更新日:2023年07月28日

【カレラ60周年特集】タグ・ホイヤーWatches & Wonders 2023新作まとめ&現地レポ

タグ・ホイヤーの2023年上半期新作モデルの概要

今年の1月早々から、「モンツァの電撃復刻&アクアレーサーのチタン製ソーラーウォッチ」を発表するなど、フルスロットルなタグ・ホイヤー(TAG Heuer) 。大胆かつスポーティーな意欲作が次々と登場し、アバンギャルドな世界観を深めています。
そして2023年は、コレクションの柱として成長してきたカレラが60周年の節目!Watches & Wonders 2023(W&W2023)でも、ビビッドで多種多彩なカレラコレクション5種類を発表しています。去年や一昨年は、アクアレーサーを猛プッシュしていたので、カレラファンとしては「いよいよ!」と言ったところでしょう。

「カレラ・パン・アメリカーナ・メヒコ」へのオマージュとして、 “世界でもっとも過酷なレース”の名を冠するカレラ。創業一族の4代目、ジャック・ホイヤーがこだわった“クリアでクリーン”な文字盤の逸話、“プレカレラ”やオータヴィアとのデザイン性の違い、話題のカラー文字盤&キャリバー7で生まれ変わったカレラデイト……などなど、W&W2023の現地レポを交えつつ、“カレラ60周年”の注目モデルの魅力をわかりやすく解説。アクアレーサー&モンツァ、コネクテッドウォッチの1月新作達もまとめてご紹介致します!!

W&W2023タグ・ホイヤーブースの写真と現地の様子

来場者数4万3千人(※過去最高記録)と大盛況だった今年3月開催のW&W2023。タグ・ホイヤーブースも活気と熱気に溢れていました。ちなみに、正面のブースがグランドセイコーの“THE・和”の落ち着いた雰囲気。真逆に近い世界観を一瞬で味わえるのもW&W2023の面白いところです。

赤いポルシェカレラが目印のタグ・ホイヤーブース

ガレージ風のセット&カレラ60周年を祝うド派手なチャンネル文字がとても幻惑的。ポルシェ911 カレラと並ぶとテンションMAXです!ちなみに、“レッドカラー”はタグ・ホイヤー&カレラ両方にとって、お馴染みの色。ブランドロゴの色(※スイスの赤)やカレラ1969 Ref.1153S。アイルトンセナも愛したプロフェッショナル・S/el(セル)クロノグラフなど、逸話もたっぷりです。

歴代カレラのクイズ

会場の装飾、コレクションの数々……至る所でカレラ尽くしでした!ファンからすれば、喉から手が出るほど欲しいヴィンテージカレラも揃い踏み。さて皆さん、どれがどんな時計かお分かりでしょうか?気になる正解は……記事の最後で答え合わせ!

ピアゾの腕時計豆知識 
<カレラ60周年ショートムービー「The Chase for Carrera」>

カレラ60周年を祝う「The Chase for Carrera」もYouTubeで絶賛公開中!公開わずか1ヶ月で、2100万回再生超えの注目度の高さは流石です!
主演はブランドアンバサダーのライアン・ゴズリング&ヴァネッサ・ベイヤー。そこまでして、「カレラが欲しいのか!」とクスッときますね。新作カレラCBS2212.FC6535を気に入って(勝手に)持ち出してしまったゴズリング。何が何でも取り返そうとカーチェイスを繰り広げるベイヤー……たった5分間ながら、見応えたっぷりの本格的アクション短編ですよ!

周年イベントと言えば、10年前のカレラ50周年イベントでは、東京・銀座にある「松屋銀座」の外壁を初代カレラやレオナルド・ディカプリオ(※当時のブランドアンバサダー)などのパネルで、デコレーションされました。今年は日本でサプライズが起きるのか?注目ですね。

クラシックな初代の“カレライズム”と、最新ムーブメント「TH20-00」を搭載したWWG2023新作“グラスボックス”カレラ。まずは、初代カレラの凄さとDNAをご説明致します。

   カレラ TH20-00 クロノグラフ グラスボックスについて

ジャック・ホイヤーの哲学を色濃く反映した初代カレラ。彼がデザインを考案した際、ダイヤルに配置する文字数も制限したと伝えられています。自伝「THE TIMES OF MY LIFE」には、「私は文字盤をクリアで、クリーンなデザインにしたかった」という記述もあるほどです。それだけ、カレラ誕生前夜に当たる「1958年スイスラリーの敗北(※副操縦士だったジャック・ホイヤーは首位から3位へ)」が悔しかったのかもしれません。

「一瞬一瞬の選択で人生の勝利が決まる」をブランド哲学に掲げるタグ・ホイヤー。失敗から栄光を掴んだ初代カレラの特徴はこちらです。

≪初代カレラ(Ref.2447)が築いたデザインコード≫
  1. プラスチック風防の見返し部分(フランジ)に、テンションリングをはめ込み固定 ⇒防水性Up!
  2. フランジ部分に1/5秒の目盛りをプリント ⇒文字盤をスッキリ!
  3. 内側を抉る長く立体的なラグ(※1962年誕生のオータヴィアは平たいラグ)

初代カレラから続く“カレラのデザインコード”として、スペースを広げ、視認性を高める創意工夫が随所に施されています。①は風防メーカーがジャック・ホイヤーに提案し、その結果、ジャック・ホイヤーが②を思いついたとのこと!②の見返しへのプリントは、現在まで(※3針モデル・クロノグラフ問わず)続く“カレラらしさ”です。見返しへの表記というアイディアは、他ブランドもこぞって採用する画期的な手法だったと知られています。お世辞抜きで、コロンブスの卵的な凄い閃きですよね。

③は1955年~1963年に生み出された“プレカレラ ”、1962年のオータヴィア(※ジャック・ホイヤーが開発の陣頭指揮)と比較しても、ラグの形状が異なっています。興味のある方は、下記動画で「プレカレラとRef.2447のラグの違い」を見比べてみてください。

もちろん60年の長い歴史の間には、例えば“変わり種”デザインが多いグランドカレラのように、法則の違うものもありますが。

また、前年(※1962年)にオータヴィアというクロノグラフが、既に生み出されており、「カレラはドレスウォッチ寄り」に、舵を取ることで差別化に成功します。長くシャープなラグに改め、多面的な形状へ変化。内側を抉ることで、立体感を演出しています。

その結果、カレラというモデルは、レーシングウォッチでありながら、ドレスウォッチのように、高級感を強めることにも成功しているのです。そして、2023年……ヴィンテージカレラのドーム型プラスティック風防が、現代的にリバイバルされました!

2023年新作カレラグラスボックスは斜めでも見やすい

1970年代のカレラに採用されたヘサライトガラス(※強化プラスチック)を彷彿とさせる“グラスボックス”。膨らんだドーム状サファイアガラスに対し、緩やかにカーブを描くタキメータースケール。シームレスな一体感のある外観は、カレラ60周年に向けて新たに開発されたとのこと。上から見ただけでなく、ダイヤルを斜めから見ても美しいカレラへとグレードアップさせています。

アヴァンギャルドな機能美は、かつてジャック・ホイヤーが夢見た“究極の視認性”というビジョンを実現。その夢と志を明確に受け継いでいるのかもしれません。

CBS2212.FC6535(青)の現地実機

ブース展示されたブルー(CBS2212.FC6535)の新型カレラです。個人的な感想ですが、斜めから見た時がひと際美しく思えました。青文字盤の新型カレラは、デイト表示6時位置なんですよね……一時期のカレラに比べると、だいぶスッキリしたルックスになったのが、好感を持てます。Ref.2447が約35mmに対し、新型カレラのブルー&ブラックは、約39mmと“万人受け”するサイズアップで再解釈しているのもいいですね!

シームレスな成形にこだわった新フォルムは、広い角度で読み取れるようになっています。また、「視認性の向上」以外にも、ユーザーの使いやすさを追求。プッシャーも位置取りや形を改善しているようです。今から、実機レビューするのが楽しみなスタイリッシュさでした!

CBS2210.FC6534(黒)は逆パンダで資産価値も期待できそう

もう一つは、ブラック(CBS2210.FC6534)の新型カレラ。ブラック文字盤&シルバーインダイヤルの通称“逆パンダ”です。12時位置にデイト表示で、対をなしているのが面白いこだわりですよね!ヴィンテージカレラでは“激レア”なRef.2447NSをオマージュしたデザインです。古臭くない程度に、レトロな味わいを残す のが、絶妙なデザインバランスに思えました!

Cal.TH20-00の裏スケ写真

新生カレラのもう一つの目玉は、ズバリ新ムーブメントも搭載している点。1887年に「ロッキングピニオン」のスイングピニオン式の特許を取得。1969年に世界初(※ゼニス、セイコー諸説ありますが)の自動巻きクロノグラフムーブメント(※クロノマティック キャリバー11)を開発。歴史的に見ても、自社製ムーブメント製造を十八番としています!

グラスボックス越しにピカッと光る「TH20-00」。ホイヤー02を大幅チューンナップした次世代ムーブメントは、“片方向巻き上げ式⇒両方向巻き上げ式”へ改良!パワーリザーブ約80時間&100m防水&ハイビート28,800振動/時はそのままに、巻き上げ効率と精度を向上させているようです。

ローターの形状が変わっている以外にも……コート・ド・ジュネーブ装飾、盾の形(※タグ・ホイヤーのロゴ状)に肉抜きするなど、ムーブメントの美観も追求。自然な高級感をトッピングしています。個人的な感想ですが、ホイヤー02やホイヤー01で採用されていた“赤いコラムホイール”がなくなってしまったのは、少しだけ寂しいようにも思えます。

カレラ TH20-00 クロノグラフ グラスボックスの仕様・価格

CBS2212.FC6535&CBS2210.FC6534のスペック

左)CBS2212.FC6535/80万8,500円(税込)/2023年4月発売開始
キャリバー TH20-00/自動巻/サーキュラーサテン仕上げブルーダイヤル/60秒/分目盛り付きブルーフランジ/ステンレススティール製ケース/直径39 mm/100m 防水/ブルーカーフレザーストラップ
右)CBS2210.FC6534/80万8,500円(税込)/2023年4月発売開始
キャリバー TH20-00/自動巻/サーキュラーサテン仕上げブラックダイヤル/60秒/分目盛り付きブラックフランジ/ステンレススティール製ケース/直径39 mm/100m 防水/パンチング加工のブラックカーフレザーストラップ

国内定価は808,500円。ハイエンド寄りの超正統派クロノグラフです。

   WWG2023カレラ ホイヤー02 クロノグラフはオレンジ色グラデーションのリングがオシャレ

オレンジ色グラデーションリングが目を引くカレラ ホイヤー02 クロノグラフ(黒:CBN201D.FC6542、青:CBN201D.FC6543)。グラスボックスの新型カレラが、文字盤外周にタキメータースケールを印字しているのに対し、WWG2023新作ホイヤー02クロノグラフは、外周に印字はなし!大胆な暖色系で文字盤にパンチを効かせつつ、オールドカレラ風なレーシングクロノグラフに纏め上げています。

前年のWWG2022目玉、「アクアレーサー スーパーダイバー1000(Ref.WBP5A8A.BF0619)」と言い、タグ・ホイヤーは、鮮やかなカラーリングセンスのチョイスが、本当に巧みですよね!オレンジ色は海上安全やレーシングサーキットでも使用されるセーフティーカラー。“攻めの姿勢”を見失わない直球勝負っぷりが、カッコ良さの秘訣なのかもしれません。

WWG2023カレラ ホイヤー02 クロノグラフの実機レポート

展示だとこんな感じです。左が(青)のCBN201D.FC6543、右が(黒)のCBN201C.FC6542です。迫力のある42mmサイズのクロノグラフ。腕にはめると、ずっしりするのが“幸せな重さ”ですよね。

青文字盤のCBN201D.FC6543

オレンジからレッドへの3色のグラデーションと3本の赤い針で視認性はバッチリ!サンレイ仕上げのブルー文字盤で、上品な顔つきに整えていますね。ご覧の通り、ド派手でもしっかり見やすいクロノグラフです。

黒文字盤のCBN201C.FC6542

クラシックなスポーツカーのダッシュボードのようなデザイン自体は、Ref.CBN2010.BA0642に似ていますかね……モダンなデザインをよりレーシングスタイルに際立たせた印象。姉妹サイト「クエリ」 でも若干の取り扱いありです⇒姉妹サイト「ブランド時計販売のクエリ」へ

カレラ ホイヤー02 クロノグラフの仕様・価格

CBN201D.FC6543&CBN201C.FC6542のスペック

左)CBN201D.FC6543 /72万500円(税込)/2023年5月販売開始
キャリバー ホイヤー 02/自動巻/ブルーのサンレイ仕上げダイヤル/オレンジのグラデーション、ブラックのフランジ/ポリッシュ加工ステンレススティール製ケース/直径42 mm/100m 防水/ブルーのカーフレザーストラップ
右)CBN201D.FC6542 /72万500円(税込)/2023年5月販売開始予定
キャリバー ホイヤー 02/自動巻/ブラックのサンレイ仕上げダイヤル/オレンジのグラデーション、ブラックのフランジ/ステンレススティール製ケース/直径42 mm/100m 防水/ブラックのカーフレザーストラップ

“過去の栄光と今の自信”を想起させるWWG2023新作ホイヤー02クロノグラフ。どこか、ちょっと懐かしい雰囲気もたまりませんね。

   WWG2023新作カレラデイトはコスパ良しの3針カラー文字盤

ムーブメントも新たに、ビビッドなカラーリングで、WWG2023新作カレラデイトも大胆に60周年を祝います。(※銀:WBN2310.BA0001、青:WBN2311.BA0001、緑:WBN2312.BA0001、ピンク:WBN2313.BA0001)1963年に発売された初代タグ・ホイヤー カレラと同じ36 mmというアイコニックなデザイン。

単色のビビッドカラーで、ズバッと勝負するのは、タグ・ホイヤーのちょっとしたトレンド。「タグ・ホイヤー カレラ グリーン スペシャルエディション CBK221F.FC6479」「タグ・ホイヤー モナコ キャリバー ホイヤー02 パープルダイヤル リミテッドエディション」などなど……ユニークなカラーリングが相次いでいます。

余談ですが、こちらの記事で(最近のタグ・ホイヤーには毎年)“色を予想する楽しみ”があるという予想を述べたのですが、新作カレラデイトで傾向はより顕著に。そのレパートリーは色も制する(マスタリングカラー)勢いです。「マスタリング マテリアル(素材も制する)」の予想は……別記事にでも、詳細を述べられたらと思いますのでお楽しみに。

補足すると、3針モデルが“カレラ”を名乗るのは、2000年代頃から。ストップウォッチ機能も排除し、徹底的なまでに視認性を向上させた3針カレラは、“ジャックの美学”の別解釈に成功した事例です。

時計界のトレンドの話をもう一つ。近年、ロレックスのオイスターパーペチュアルを筆頭に、“カラフルな文字盤”が流行しています。文字盤を様々なカラーバリエーションでリリースし、個性や好みを尊重した高級腕時計選びを可能としています。

オイスターパーペチュアルやオメガ×スウォッチコラボのムーンスウォッチは、柔らかい色合いのパステルカラーも人気。そして、もっと彩度を強めたビビッドカラーな文字盤も根強いニーズがあります。代表的なのは、IWCのポルトギーゼ・クロノグラフ(Ref.IW371616)、ジラールペルゴのロレアート38mm サマーエディション(Ref.81005D11A1826FK3A)、ブライトリング アベンジャーII シーウルフ(Ref.A17331101I1S1)などでしょうか。
新作カレラデイトも“活き活き”とした、いい色をしていますよ!

カレラデイト4色の実機感想

4色並んだ現地の実機写真です。カッコいいという印象より、36mm&ポップな色使いの影響で、可愛いという感想が先立ちますね!

デカ厚ブームやラグスポ熱狂など、愛されるケースサイズ、人気色は時とともに変化と移ろいを続けています。

しかし、WWG2023新作カレラデイトは、60周年の節目に、初代カレラの誇るべきデザインのDNA を引き継ぎ、36mmというサイズへ原点回帰。

カレラデイト2023年新作はピンク文字盤が人気

一番、目を引くのはピンク文字盤のWBN2313.BA0001でしょうか。パッションピンクな照明と少しスリムになったエレガントさがいいバランスですね……実際に、WWG2023新作カレラデイトは、より美しいフォルムを目指し、プロポーションを見直しています。

上下ラグの長さは、「43.55mm⇒41.6mm」と少し短めに。ケース厚は約2mm薄い約10mmとスリムに。腕馴染みも良いタイトなデザインへ改良しているのです!

キャリバー7について

“小さくなってハイパワー”になっているのが、WWG2023新作カレラデイトの良いところ。旧作の3針カレラは、キャリバー5(※パワーリザーブ約38時間)を搭載していたのに対し、新型はパワーリザーブ約56時間のキャリバー7自動巻を搭載!コスパに優れた“手の届くラグジュアリー”の徹底ぶりは、他社メーカーが値上げラッシュを続ける今の時代においては付加価値が増しているようにも思えますね。

元CEOジャン=クロード・ビバー氏の「タグ・ホイヤーの時計は小売価格の2倍以上の付加価値があるべき」の名言はこちら⇒タグホイヤーの名言と逸話、仰天エピソード

WWG2023新作カレラデイトの仕様・価格

WBN2310.BA0001&WBN2311.BA0001&WBN2312.BA0001&WBN2313.BA0001のスペック

WBN2310.BA0001(シルバーのサンレイ加工サテン仕上げダイヤル)、WBN2311.BA0001(ブルーのサンレイ加工サテン仕上げダイヤル)、WBN2312.BA0001(パステルグリーンのサンレイ加工サテン仕上げダイヤル)、WBN2313.BA0001(ビブラントピンクのサンレイ加工サテン仕上げダイヤル)
<共通仕様>396,000円(税込予価)/2023年4月発売開始、 キャリバー7/ 時、分、秒、日付/ 18Kローズゴールドプレートのタグ・ホイヤーアプライドロゴ/両面反射防止処理を施したドーム型面取加工サファイアガラス/直径36 mm/50m 防水/ ステンレススティール製H型ブレスレット

現行モデル(※キャリバー5、キャリバー7)の19モデルと比較(※シンプルな3針モデルは、参考定価379,500~445,500円目安)しても、お値打ち価格の396,000円も魅力なWWG2023新作カレラデイト。シルバー、ブルー、パステルグリーン、ブライトピンク……色とりどりな文字盤と華奢になったフォルム。“薄型×王道”の「ケース厚10mm×ケースサイズ36mm」など、アバンギャルドさと伝統が、心地よく融合しています。

   Ref.2447SN初代パンダ復刻!60周年アニバーサリーエディションについて

ピアゾ編集部が選ぶ最後の目玉は、CBK221H.FC8317(※以下、WWG2023新作パンダカレラ)。WWG2023新作パンダカレラは、Ref.2447SNをリバイバル。“銀文字盤×黒三つ目”の超王道クロノグラフを世界限定600本でリリースしました!おそらく、600本の数字は、60周年にちなんだ数字だと思われます。

タグ・ホイヤーのカレラの歴史を紐解くと……第二世代の手巻きカレラ時代の1968年に、Ref.2447SN(パンダ)Ref.2447NS(逆パンダ)を発売しています。

※シルバー(silver)の「S」とノワール(noir)の「N」が。「SN」の由来。

ピアゾの腕時計豆知識 
<意外な共通点を多く持つ初代カレラと1963デイトナ>

“キング・オブ・ロレックス”デイトナもカレラには多くの共通点があります。

≪初代カレラと1963デイトナの類似点≫

  • レース名が由来(※「カレラ・パン・アメリカーナ・メヒコ」と「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」)
  • 1963年がルーツ(※初代カレラはRef.2447N。コスモグラフ Ref.6239は1963年から生産、デイトナの名は1964年から)
  • 文字盤はシンガー社製。ムーブメントは「バルジュー72」と共通

結びつきが意外と深い両者。折しもロレックスは、この6月にル・マン24時間レース100周年記念の「コスモグラフ デイトナ Ref.126529LN」を発表したばかり!2023年は、クロノグラフがアツいですね!

タグ・ホイヤーの新旧パンダクロノグラフ比較

会場では、「カレラ2447SNとCBK221H.FC8317」を実機比較することができました!パッと見ではわかりづらいかもしれませんが、(左)がカレラ2447SN(※6時位置のインダイヤルが12時間積算計)で、(右)がWWG2023新作パンダカレラのCBK221H.FC8317です。

ズームして詳しく、変更点を見てみましょう!

CBK221H.FC8317の変更点やオリジナルに忠実な部分

≪カレラ2447SNとWWG2023新作パンダカレラCBK221H.FC8317のデザイン違い&似ている箇所≫

  • ◎12時位置のロゴが「ホイヤー」ロゴとオリジナルに忠実
  • ◎どちらも「SWISS MADE」印字ではなく、「SWISS」印字
  • ◎バーインデックスやペンシル針も似ている
  • ▼オリジナルは36mmだったが、新作は39mmへ
  • ▼新作は6時位置のインダイヤルが秒積算計。9時位置が12時間積算計(※カレラ2447SNは配置が逆)

真っ先に目が行くのが、復刻モデルと言えば、の「ホイヤーロゴ」でしょう。ヴィンテージカレラな装い(※特にパンダ顔)には、やはり「タグ・ホイヤーロゴ」よりも旧ロゴが一番!

6時位置のカウンターにある「SWISS」印字も憎い演出です。「SWISS MADE」印字が主流の今、「SWISS」印字は、ノスタルジックな気持ちを掘り起こしてくれます。芸の細かさに、往年のファンもニッコリでしょうね!

一説では、市場に数十本しか出回らなかったという“超激レア種のパンダ”Ref.2447SN。公式プレス情報には、『カレラ誕生60周年記念の第一弾』という趣旨も記載されているので、第二弾はもしかしたら……Ref.2447NSの逆パンダかも!?

WWG2023新作パンダカレラの仕様・価格

CBK221H.FC8317のスペック

タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ 60周年 アニバーサリーエディション CBK221H.FC8317 / 89万1,000円(税込)
キャリバー ホイヤー02 / 自動巻き / パワーリザーブ約80時間 / シルバーサンレイ仕上げダイヤル / ステンレスティール製ケース / ブラックラッカー仕上げセンター針 / 両面反射防止処理を施したドーム型サファイアガラス /シリアルナンバー「TAG HEUER LIMITED EDITION、XXX/600」の特別刻印入り/ 100m防水 / 直径39mm / ブラックカーフグレインレザーのレーシングストラップ

   タグ・ホイヤーの新作トゥールビヨンもグラスボックス仕様

“手の届くラグジュアリー”の神髄は、2023年の新作トゥールビヨンにも凝縮されています。2016年に、100万円台のスイス製トゥールビヨンを発表し、業界を騒然とさせたタグ・ホイヤー。現行カレラコレクションに絞って言えば、チタン&セラミックのCAR5A8Y.FC6377など、2,530,000円~3,558,500円の価格帯で、幅広い素材とバリエーションのトゥールビヨンを展開しています。フォーミュラ1でも、マリオカートコラボのトゥールビヨンCAZ5080.FC6517も限定販売しています。

WWG2023新作のトゥールビヨンは、新型カレラ(※前述のTH20-00 クロノグラフ グラスボックス)のデザインコードを踏襲。現行モデルではチタンやカーボン、セラミックのスケルトンモデルが目立つ中、グラスボックス&ステンレススティール素材で、クラシックな伝統品のような味わいを増しているのも秀逸です。

パワーリザーブ約80時間&28,800振動/時のハイビートを「Cal.TH20-09」で実現。トゥールビヨンの中では2,805,000円と比較的割安な値段で、極上の複雑機構クロノグラフを楽しめます。

CBS5010.FC6543の仕様・価格

CBS5010.FC6543のスペック

タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ トゥールビヨン CBS5010.FC6543/280万5,000円(税込)/2023年5月発売開始
キャリバー TH20-09/自動巻 COSC/トゥールビヨン/サーキュラーサテン仕上げブルーダイヤル / 60秒/分目盛り付きブルーフランジ/ステンレススティール製ケース /直径42 mm/ 00m 防水/ブルーカーフレザーストラップ

アクアレーサーを中心に、モナコやオータヴィアなど、コレクション全体の改革を推し進めるタグ・ホイヤー。コネクテッドウォッチでも、2022年から「下取りサービス」を開始。アバンギャルドな技術革新やサービスは、“多種多様”に。
W&W2023の前に発表された1月の新作では、かつての名作「モンツァ」もラインナップ!上半期の“気になる新作達”も、続いてどうぞ!

タグ・ホイヤーの2023年アクアレーサー新作は、ラグジュアリー路線

タグ・ホイヤー自慢の万能ツールウォッチであるアクアレーサー。2022年に追加された「アクアレーサー プロフェッショナル 200」では、小型&薄型でラグジュアリー感もウリにしています。その流れを強調するように、1月の新作は“ステンレススティール×ゴールド”のツートンカラーを披露。そして、WWG2023では、金無垢モデルと続けざまのラグジュアリー攻勢を仕掛けています!

まずは1月の新作の特徴から。黒文字盤にはローズゴールド、青文字盤にはイエローゴールドと、アダルトな色使いがとてもクール!アクアレーサー200シリーズは、40mmと30mmのケースサイズ展開が通説。1月の新作も40mmにはキャリバー5、30mmにはキャリバー9で、合計4モデルを追加しています。レディース向けの30mmには、ドット型アワーマーカーに、11個のトップウェッセルトンイヤモンド(※計0.107カラット)を配置。アクアレーサー200シリーズは、小型&薄型を重視しているので、本格スポーツからタウンユースまで幅広く対応しそうです。

価格面で見ても、40mmが638,000円。30mmのダイヤインデックスモデルが588,500円とペアウォッチとしても揃えやすいお値打ち価格。明朗快活なパートナーへのプレゼントにも、もってこいですね。

2023年3月新作のアクアレーサー200は初登場の金無垢

3月に発表された金無垢モデル(※上記モデルと同一カラー)は、シリーズ初の18Kゴールド&新型ムーブメント「Cal.TH31-00」でよりゴージャスに。ラグジュアリーなツールウォッチの分野でも、“更なる高み”へ挑戦しています。

Cal.TH31-00のケースバック

アクアレーサーシリーズと言えば、ダイビングヘルメット(※近年はコンパス模様)マークのねじ込み式ソリッドケースバックが主流ですが、今作はシースルーバック仕様に。新ムーブメントCal.TH31-00は、AMT(※スイスのムーブメント製造会社)と共に共同開発。COSC認定&約80時間の高性能機は、ブリッジにコート・ド・ジュネーブ装飾、ホームベースアイコン(※新型カレラ同様)に肉抜きされています。ロゴを型取ったローターは、ハイエンドさに磨きがかかり美麗な印象に。

1月新作アクアレーサー プロフェッショナル200(40mm:WBP2150.FT6210&WBP2151.FT6199)の仕様・価格

WBP2150.FT6210&WBP2151.FT6199 のスペック

左)WBP2150.FT6210/63万8,000円(税込)/2023年4月販売開始
キャリバー5/時、分、秒、日付/ブルーフュメのサンレイサテン仕上げのダイヤル/ステンレススティール製ケース /ステンレススティールと18Kイエローゴールドの60分逆回転防止ベゼル/直径40 mm/200m 防水/ブルーのラバーストラップ
右)WBP2151.FT6199/63万8,000円(税込)/2023年4月販売開始
キャリバー5/時、分、秒、日付/ブラックフュメのサンレイサテン仕上げのダイヤル/ステンレススティール製ケース/ステンレススティールと18Kローズゴールドの60分逆回転防止ベゼル/直径40 mm/200m 防水/ブラックのラバーストラップ

30mm:WBP2450.FT6215&WBP2451.FT6200の仕様・価格

WBP2450.FT6215&WBP2451.FT6200のスペック

左)WBP2450.FT6215/58万8,500円(税込)/2023年4月販売開始
キャリバー9/ 時、分、秒、日付/ブルーフュメのマザーオブパールダイヤル/VSクラスのダイヤモンド11個(直径1.40 mm、合計0.107カラット/ステンレススティール製ケース/ステンレススティールと18Kイエローゴールドの60分逆回転防止ベゼル/直径30 mm/200m 防水/ブルーのラバーストラップ
右)WBP2451.FT6200/58万8,500円(税込)/2023年4月販売開始
キャリバー9/時、分、秒、日付/ブルーフュメのマザーオブパールダイヤル/VSクラスのダイヤモンド11個(直径1.40 mm、合計0.107カラット/ステンレススティール製ケース/ステンレススティールと18Kローズゴールドの60分逆回転防止ベゼル/ 直径30 mm/200m 防水/ブラックのラバーストラップ

3月新作18Kピンクゴールド:WBP5150.FT6199、18Kイエローゴールド:WBP5152.FT6210の仕様・価格

WBP5150.FT6199&WBP5152.FT6210のスペック

左)WBP5150.FT6199/231万円(税込予価)/2023年9月販売開始予定
キャリバー TH31-00 自動巻 COSC/ 時、分、秒、日付/ブラックフュメのサンレイサテン仕上げのダイヤル/ポリッシュ/18Kソリッドローズゴールドケース/18Kソリッドローズゴールドの60分逆回転防止ベゼル/直径40 mm/ 200m 防水/ブラックのラバーストラップ
右)WBP5152.FT6210/231万円(税込予価)/2023年9月販売開始予定
キャリバー TH31-00 自動巻 COSC/時、分、秒、日付/ブルーフュメのサンレイサテン仕上げのダイヤル/ポリッシュ/18Kソリッドイエローゴールドケース/18Kソリッドイエローゴールドの60分逆回転防止ベゼル/直径40 mm /200m 防水/ブルーのラバーストラップ

去年のRef.WBP1112.FT6199に引き続き、ソーラー充電式のクロノグラフを手掛けたタグ・ホイヤー。トゥールビヨンからSDGs素材まで……多様化する高級腕時計の流れでも、オールマイティーに実力を発揮しています。前作はカーボン製ベゼルのゼブラ模様がチャームポイントでしたが、今作はシンプルデザイン&グレード2チタン製に!更に、「快適・堅牢・頑丈」を追求しています。

前作にも搭載された「Cal.TH50-00」は、直射日光約2分間で丸一日分の充電が可能。たった10秒の太陽光で再び動き始める、優れものなムーブメントです。
高級腕時計でも、環境に配慮したサステナブルウォッチは注目を集めています。チタン&ソーラー充電式のアクアレーサーは、“新たな選択肢”として重宝しそうです。

ピアゾの腕時計豆知識 
<サステナビリティ性でも、タグ・ホイヤーはポールポジション!?>

サステナビリティなモータースポーツ「フォーミュラE(※化石燃料を使用しない電気自動車のレース)」では、ポルシェと協力タッグを形成。エンターテイメントと環境への意識を両立。「より良い、健全なスポーツ」への企業努力を続けています。

WBP1180.BF0000の仕様・価格

WBP1180.BF0000のスペック

タグ・ホイヤー アクアレーサープロフェッショナル200 ソーラーグラフ WBP1180.BF0000 / 38万5,000円(税込)
ムーブメントTH50-00 / 時、分、秒、日付 / サンレイ加工サテン仕上げのブラックダイヤル / グレード2チタン製ケース / グレード2チタン製 逆回転防止ベゼル / 直径40mm / 200m防水 / グレード2チタン製ブレスレット

フェラーリとニキ・ラウダが、1975年秋に F1 チャンピオンシップを獲得したことを祝して開発された「モンツァ」。1970年代後半~1980年代、カレラ、モントリオール、モナコなど、他のブラックコーティングモデルを発表する道を開きました。(※F1イタリアグランプリのモンツァ・サーキットが由来)

モンツァデザインは、2カウンタークロノグラフと黒塗りのケースが持ち味。スケルトン加工を施したカーボン製ブラックダイヤルは、鮮やかなブルーのインデックスでクールに。3時位置&6時位置のインダイヤルが、半透明のクリアブルーなのも、カッコよさに拍車をかけていますね!

2000年初期の復刻ではクッション型ベゼル&ホワイト文字盤で上品に。2016年エディションでは、オリジナルモンツァに忠実なマットブラックへ。そして今作では、フライバッククロノグラフ・タキメータースケール・パルスメーター(※分ごとの心拍数を計測)を携え、超軽量カーボン製で帰還……レトロフューチャーな出で立ちは近未来感を演出。“素晴らしきスピードの世界”へ持ち主をいざなうことでしょう!

CR5090.FN6001の仕様・価格

CR5090.FN6001のスペック

タグ・ホイヤー モンツァ キャリバー ホイヤー02 フライバック クロノメーター CR5090.FN6001 / 167万2,000円(税込)
タグ・ホイヤー キャリバー ホイヤー 02 COSC フライバック / 自動巻き / ブラックのファインブラッシュ仕上げダイヤル / オフホワイトのスーパールミノバ®を施したブラックとホワイトのラッカー仕上げの時針と分針 / ブルー ラッカー仕上げのセンター針 / 直径42mm / ブルーステッチのブラックファブリックストラップ

2015年から業界に先駆けて、「コネクテッドウォッチ」をリリースしたタグ・ホイヤー。
2022年からは、第四世代の「E4」を発売。面白いサービスとして、「トレードイン(下取りプログラム) 」も提供しています。

≪下取りサービスの詳細≫

  • コネクテッド46・・・22,000円
  • コネクテッドモジュラー 41&45・・・33,000円
  • コネクテッドキャリバーE3・・・50,000円

購入価格から上記を差し引いた金額で購入可能です。
トレードインについての詳細はこちら⇒https://www.tagheuer.com/jp/ja/smartwatches/connected-trade-in.html

コネクテッドウォッチの外観はカレラをモチーフとしているので、“高級感”も十二分。今年は念願の42mmサイズが“Golf Edition”に追加!『気を散らさず、ゴルフだけを楽しむ』のスローガン通り、高いパフォーマンスとコンセントレート効果を期待できそうですね!?

SBR8080.EB0284の仕様・価格

SBR8080.EB0284のスペック

TAG Heuer Connected Calibre E4 Golf Edition SBR8080.EB0284 / 30万2,500円
キャリバー E4 / Mod Connect 42mm Wear OS by Google(Android™ および Wear OS by GoogleはGoogleの商標です。)
バッテリー:330m Ah 終日バッテリー、バッテリー持続時間:1日(ウェルネスのモニタリングを含む)、充電時間:約1時間30分でフル充電(気温15~45°Cの場合)
センサー:心拍計、コンパス、加速度計、ジャイロスコープ、NFC、マイク
プロセッサー:Qualcomm® Snapdragon 4100+ 接続方式:BT 5.0, Wi-Fi GNSS:GPS、GLONASS、BeiDou、QZSS、Galileco
ブラックDLCグレード2チタン製ケース / 直径42mm / 防水50m / ホワイトラバーストラップ + グリーンステッチとグリーンライニングのフルブラックレザーストラップ

   2020年のホイヤー02 クロノグラフと2023年新作カレラ TH20-00 クロノグラフ グラスボックスの比較

60年の濃密なレーシングスピリットが迸るカレラ。
比較対象に「新型:CBS2212.FC6535、旧型:CBN2011.BA0642」をピックアップ!「1968年誕生のRef.2447SN(パンダ)の薀蓄は説明済み」「カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ(CBN2A1A.BA0643)はタキメーターベゼルあり」だったため、こちらに至りました。

<カレラ TH20-00 クロノグラフ グラスボックスとホイヤー02 クロノグラフの変更点>

  • ▼CBS2212.FC6535のムーブメントはTH20-00、CBN2011.BA0642はホイヤー02
  • ▼新型は39mm&808,500円、旧型は42mm&742,500円(※2020年発売当時は632,500円)
  • ▼6時位置のスモールセコンドは旧作の方がシンプル

CBN2011.BA0642も初代カレラにインスパイアされたデザインなので、文字盤の印象やプッシャーの形状など……全体的な雰囲気は似ていますよね。

注目は、ズバリ価格面。関連記事でも少し触れていますが、どのブランド&モデルも価格はグングンと(※例えばCBN2011.BA0642は、税込価格632,500円⇒742,500円に!)上昇中。

“手の届くラグジュアリー”であるタグ・ホイヤーは、使用価値も高い、ひと言で言えばコスパの良いブランド。値上げラッシュの連続で、流格の有名ブランド&モデルは、相対的に中古も新品も値上がり傾向。“手の届かないラグジュアリー”になる前に、先を見越して「賢い買い物を済ませておく」のはアリな考え方でしょう! 実機レビュー(※旧型の色違い、CBN2010.BA0642)もご参考までに。

1月から6月現在まで……幅広いレパートリーで、新作ラッシュを続けるタグ・ホイヤー。国内SNSでも様々なリアクションが見受けられます。

「両方向巻き上げになったのが嬉しい!」
「タグ・ホイヤーの本気が伝わる」
「カレラデイトのピンク文字盤がいい!」
「ほー、いいじゃないか。こういうのでいいんだよ」

ぶっちぎりで面白かったのは、最後でしょうか。某・グルメ漫画&ドラマのセリフが脳裏をよぎりましたからね。“こういうのでいい”をコスパ良く、多岐に渡って量産できるのがタグ・ホイヤーのいいところですよね!?味噌汁飲みながら、三つ目カレラがチラリ……がカッコ良く見えるのです!!!

カレラ60周年の新作達は、“賛否両論の激論”を動画コメントでも残しています。

「6000ドルは最初、高く感じた。客観的に考えると、最安のゼニスクロノより3500ドル安く、IWCクロノより1グランド(※1000ドルのスラング)安い」
「最近のタグ・ホイヤーは素晴らしい!価格上昇は嫌だが、リリースは最高」
「自社製ムーブメントクロノグラフ、均整のとれた見栄え。6500ドルは頑張った!」
「個人的な意見ですが、手頃な価格で最高。驚異のリリースだ」

総括すると、「高くなってるけど、他のブランドと見比べると相対的に安く感じる」と言ったところでしょうか。「頑張った」という感想は、言い得て妙な気がします。

他人の腕でチラッと見えれば、「隣の芝生は青く見える」で、青(黒)光りするグラスボックスは素敵に見えるでしょう。いざ買ってみれば結局、「人の物より自分の物」と愛着もわきそうです。エントリー~ミドルクラスの立ち位置を上手く活かし、“実用性と品質の高さ”をキープし続ける……そんなポジショニングが、タグ・ホイヤーの強みなのでしょうね。

国内中古市場を中心に、カレラコレクションの販売価格相場(※2023年6月現在、中古・新品未使用込み)をお伝え致します。“相場は水物”なので、タグ・ホイヤーの資産価値が、スクランブル発進(急な高騰、唐突なブーム)していないか……定点観測にお役立てください!

≪カレラ関連モデルの相場動向≫
  • CBS2212.FC6535(WWG2023新作、グラスボックス青):定価888,500円 (税込)、相場約67~75万円前後
  • CBS2210.FC6534(同上、パンダ銀&黒):定価888,500円 (税込)、相場 約67~75万円前後
  • CBN2A1A.BA0643(2020年新作、青クロノグラフ、タキメーターベゼルあり):定価803,000円 (税込)、相場約45~60万円前後
  • CBN2A1B.BA0643(同上、黒):定価803,000円 (税込)、相場目安約45~65万円前後
  • CBN2011.BA0642(2020年新作、青クロノグラフ、タキメーターベゼルなし):定価742,500円 (税込)、相場目安約40~50万円前後
  • CBN2010.BA0642(同上、黒):定価742,500円 (税込)、相場目安約40~50万円前後

総評すると、カラーの違いでリセールバリューにほぼ差は見られないようです。
円安の影響で、海外出品よりも国内中古市場の方がトータルで安い状況が続いているので、お求め安いのも嬉しいところです。

タグ・ホイヤーというブランドは、“手の届くラグジュアリー”というコンセプトの通り、出品数が多く希少性は低いのも事実。尖って資産価値が爆上がりする……という状況は想像しづらいところです。“良品・美品”は市場にも多く眠っているでしょうから、発想を変えて“「売る」より「買う」”という考え方で、お宝探しをするのも面白い かもしれません!?

タグ・ホイヤーの2023年上半期をまとめると、「ビビッド(意味:活き活きとしている。強烈な印象)」という言葉がピッタリな気がします。最先端の技術とレトロをハイブリッドさせた39mmカレラグラスボックス。鮮やかな色彩&手頃な価格のカレラデイト。200万円台のトゥールビヨンや金無垢アクアレーサー、モンツァの電撃復活……絢爛豪華なラインナップは、どれもタグ・ホイヤーらしいですね。いち時計ファンとして、企業努力に頭が下がります。

それでは、イベントのハイライトも兼ねて、再度タグ・ホイヤーブースをレポートしてみましょう!

W&W2023のタグ・ホイヤーブース受付付近の感想

会場の様子です。冒頭にお伝えした通り、真っ正面がグランドセイコーなので、コントラストが効いていましたよ!比較的、若い方達が両コーナーを覗いていたような気がします。どちらのブランドも、値段と実用性のバランスは業界でも屈指ですからね。

W&W2023でお祭り騒ぎなジュネーブ市街のタグホイヤー店舗

ジュネーブ市内のタグ・ホイヤーショップでも、「W&W」の看板や“60”のインテリアでお祝いムードでした。

歴代カレラ3針モデルも展示

左:カレラ キャリバー5 デイデイト WBN2012.BA0640  右:カレラ キャリバー5 WBN2112.FC6504

3針もいい。シンプルにそんな感想が浮かびました。ゴテゴテのクロノグラフが得意な先入観を持ちますが、ドレッシーな雰囲気の時計も得意なんですよね。

カレラ クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション3種は実機もカッコいい

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション
(※左から、CBN2A1F.FC6492、CBN2A1F.BA0643、CBN2A1M.FC6526)も揃い踏み。ポルシェコラボで、よりレーシーになった“カレラの中のカレラ達”もゴージャス&スポーティーで存在感はバッチリ!赤いポルシェに良く似合いそうです。

タグ・ホイヤー実機クイズの答え

正解発表です。Pre Carrera (Ref.3336)、Ref.2447、Ref.3147 、Ref.1153、Ref.1158でした!全部予想が当たっていたら、生粋のタグ・ホイヤー&カレラファンを名乗って、間違いなしですよ。読者の皆様はどれが好きかな……ヴィンテージ感漂うPre Carrera が一番人気と予想します!?
広告やキャンペーンも大得意のタグ・ホイヤー。カレラ60周年でますますアクセル全開になるかもしれないので、2023年後半も要注目です!

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