更新日：2025年04月07日
2025年4月1日より開催されているWatches & Wonders 2025にて、パテック・フィリップ（Patek Philippe）は15点の新作モデルを発表しました。昨年鮮烈なデビューを果たした「キュビタス」に40mmモデルが登場したほか、コンプリケーションモデルも充実。
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
2024年10月、パテック・フィリップは直径45mmという大きなスクエアケースを備えた新コレクション「キュビタス（CUBITUS）」を発表しました。最初にラインナップされたのは、3針モデル（SSの5821/1A、SS×RGコンビの5821/1AR）と、プラチナ製ビッグデイト＆ムーンフェイズモデル（5822P-001）の計3機種でした。
そして今回、直径40mmのミディアムサイズモデル2種が投入されたのです。
このサイズ感を待っていた、というファンも多いことでしょう。気になるバリエーションは18Kホワイトゴールドと、18Kローズゴールドの2機種。文字盤には水平エンボス・パターンが施され、ホワイトゴールドには繊細なブルーグレー、ローズゴールドにはエレガントなブラウンを合わせています。
ムーブメントは45mmサイズの「5821」と同じ、自動巻の「キャリバー26-330 S C」が搭載され、時・分・秒と日付を表示します。このムーブメントはストップ・セコンド機能を備えており、秒単位の正確な時刻合わせが可能です。すでにノーチラスやカラトラバにも搭載されているキャリバーですが、「キュビタス」においては、文字盤と同じ水平のエンボス・パターンが施された21金ゴールド中央ローターを備えており、その美しい様はサファイヤクリスタル越しに存分に堪能することができます。特筆すべきはその薄さで、なんとたった3.32mmしかなく、ケースの薄型化を可能にしています。
45mmから40mmへとサイズダウンした代わりに、厚みは8.3 mmから8.5 mmへとわずかに増したものの、相変わらず驚嘆すべき薄さです。
社長のティエリー・スターン氏が「真のエレガンスを体現する新しい時計」として求めた、「薄型」かつ「新しいムーブメント」を搭載し、「パテック・フィリップのDNA」をすべて備えている、という条件を完全にクリアして誕生した「キュビタス」。今回はサイズ・素材変更のみにとどまり、あまり驚きのあるものではありませんでしたが、今後も新たな機構やデザインなど進化が楽しみなコレクションですね。
パテック・フィリップの新時代を切り開く「キュビタス」がやってきた！ノーチラスとの共通点と違いとは？資産価値は？「キュビタス」の魅力を徹底解説します！
| モデル | キュビタス
CUBITUS |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 7128/1G |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 直径（10～4時位置）：40 mm。 厚さ：8.5 mm。 3気圧防水。 ねじ込み式リュウズ。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S C/434。 日付を窓表示。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | ブルーグレー・ソレイユ、水平エンボス・パターン、ホワイト夜光付ホワイトゴールド・バトン型植字アワーマーカー。 |
| ブレスレット | ホワイトゴールド・ブレスレット、ノーチラス折り畳み式バックル。 ロック可能な調整システム。 ホワイトゴールド製特許取得折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 12,130,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
| モデル | キュビタス
CUBITUS |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 7128/1R |
| ケース | ローズゴールド仕様。 直径（10～4時位置）：40 mm。 厚さ：8.5 mm。 3気圧防水。 ねじ込み式リュウズ。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S C/434。 日付を窓表示。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | ブラウン・ソレイユ、水平エンボス・パターン、ホワイト夜光付ローズゴールド植字アワーマーカー。 |
| ブレスレット | ローズゴールド仕様。 ロック可能な調整システム。 ローズゴールドの特許取得折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 12,130,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
ケース側面6時位置にはプラチナケースであることを示す1粒のダイヤモンドが埋め込まれている
1932年に発表されたカラトラバの初代モデル「Ref.96」は、その後の”カラトラバ・スタイル”を決定づける大きな礎となったモデルであり、その特徴を色濃く受け継いだモデルには型番の末尾に「96」がつけられ、時計愛好家の間では「クンロク」と呼ばれています。
幅広のフラットなベゼルと、ラグとミドルケースが一体となったケース、太いラグ、装飾性を一切省いたシンプルなダイヤル。パテック・フィリップはかつて「カラトラバのオリジナルデザインは、バウハウスの造形芸術運動、特に「機能がフォルムを決定すると主張する哲学の影響を色濃く受けた」、と説明しています。
「96」は1982年発表の「Ref.3796」を経て、2003年「Ref.5196」に引き継がれましたが、2021年に大径サイズ用の手巻きムーブメント「キャリバー30-255 PS」を搭載した39mmの「Ref.6119」でカラトラバはデザインを一新。その後「クンロク」系統はカラトラバのラインナップから姿を消しました。
そしてついに今年、「Ref.5196」の後継機として「カラトラバ Ref.6196P」がリリースされました。現代的な感覚に合わせてケースサイズは38mmへ拡大されています。徹底的に装飾性を省いたシンプルデザインにはまさにバウハウスの哲学を感じますね。ポリッシュ仕上げのケースの側面はサテン仕上げで、ベベルカットされた滑らかなベゼルと繋がります。
「96」のデザインコードをしっかりと引き継ぎつつ、サーモンカラーのローズゴールドめっきオパーリン文字盤はパテック・フィリップの他のモデルでもしばしば見られるカラーとは言え、カラトラバでは新しい印象を与えます。ブリリアント・チョコレートブラウンのアリゲーター・バンドがよく馴染んでいますね。
「Ref.5196」は小径な「キャリバー215 PS」を搭載したままケースサイズを大きくしたことにより、スモールセコンドの位置が中心に寄り過ぎている点が指摘されていましたが、本作では「Ref.6119」と同じ「キャリバー30-255 PS」を搭載したことで全体的なバランスが向上しました。
左）5196 右）6196
ツインバレル構造による安定した動力供給とハッキング秒針機能を搭載し、65時間のパワーリザーブを誇ります。特徴的なふたつの香箱と複雑な輪列をもつ、美しいこのキャリバーは、サファイアケースバック越しに見ることができます
本作は、パテック・フィリップの伝統的な美学と現代的な技術が融合した究極のドレスウォッチです。その控えめでありながら存在感のあるデザインは、時計愛好家はもちろん、シンプルで洗練されたデザインを求める高級時計を探している方にもおススメの1本です。価格は7,460,000円と3針時計としてはかなり高額ではありますが、その価値のある逸品です。
| モデル | カラトラバ
Calatrava |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 6196P-001 |
| ケース | プラチナ仕様。 6時位置にダイヤモンドをセッティング。 ケース径：38 mm。 厚さ：9.33 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 手巻ムーブメント。 キャリバー 30‑255 PS。 スモールセコンド。 |
| 文字盤 | ローズゴールドめっきオパーリン、アントラサイト・ホワイトゴールド・ファセット仕上げ《オビュ（弾丸）》型植字アワーマーカー。 |
| ブレスレット | ラージ・スクエアの手縫い風アリゲーター・バンド、カラーはブリリアント・チョコレートブラウン。 プラチナ・ピンバックル。 |
| 価格 | 7,460,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
震えるほどに美しいドレスウォッチ！37mmの18金イエローゴールド製ケースに手巻き Cal.215PSを搭載。
もう1本「カラトラバ」の新作をご紹介しましょう。ただしこちらは公式には「コンプリケーション」にコレクション分けされていることも示す通り、時・分・日付表示だけのモデルではありません。
新しい「カラトラバ 5328G-001」は、41mmのホワイトゴールド製ケースに、瞬時送り式カレンダーと約8日間という驚異的なパワーリザーブを備えた新開発ムーブメントを搭載した手巻き式モデルです。
外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのテクスチャード・ブルー文字盤には、蓄光塗料を塗布したホワイトゴールド製のインデックス、時分針を備えています。
6時位置には瞬時切り替え式の曜日表示窓を配置し、その周りで針が日付を指し示します。12時位置の大きなパワーリザーブ表示の目盛は9日目が“予備日”としてレッドで表示されており、巻き上げ時期を知らせます。
本機に搭載するのは、新開発の手巻きムーブメント、「キャリバー31-505 8J PS IRM CIJ」です。クラシックな構造ながら、エネルギー効率の高いSilinvar®製のPulsomax®脱進機と、直列に連結されたふたつの香箱を備えることで、約8日間のパワーリザーブを実現しています。
もともと装着しているファブリック柄のネイビーブルーカーフスキンバンドのほか、グレイン仕上げのトープカーフスキンバンドも交換用として付属しています。
そして新開発した特許取得の「3ブレード・ホワイトゴールド折り畳み式バックル」を採用しています。価格は1119万円（税込）です。
2015年に「カラトラバ トラベルタイム 5524」リリースして以来、カラトラバは「クラシック」という枠だけには収まらない、新しい方向性も示しています。
本作は、2022年にリリースされた「カラトラバ アニュアルカレンダー トラベルタイム 5326G」の“兄弟機”ともいえる存在で、ケース側面にホブネイル装飾を施した新しいカラトラバ・タイプのケース、シリンジ型の針、外周に向かって濃くなるグラデーションカラーのテクスチャー文字盤といった共通要素を備えています。
左）5326G 右）5328G
従来のカラトラバはシンプルさが特徴でしたが、このモデルでは8日間という長時間駆動のムーブメントや瞬時切り替え式の曜日・日付表示など、実用的なコンプリケーションが追加されています。また、ダイヤルデザインはスポーティーな要素も取り入れられており、日常生活で役立つ機能を重視する方やカラトラバシリーズの伝統的な美学に現代的な要素が加わった時計を探している方にはピッタリの時計でしょう。
| モデル | カラトラバ
Calatrava |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 5328G-001 |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 ケース側面にクルー・ド・パリ・ギヨシェ装飾。 ケース径：41 mm。 厚さ：10.52 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 手巻ムーブメント。 キャリバー 31‑505 8J PS IRM CI J。 瞬時送り式日付指針表示。 瞬時送り式曜日窓表示。 パワーリザーブ表示。 スモールセコンド。 |
| 文字盤 | 外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのテクスチャード・ブルー、ホワイト夜光付ホワイトゴールド植字数字。 |
| ブレスレット | カーフスキン、ファブリック柄、ネイビーブルー（装着）。 カーフスキン、グレイン仕上げ、トープ（同梱）。 特許取得の新しい3ブレード・ホワイトゴールド折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 11,190,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
トラベルタイムに、年次カレンダーを初めて組み合わた「年次カレンダー・トラベルタイム」新作が登場。
スプリットセコンドクロノグラフに、ミニッツリピーターと瞬時日送り式永久カレンダーを備えた、超絶複雑時計「カドラプル・コンプリケーション 5308」が現行コレクションに加わりました。
このモデルは2023年、ウォッチアート・グランド・エキシビション（東京2023）にて、プラチナケースにサーモンダイヤルの組み合わせで「Ref.5308P-010」として世界初公開された限定モデルでした。（エキシビションで実機を見た時の興奮を今でも覚えています！）
2011年に発表された「トリプル・コンプリケーション 5208」に、スプリットセコンドクロノグラフを新たに付加し、”4つの”という意味を持つ「カドラプル（quadruple）」という名が冠されたのです。
本機は新たにホワイトゴールドケースに、アイスブルー・ソレイユ文字盤という装いで登場。ファセット仕上げのインデックス、ドフィーヌ型の時分針や窓の枠は濃いトーンのブルーでメタライズされており、他の針はホワイトで塗り分けられ、くっきりとしたコントランストで視認性を高めています。
搭載される「キャリバー R CHR 27 PS QI」は、ぜんまいのトルクを強化し、比重が大きく巻き上げパワーを増加させるプラチナ偏心マイクロローターを採用したほか、エネルギー管理を最適化する2件の新しい特許技術を適用しています。
1つはクロノグラフ秒針車の摩擦を排除する、革新的なバックラッシュ補正クラッチ歯車のシステム、そして2つ目はスプリット秒針の一時停止時のエネルギー消費を防ぐスプリット秒針レバー隔離機構です。
クロノグラフのスタート・ストップは2時位置のプッシャーで、スプリットセコンドは4時位置のプッシャーで操作します。
2本のクラシック・ゴングを備えたミニット・リピーターは、時計愛好家が憧れてやまない、伝説的な最高の音色を提供します。ケース側面の9時位置にあるスライドピースによって作動し、現在の時刻を音の高低で知らせます。
5208モデルとデザインとサイズを同じくする、クラシカルスタイルのホワイトゴールド製ケースは全面ポリッシュ仕上げで、凹面ベゼル、オープンワークを施したラグを特徴としています。
特許取得済みの3ブレードホワイトゴールド折り畳み式バックルつきのブリリアントネイビーブルーのアリゲーターバンドを備えています。価格は195,880,000円（税込）です。が、「価格はいつでも変更されることがあり、約定されたものではありません。」と断り書きがあることも添えておきます。
| モデル | カドラプル・コンプリケーション
Quadruple Complication |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 5308G-001 |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 オープンワークを施したラグ。 ケース径：42 mm。 厚さ：17.71 mm。 非防水（湿気・埃にのみ対処）。 サファイヤクリスタル・バックと通常のケースバックが共に付属。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー R CHR 27 PS QI。 現地時刻を知らせるクラシック・ゴング・ミニット・リピーター。 瞬時日送り式永久カレンダー。 曜日、日付、月、閏年、昼夜を窓表示。 シングルプッシュボタン・スプリット秒針クロノグラフ。 60分計、12時間計一体型サブダイヤル。 ムーンフェイズ。 スモールセコンド。 |
| 文字盤 | アイスブルー・ソレイユ、ブルー・メタライズ・ホワイトゴールド・ファセット仕上げバトン型植字アワーマーカー。 18金ゴールドの文字盤プレート。 |
| ブレスレット | ラージ・スクエアのアリゲーター・バンド、カラーはブリリアント・ネイビーブルー。 特許取得の新しい3ブレード・ホワイトゴールド折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 195,880,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
これまでプラチナケースのみで展開していた、グランド・コンプリケーションの「スプリットセコンドクロノグラフモデル 5370」に、18Kローズゴールド製ケースモデルが追加されました。前作はプラチナケースにブルーダイヤルという組み合わせでしたが、本作はグッと高級感を増しているように感じます。滑らかなローズゴールド製ケースには思わず溜息が出ますね。
ブラウンの文字盤は、18金ゴールド・プレート上に本七宝が手作業で施されています。本七宝には耐久性が高く、変色しにくい、という特性があり、立体感のある色感と、ガラス質の透明感から生まれる高級感を特徴としています。
外周のタキメーター目盛とサブダイヤルは、ベージュ・シャンルヴェ七宝が施されています。インデックスと針はケースと同じローズゴールド製で、濃いブラウンとよいコントラストを発揮しつつ、統一感のある仕上がりです。
搭載する「キャリバーCHR 29-535 PS」は伝統的な構造の機能（手巻、コラムホイール、歯車による水平クラッチ）と、7件の技術特許で保護された技術革新を融合しています。
アリゲーターバンドは時計と調和するブリリアント・ダークチェストナットカラーで、特許取得の新しい3ブレード折り畳み式バックルを装着しています。
| モデル | スプリットセコンドクロノグラフ
Split-Seconds Chronograph |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 5370R-001 |
| ケース | ローズゴールド仕様。 ケース径：41 mm。 厚さ：13.56 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バックと通常のケースバックが共に付属。 |
| ムーブメント | 手巻ムーブメント。 キャリバー CHR 29‑535 PS。 スプリット秒針クロノグラフ。 瞬時運針式30分計。 スモールセコンド。 |
| 文字盤 | ブラウンおよびベージュ本七宝、ローズゴールド植字ブレゲ数字。 タキメーター目盛。 18金ゴールドの文字盤プレート。 |
| ブレスレット | ラージ・スクエアのハンドステッチ・アリゲーター・バンド、カラーはブリリアント・ダークチェストナット。 特許取得の新しい3ブレード・ローズゴールド折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 45,710,000円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
グランドコンプリケーションに加えられた新作「6159G-001」は、永久カレンダーとレトログラード式日付表示、ムーンフェイズを統合した「キャリバー 26‑330 S QR」を搭載しています。外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションの「グレー・メタライズ・サファイヤクリスタル文字盤」の向こうにその姿が垣間見えます。同じキャリバーを載せていても、手彫金で豪華に装飾された「5160/500R」とはかなり趣が異なり、現代的な印象を受けますね。
本作の文字盤デザインは2023年発表の「5316/50P」の「メタリックブルー・サファイヤクリスタル文字盤」の流れを汲んでいます。
左）5316/50P 右）6159G-001
もっとも「キャリバー R TO 27 PS QR」を搭載した「5316/50P」は、さらにミニッツ・リピーターとトゥールビヨンを有し、ケースもプラチナで1.5億円超え。この独創的かつモダンな超絶複雑時計のビジュアルに惹かれていた方にとっては、「6159G-001」は魅力的な選択肢となりえるかもしれません。
ケースはホワイトゴールド製となり、やや色調に違いがあるもののぱっと見よく似ている「5316/50P」との差別化の一つでしょうか、ベゼルとケースバックにはクル・ド・パリ装飾が施されています。
| モデル | グランド・コンプリケーション
Grand Complication |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 6159G-001 |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 ギヨシェ装飾クルー・ド・パリ（ホブネイル）モチーフを施したベゼルとケースバック。 直径：39.5 mm。 厚さ：11.49 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S QR。 レトログラード日付表示針付永久カレンダー。 曜日、月、閏年サイクルを窓表示。 ムーンフェイズ。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | 外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのグレー・メタライズ・サファイヤクリスタル、ホワイト夜光付ホワイトゴールドのファセット仕上げバトン型植字アワーマーカー。 |
| ブレスレット | ファブリック柄ブラック・コンポジット。 特許取得の新しい3ブレード・ホワイトゴールド折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 18,660,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
個人的には最初に紹介したかったモデルがこちら。ジュネーブのパテック フィリップ・ミュージアムに所蔵されている、1920〜1930年代のモデルからインスピレーションを得た新しいデスククロック「27000M-001」です。クラシカルな魅力溢れる外装とは裏腹に、本作には最新のパテック・フィリップの技術の粋が凝縮されています。
本作に搭載するのは、驚異の31日間のパワーリザーブと、日差±1秒の計時精度という高精度を誇る、まったく新しいハイパフォーマンスなムーブメント「キャリバー86-135 PEND S IRM Q SE」（9件の技術特許を出願中）。7年間の開発を経て誕生したこの手巻レクタングラー型のキャリバーは、さらに永久カレンダーとウィークリー・カレンダー、ムーンフェイズを備えています。
キャビネットはスターリング・シルバー製で、手仕上げギヨシェ装飾の渦巻模様を施した緑フランケ本七宝のカバーの鮮やかな色合いに目を奪われます。上部パネルとベゼルの彫金による「綱」のモチーフ、四隅の翼を持つライオンなど、1923年製作のクロックから踏襲された装飾要素も豪華です。
ヒンジ付きのカバーを開くと、アメリカン・ウォールナットの化粧板により装飾されたダッシュボードが現れます。プッシュボタンによって、直感的な操作で設定を行うことができます。
ちなみにこちらは2021年のオンリーウォッチ・チャリティーオークションにてユニークピースのプレビュー・バージョン、「27001M-001」が製作されていましたね。予想落札価格：40万～50万 スイスフランだったところ、なんと950万スイスフラン（当時約11億7700万円）で落札され、もちろんその年のオンリーウォッチ2021に出品されたすべてのモデルの中で最高落札額を記録しました。
| モデル | グランド・コンプリケーション デスククロック
Grand Complication Desk Clock |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 27000M-001 |
| キャビネット | スターリング・シルバー。 手仕上げギヨシェ装飾、緑七宝パネル（フランケ七宝）。 金めっき装飾（イエローゴールドのめっきを施したシルバー）。 サイズ：164.6 x 125 mm。 厚さ：76.73 mm。 非防水（湿気・埃にのみ対処）。 |
| ムーブメント | 手巻ムーブメント。 キャリバー 86‑135 PEND S IRM Q SE。 永久カレンダー。 曜日、月、閏年サイクル、昼夜を窓表示。 日付を指針表示。 移動フレームによる週番号表示。 ムーンフェイズ。 サブダイヤルによる時・分表示。 大型センター秒針（ジャンピング・セコンド）。 センター・パワーリザーブ指針表示。 |
| 文字盤 | シルバー・オパーリン文字盤、ブラック転写表示。 |
| 価格 | 186,560,000円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
20年来愛されるロングセラーであるパテック フィリップの年次カレンダーは、多彩なデザインの文字盤とケースで展開してきました。今年、宝石をセッティングしない新しい直径38 mmのローズゴールドケースバージョンが登場しました。
1996年に発表された特許取得の自動巻年次カレンダームーブメント「キャリバー 26-330 S QA LU」は曜日、日付、月を表示し、2月の月末に、年に1度だけ日付を調整すればよい、という巧妙な機構です。
山東の絹織物を連想させる縦横サテン仕上げを施したチェストナット文字盤には、植字数字インデックスや針、ロゴ、ムーンフェイズの星までもがすべてローズゴールドで統一され、ケースの温かな輝きと相まってかなりシックに仕上がっています。
ドレッシーに振り切ることなく、デニム柄のチェストナット・カーフスキン・バンドがややカジュアルな抜け感を演出しているのが、現代的なバランス感ですね。
| モデル | コンプリケーション 年次カレンダー
Complications Annual Calendar |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 4946R-001 |
| ケース | ローズゴールド仕様。 ケース径：38 mm。 厚さ：11 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S QA LU。 年次カレンダー。 曜日、月を指針表示。 日付を窓表示。 ムーンフェイズ。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | 縦横サテン仕上げ（山東絹仕上げ）のチェストナット、ローズゴールド植字数字。 |
| ブレスレット | デニム柄チェストナット・カーフスキン・バンド。 ローズゴールド・ピンバックル。 |
| 価格 | 8,770,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム」のブルーダイヤルのホワイトゴールドモデル「5524G-001」が廃盤となり、後継機として登場したのがアイボリーラッカー仕上げのダイヤルを備えた「5524G-010」です。
2015年にこのモデルが登場した当時は「パテックらしくない」そのルックスが物議を醸したものですが、それももう10年前のこと。新作では42mmのWG製ケースと自動巻き「キャリバー 26-330 S C FUS」はそのままに、どこか懐かしさを感じさせるアイボリーラッカー仕上げダイヤルを採用し、ファブリック柄カーキグリーン・コンポジットバンドがミリタリーテイストをプラスしています。
ローカルタイムは大型の剣型針で、ホームタイムはスケルトン仕様の時針で表示。従来通り、9時位置と3時位置のデイ・ナイト表示窓で、それぞれのタイムゾーンにおけるAM/PMを示します。6時位置のポインターデイトは現地時刻に自動的に同期されます。
植字されたブラック仕上げのWG製アラビア数字インデックスには、夜光塗料が塗布されています。
| モデル | コンプリケーション カラトラバ・パイロット・トラベルタイム
Complications Calatrava Pilot Travel Time |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 5524G-010 |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 ケース径：42 mm。 厚さ：10.78 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S C FUS。 出発地と現地の時刻を表示。 出発地と現地の昼夜を窓表示。 現地の日付を指針表示。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | ラック・アイボリー、夜光付ブラック仕上げホワイトゴールド植字数字。 |
| ブレスレット | ファブリック柄カーキグリーン・コンポジット。 ホワイトゴールド・ネジ止めピンバックル。 |
| 価格 | 9,640,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
1999年より展開されている女性向け機械式腕時計コレクションである「TWENTY~4」に、永久カレンダー機能を持つ初のコンプリケーションが登場しました。18Kローズゴールドケースにカラー違いの2種が用意されています。
グランドコンプリケーション「7140」や「5327」にも採用されている、厚さわずか3.88 mmの超薄型自動巻ムーブメント「キャリバー 240 Q」を搭載し、ケースの厚さは9.95 mmに抑えられ、パテック・フィリップのレディースモデルらしいエレガンスを損なっていません。実は3針モデル7300シリーズが10.05 mmなので、それよりもわずかにも薄いのですから驚きです。
3つのサブダイヤルには曜日、日付、月、閏年カレンダー、ムーンフェイズが表示されています。
他のラウンド型「TWENTY~4」と違い、本作のベゼルにはダイヤがセットされていません。装飾性より機能性を求める女性には逆に好印象でしょう。初手としては適切な価格設定におさめる狙いもあるのかもしません。
シルバー文字盤の「7340/1R-001」は、今年の新作「4946R-001」にも通じる絹を思わせる縦横の二重のサテン仕上げ、オリーブグリーン文字盤の「7340/1R-010」はモダンで洗練されたサンレイ仕上げです。
| モデル | TWENTY~4 パーペチュアル・カレンダー
TWENTY-4 Perpetual Calendar |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 7340/1R-001 7340/1R-010 |
| ケース | ローズゴールド仕様。 ケース径：36 mm。 厚さ：9.95 mm。 3気圧防水。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 超薄型自動巻ムーブメント。 キャリバー 240 Q。 永久カレンダー。 曜日、日付、月、閏年を指針表示。 ムーンフェイズ。 |
| 文字盤 | 7340/1R-001：縦横サテン仕上げ（山東絹仕上げ）のシルバー、ホワイト夜光付ローズゴールド植字数字。 7340/1R-010：オリーブグリーン・ソレイユ、ホワイト夜光付ローズゴールド植字数字。 |
| ブレスレット | ローズゴールド仕様。 ローズゴールドの特許取得折り畳み式バックル。 |
| 価格 | 19,030,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
最後を飾るのは、41mmサイズのノーチラス「5811」の全面にダイヤモンドをセッティングした、度肝を抜くハイジュエリーモデルです。
丸みを帯びた8角形ベゼルにはバゲットカット・ダイヤモンドが並び、文字盤にはブリリアントカット・ダイヤモンドが敷き詰められています。ブレスレットの中央リンクにはバゲットカット・ダイヤモンド、両側リンクにはブリリアントカット・ダイヤモンドをセッティング。
この時計には、秒単位での正確な時刻合わせが可能なストップ・セコンド機能を備えた自動巻ムーブメント、「キャリバー26-330 S」を搭載しています。ノーチラス「5811/1G-001」には日付表示を備えた「キャリバー 26‑330 S C/430」が搭載されていますが、本作では文字盤はダイヤで埋め尽くされており、日付表示なし。より対称性が高まっており、審美性から考えても正しい選択でしょう。
レディースのノーチラス全面ダイヤモデル「7118/1450G-001」とペアウォッチとして並んだら凄い迫力でしょうね。
| モデル | ノーチラス
Nautilus |
|---|---|
| 型番（Ref.） | 5811/1460G-001 |
| ケース | ホワイトゴールド仕様。 直径（10～4時位置）：41 mm。 厚さ：9.25 mm。 3気圧防水。 ねじ込み式リュウズ。 サファイヤクリスタル・バック。 |
| ムーブメント | 自動巻ムーブメント。 キャリバー 26‑330 S。 センターセコンド。 |
| 文字盤 | 全面にダイヤモンド付、バゲットカット・ダイヤモンド付ホワイトゴールド植字アワーマーカー。 18金ゴールドの文字盤プレート。 |
| ブレスレット | ホワイトゴールド・ブレスレット、ノーチラス折り畳み式バックル。 ホワイトゴールド製特許取得折り畳み式バックル。 |
| ジェム・セッティング | 文字盤：297個のダイヤモンド（1.33カラット）。 アワーマーカー：13個のバゲットカット・ダイヤモンド（0.48カラット）。 ケース：100個のダイヤモンド（0.74カラット）。 ベゼル：32個のバゲットカット・ダイヤモンド（4.84カラット）。 ブレスレット：888個のダイヤモンド（4.36カラット）と150個のバゲットカット・ダイヤモンド（7.95カラット）。 合計1,285個のブリリアントカット・ダイヤモンド（6.43カラット）と195個のバゲットカット・ダイヤモンド（13.27カラット）。 |
| 価格 | 100,740,000 円（税込） |
※掲載内容は2025年04月調査時点のものです。
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