更新日:2025年05月10日

【Watches&Wonders 2025】グランドセイコー2025年新作 スプリングドライブ U.F.A. “樹氷” SLGB003&限定80本SLGB001

「世界最高峰の高精度・高品質の腕時計を作る」
断固たる決意を胸に、腕時計の本質(※正確、見やすい、美しい)に挑戦を続けるグランドセイコー(GRAND SEIKO)。1960年誕生の初代グランドセイコー、1969年のクオーツアストロン、1999年のスプリングドライブ、と3種類のムーブメントで世界最高水準を実現。“高精度・高品質”の伝統を今日まで継承、超一流のマニュファクチュールブランドへ昇りつめました。
「グランドセイコースタジオ 雫石」「信州 時の匠工房」では、9S機械式、9Rスプリングドライブ式、9Fクオーツ式を更に進化させるべく、ムーブメント開発に日々奮闘しています。

そしてその努力は実り、ぜんまい駆動式腕時計では世界最高を誇る「スプリングドライブ U.F.A.(Ultra Fine Accuracy)」キャリバー9RB2が完成。“樹氷”SLGB003とSLGB001は、「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ(Watches&Wonders Geneva、略称W&WG) 2025」にて喝采を浴びています。

GS2025新作スプリングドライブ U.F.A.レギュラー“樹氷”SLGB003

W&WG2025に臨むにあたり、グランドセイコーが選んだテーマは「The Evolution of Precision(精度の進化)」。ブランドそのものの精度を高めてきた印象を受けました。「最高の普通」「実用時計の最高峰」を哲学に掲げるGSらしい、色・模様・サイズ・ムーブメント・ブレスレット、全てのベクトルの精度を高次元で取り揃えてきたのです。これはとんでもない進化です。

本記事では、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025の主役格であるレギュラーSLGB003&限定SLGB001の各部位ごとに着目し、“精度の進化”について評説していきます。

SLGB003&SLGB001の文字盤には、雪の絶景「樹氷」の儚くも力強い、自然の偉大さが凝縮されています。公式動画では“ice forest(樹氷)”とネーミングしていました。ニックネームのついたモデルはSBGA211の“Snowflake(雪白)”、SBGA413の“cherry blossom/ Shunbun(春分)”など様々ありますが、同時発表のSLGC009“TOKYO LION(東京ライオン)”同様、本作への期待の高さが伺えます。

0℃以下の水の粒が樹木にぶつかり、氷の層が出来る現象を「樹氷」と呼びます。最初は氷の花のように美しく脆い塊ですが、一定条件(着氷→着雪→燃結)が重なると、徐々に大きく成長。「エビの尻尾」のように可愛らしい樹氷の赤ちゃんは、次第に大きくなっていき、別名「アイスモンスター」「スノーモンスター」と呼ばれるほど逞しく育ちます。風上に向かって成長を続ける雄々しさは、見る者を圧倒する迫力で一見の価値ありですよ!
樹氷は、日本とドイツでしか見ることが出来ない激レアな雪景色としても知られており、地形条件により形状も様々です。山形側は柔らかく丸みを帯び、宮城側はゴツゴツして粗いのだとか。

動画10秒&21秒頃に「エビの尻尾」を連想させる薄い氷の層がチラッと登場しますが、逆風に負けず立派に育って欲しい、というSLGB003&SLGB001へのグランドセイコーの親心を垣間見た思いです。

儚さと力強さが同居する樹氷の世界を再現したSLGB001&SLGB003の精髄も整理してみました。

≪SLGB001&SLGB003のセールスポイント≫

  • ぜんまい駆動式腕時計では世界最高精度を誇る年差±20秒の新しい「スプリングドライブ U.F.A.(Ultra Fine Accuracy)キャリバー9RB2」 搭載
  • シルバーがかったブルー×精緻な型打ち模様で、澄み切った雪原に林立する樹氷の美しさを表現
  • キャリバー9R搭載モデルで最小サイズのケース径37mm
  • GS初の「2mm×3段階式微調整機構付き」の新しい中留をレギュラーSLGB003に採用

少し見慣れた感のある薄水色のダイヤルに、氷も溶かさんばかりの並々ならぬ情熱を注ぎ込んでいます。GS看板モデルの“雪白”“白樺”は「型打ち模様+白文字盤」が絶妙なバランスでしたが、本作“樹氷”は定番要素を微妙にハズしつつ、各部位の完成度を極限まで高めてきています。究極の「9」を冠するエボリューション9コレクションに相応しい出来栄えは天晴れです!

「Watches & Wonders 2025 GS速報まとめ」記事でもさらっとお伝えしましたが、レギュラーSLGB003は1,518,000円(税込)で、やや高い、とも思えますが、他のエボリューション9コレクション現行モデルと比較しても、適正価格とは言えるでしょう。
たくさん売れて、アイスモンスターorスノーモンスターのあだ名が付くようになるといいですね。

いつもなら、ダイヤルから解説していくのですが、本作の肝はやはり新キャリバー!ということで、本記事ではムーブメント→ダイヤル→サイズの順に深掘りしていきます。

SLGB003&SLGB001搭載の新型ムーブメント キャリバー9RB2は、日差や月差を飛び越えて年差±20秒(平均月差±3秒相当)を実現。精度の要である水晶振動子は加工精度を徹底的に見直し、ICの製造から組み立てまで細かなプロセスの改良に成功。スプリングドライブ史上初の緩急スイッチを採用し、経年変化が原因の精度のズレを補正することも可能としています。

キャリバー9RB2はSPRING DRIVE Ultra Fine Accuracyの刻印がある

平均月差±3秒相当「スプリングドライブ U.F.A.(Ultra Fine Accuracy)」キャリバー9RB2、55年の月日が流れ「V.F.A.」のベリーから「U.F.A. 」のウルトラへグレードアップ

GSブランドのオンリーワンな強みは、メカニカルウォッチで世界有数の技術力を持ちながら、クォーツ分野でも先駆けて成功した“ムーブメント開発のスペシャリスト”である点です。しかも、第三のムーブメント スプリングドライブの先行開発も実現しており、時計史に残る卓越した実績は他の追随を許しません。

ターニングポイントを振り返ってみましょう。1960年に初代グランドセイコーがデビュー、1970年代前後は「グランド セイコー V.F.A. (Very Fine Adjusted) シリーズ」で高精度を追求、2004年にはグランドセイコー初のスプリングドライブ「キャリバー9R65」を発表、「精度の進化」はグランドセイコーの歴史を凝縮したキーワードでもあります。キャリバー9R65 は、「自動巻き+約72時間のパワリザ+月差±15秒の精度」と非の打ち所がない性能に仕上がっており、20年に渡り世界中の時計愛好家から、現在進行形で愛され続けています。

2021年発表の次世代スプリングドライブ「キャリバー9RA2」では、「約120時間(約5日)のロングリザーブ+平均月差±10秒(日差±0.5秒相当)」と圧巻の高性能を誇るも、「V.F.A.(あるいはU.F.A.)」の名は名乗らずじまいだったのも興味深いポイントです。

1969年に発売された「グランドセイコー V.F.A.」は、日差±2秒以内という当時の機械式時計としては常識を超える驚異の高精度でしたが、初代GSスプリングドライブ9R65は既に月差±15秒(日差±1秒相当) でその精度を上回っています。
単純計算で、9RB2は9RA2の約6倍の精度に追い込んでおり、年差レベルになってU.F.A.の名を冠することが許されたのです。
9R65や9RA2ムーブメントではベリーやウルトラと呼称せず、9RB2になってようやくU.F.A.と名乗ったのが、慎み深いグランドセイコーらしいエピソードです。数年後、ミラクル(M.F.A.)やアルティメット(新U.F.A.)も爆誕するかもしれませんね。やってのけても不思議でない歴史的実績があります。

「精度を高めつつ、小型化も両立」は、グランドセイコーの歴史を象徴した概念ですし、記事後半ではサイズについても言及します。
⇒SLGB003&SLGB001のケースデザイン&サイズ

ムーブメントの解説はこのくらいにして、SLGB003の裏ぶたを見ていきましょう。

SLGB003の裏ぶた

美観も申し分ありません。
ムーブメント表面はGS独自の霧氷仕上げを施し、気品のある輝きを生み出しています。全体的に落ち着いたトーンをしており、さりげない職人芸が光りますね。

ダイヤルも気取らない雰囲気が見事で、“控えめの美”を完成させています。
SLGB003&SLGB001のダイヤルは、どちらも信州地方の樹氷をモチーフにしていますが、SLGB003はシルバー寄り、SLGB001はブルー寄り、と色味が若干違います。公式の文言を元に、違いを見極めていきましょう。

SLGB003の文字盤は銀青色&ブルースチール秒針がクールビューティー
『ダイヤルは、光の変化によって美しく煌めく表面加工を施すことで、淡いブルーの色合いでありながらも存在感を放ちます。シルバーがかったブルーで清々しい空気を通した樹氷を表現し、ブルースチールの秒針と組み合わせています。』

レギュラーSLGB003は、ほんのり青いシルバーで樹氷の澄んだ空気を表現。ブルースチール秒針のワンポイントが素晴らしいですね。エボリューション9スタイルのデザイン文法は、大きなインデックスと太さの違う時分針をモットーとしているのですが、色・模様ともに馴染んで見えます。白樺シリーズもそうでしたが、樹木のように筋張ったダイヤルパターンとエボリューション9スタイルは相性が良いですね。

SLGB001の文字盤は淡いブルー&プラチナケースが上品
『ダイヤルは、光の変化によって美しく煌めく表面加工を施すことで、淡い色合いでありながらも存在感を放ちます。プラチナケースとネイビーのストラップに合わせて、わずかに深みのあるブルーのダイヤルを採用しました。』

ネイビーの革バンドもそうですが、SLGB001はSLGB003より青要素を強調しています。秒針はシルバーのまま、でアイスブルー風ダイヤルの美しさを際立たせていますね。一部ダイヤルカラーでは、3時位置デイト窓の白色が浮いて見えるケースもあるのですが、本作はアイスブルー文字盤が功を奏し、程よいアクセントとなっています。

ここ最近、透き通る水色系を猛プッシュしているグランドセイコー。SLGB003&SLGB001に似た雰囲気を持つGSウォッチを見比べていきましょう。

売れ行き好調が期待されるSLGB003。エボリューション9コレクションの柱となり得るポテンシャルを秘めており、同コレクションの大黒柱的存在の“白樺 ”メカニカルSLGH005、スプドラSLGA009も比較対象としては外せません。

“白樺 ”SLGH005&SLGA009は超定番モデル

GPHG2021“メンズウォッチ賞”受賞、MLBア・リーグ™MVP受賞を記念して大谷翔平選手に贈呈、など華やかなエピソードも多いGS看板モデル・白樺シリーズ。偉大な兄貴分に、人気・売れ行きともにどこまで樹氷シリーズが肉薄していくのか、大谷選手の活躍と合わせてファンならずとも応援したいところです!!

SLGH027の文字盤はクリアブルー&岩手山の尾根筋パターン

同じくエボリューション9 コレクション からもう1本。鳥瞰で臨む岩手山の尾根筋を「くっきりした筋目×クリアブルー」で大胆に表現した2025年新作SLGH027です。こちらは山頂の澄み切った景色を文字盤に巧みに再現しています。グランドセイコーはテーマ選び、ダイヤルの表現力に抜きん出たものがありますし、“澄んだ空気”を水色以外でどのように表現していくのか、今後の新作に期待が膨らみますね。

クラシカルなケースデザインのブルースノーフレークSBGA407

定番モデルの“雪白”SBGA407もノミネート。雪面の繊細な質感を表現した雪白パターンは、水色系とも見目好く馴染んでいますね。限定SLGB001に色合いが近いものがありますが、デザインコードはまるで違います。
本作は7時位置付近のパワーリザーブ表示がないのが、デザインを全体的にスッキリさせた要因だと分析しています。

氷瀑の冷え冷えとした空気感を再現したSBGH347&SBGH349

アイスブルーダイヤルがクールな2024年新作“氷瀑”SBGH347&SBGH349。コンセプトや色味が本作と近く、厳冬期の岩手山で見られる「氷瀑」の神秘的な情景を文字盤に再現しています。
氷瀑シリーズは氷結した滝を彷彿させるわずかに筋張った縦の稜線、樹氷シリーズは樹木に凍り付くギザギザした模様が、ダイヤルに良いリズムを生み出しています。本作のダイヤルパターンは、連続したV字形が杉綾織りにも似ていますね。写真を前後にスクロールして、じっくり見比べて欲しいのですが、水色系ダイヤルには、エボリューション9スタイルの太い時分針がよく似合いますね!

もみの木パターン×グリーンダイヤルとレアなデザインのSBGA005

樹木、で思い出したのですが、長野県諏訪のもみの木をダイヤルに敷き詰めた2004年発売SBGA005にも若干通じるところがあります。遠目に見ると、ギザギザ具合が清雅です。
緑文字盤+金の差し色で、本作のデザインコード(樹氷パターン)を採用した限定モデルの登場が待ち遠しいですね。ギザギザ系の模様は、GSの中では比較的マイナーな方ですし、本作の登場を機に様々なギザギザ模様が増え始めるかもしれません。

SLGB003&SLGB001のサイズは横 37.0mm×縦 44.3mm×厚さ 11.4mm。SLGB001はプラチナ製ケース、SLGB003はブライトチタン製ケースを採用、キャリバー9R搭載モデル内では最小サイズです。

2025年4月現在、エボリューション9コレクション現行モデル一覧

同一スペックが見当たらないため、エボリューション9コレクションのラインナップと見比べてみました。目ぼしいところでは、スプドラSLGA019&SLGA021が横 40.0mm×縦 47.9mm×厚さ 11.8mmでSS製、“白樺”メカニカルSLGH005が横 40.0mm×縦 47.0mm×厚さ×11.7mmこちらもSS製、“厳美渓”SLGH021はSLGH005とサイズが同一、エバーブリリアントスチール製となっています。
3針モデル+自動巻き+デイト表示あり、の条件で絞ったのですが、エボリューション9コレクションの中でも小ぶりさが目立ちますね。小型サイズの時計は、海外のウォッチマニアにウケも良いですし、トレンドに乗っています。後ほど、値段も絡めて解説します。
SLGB003&SLGB001の値段へ。

“白樺”SLGA009ケースサイド実機レビュー写真

9RA2搭載“白樺”SLGA009のリューズ側写真、本作SLGB003は更にちょい薄!

キャリバー9R搭載モデルに広げると、キャリバー9R65の“雪白”SBGA211がケース径41.0mm×厚さ 12.5mm、同ムーブメントの“春分・花筏”SBGA211がケース径 40.0mm×厚さ 12.8mm、9RA2搭載“白樺”SLGA009がケース径 40.0mm×厚さ 11.8mm、と徐々に薄型化していますし、順調なサイズダウンが図られています。
機能面で見ても、チタン&プラチナ両方のケースで100m防水をキープしており、スペックを犠牲にすることなく小型・薄型を実現。ブランドコンセプト“実用時計の最高峰”に恥じない、機能性とサイズの両立を成し遂げています。

セイコー製品で見るクオーツ小型化の変化

精度を高めつつ小型化を目指す、という方向性はセイコーの歴史を象徴する価値観でもあります。「精度は高いが、サイズが大きい」弱点を抱えていたクオーツ時計は、わずか10年余りで大型ロッカー並み(高さ2.1m)の大きさから約3cm程度まで小型化に成功。音叉型水晶振動子、ハイブリッドIC、ステップモーターを駆使した「セイコークオーツアストロン 35SQ」の発明は、世界的現象“クォーツショック”を巻き起こし、腕時計の在り方を変えてしまいました。

スプリングドライブU.F.A.でも歴史に倣い、スペックを上げつつ小型化を実現……どこか当たり前な気がしてしまいますが、そこがGSの凄いところなんですよね。

審美性・視認性・装着性の進化を促す「エボリューション9スタイル」。デザインの美しさ、時間の見やすさ、を高めながら、心地よい装着感にもこだわります。
SLGB003のブライトチタン製ブレスレットは、2mm単位でスライド調整可能な3段階式微調整機構付きクラスプを初採用しており、弛まぬ進化を遂げています。

SLGB003のブレスレットはGS初の微調整システムを採用

美観を損なわず、スライド操作一つで適したフィット感を生み出す新ブレスレット。海外ではブレスレットが主役なのではないか?と思うくらい、メイン扱いで紹介されています。
現行モデルとの互換性がないのは残念ですが、雪白・白樺などの人気シリーズに正式採用される日が待ち遠しいですね。

レギュラーSLGB003が1,518,000円、限定SLGB001が5,500,000円。キャリバー9R搭載モデル最小サイズの長所を持つSLGB003が、値段の面ではいかほどか「スプドラ ブライトチタン」の検索条件でリサーチしてみました。

2025年4月現在、スプリングドライブ ブライトチタン製のGSウォッチ一覧

大雑把なボリュームゾーンは、ヘリテージコレクションが100万円前後、スポコレが約110~150万円、エボリューション9が約140万円~160万円、で価格的デメリットはほぼありません。デザイン・機能面を考慮すると、リーズナブルな価格と断定して間違いなさそうです。

スペックがそれなりに近い、ミナモパターンSLGA019&阿寺SLGA025はエボリューション9&5日間のロングパワーリザーブを誇るスプドラ9RA2&ブライトチタン製で1,463,000円(税込)ですし、特別なこだわりがなければ本作を軸に絞り込んでいけば良いかと思います。低コストで抑えたいならヘリテージ&スプドラ9R65&ブライトチタン製902,000円(税込)の雪白SBGA211、総合力ならSLGB003が今後スプリングドライブコレクションを牽引していきそうですね。

Watches and Wonders Geneva 2024 展示モデル一覧

ちなみにW&W 2024展示モデルでは、ハイビート手巻き9SA4搭載&ブリリアントハードチタン製の白樺SLGW003が1,529,000円(税込)、ハイビート自動巻 9SA5&エバーブリリアントスチール製の厳美渓SLGH021は1,386,000円(税込)でした。 “樹氷”SLGB003は去年展示モデルとあまり差のない価格となっており、今後この価格帯を中核としていきたい意図も読み取れますね。

SLGB003は白文字盤の変化球ではありますが、定番モデルになり得るポテンシャルを秘めています。比較候補を雪白or白樺、メカニカルorスプリングドライブ、どちらにしようか迷いましたが、同じくエボリューション9コレクションを背負って立つ、スプドラ“白樺”SLGA009と比較していきましょう。

“樹氷”SLGB003と“白樺”SLGA009のデザインを比較

≪SLGB003とSLGA009の違い≫

  • SLGB003は信州地方の樹氷、SLGA009は白樺林の静けさがテーマ
  • SLGB003の文字盤はほんのりブルーがかったシルバー、SLGA009は落ち着いたホワイトカラー
  • SLGB003はギザギザしたV字模様パターン、SLGA009は彫りを浅めにした白樺の木肌風模様
  • SLGB003は6時位置に「SPRINGDRIVE UFA」、SLGA009は「SPRINGDRIVE 5DAYS」表記

UFA表記が見ているだけでジーンとくるものがあります、セイコーの努力の結晶ですからね。
SLGB003の若干青いシルバーカラーは、「定番」という価値観で考えると好きずきはわかれそうですが、GSのことでしょうから、後を引く丁度良さに仕上がっている、と期待しましょう。
雪白・白樺シリーズはダイヤルのデザインの良さで大ヒットしましたが、樹氷は総合力の高さが自慢です。各パーツの完成度は比類なき出来栄えですし、いちファンとして人気シリーズになることを願っています。

チャンネル登録者数100万人超えの有名時計ユーチューバー Teddy Baldassarre氏の動画にも、興奮まじりの賞賛コメントが数多く寄せられています。

「年間±20秒は驚異的、これぞイノベーション!」
「スプリングドライブに対する不満を全て解消してくれた」
「GSを購入するタイミングをずっと待っていたけど、今がその時かもしれない」

最後のコメントは、SLGB003を買おうか悩んでいる方の背中をポンと後押ししていますね。賛辞の声が相次いでいますし、世界的ヒットも夢物語ではなさそうです。

精度への飽くなき追及が実を結び、異次元の高精度「スプリングドライブ U.F.A.」を完成させたグランドセイコー。1967年発表の「44GS」がグランドセイコーの在り方を決定づけたように、“樹氷”SLGB003はグランドセイコーを更なる深化(進化)に導く、カンフル剤となり得るかもしれません。
正確、着けやすく、美しい。グランドセイコーが目指す「究(9)極への道」は、逆風に帆を張る(逆風張帆)が如く、ひたむきなステップアップを遂げていましたね。

正直なところ、年差±20秒(平均月差±3秒相当) と精度を攻めすぎていて、店舗へのクレームが増えるのでは、という懸念はありますが、もちろんアフターサービスでしっかりと対応はするでしょう。ご購入を検討される皆様は、メーカー外での修理は難しく、正規のメンテナンス費用が必要、という点はどうぞお忘れなく。

グランドセイコー SLGB003の仕様・価格
SLGB003の仕様とスペック
モデル エボリューション9 コレクション スプリングドライブ U.F.A. 樹氷
Evolution 9 Collection Spring Drive U.F.A. "Ice Forest"
型番(Ref.) SLGB003
ケースサイズ 横 37.0mm 縦 44.3mm 厚さ 11.4mm
ケース素材 ブライトチタン 裏ぶた:ブライトチタンとサファイアガラス
ムーブメント スプリングドライブ 自動巻(手巻つき) キャリバー9RB2
精度 年差±20秒(月差±3秒相当)
駆動期間 約72時間(約3日間)
防水性 日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁性 あり
重量 100 g
取扱店舗 グランドセイコーブティック、およびグランドセイコーサロン
発売日 2025年6月6日(金)発売予定
価格 1,518,000 円(税込)
グランドセイコー SLGB001の仕様・価格
SLGB001の仕様とスペック
モデル 0
Evolution 9 Collection Spring Drive U.F.A. "Ice Forest" Limited Edition
型番(Ref.) SLGB001
ケースサイズ 横 37.0mm 縦 44.3mm 厚さ 11.4mm
ケース素材 プラチナ 裏ぶた:プラチナとサファイアガラス
ムーブメント スプリングドライブ 自動巻(手巻つき) キャリバー9RB2
精度 年差±20秒(月差±3秒相当)
駆動期間 約72時間(約3日間)
防水性 日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁性 あり
重量 132 g
生産本数 世界限定:80本(うち国内:40本)
取扱店舗 グランドセイコーブティック
発売日 2025年6月6日(金)発売予定
価格 5,500,000 円(税込)

※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。




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