更新日：2024年05月13日
2024年4月に開催されたWatches＆Wonders 2024で新作を発表したばかりのチューダー(TUDOR)から、さらなる新作である「ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KN」が発表されました。
チューダーはサイクリングと深い関係のあるブランドです。自社のプロサイクリングチームを所有し、アンバサダーには自転車ロードレース界のレジェンド、ファビアン・カンチェラーラを迎えています。複数のオリンピックや世界選手権の覇者であるカンチェラーラの専門知識や経験、情熱とチューダーの勇猛果敢な精神と技術力を融合させたチームで、世界の頂点に立つことを視野にいれて活動しています。
2024年5月、106回目の開催となるジロ・デ・イタリアにチューダーのプロサイクリングチームが初参戦。それを記念して発表されたのが今回の新作、「ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KN」です。
ジロ・デ・イタリアとは、1909年から開催されているプロサイクリングのロードレース。毎年5月に3週間かけてイタリアを駆け巡り、たった一人の勝者を選び出します。最も美しく、最も過酷な大会とも言われています。
チューダーはこのジロ・デ・イタリアを始めとしたRCSファミリーがサポートするレースのオフィシャルタイムキーパーを務めています。プロサイクリングの最高峰のレースでは、チャンピオンはコンマ何秒の差で決まるといわれており、正確なタイムが全て。チューダーの技術力の高さを再認識できますね。
本ブログでは、多くの写真と共に今回の新作「ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KN」を詳しくご紹介します。
ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KNの見た目は、ブラックに控えめな赤色がアクセントとして映えており、サイクリングチームのチームカラーやユニフォームを彷彿とさせます。
ぺラゴスは、元々ダイバーズウォッチのコレクションとしてラインナップされているモデル。ぺラゴスFXDは2021年にフランス海軍とのパートナーシップを結んで開発されたことも当時注目されました。
今回の新作は、アメリカズカップのヨットレーシングチームである、アリンギ・レッドブル・レーシングとのパートナーシップを結んだことを記念して製作された時計「Ref.M25807KN」とよく似ています。ケースの大きさと使用されている素材は同じとなっています。
ペラゴス FXD アリンギ・レッドブル・レーシングモデルRef.M25807KN
今回の新作ペラゴス FXD クロノ “サイクリング”25827KNの注目ポイントは、プロサイクリング競技の過酷さに耐え、自転車のロードレースにおいて使いやすいように作られている点です。
Ref.M25807KNと比べると、防水性は200ｍから100ｍへ変更されています。レーシングカーの速度から自転車の速度に合わせて調整されたタキメータースケールを搭載。タキメーターを使用すると、選手は一定の距離の平均速度を計算できるようになります。
ダイバーズウォッチのシンボルであり、伝統的な機械式ダイバーズウォッチにおいて完成度の高いコレクションであると謳われているぺラゴスから防水性を落としたモデルが誕生したことに驚きを隠せません。
ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KNのケースはカーボンコンポジット製です。カーボンコンポジットとは、カーボンをコンポジット（複合材料化）した素材であり、軽い・強い・腐食しないという特徴を持っています。航空機や人工衛星、自動車などの幅広い分野で使われている最先端の素材です。
カーボンコンポジットをマット仕上げで加工しておりデザインが良いのはもちろん、サイクリング中の予測不能で過酷な状況にも耐えられるようステンレススティールとチタニウムも取り入れ、より堅牢性を高めています。
タキメーターとは、文字盤の周りにある数字の部分を指し、正式名称は「タキ・プロダクトメーター」と言います。クロノグラフファンの間からタキメーターという名前で知られている機能です。1kmを何秒で走ったかによって、およその平均速度を算出できる機能です。ベゼルに刻まれてる数字とドットの目盛りとクロノグラフ針を用いて算出します。
クロノグラフのタキメーターは、一般的には自動車の速度に合わせて調整されています。チューダーの多くのモデルでは、モータースポーツの速度に合わせたタキメーターが採用されてきました。
ペラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KNでは、自転車の速度に合わせたものになっています。タキメーターの目盛りが、ダイヤルをらせん状に覆うように配置されており、ロードレースの選手が通常走行する平均速度を一目でわかるように設計されています。
文字盤とベゼルの間には傾斜が付いており、そこには赤いラインと数字が記載されているのがわかりますね。今回の新作のためだけに搭載された特別な仕様です。
TUDORプロサイクリングのチームカラーをイメージしたダイヤルデザインにも注目です。
視認性が第一に考えられているそうですが、マットブラックに赤いアクセントは、ユニフォームのデザインをそのまま時計に閉じ込めたかのようです。チームの選手が着用すると一体感がありとてもかっこいいです。
60年代にチューダーが考案したスクエア型のアワーマーカーとスノーフレーク針（イカ針）が目を引きます。これは発行面を最大化できるデザインで、視認性を向上させるための機能です。ジロ・デ・イタリアでは、全長3400km、21ステージの厳しいレースを走ります。過酷な条件の中でも最適な視認性を確保するべく、発光性セラミック混合物で作られています。
チューダーのファブリックストラップはそれぞれのモデル専用に作られています。
素材や織り方に至るまで異なっているそうです。フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営で続いているジュリアン・フォール社によって生み出されています。ぺラゴスＦＸＤサイクリングのために新しい構造のファブリックストラップを開発し、採用しています。幅22㎜のジャガード織です。
ジャガードの利点を生かしたファブリックストラップは、高密度でおられており、強靭な耐久性だけではなくしなやかな柔軟性も確保されており、装着感がよりよくなっています。
日差-2から+4秒という高い精度と堅牢性を持っており、約70時間のパワーリザーブを誇ります。スイス公認クロノメーター検査協会（ＣＯＳＣ）の認定を取得。日差-2から+4秒は、協会が定める基準を上回る高い精度です。
時、分、秒、クロノグラフ、日付機能を表示。一目で欲しい情報がわかります。
耐磁性シリコン・バランススプリングを搭載。チューダーのマニュファクチュールキャリバーならではのマット仕上げが施されています。モノブロック構造のタングステンローターが象徴的です。
チューダーの伝統的な製造方法で作られたムーブメントは、他のモデルと同様に厳しいテストを経て保証された堅牢性と精度を誇ります。マニュファクチュールキャリバー ブライトリング 01 クロノグラフを元に、チューダーが開発した高精度調速機構（脱進機：機械式時計の速度を一定に保つための部品）も搭載。ブライトリングとチューダー、両ブランドの協力態勢の元作り上げられた独自の仕上げが施されています。
| モデル | ぺラゴス FXD クロノ “サイクリング” 25827KN
|
|---|---|
| 型番（Ref.） | M25827KN-0001 |
| ケースサイズ | 直径41mm ラグの幅：22㎜ |
| ケース厚 | 13.2mm |
| ケース素材 | カーボンコンポジット チタニウム製リューズ |
| 防水性 | 100 m |
| ストラップ | ブラックのファブリックストラップ |
| ムーブメント | マニュファクチュール キャリバー MT5813 (COSC) 両方向回転ローターシステム搭載の機械式自動巻ムーブメント パワーリザーブ約70時間 |
| 仕様 | 時・分・日付表示、クロノグラフ、ベゼル：60分目盛り、固定、ダイアル：マットブラック、クロノグラフカウンターとタキメーター目盛りにレッドのアクセント、ドーム型サファイアクリスタル |
| 発売日 | 順次発売予定 |
| 予定価格（税込） | 740,300円 |
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。
スポーツにちなんだモデルを数々と発表するチューダーの新作「サイクリング・エディション25827KN」。サイクリングに対する情熱が詰まっていてとても魅力的なモデルでした。自転車ロードレースのファンはもちろん、スポーティなクロノグラフウォッチが好きな方にもおすすめの腕時計です。
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