更新日:2023年06月01日

【空への挑戦と夢】ゼニス2023年新作「パイロット」コレクション特集

100年以上の歴史を持つゼニスのパイロットシリーズが完全リニューアル

引用: www.zenith-watches.com

1888年に「Pilote(※フランス語)」、1904年に「Pilot(※英語)」を商標登録しているゼニス(zenith)。1909年に初の英仏海峡の横断に成功した、航空黎明期の英雄である“破壊王”ルイ・ブレリオは、ゼニスウォッチの精度に全幅の信頼を置き、数々の記録と共に空を飛ぶ夢を叶えました。
他にも、“ゼニスと航空”のエピソードは数多く、イタリア空軍採用の“カイレリ”モデルなど、歴史的にも世界有数のパイロットウォッチメーカーとして知られています。

2022年にトリコロールカラーの「クロノマスター」、“まさにラグスポ”なSSモデルの「デファイ」 をリリースするなど、コレクションの刷新を推し進めるゼニス。2023年は「パイロット」コレクションを完全リニューアル!“天空の頂点”へ届きそうな勢いで躍進を遂げています。

新・パイロットコレクションは、公式プレスにも記載されているように、“ヴィンテージの美学”を捨て、ゼロから完全に再設計。初期パイロットウォッチのコードを尊重しつつも、“モダンでレトロ”なゼニス流パイロットウォッチを新たに生み出しています。“パイロットウォッチの先駆者”が、100年の伝統とオリジナリティー性をどのように再解釈したのか?

Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニスのブース

Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニスのブース

今回はWatches & Wonders Geneve2023の新作で発表された「パイロット オートマティック スチール&セラミック」「パイロット ビッグデイト フライバック スチール&セラミック」4モデルの魅力は勿論、約100年以上の伝統を持つ“世界最古級”の「ゼニス&パイロットウォッチ」の歴史とエピソード、国内・海外の評判や評価、リセールバリューも含めて、パイロットコレクションの新旧比較もお届け。
「空はあなたのもの(THE SKY IS YOURS)」と呼びかける、上昇気流を巻き起こしかねないゼニスのパイロットコレクション……ジュネーブ現地のゼニスのブースや実機写真とともに、新作のハイライトをくま無くご説明致します!

ゼニスのパイロットシリーズの特徴と良さ

引用: www.zenith-watches.com

時計ファンからすれば「ゼニス=エル・プリメロ」のイメージが強いかもしれませんが、パイロットウォッチメーカーとしても超一流のゼニス。2023年新作の魅力を余すことなく伝えるため、「パイロットコレクションの魅力と特徴」を押さえておきましょう。

≪ゼニスのパイロットコレクションの魅力と特徴≫

  • ゼニスの特権!文字盤のPILOT文字
  • 100年の伝統!パイロットコレクションの歴史
  • エル・プリメロの融合

深く知ると、「ステータス性&オリジナリティー性」を多く保持しているのがわかるゼニスのパイロットコレクション。順番にポイントをご説明致します。

ゼニスは100年以上も前に「PILOT」を商標登録している

引用: www.zenith-watches.com

ゼニスのパイロットコレクションの最大の訴求点は、文字盤6時位置に刻まれた「PILOT」の文字です。冒頭にもご説明した通り、ゼニスは1904年に「PILOT」の文字を商標登録しています。技術者でもあり、経営者としても優れた実績を残した“フランスの英雄”ルイ・ブレリオの逸話 もインパクトがあり、権威性も十分。

「より早く、より高く、より遠くへ」に苦心した飛行機黎明期……1903年にライト兄弟の世界初の有人飛行、1909年に世界初の2名の乗客と共に飛んだ複葉機(※アンリ・ファルマンIII)など、日進月歩の進化を遂げる航空技術。突然の突風や不測の事態が命取りな“空の世界”は、命を預けられる価値を持つ計器(パイロットウォッチ)が“命綱”とも言える存在でした。

1909年に、世界初の英仏海峡の横断飛行に成功したルイ・ブレリオは 、一瞬の判断ミスも許されない最大速度75km/時の“空の世界”に、ゼニスのパイロットウォッチを選択。現代にも通じる操縦方法(※操縦桿の左右でバンク操作、前後で機首の上げ下げ、旋回操作等)を確立する快挙も成し遂げます。

1913年にはブランドのゲストブックに寄せたお礼状の中で当時の思い出を述懐。ゼニスの腕時計の精密さを称え、その性能に太鼓判を押しています。

「ゼニスの時計には大変満足しています。これは私がいつも使っているものですが、正確さを求める人はぜひこの時計を使うことをお勧めします」

他にも、1910年に世界初の“時速100キロを超えた男”になった飛行士レオン・モラーヌもゼニスの愛好家で、「美しいケースの中に全て揃っている。素晴らしい品質だ」と大絶賛!!100年も前から、超一流パイロットに認められてきた歴史があるのです。
そして、その証として6時位置(※1950年代のヴィンテージウォッチは12時位置が多数)の「PILOT」文字の刻印が記されてきたのです。

ピアゾの腕時計豆知識 
<超緊張のドーバー海峡横断挑戦!?>

後に、ドーバー海峡横断飛行の偉業を称え、フランス政府からジオンドヌール勲章を授与され、フランスの出発地が『ブレリオ海岸』と命名される、と言った立派な逸話を持つルイ・ブレリオですが、 1909年7月25日早朝4時35分頃、操縦桿を握る彼は、非常に緊張していたというエピソードも一説で伝えられています。

その理由は、なんと“カナヅチで泳げなかった”という奇想天外なウラ話!「海に落ちて、溺れたらどうしよう」と恐れていたのだとか。結局、飛行中はエンジンのオーバーヒートや強風に悩まされたものの、36分55秒の所要時間で無事ゴール。世界初の偉業を成し遂げたルイ・ブレリオは、どんな心境でゼニスのパイロットウォッチを見つめていたのでしょうね!?

パイロットシリーズの有名モデルと逸話

引用: www.zenith-watches.com

新・パイロットコレクションは、これまでの“ヴィンテージの美学”から脱却。1世紀以上前の最古のパイロットウォッチやダッシュボード計器を新たに再定義しています。

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス 展示内容】パイロットウォッチを振り返る

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス 展示】パイロットウォッチを振り返る

これまでの旧・パイロットウォッチは、航空機や自動車の計器を思わせる、ヴィンテージなデザインで人気を博しました。
アメリカ軍の信号部隊(※第一次大戦中)、ドイツ・イギリスの軍隊(※第二次大戦)などは、ゼニスの腕時計を採用。ミリタリーウォッチに採用されるという事例は、“精度と頑丈さが公的に認められている”証とも言えるでしょう!
日本国有鉄道の鉄道時計として、当時「ゼニット」と呼ばれていたゼニス が正式採用されたエピソードも有名ですね。

1930~40年代には、ダッシュボード・クロックを数多くフランス空軍へ納品。パイロットシリーズでよく見聞きする「タイプ20(※1938年に制定された仕様書)」に基づいた細かな基準(※湿度や気圧、温度変化や磁力、視認性や操作性)で製造されています。

“渋くてカッコいい”ヴィンテージウォッチの代表的モデルと言えば、1960年代の名作“カイレリ”モデル(※クロノメトロ TIPO CP-2)の存在は外せません!1960年代~70年代の約10年間に約2500本作られた“カイレリ”モデルは、希少性も後押しし、ヴィンテージ市場でも高い人気を誇っています。

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス 展示内容】歴代パイロットウォッチ

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス 展示】歴代パイロットウォッチ

2016年にも「クロノメトロ TIPO CP-2」は復刻。オリジナルと同じケース怪43mm、ムーブメントをエル・プリメロへ変更するなど、存在感のあるアンティーク調のビッグウォッチを誕生させています。
その他、過去作の代表的パイロットコレクションも簡単に紹介致します。

≪ゼニスの旧・パイロットコレクション人気モデル≫

パイロット タイプ20&エクストラスペシャル

パイロット タイプ20&エクストラスペシャル・・・大きめのアラビア数字&シンプルなレトロ感のある文字盤。2021年に変わり種なシルバー925製ケースの「パイロット タイプ20 エクストラスペシャル シルバー(Ref.05.2430.679/17.C902 、限定250本)」が発売

パイロット タイプ20 クロノグラフ エクストラスペシャル

パイロット タイプ20 クロノグラフ エクストラスペシャル・・・エル・プリメロ搭載、裏蓋のエングレービングなど、“男の色気”がたっぷり

パイロット クロノメトロ TIPO CP-2

パイロット クロノメトロ TIPO CP-2・・・“カイレリ”モデルの復刻版。エイジングもたまらない王道のブロンズ(Ref.29.2240.405/18.C801)は勿論、ステンレススティール(Ref.11.2240.405/21.C773)、ホワイトゴールド(Ref.11.2240.405/21.C773)など、ケースバリエーションも豊富

パイロット タイプ20 クロノグラフ コイーバエディション

パイロット タイプ20 クロノグラフ コイーバエディション・・・1966年創設の世界的葉巻メーカー「コイーバ(※キューバ島に住むタイノ族の言葉で“タバコ”という意味)」とのパートナーシップモデル。

有名パイロットウォッチメーカーのIWCやブライトリングが、スタイリッシュでモダンな味わいなのに対し、今までの旧・パイロットウォッチは、ヴィンテージな雰囲気を前面に出していた印象です。
昔ながらの大ぶりなオニオンリューズ、夜間の視認性を確保するためのオーバーサイズなアラビア数字と懐かしい趣きのルックス……ブロンズケースやレザーストラップは、経年変化のエイジングの楽しみも兼ね備えていて、一つひとつのデザインコンセプトに、“100年の伝統”を感じさせるクラシカルさが魅力でした。

しかし、新・パイロットウォッチは、“ヴィンテージの美学”に頼らず、新たな夢を追うように、ゼロからのフライトを始めています。

ピアゾの腕時計豆知識 
<パイロット・コレクション記念パーティーに、音楽プロデューサー“夢を叶えたスター”クラウス氏が登場>

クラウス氏の腕にはパイロット ビッグデイト フライバック クロノグラフ

引用: www.zenith-watches.com

「人々を勇気づけ、あらゆる困難に挫けず、夢の実現を目指す人々の原動力となること」を存在意義に掲げるゼニス。“インド独立の父”マハトマ・ガンジー、成層圏(※高度3万9000メートル)からマッハ1.2(※最高速度は時速1342キロメートル)のフリーフォールを成功させた“デアデビル(命知らず)”フェリックス・バウムガートナーなど、大志を抱く“夢を叶える人”をバックアップしてきました。

ウォッチ&ワンダーズのパイロットコレクション発売パーティーには、イタリアで著名なDJ兼コンテンツクリエーター“Klaus(クラウス)”こと、Tudor Laurini(チューダー ラウリーニ)を招待。新たなブランドフレンドは、パーティーの夜を大いに盛り上げました。
クラウスは音楽プロデューサーとして成功するために、独学で勉強(※ビデオ編集、グラフィックスや3Dモデリング等)を続け、 YouTubeやSNSで熱心なファンを獲得。スターへと昇りつめました。

写真でもチラッと見える大ぶりな黒い時計は、「パイロット ビッグデイト フライバック クロノグラフ」。ユニークな活動写真が多いインスタグラムでも、“頼れる相棒”が腕元を彩っていますよ!

2023年新作のパイロットコレクションもエル・プリメロ搭載という長所がある

引用: www.zenith-watches.com

大空へ挑戦する夢を叶えるべく、再スタートを始めた新・パイロットコレクション……ムーブメント通も唸らす名機、“エル・プリメロ搭載”というセールスポイントはそのままなのは、ゼニスファンとしては嬉しいところでしょう!

世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント開発競争、「伝説の屋根裏部屋とシャルル・ベルモ」の逸話、ロレックス史上最後の他社ムーブメントモデル、デイトナ Ref.16520……伝説級のエピソードを数多く残すエル・プリメロ。ブランドを超える知名度となってしまったものの、ここ数年でゼニスはその状況から脱却しつつあります。

「エル・プリメロはゼニスの強みでありながら、あまりに優秀なため、ブランドを埋没させる弱みにもなっていました」と語るのは、2017年からCEOを務めるジュリアン・トルナーレ氏。
ここ数年はウォッチコレクションを大刷新!クロノマスターやデファイ、パイロットやエリートからインパクトのあるモデルを毎年のように発表……2021年には過去最高の売上を記録するなど、各コレクションの知名度も向上!更なる「飛躍」の準備が整い始めています。

「これほどの名機と知名度を持つ自社製ムーブメントを無視することはできません。 そこで過去 のヘリテージを見直し、現代的な要素を注入することで、ブランドの在り方を見直してきました」

1960年代にゼニスの工房で働いていた職人達の元へCEO自ら訪ね歩き、“ゼニスらしさ”を研究したそうです。

「つい最近まで現役として働いていた職人たち達に、1969年の話を聞いてみると、『(当時、エル・プリメロを完成させるのは)クレイジーだと思った』と教えてもらいました」
「常識を覆すためにクレイジーなことを平然とやってのける。そのマインドこそが、ゼニスのスピリットだ」

変に突飛なデザインに走らず、不必要な機能も盛り込まず……常識を覆すイノベーションのマインドを各コレクションに継承。新・パイロットウォッチも、抜群の知名度と性能を併せ持つエル・プリメロを掛け合わせることで、 “まだ見ぬステージ”へのフライト準備を既に終えているのかもしれません。

ピアゾの腕時計豆知識 
<「THE SKY IS YOURS -SUPER PORTRAIT PHOTOGRAPHED BY LESLIE KEE」レスリー・キー>

夢に向かって前向きに活動している人々のポートレートをレスリー・キーが撮影するキャンペーン「THE SKY IS YOURS -SUPER PORTRATE PHOTOGRAPHED BY LESLIE KEE」も、ゼニスらしい“夢へのバックサポート”でしょう。シンガポールの貧困家庭で育ち、シングルマザーの母を13歳で亡くしたレスリー・キー。写真家を目指し、24歳で東京の専門学校に入学。幾多の苦難を乗り越え、プロ写真家の夢を実現しています。

「カメラは引っ込み思案な自分を変えてくれる武器でした。写真はその瞬間にしかない生命の輝きを残すことができ、大切な時間を永遠に思い出せるのです」 “夢があれば生き抜いていける”を体現したレスリー・キー。ゼニスのキャンペーンサイトや写真展で後日発表される“写真の力”も乞うご期待です!!

パイロット オートマティック スチール&セラミック、パイロット ビッグデイト フライバック スチール&セラミックの概要

引用: www.zenith-watches.com

“レトロさとモダンさ”のバランスを共存させながら、様々な意欲作を発表してきたパイロットコレクションはゼニスのマニュファクチュールでも最も長い歴史を持つラインです。

2023年の新作は、100年以上の伝統で築き上げた“定番要素”から脱却。昔ながらの名作パイロットウォッチのデザインを現代的なセンスでリバイバル。耐久性・視認性・直感的な操作性……プロユースな機能性の確保は勿論、レトロモダン(=古風な雰囲気でありながら現代的なデザイン)なパイロットウォッチを完成させています。

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作パイロットウォッチ スティールモデル

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作パイロットウォッチ スティールモデル

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作パイロットウォッチ ブラックセラミックモデル

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作パイロットウォッチ ブラックセラミックモデル

それでは、Watches & Wonders Geneve2023で発表された4モデルの魅力に迫ります!

スチール(03.4000.3620/21.I001)&セラミック(49.4000.3620/21.I001)の仕様・価格
パイロット オートマティック スチール(03.4000.3620/21.I001)&セラミック(49.4000.3620/21.I001)の仕様とスペック

引用: www.zenith-watches.com

モデル パイロット オートマティック
Pilot automatic
型番(Ref.) スチール(03.4000.3620/21.I001)&セラミック(49.4000.3620/21.I001)
ケース径 40mm
ケース素材 スチールまたはセラミック
ストラップ ブラック「コーデュラ・エフェクト」
SSモデルにはブラウンのカーフスキン レザーストラップ付属、セラミックモデルにはカーキのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップ付属
ムーブメント エル・プリメロ 3620自社製自動巻ムーブメント(El Primero 3620 SC)
毎時 36,000 振動(5 Hz)
パワーリザーブ 約60時間
防水性 10 気圧防水
機能 中央に時針と分針、6 時位置に日付表示、センターセコンド
価格 スチール(03.4000.3620/21.I001) 968,000円
ブラックセラミック(49.4000.3620/21.I001)1,210,000円
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。

古い航空機体を彷彿させる波型のメタルシート状のブラックオパライン文字盤。コントラストも鮮やかなオーバーサイズのホワイトアラビア数字インデックス。6時位置の控えめなデイト表示&人工水平器をモチーフとした白いフラットなライン……シンプルさを追求しながら、一際クールなデザインに仕上げています。

シンプルな3針モデルデザインを引き立てる大型コインエッジリューズも顕在。視界確保にも難儀する狭いコクピット……ハンドル操作をしながら、パイロットが手袋をつけたまま腕時計を扱えるように工夫されたディテールです。丸みのあるケースと角張ったモダン風リューズの対比も美しいですね!

パイロット オートマティックは、“ゼロからの再設計”の謳い文句に異存のない、新しいケースデザインが特徴。40mmのラウンドケース(SS製orブラックセラミック製ケース)は、フラットトップラウンド型ベゼルと固定。シンプルさの中に、100年練り上げてきた繊細な美的コードを結集させています。

SS製バージョンの03.4000.3620/21.I001は、フラットトップラウンド型ベゼルに、縦方向のサテンブラッシュド仕上げ&ポリッシュ仕上げの面取り仕様。さながら、空を駆ける“銀翼(シルバーウイング)の複葉機”のようです。

セラミック製バージョンの49.4000.3620/21.I001は、全体にマイクロブラスト仕上げを施しながら、さりげないマット仕上げで、スポーティーさを強調!フレッシュなカラーリングは、雲一つない青空や真っ赤な夕焼けとの対比も楽しみな出来栄えです。

自社製エル・プリメロ 3620について

引用: www.zenith-watches.com

パイロット オートマティックに搭載したムーブメントは、自社製の「エル・プリメロ3620」。去年発表された「デファイ スカイライン」にも搭載された高振動ムーブメントは、約60時間のパワーリザーブ&3万6000振動/時を兼ね備えます。

スチール&セラミック2つのバージョンの違いは、付属のストラップにも、こだわりとして表現されています。
スチール製の03.4000.3620/21.I001には、セカンドストラップ(※ファーストストラップは、どちらもブラックのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップ)として、ブラウンのカーフスキン製ストラップをチョイス。フライトジャケットをイメージさせるミリタリーテイストで、まさに鉄板の色!スチール製ケースとの“シルバー×ブラウン”のコンビカラーは、レトロなカッコ良さを演出するのに一役買うでしょう!
セラミック製バージョンの49.4000.3620/21.I001に付属するカーキカラーも普段使いしやすそうでいいですね!

どちらもクイックリリース機能搭載で、工具を使わずに簡単取替え可能なのも嬉しいところ。主張し過ぎないシンプルなルックスは、ストラップの組み合わせ方によっては、多目的なシチュエーションにも活躍できるオールマイティー性も魅力です。

スチール製03.4000.3620/21.I001は968,000円、ブラックセラミック製49.4000.3620/21.I001は1,210,000円です。

スチール(03.4000.3652/21.I001)ブラックセラミック(49.4000.3652/21.I001)の仕様・価格
パイロット ビッグデイト フライバック スチール(03.4000.3652/21.I001)&セラミック(49.4000.3652/21.I001)の仕様とスペック

引用: www.zenith-watches.com

モデル パイロット ビッグデイト フライバック
Pilot Big Date Flyback
型番(Ref.) スチール(03.4000.3652/21.I001)
ブラックセラミック(49.4000.3652/21.I001)
ケース径 42.5mm
ケース素材 スチールまたはマット仕上げセラミック
ストラップ ブラック「コーデュラ・エフェクト」
SSモデルにはブラウンのカーフスキン レザーストラップ付属、セラミックモデルにはカーキのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップ付属
ムーブメント エル・プリメロ 3652自動巻クロノグラフキャリバー
毎時 36,000 振動(5 Hz)
パワーリザーブ 約60時間
防水性 10 気圧防水
機能 フライバック クロノグラフ( 3 時位置に 30 分カウンター)、6時位置に瞬時に読み取れるビッグデイト、中央に時針と分針、9 時位置にスモールセコンド
価格 スチール(03.4000.3652/21.I001)1,463,000円
ブラックセラミック(49.4000.3652/21.I001)1,727,000円
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。

クロノグラフの新作ペア、パイロット ビッグデイト フライバックも話題性&性能面で、見どころ満載です!パイロット オートマティック同様、ブラックオパライン文字盤は白と黒のコントラストが美しいのですが、スチール製の03.4000.3652/21.I001には、往年の名機「レインボー フライバック」のデザインからヒントを得ています。

レーシーなオレンジ色のクロノグラフ針、交互に色を変えて仕上げられたクロノグラフ分積算計。1997年誕生のレインボーフライバックよりも、インダイアルのカラーリングが上品な味付けなのも“さりげないこだわり”かもしれませんね。
セラミック製の49.4000.3652/21.I001も、ミリタリーウォッチらしい“ブラック×ホワイト”の実用的な外観なのも、奇をてらっていないところが激シブですね!

エル・プリメロ 3652について

引用: www.zenith-watches.com

性能面では新型自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ3652」で万全のフライト準備!評判の良い「エル・プリメロ3600」に、ビッグデイト&フライバックの機能を統合しています。特許取得済みのビッグデイト機能は、0.03秒以内に日付チェンジできる安定性抜群。厚手のパイロットグローブ操作を想定したフライバック機能(※停止→リセット→再スタートの3動作を1プッシュで計測できる)も、使いやすさを配慮しています。

ケースバックから眺められる「人工水平器」ローターを搭載した特別製ブラックローターは、毎時36,000の高振動で、地面の上でも空の彼方でも “安定飛行”で美しい時を刻み続けることでしょう!

スチール製42.5mmケースの03.4000.3652/21.I001は1,463,000円、ブラックセラミック製の49.4000.3652/21.I001は1,727,000円です。

大幅なリニューアルがされたゼニスのパイロットコレクション。「故きを温ねて新しきを知る」のことわざに倣い、過去の名作と2023年新作のパイロットウォッチを多面的に比較してみましょう!

1930~40年代のパイロットウォッチ「タイプ20」をオマージュした「パイロット タイプ20」。2023年新作のパイロット オートマティック スチールと比較してみました!

パイロット オートマティック スチールとパイロット タイプ20 レスキューの比較

引用: www.zenith-watches.com

<パイロット オートマティック スチールとパイロット タイプ20 レスキューの共通点や変更点>
  • 新作パイロット オートマティック スチールは40mm、旧作パイロット タイプ20 レスキューは45mmとビッグサイズ
  • アラビア数字も今風なフォントへ変更
  • 旧作は「エリート679」、新作は「エル・プリメロ3620」
  • 旧作は先端がオレンジだった秒針を白の単色で統一。時針や分針も形状を変更
  • サンレイ装飾仕上げのスレートグレー文字盤は、横方向の溝が美麗なブラック文字盤に

単純比較はできませんが、2020年発表のパイロット タイプ20 レスキューとの見比べると、新作はまん丸で可愛らしいケースが、大きなフラットベゼルと一緒になり、統一感が出た印象です。
ケースサイズが約5mmサイズダウンしながら、見やすい第一印象を持てるのは「流石、ゼニスのパイロットウォッチ」と言ったところでしょうか 。

レインボーフライバックとパイロット ビッグデイト フライバック スチールの比較

引用: www.zenith-watches.com

かつて、フランス空軍協力の元で作られたレインボーフライバックの“赤・青・黄・緑・白”という派手なカラーリングは、視認性を配慮したもの。一方、新作のパイロット ビッグデイト フライバック スチールは、慎ましやかにワンポイント的な使い方をしているのが面白い対比です。
大人のカッコ良さもプラスされた “レインボーフライバック改良機”…… 時計ファン達のウケ具合によっては、販売面でもビッグフライトに到達するかもしれないポテンシャルを秘めているのかも?

方向性を大幅にシフトチェンジした新・パイロットコレクション。国内&海外の方の視点を参考にして、“自分の物差し”と照らし合わせてみましょう!まずは、国内SNSの投稿に寄せられたコメント。

「どんな場面でも使えそうなのがいい」
「カッコいいけど、ちょっと高い」
「ミリタリーっぽい雰囲気がある。セラミック派!」

活発に議論が交わされているというよりも、率直な感想を呟いている印象です。大注目モデルというわけではないので、じっくりと情報収集をしながら、のんびりと取捨選択をしていけばいいと思います。

続いて、海外の動画に寄せられたコメント。目の肥えたゼニスファンならではの鋭い意見&厳しい感想も多数寄せられています。

「(パテック・フィリップの)アクアノートを連想しました。上品な普段着のようにオールラウンダーで活躍しそうです」
「急ごしらえに見える。旧作のタイプ20を持っているが、パイロットらしさが薄れている」
「パイロットウォッチならIWCが一番!」

手放しでデザインや完成度を褒めているコメントもあれば、檄を飛ばすような否定的意見も見受けられます。総括すると、国内&海外問わずセラミックモデルの方が人気だったようです。

そしてやはり、パイロットウォッチと言えばIWC、ちょっと雰囲気似てなくもないな、という。

IWCのパイロットウォッチと似てる?

IWCのパイロットウォッチ

どうですか?見やすいアラビア数字のあたりとか、ちょっと共通点があるような気がしますよね。

海外中古腕時計市場で「パイロット」コレクションの相場を調べてみました。

≪前世代パイロットコレクションの相場動向≫
  • パイロット タイプ 20 アドベンチャー(29.2430.679/63.I001)・・・参考定価957,000円 (税込)、相場(※中古・新品未使用込み)目安約80~90万円前後
  • パイロット タイプ20 レスキュー(03.2434.679/20.I010)・・・参考定価869,000円 (税込)、相場目安約60~70万円前後
  • ヘリテージ クロノメトロ TIPO CP-2 カイレリモデル(03.2240.4069/21.C803)・・・参考1,001,000円 (税込)、相場目安約70~90万円前後

全体的に定価割れしているモデルが多く、素材・機能・カラーのバリエーションも豊富なので、“欲しいと思ったらお手頃価格”で入手しやすい状況です。円安の影響か、海外出品よりも国内中古市場の方が全体的に値段が安めなので、日本人のゼニス愛好家には嬉しい状況でしょう!

状態が良さそうなモデルが約50万円前後で入手できる……考えようによっては、「エル・プリメロ搭載のプロユースウォッチ」をその価格帯で購入できるというのは“お得感”があるのも嬉しいポイントです。思い切って、リセールバリューという視点を切り離して、“自分の趣味”に尖らせて気になるモデルを探すのもいいかもしれません。

1888年&1904年の商標登録の時から、遥か遠い地平線を見据えるように“先見の明”があったゼニス。100年以上の伝統は、ヴィンテージ路線からモダン路線へギアチェンジ。大胆にコレクションを大改革し、“控えめで今どきな”パイロットウォッチ達を完成させています。遥か昔のレトロウォッチ(※初期パイロットウォッチ)達が築き上げたレガシー(遺産・遺物)は、今後“ゼニスの強み”にまで成長していくかもしれません。

Watches & Wonders Geneve 2023 賑わうゼニスのブース

Watches & Wonders Geneve 2023 賑わうゼニスのブース

ちなみに新作を発表したWatches & Wonders Geneve 2023のゼニスのブースで展示されていたのはもちろんパイロット新作だけではありません。定番モデルから新作までたっぷりとゼニスの世界を堪能することができる、とあって、ゼニスのブースは大盛況!いくつか時計をご紹介しましょう。

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】定番 クロノマスター

定番 クロノマスター

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作デファイ スカイライン

新作 「デファイ スカイライン スケルトン」「デファイ スカイライン」「デファイ リバイバル シャドウ」

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作 デファイ スカイライン スケルトン

新作 「デファイ スカイライン スケルトン」

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】新作 デファイ スカイライン 36

カラーリングが可愛らしい新作「デファイ スカイライン 36」

【Watches & Wonders Geneve 2023 ゼニス実機写真】デファイ エクストリーム ダブル トゥールビヨン

迫力!「デファイ エクストリーム ダブル トゥールビヨン」

ゼニスファンにはたまりませんね。

ゼニス SKY BAR

こんなおしゃれなバースペースもあったりして。

さて、ゼニス2023年新作パイロットウォッチをご紹介して参りましたが、展示のこの紙飛行機のように上昇気流の乗っていけるといいですね~。

ゼニス2023年新作パイロットウォッチは空高く羽ばたくのか

過去のコレクションは、1930~1940年代のタイプ20、1960年代の“カイレリ”モデルと手数も十分!かつてウリにしていた“ヴィンテージの美学”も粒ぞろいなので、今後“ヴィンテージ×モダン”がどのような邂逅を果たしていくのか……“警戒の目”を光らせておくと、将来面白いことになるかもしれませんよ!?

★こちらもおすすめ★

ゼニス買取について

ゼニス買取 時計買取ピアゾでは腕時計買取を専門とする9社無料一括査定が受けられます!買取実績掲載中!

姉妹サイト時計販売QUERIにて、高級ブランド腕時計を好評発売中!

ゼニスはもちろん、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、オーデマ・ピゲなどの高級ブランド時計を独自ルートで激安価格にて販売中です!




最大9社に一括査定!最高額で賢く時計を売却しましょう

業者も利用するピアゾの時計一括査定サービスをぜひお試しください!

カンタン無料一括査定に申込む