく、プレート状のものを使用しています。ラグは、新作と1世代前がポリッシュ仕上げであるのに対し、2世代前ではサテン仕上げ(ヘアライン仕上げ)となっています。
3世代前のレディデイトジャスト「Ref. 69~」は、1987年から1998年にかけて製造されていました。見た目は2世代前の「Ref. 79~」とほぼ同じで、プレート上のクラスプやサテン仕上げのラグ、空洞コマのブレスなどを使用していますが、キャリバーは異なります。
もう一つ、10Pダイヤインデックスの石留の台座にも違いがあります。こちらの「Ref. 69~」の中でも、1993年以前に作られたものは四角形、1993年以降に作られたものは八角形の台座を使用しています。些細な違いではありますが、こだわる場合はよく商品を確認してから購入しましょう。
ここでは、デイトジャスト31(ボーイズサイズ)の歴代モデルを紹介します。こちらも1980年代以降の世代に限定しています。
デイトジャスト31の最新シリーズ「Ref. 278~」は、2018年より発売されています。ムーブメントは「Cal. 2236」を搭載しており、パワーリザーブは1世代前より7時間も長い55時間です。また、カレンダー操作の禁止時間帯はありません。クラスプは、ブレスレットのコマが繋がって見えるコンシールドクラスプで、ラグはポリッシュ(鏡面)仕上げとなっています。
1世代前のデイトジャスト31「Ref. 178~」は、2003年から2018年にかけて製造されていました。新作とは異なり、ムーブメント「Cal. 2235」が搭載されているため、午後9時から午前3時の間はカレンダーの調整ができません。クラスプはドレッシーなコンシールドクラスプ、ラグはポリッシュ仕上げを採用しており、見た目は新作とほぼ同じです。
2世代前のデイトジャスト31「Ref. 78~」は、1999年から2006年頃にかけて製造されていました。ムーブメントおよび性能は1世代前と同じですが、ラグがサテン(ヘアライン)仕上げになっていたり、コンビモデルのクラスプがプレート状になっていたりなど、外見はわずかに異なります。
3世代前のデイトジャスト31「Ref. 68~」は、1983年から1999年にかけて製造されていました。2世代前との違いは、搭載ムーブメントが「Cal. 2135」であるという点ですが、性能面でも見た目の面でもそれほど大きな差はありません。
ロレックスの腕時計の最新モデルは、精度やムーブメントの耐磁性、耐衝撃性、パワーリザーブなどあらゆる項目で最高のスペックを誇ります。また、正規店で購入してから5年間の国際保証が適用されるため、安心感も抜群です。
しかしロレックスの時計に関しては、中古や型落ちモデルもかなりの人気を集めています。その理由はどこにあるのでしょうか。
中古のロレックスをおすすめするのには、以下の4つの理由があります。
ロレックスの中古を買うメリット、とも言えますね。それぞれのポイントについて解説していきましょう。
しかし中古・型落ちモデルであれば、比較的手の届く価格帯で販売されていることがあるのです。もちろん、中には価格が高騰しているレアモデルもありますが、新品や最新モデルよりも安く入手できる傾向があります。
また、万が一故障してしまったとしても、ロレックスはオーバーホールなどアフターサービス面が充実していますので、修理して長く愛用することができます。「高額な修理代金を払うのはちょっと・・・」という方でも、ロレックスは他のブランドでは考えられないほどの高額買取が期待できるブランドです。そういった意味でも別格クラスの「安心感」がありますね。
もちろん、文字盤カラーやケース素材などのバリエーションは毎年のように変化していきますが、決して古いモデルが大きく劣っているということはありません。型落ちも新作も含めた多くのモデルから好きなものを選べるというのも、デイトジャストの魅力の一つです。
また、文字盤カラーやインデックスの種類など、現行にはないデザインも多数あります。現行モデルに気に入ったものがないという方は、過去のモデルを探してみるとよいでしょう。
デイトジャストの中古品を購入する際は、信頼できる専門店を利用することが大切です。販売価格が安すぎる場合は、コピー品や、古い時計を買い取った後に十分な点検・修理を行っていない可能性もあります。商品に保証書は付いているか、保証期間はいつまでか、メンテナンス履歴や内容などを事前に確認しておきましょう。
ロレックスの時計は中古でも十分に購入価値があることが分かりしたね。
さて、中古・型落ち品は新作よりも安価で入手できる、と述べました。ここでは、レディデイトジャスト・デイトジャスト31の販売価格相場を、歴代型番ごとに比較していきます。
レディデイトジャスト「Ref. 69173」から、現行モデル「Ref. 279173」までの実勢価格を調査しました。対象モデルが多いため、シャンパンダイヤル・バーインデックス・YGコンビ・ジュビリーブレスの組み合わせに絞って調査しています。ジュビリーブレス・フルーテッドベゼルの現行モデルの定価は1,171,500円です。
型番(Ref.) | 販売価格相場 |
---|---|
69173 | 38~66万円前後 |
79173 | 44~62万円前後 |
179173 | 64~108万円前後 |
279173(中古) | 98~128万円前後 |
279173(新品) | 135万円前後 |
上の表によると、型番が新しくなるにしたがって価格帯が上がっているのが分かります。また、現行モデルの中古品は定価以下の物もありますが、新品は定価よりも高く販売されていました。
こちらは10Pダイヤインデックスを使用した「Ref. 69173G」から現行モデル「Ref. 279173G」までの実勢価格で、ジュビリーブレス・フルーテッドベゼルの現行モデルの定価は1,408,000円です。ダイヤ無しと同様、型番が新しくなるほど価格帯も上がっています。また、中古は定価前後、新品は定価より10万円以上高い価格帯です。
型番(Ref.) | 販売価格相場 |
---|---|
69173G | 44~71万円前後 |
79173G | 56~75万円前後 |
179173G | 90~100万円前後 |
279173G(中古) | 140万円前後 |
279173G(新品) | 156~189万円前後 |
「69173G」のダイヤインデックスには、四角形と八角形の二種類の石留台座があります。それぞれの相場は、四角形の台座が44~66万円、八角形の台座が44~71万円でした。全体的に四角形の方(旧型)が安く、八角形の方(新型)が高めです。その他にも文字盤カラー、年式(シリアル)、状態によって価格帯が変動します。
デイトジャスト31(ボーイズサイズ)の「Ref. 68273」から現行モデル「Ref. 278273」までの実勢価格を調査しました。
型番(Ref.) | 販売価格相場 |
---|---|
68273 | 54~79万円前後 |
78273 | 74万円前後 |
178273 | 130万円前後 |
278273(中古) | 150~170万円前後 |
278273(新品) | 180万円前後 |
新しいモデルに関しては現在ほとんど品切れ中で、ジュビリーブレス・フルーテッドベゼルの現行モデル(278273)の定価は1,271,600円です。3世代前のモデルであれば、現在の定価の半分ほどで購入することができます。定価も18万円ほどアップするので相場も上がりますが、「VIダイヤ」という6時のインデックスにだけダイヤモンドがセッティングされているダイヤルも人気です。
こちらは10Pダイヤインデックスを使用した「Ref. 68273G」から現行モデル「Ref. 278273G」までの実勢価格で、ジュビリーブレス・フルーテッドベゼルの現行モデルの定価は1,508,100円です。
型番(Ref.) | 販売価格相場 |
---|---|
68273G | 64~76万円前後 |
78273G | 100万円前後 |
178273G | 110~150万円前後 |
278273G(中古) | 180~190万円前後 |
278273G(新品) | 190~240万円前後 |
レディデイトジャストに比べて流通量が少なく、ダイヤの台座の種類による相場の違いもさほど大きくありません。文字盤カラーや年式(シリアル)、本体の状態の方が、価格帯に大きな影響を与えるでしょう。最新の「278273G」はオリーブグリーンダイヤルやダークグレーダイヤルがレア度高めで定価を大きく上回るプレミア価格となっています。
ここでは、ピアゾ編集部による女性用デイトジャストの人気ランキングを紹介します。
こちらはステンレススティールとホワイトゴールドのコンビモデルです。ケースサイズは小ぶりな26mmで、ギザギザのフルーテッドベゼルと10Pダイヤインデックスを組み合わせています。1世代前の型番ということで、新しさの割には価格が控えめで中古在庫も豊富なため、狙い目のモデルです。現行にはないブラックダイヤルやブルーダイヤルもラインナップされています。
こちらはステンレススティールとエバーローズゴールドのコンビモデルです。ケースサイズは28mmで、ラウンドダイヤベゼル・ジュビリーブレス・10Pダイヤインデックスという人気の組み合わせを採用しています。ダイヤルは、チョコレート(0011)、オーベルジーヌ(0015)、シェル(0013)、チョコスター(0003)、ロゼスター(0027)など、大人びたカラーのものが多いです。中古品であれば、定価より安く買えるものもあります。
こちらはステンレススティールとホワイトゴールドのコンビモデルです。ケースサイズは28mmで、フルーテッドベゼルに10Pダイヤインデックス、ジュビリーブレスを合わせています。ダイヤルカラーはダークグレーとピンクで、派手さのない上品な色味です。
こちらはステンレススティールとホワイトゴールドのコンビモデルです。ケースサイズは28mmで、フルーテッドベゼル、シェルダイヤル、10Pダイヤインデックスを組み合わせています。シルバー調で統一されており、どんな場面・服装にも合わせやすいデザインです。人気が高く、中古であっても定価を上回ることがあります。
第1位は、ステンレススティールとエバーローズゴールドのコンビモデル(28mm)です。フルーテッドベゼル、ジュビリーブレスの組み合わせに、星型の台座を使用したスターダイヤインデックスのモデルが人気を集めています。一部ダイヤ付きのローマンインデックス(IX)を配置しているのもポイントです。ダイヤルカラーはサンダスト、ロゼ、チョコレートなどがあります。
人気モデルということで、中古品でも定価より高めの出品が多いです。もう少し価格を抑えたいという方は、1つ型落ちの「Ref. 179171G」(26mmモデル)を検討してみてもよいでしょう。
2022年新作のフローラルモチーフモデルは、発売前から女性誌などに取り上げられ、多くの注目を集めています。国内での販売も開始していますが、まだ流通量の少ない超レアモデルです。Chrono24で確認したところ、定価を大きく上回るプレミア価格で取引されていることが分かるでしょう。
ケース素材によってダイヤルには三種類のバリエーションがあり、それぞれ色味の異なるフラワーモチーフが描かれています。また、ベゼルやブレスの仕様によって型番・価格が異なります。
こちらはアズーロブルーのフラワーダイヤルです。ステンレススティール×ホワイトゴールドのコンビモデルでは、ベゼル3種類(フルーテッド・ダイヤモンド入りドーム・ラウンドダイヤ)、ブレス2種類(オイスター・ジュビリー)から選んで組み合わせることができます。ダイヤなしのドーム型(スムース)ベゼルはありません。定価は1,197,900円~1,995,400円です。
ホワイトゴールドの無垢モデルは、ラウンドダイヤベゼルとプレジデントブレスの組み合わせのみ販売されています。価格は要問合せです。
こちらはオリーブグリーンのフラワーダイヤルです。ステンレススティール×イエローゴールドのコンビモデルでは、ベゼル4種類(ドーム、フルーテッド・ダイヤモンド入りドーム・ラウンドダイヤ)、ブレス2種類(オイスター・ジュビリー)から選んで組み合わせることができます。定価は1,434,400円~2,269,300円です。
イエローゴールドの無垢モデルはプレジデントブレスのみで、ベゼルは2種類(フルーテッド・ラウンドダイヤ)から選ぶことができます。定価は3,729,000円~4,925,800円です。
こちらはシルバーのフラワーダイヤルです。ステンレススティール×エバーローズゴールドのコンビモデルでは、ベゼル4種類(ドーム、フルーテッド・ダイヤモンド入りドーム・ラウンドダイヤ)、ブレス2種類(オイスター・ジュビリー)から選んで組み合わせることができます。定価は1,471,800円~2,307,800円です。
エバーローズゴールドの無垢モデルはプレジデントブレスのみで、ベゼルは2種類(フルーテッド・ラウンドダイヤ)から選ぶことができます。定価はフルーテッドベゼルが4,040,300円、ラウンドダイヤベゼルが要問合せです。
ここまでレディデイトジャストおよびデイトジャストのボーイズサイズについて解説してきました。その他、おすすめのレディースロレックスには以下のようなモデルがあります。
少し予算を抑えたい方には「オイスターパーペチュアル」、ゴージャスなモデルなら「パールマスター」、スポーティなモデルなら「ヨットマスター」、個性的にお洒落を楽しみたい方には「カメレオン」がおすすめです。1つずつ簡単にご紹介しましょう。
「オイスターパーペチュアル」は、デイトジャスト機構がないシンプルな3針時計のコレクションです。新旧含め、サイズやダイヤルのバリエーションが豊富で、定価はデイトジャストよりも控えめです。ただし現在、正規店に在庫があることは少ないため、現行モデルはプレミア化する傾向にあります。特にターコイズブルー「277200」などのキャンディカラーは非常に人気が高いモデルで、デイトジャストを凌ぐほどの価格まで高騰しています。こちらはレアケースですが、できるだけ価格を抑えたい方は、中古などを視野に入れて探す必要があるでしょう。
「オイスターパーペチュアル」はデイトジャスト同様、流行に左右されづらいデザインで、デイトジャストにはない文字盤もあるので、思わぬ掘り出し物があるかもしれませんね。
もっと特別で豪華なモデルが欲しいという方には、1992年に発表された「パールマスター」シリーズもおすすめです。こちらはデイトジャストやオイスターパーペチュアルなどのモデルを参考にしつつ、洗練とエレガンスをテーマに再デザインされています。機能的には日付表示を備えた3針自動巻き時計ですので、いわば「豪華版レディデイトジャスト」と言ったところ。金無垢素材に、厳選された宝石がセッティングされており、華やかで芸術的なビジュアルが魅力的です。
ブレスレットには角の取れた5連リンクの「パールマスターブレスレット」が採用されており、他にはない特別感も味わえます。価格は通常モデルの数倍で、デイトジャストのハイエンドモデルと言えるでしょう。現在はディスコン(生産終了)となっていますが、中古市場には数多く流通しています。
こちらは「デイトジャスト パールマスター Ref. 81405RBR」です。華やかなローズゴールドのケース・ブレスには大小さまざまなダイヤモンドがびっしりと敷き詰められ、強い輝きを放っています。ケースサイズは34mmと大きめで、存在感も抜群です。これだけの装飾を施しながら、100mの防水性能やデイトジャスト機構も併せ持っており、スペックの高さが感じられます。
こちらは「デイトジャスト パールマスター バケットサファイヤベゼル Ref. 86348SABLV・86348SAJOR・86349SAFUBL」です。深みのあるオリーブグリーン、コニャックオレンジ、レッドグレープの文字盤に、8Pダイヤと宝石入りのアラビアンインデックスが配置されています。ケース素材は高級感のあるイエローゴールドもしくはホワイトゴールドです。ベゼルのバケットサファイアはグラデーションになっており、石選びからセッティングに至るまで、職人の卓越した技術を感じさせます。
もっとスポーティなモデルが欲しい!という方には、クルージングを楽しむセレブリティをターゲットに誕生した100m防水を誇る「ヨットマスター」もおすすめです。
モデル登場当時は29mmサイズ(Ref.69628)もラインナップされていましたが、2014年にレディースサイズは廃盤となり、現行モデルは37mm(Ref.268622)が最小サイズとなっています。ステンレスとプラチナのコンビモデル「ロレジウム」モデルが人気です。メンズのスポーツモデルとペアで着けられる点も魅力ですね。
1950年代に誕生したロレックスの「カメレオン」は、裏蓋の隙間にベルトを通すだけで簡単にベルト交換ができるようになっており、まさにカメレオンのように「変化自在」な腕時計です。
非常に小さな丸型、もしくはアーモンド型の小さな可愛らしいケースに、カラフルなストラップを合わせることができるカメレオンには、現行ロレックスにはないアンティークらしい上品な魅力が詰まっています。
2000年秋の月9「やまとなでしこ」で松嶋菜々子さんが着用したことでも有名となり、根強い人気で、ベルトは市販品も多く販売されています。
2022年10月現在、中古腕時計市場で30~50万円前後で販売されており、手の届かない価格帯ではないかと思われますが、さすがに古い時計ですので、しっかりメンテナンスされているかどうかは要チェックですね。
男性向けの印象が強いロレックスですが、デイトジャストはサイズ展開やデザインが豊富で、女性にもぴったりのウォッチコレクションです。今回紹介したポイントを踏まえ、ぜひお気に入りの一本を探してみてください。現行モデルが入手しにくい場合は、中古・型落ちモデルもおすすめです。
時計買取のピアゾでは、豊富な知識を持つスタッフがトップバイヤーと交渉を行い、時計の買取を行います。できるだけ高額での買取を目指していますので、稀少な時計や価値の高い時計をお持ちの方も、ぜひ一度ご相談ください。