更新日:2023年06月23日
シチズンの機械式腕時計ブランド『シチズン シリーズ8(シリーズエイト)』にGMTモデルが追加されました!新開発のGMT機能付きムーブメント「Cal.9054」を搭載した2トーンカラーのベゼルを備えた3機種、どうしてもロレックスのGMTマスターIIを彷彿とさせますね。
本ブログではシリーズ8に新たに加わった『シリーズエイト 880 メカニカル』のスティール2機種と、ゴールドトーンの世界限定1300本モデルをご紹介します。さらに購入を考える方へ、比較検討対象となりそうな他ブランドのGMTモデルなどもピックアップします!
880 Mechanicalは、両回転ベゼルを使用することで最大3つの時刻を確認できるGMT機能のアクティブな特長にふさわしく、モダンで力強いデザインとなっています。文字板は、東京の夜景をデザインソースに、ビル群の大きさの異なる四角い窓のイメージと、繁栄の意味を持ち日本で親しまれてきた市松模様を組み合わせてモダンに進化させた新しいパターンをデザインしました。2体構造のセンターケースは、それぞれの面ごとにミラーと複数パターンのヘアラインを使い分け、シャープな直線で構成される立体的な美しさを際立たせました。ブレスレットは、ケースから強めにテーパーをかけることでモダンなフォルムに仕上げました。
裏ぶたは、ムーブメントの鼓動を感じられるシースルーバックを採用。デジタル社会に欠かせないスマートフォンやタブレット等から発せられる磁力による時計の時刻精度への影響を防ぐため、ムーブメントの耐磁性能を強化した「第2種耐磁」を備えています。また、平均日差-10~+20秒、持続時間約50時間と高い性能を実現しています。
『シリーズエイト 880 メカニカル』には新開発のGMT機能付きムーブメント「Cal.9054」が搭載されており、GMT 針で第2 タイムゾーンの時刻表示、また両回転ベゼルを使うことで第3 タイムゾーンの時刻確認もできます。
シースルーバック仕様の裏蓋越しにムーブメントを鑑賞できる、というのも、ロレックスのGMTマスターIIにはない魅力ですね。
さらに本作のもう1つのストロングポイントは耐磁性です。
ムーブメントの耐磁性能を強化した「第2種耐磁」を備えています。スマホやタブレット、PCなどに囲まれている現代の我々にとって、なにげに重要な「耐磁性」。時計は強い磁力に近づくと精度に影響が出てしまうことがままあります。「磁気帯び」状態になると、メーカーや時計修理店などで「磁気抜き」をしてもらう必要がありますが、第2種耐磁時計は、磁界を発生する機器に1cm まで近づけてもほとんどの場合性能を維持することが可能です。
駆動時間最大約50時間、精度は平均日差- 10秒~+ 20秒。まぁまぁの高精度ですね。
ちなみにロレックスのGMTマスター Ⅱ(キャリバー 3285)は日差 - 2秒~+ 2 秒(ただしお値段120万円以上!)と、比べるべくもありませんが、
価格帯でも近いところで見てみますと、2023年6月発売の『セイコー プロスペックス1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン GMT』に搭載されている「メカニカルムーブメント キャリバー 6R54」の精度が日差-15秒~+ 25秒ですので、精度だけで見れば『シリーズエイト 880 メカニカル』に軍配が上がります。
あちらは200m 空気潜水用防水のダイバーズという別の強みはありますので、もちろん単純比較はできませんが。
「東京の夜景」をモチーフにしたビル群の大きさの異なる四角い窓のイメージと、繁栄の意味を持ち日本で親しまれてきた「市松模様」を組み合わせてデザインされた、新しいパターンが文字盤に刻まれています。
なんだか似たようなテーマを最近グランドセイコーの銀座限定モデルで読んだ気もしますが、ここはもうちょっとシンプルなパターンでもよかったんじゃないかなぁ、と個人的には思います。皆さんはいかがでしょう。
2体構造のセンターケースはそれぞれの面ごとにミラーと複数パターンのヘアラインを使い分け、シャープな直線で構成される立体的な美しさを際立たせています。
ちょっとロイヤルオークを彷彿とさせる引き締まったラグのライン。ヘアライン仕上げによってラグスポ感が増していますね。
『NB6031-56E』は黒と青の回転ベゼル、ブラックダイヤルを備えています。ロレックスの126710BLNR、バットマン風、とでも言いましょうか。
モデル | シリーズエイト 880 メカニカル
Series8 880 Mechanical |
---|---|
型番(Ref.) | NB6031-56E |
ケース径 | 41.0mm 厚み:13.5mm(設計値) |
ケース | ステンレス |
ムーブメント | ⾃動巻き ⼿巻き Cal.9054 |
精度 | 平均⽇差:−10〜 20秒 |
パワーリザーブ | 持続時間約50時間(最⼤巻上時) |
機能 | GMT機能、第2種耐磁時計 |
防水性 | 10気圧防⽔ |
ガラス | サファイアガラス(両⾯無反射コーティング) |
発売日 | 2023年秋 |
価格 | 220,000円(税抜価格200,000円) |
ロレックス(ROLEX) GMTマスターⅡ オイスターブレスレットREF. 126710BLNR 2021年の新作です。バットマンと呼ばれるブルー / ブラックのベゼルが人気を博すモデル。
『NB6030-59L』は青と赤の回転ベゼル、ブルーダイヤルを備えています。ロレックスの126710BLRO、ペプシ風。とは言ってもSSの126710BLROはブラックダイヤルですから、ブルーダイヤルのペプシと言うと126719BLROで、お値段480万円超えです。
モデル | シリーズエイト 880 メカニカル
Series8 880 Mechanical |
---|---|
型番(Ref.) | NB6030-59L |
ケース径 | 41.0mm 厚み:13.5mm(設計値) |
ケース | ステンレス |
ムーブメント | ⾃動巻き ⼿巻き Cal.9054 |
精度 | 平均⽇差:−10〜 20秒 |
パワーリザーブ | 持続時間約50時間(最⼤巻上時) |
機能 | GMT機能、第2種耐磁時計 |
防水性 | 10気圧防⽔ |
ガラス | サファイアガラス(両⾯無反射コーティング) |
発売日 | 2023年秋 |
価格 | 220,000円(税抜価格200,000円) |
青×赤ツートン・通称ペプシベゼルが人気のGMTマスターIIを実機レビュー!
「日本の秋の輝き」がデザインテーマの1300本限定モデル『NB6032-53P』。
ケース、バンド、文字板、それぞれに異なる表情のゴールド色を使用し組み合わせることで、黄金色に輝く日本の秋のイメージと「シリーズエイト」が持つモダンさを融合させました。文字板には、夕日に照らされる秋の草原に着想を得た、光の陰影を感じる打ち型のパターンを施しています。
ゴールドトーンからロレックスのGMTマスターII、エバーローズゴールドロレゾールモデルの126711CHNR”ルートビア”を彷彿とさせなくもないですが、こちらはブラックダイヤルではなく、ダイヤルデザインにもグランドセイコー的(?)意匠も見られますので、今回の3機種の中では最も個性的な仕上がりとなっていると言えるのではないでしょうか。
モデル | シリーズエイト 880 メカニカル
Series8 880 Mechanical |
---|---|
型番(Ref.) | NB6032-53P |
ケース径 | 41.0mm 厚み:13.5mm(設計値) |
ケース | ステンレス(めっき/イエローゴールド色、ウォームゴールド色) |
ムーブメント | ⾃動巻き ⼿巻き Cal.9054 |
精度 | 平均⽇差:−10〜 20秒 |
パワーリザーブ | 持続時間約50時間(最⼤巻上時) |
機能 | GMT機能、第2種耐磁時計 |
防水性 | 10気圧防⽔ |
ガラス | サファイアガラス(両⾯無反射コーティング) |
生産本数 | 世界限定1300本 |
発売日 | 2023年秋 |
価格 | 242,000円(税抜価格220,000円) |
40mmのステンレススチール、エバーローズゴールド製ケースに自動巻き Cal.3285を搭載
今回の新作『シリーズエイト 880 メカニカル』の定価は220,000円(税抜価格200,000円)~242,000円(税抜価格220,000円)。GMTモデルだからって「ロレックスっぽ過ぎてダサい」、と思うのか、「これはGMTの定番デザインながら決してパクりではない!他のブランドもいっぱいこんなのあるんだし、むしろ安く買えていい!」と思うのか。どちらの意見もありますね。
さて、それでは『シリーズエイト 880 メカニカル』の購入を考える方へ、後悔しない時計選びのために「他にもこんな腕時計があるよ」というご紹介をさせて頂きましょう。
ムーブメントの説明でもご紹介しましたが、近い価格帯のモデルでは、2023年6月発売の『セイコー プロスペックス1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン GMT』もお勧めです。グリーンカラーが魅力的な「SBEJ009」、シンプルなブラックの「SBEJ011」は定価209,000 円(税込)、アイスブルーのテクスチャデザインの限定モデル「SBEJ013」は定価231,000 円(税込)。精度は若干落ちますが、200m 空気潜水用防水のダイバーズという別の強みはありますので、予算と求める機能性、デザインでこちらも十分比較検討すべきモデルかと思われます。
セイコープロスペックスよりダイバーズウォッチで初となる、メカニカルGMTムーブメントを搭載したレギュラーモデル2機種と限定モデル1機種が6月9日(金)より発売!
ちょっと20万円オーバーは高いなー、という方には、パワーリザーブ約41時間、日差 -35秒~+45 秒と性能は若干劣りますが、『<セイコー 5スポーツ>SKX Sports Style GMT モデル』などもアリですね。青×黒ベゼルのSBSC003は定価63,800 円(税込)とお手頃です。この価格で機械式GMTモデルが買えるなんて凄いなって素直に思いますよね。
機械式ではなく「ソーラー」という選択肢も。『ダイバースキューバソーラーGMT』グリーンのSBPK001、ブラックのSBPK003、ペプシカラーのSBPK005、いずれも定価89,100 円(税込)とこれまたお手頃。精度も平均【月差】±15秒と抜群の信頼度。200m潜水用防水の本格ダイバーズです。
セイコーばかり推してすみません・・・。というわけで、逆にロレックスまでは手が届かないけど、40~50万円ぐらなら・・・という方には『タグ・ホイヤー アクアレーサーGMT』をお勧め。青×黒ベゼルのRef.WAY201T.BA0927、青×赤ベゼルのRef.WAY201F.BA0927なども検討の対象に入れるとよいと思います。
毎度デザインに色々思う所のある『シチズン シリーズ8』の新作GMTモデルをご紹介して参りました。とはいえね、『シチズン シリーズエイト』についてシチズンは「機能と実用性を兼ね備えたモダンデザインの機械式時計ブランド」と謳っているわけで、本当にその通りの時計だな、と思います。
皆さんぜひその目で確かめて、よい時計選びをなさってくださいね。