更新日:2026年07月03日
2024年3月にピンク文字盤のブラックベイ クロノ “ピンク” 79360N(M79360N-0019)、2025年1月にターコイズブルー文字盤のブラックベイ クロノ “フラミンゴブルー” 79360N(M79360N-0024)を発売し、資産価値の面でも強い影響力を示したチューダー(チュードル/TUDOR)。一時期は約160万円~240万円前後のプレミア価格で取引される人気ぶりでした。
2026年6月の新作ブラックベイ クロノ 39 “バンブルビー”79310N(M79310N-0001)では、常識の枠にとらわれないイエロー×ブラックのバンブルビー(※ミツバチ科のマルハナバチ)カラーで、斬新かつ大胆にコレクションの拡充を図ります。
良くも悪くも個性的な色味のため、バズ(※buzz、ハチの羽音)るかは不明ですが、チューダーらしいアグレッシブなチャレンジ精神は感嘆に値します。
ケースサイズをピンクやフラミンゴブルーの41mmではない39mmを選ぶ、などコレクションの充実という意味では、派手な色使いに反して手堅いアプローチも目立ちます。デザインの変更箇所も、スノーフレーク針・プッシャー・ブレスレットなどの各パーツをバランス良くテコ入れしており、色々とそつがないのも本作の魅力でしょう。
少数派の強みを全面に打ち出した“バンブルビー”79310N、マジョリティーにも刺さりうる、個性派ブラックベイ クロノの新作を多角的に探っていきましょう。
チュードル呼びが主流だった1990年代後半~2000年代に、当時アンバサダーだったタイガーウッズとのコラボモデル 「クロノタイム “タイガー”」で、イエロー・ボルドー・グリーン・ブルーなどの斬新なカラーダイヤルを手掛けていましたが、当時を彷彿とさせるインパクト重視の色合いが心をくすぐります。そう遠くないうちに、様々なカラーバリエーションが発売されていく兆しも出てきましたが、クロノタイム “タイガー”に所縁のある紫文字盤、緑文字盤などもいずれは追加されるかもしれませんね!?
≪“バンブルビー”79310Nの見どころ≫
本作はピンク・フラミンゴブルーで人気を博した「Daring Watches」コレクションの最新作で、ネオヴィンテージ風のちょっぴりレトロな雰囲気が自慢です。チューダー ダイバーズウォッチが持つ70年の歴史を凝縮させるように、「イカ針(※チューダー サブマリーナの伝説的アイコン)」、第2世代のチューダー クロノグラフから着想を得た、新しい刻みパターンのプッシャー、定番スタイルの「3連ブレスレット(※“T-fit”アジャスティングシステム付き)」など各パーツをブラッシュアップしており、総合力の高さはお見事です。
“フラミンゴブルー”や“パンダ”は、刻みのピッチが細かいプッシャーの形状でしたが、本作ではチューダー クロノグラフの第二世代「モンテカルロ」のように切り込みを深くしています。プッシャーは従来モデルよりもギザギザした形へ変化、リューズは薔薇ロゴではなく盾モチーフのロゴを採用しており、あの手この手でブランドの伝統を表現しているのもいいですね。色味の主張が激しい分、デザインの面ではさり気ない気配りが行き届いているのも芸コマです。
強烈なイエローで大胆さを主張する “バンブルビー”79310N。ダイヤルデザインに関しては、変えるべきものを微妙に変化、変えるべきでないものはそのまま継承するなど、“実用性のある伝統と革新性”を遂げています。
スノーフレーク針は、サブダイアル(インダイヤル)の視認性を高めるために独自に再設計されており、従来よりも短く太いずんぐりとしたシルエットになっています。個人的には、“バンブルビー”79310Nのイカ針、結構好きです。
見逃せないのが、リューズに刻印されたロゴの変更です。従来のブラックベイ クロノ(41mmモデル)や、小径のブラックベイ58などは、ヴィンテージの象徴である「チューダーローズ(薔薇)」のリューズを採用するのがお決まりのデザインコードでした。
しかし、本作の39mmケースには現在のブランドシンボルである「チューダーシールド(盾)」が刻印されています。モダンダイバーズの「ペラゴス」で採用されているこの盾ロゴがあえてブラックベイに持ち込まれたことは、単なるデザインの気まぐれとは思えません。
これは、プッシャーの形状変更(第2世代モンテカルロ風へのアップデート)と連動して、この39mmクロノグラフを単なる『過去の復刻(薔薇)』ではなく、『現代のモダン・スポーツウォッチ(盾)』として明確に位置づけるための、チューダーの新しい戦略(デザインコードの使い分け)の第一歩である可能性が高いと筆者は考察しています。
ブラックベイラインお馴染みのサテンブラッシュド&ポリッシュ仕上げ、面取りされたラグ、など守るべき伝統はきっちり受け継いでいますし、意外とお堅いところが多いのも乙なものです。
それらを踏まえて、“バンブルビー”79310Nと共通点のあるモデルを幾つか見比べていきましょう。
ダイビングウォッチ以外にサーキット分野でも名を馳せるチューダー。2026年4月新作のブラックベイ クロノ “カーボン 26”m79377kn-0003では、ブラックカーボンコンポジット製ケース&ホワイトダイヤルで、極限状態にある“ハイスピードの世界観”を巧みに表現。一瞬の判断が勝利(白)と敗北(黒)をわけるシビアな世界は、注意喚起(イエロー)のアクセントが欠かせませんね。
色使い(黒×黄×白)的には“バンブルビー”79310Nとほぼ変わりませんが、“カーボン 26”の方がスタイリッシュな配色で、一般受けは良さそうです。
他ブランドの似ている時計で連想すると、ブライトリングのアベンジャー B01 クロノグラフ 44 ナイト ミッション SB0147101I1X1が“バンブルビー”79310Nに一番近いですかね。同モデルはゴツゴツしたマッシブなフォルムをウリにしているため、本作とは毛色が少し異なりますが。
「有名ブランド+黄色+ミツバチ」といえば、スピードマスター スーパーレーシングのワーニングカラー(黒×黄)も、比較対象としては一考に値します。オメガ独自の「スピレート™システム」で極限まで精度(※日差0~+2秒目安)を追い込み、ハニカム構造(ハチの巣)ダイヤル&ブラック×イエローの警戒色で、攻めに攻めたレーシングウォッチを完成させていました。
スーパーレーシングは強さがにじみ出たカッコイイ路線ですが、“バンブルビー”79310Nは攻撃性が少ない雰囲気なのも魅力でしょうか。オメガ スピードマスター シューマッハ 3510.12、3511.12も似たような方向性のイエロー文字盤でしたが、チューダーは可愛い系へ舵を切ったのが功を奏しているように思えます。
大自然が形作る千変万化の美しい表情をダイヤルに切り取るグランドセイコー。スポーツコレクション スプリングドライブ GMT 横浜髙島屋限定2025 SBGE315では、「横浜の海に降り注ぐ太陽光」をイメージした爽やかなサンライトイエロー文字盤と、ブルー×シルバーの2トーンカラーベゼルのアクセントが秀逸でした。
本作は「バンブルビー」というテーマに沿っているとはいえ、黄×黒という組み合わせは時計では定番中の定番。GSウォッチのように少々崩しても良かったかな、という気はします。本作にもクロノグラフ秒針の先端、“200m:660ft”表記に「赤」のアクセントが用いられていますが、印象を左右する決め手と言うほどではありません。
黄色、とひと言で申しましても意外と奥が深く、2022年発売のタイ限定モデル SBGH303(Koke-iro) & SBGY021(Nami) & SBGY025(Hikari)では、それぞれ違ったイエローダイヤルの良さを具現化していました。タイ限定モデル三部作はエレガンスコレクションで、“バンブルビー”79310Nとは方向性が全然違いますが、絶妙なニュアンスカラーが魅力的な仕上がりです。
豊富なサイズ、遊び心のあるカラーバリエーションで人気を博したロレックスのオイスターパーペチュアルも比較対象としては外せないところです。スタンダードな色合いも揃えつつ、キャンディピンク・ターコイズ・ラベンダー・ピスタチオなど、くすみ系パステルカラーのモデルは高い人気を維持しています。一方で、廃盤となったキャンディカラーのラッカーイエローダイヤルは比較的本作のトーンに近い印象がありますが、中古市場で意外にも(?)人気を博しています。
“バンブルビー”79310Nも“意外性のある色”を採用していればワンランク上の評価になったかな、というのが本音です。総合評価は◎~○、色だけが○~△というところでしょうか。
英語圏内では大切なパートナーを「Honey Bee」と呼んだりしますし、もう少し甘い雰囲気の方がマジョリティーには響いたかもしれませんね
“バンブルビー”79310Nのケースサイズは、直径39mm×厚さ13.1mmで、Daring Watchesのピンクやフラミンゴブルー、ブラックベイクロノのパンダやブラックなどの41mmモデル(※厚さ14.4mm)と比較すると、ワンサイズ小さくなっています。
コレクション全体を考えると、黄色×黒の組み合わせは後々バランサーとして効果を発揮する展開もあり得ます。早急に結論を出さず、今後の充実ぶりを見守っていきましょう。
厚さ13.1mm、の自動巻きクロノグラフとしては比較的薄めのサイズを実現したキャリバー MT5813。COSC認定の厳しい基準をクリアした高精度ムーブメントで、約70時間のパワーリザーブを誇ります。
ブレスレットも機能性に優れており、本作では側面を滑らかに仕上げた新型のステンレススチール製3リンクブレスレットに、チューダー独自のT-Fitクイックアジャストクラスプ(※8 mmの長さを5段階で調節可能)を採用。 “パンダ”はリベット付きスチール製3列ブレスレットでクイックアジャスト機能はなし、ピンク&フラミンゴブルーはジュビリーブレス(5連)タイプのクイック調整機能付き、でブレスレットの面でも細かな差別化戦略が策定されていますね。
“バンブルビー”79310Nの値段は935,000円 (税込)で、フラミンゴブルーやパンダがひしめく41mmモデルの952,600~969,100円より微妙に安い価格設定です。
有名ブランドの人気クロノグラフ(※SS製ブレスレット)と比較しても、オメガの定番モデル スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル42mm 310.30.42.50.01.001(¥1,111,000)や、タグ・ホイヤーの2026年新作カレラ クロノグラフ41mm CBS2114.BA0053(¥ 1,149,500)よりややリーズナブルです。
本作含めDaring watchesコレクションは、色は大胆ですが価格設定やサイズの変化など結構手堅いアプローチをとっています。オイパペのラベンダーやピスタチオのような新作が増えれば「多数派ウケ路線」、ダイヤルに選ばれにくいオレンジ・カッパー・レッドなどのテコ入れが充実すれば「少数派特化路線」など、どちらのベクトルにもコレクションの舵を取れる状況にあるのが面白い傾向です。今後どうなるのか予想がつかない、“境目”とも呼べる時期をチューダーはどのようにアプローチしていくのか、次回作が気になりますね。
Daring watchesコレクションの主力モデル “フラミンゴブルー” 79360N、ピンクダイヤル 79360N-0019と多角的な視点で比較していきましょう。次項目では資産価値についてガッツリ語るため、「“バンブルビー”79310Nが跳ねるかどうか?」に役立ちそうな背景知識を中心に解説してまいります。
2024年3月に発売後、流通数の少なさ・根強いチューダー人気も影響し、定価の2倍近いプレ値(約140~160万円前後)を記録したピンクダイヤル 79360N-0019。国内でも145万円前後の高値で売り切れた記録もありました。
同モデルが発売される以前のチューダーは、堅実&鉄板路線の地味なデザインがほとんどだったのですが、デイヴィッド・ベッカムやジェイ・チョウなどのアンバサダー達の強力な後押しもあり、ブランドイメージの向上にも成功した印象です。
“フラミンゴブルー” 79360Nも同様で、2025年6月時点で約160万円~240万円前後で推移していましたが、色自体が一世を風靡した流行色「ターコイズブルー(ティファニーブルー)」を取り入れていたため、一連の争奪戦に発展……という状況でした。
厳しい言い方をすると、本当の意味でマイノリティーカラーを纏った“バンブルビー”79310Nが、どれだけニッチな人気を獲得できるのか、ここからが正念場です。ダイヤルとしての「色の人気の差」が大きく、本作はピンクやブルーのようにプレ値が持続しないのではないか、と予想しています。
発売間もない2026年6月執筆時点で最安値が約159万円、ボリュームゾーンは170~200万円前後、高いもので約240万円となっております。
一方でフラミンゴブルー&ピンクは中古流通数もかなり増え始め、徐々に相場も落ち着きつつあります。既に「危険水域」へ突入している恐れもあるため、本作のダイヤルよろしく“警戒の色”を強めた方が賢明です。
如何せん好き嫌いが分かりやすい、主張の激しい配色パターンですし、投資目的というよりは本当に気に入った方が購入を検討すればよいかと思います。
「素敵、色も最高!」
「このサイズでリバースパンダが出て欲しい」
「ダサい、ピエロの時計だ」
「同じ価格なら、カレラやスピードマスターの方がいい」
3:7くらいの比率でやや否定的なコメントが多い傾向でした。方向性を見失っている、目の毒だ、など辛辣なコメントも散見されていて、一般的な時計好きからは厳しい評価が下されていました。
大胆な色使い、最適なチューンナップを施し、チューダーの哲学「Born To Dare(挑戦者の精神)」を体現したブラックベイ クロノ 39 “バンブルビー”79310N。往年の人気作であるクロノタイム “タイガー”シリーズのように、カラーバリエーションがDaring Watchesコレクションに追加されていく“バラ色の未来”は用意されているのでしょうか。
ブラックベイの美学を忠実に守りつつ、独自のスタイルを模索するMK2(第2世代)シリーズ。機能性は非の打ち所がないので、Daring Watchesコレクションのコンセプトそのものを、蜂蜜のようにじっくりと時間をかけて熟成・濃縮させていって欲しいものです。
| モデル | Black Bay Chrono 39(ブラックベイ クロノ 39) |
|---|---|
| 型番(Ref.) | 79310N (m79310n-0001) |
| ケース素材 | ステンレススチール製ケース、ポリッシュ&サテン仕上げ |
| ケースサイズ | 39 mm、ラグの幅20 mm、ケースの厚さ13.1 mm |
| ガラス種類 | ドーム型サファイアクリスタル |
| 防水性能 | 200 m (660 ft)防水 |
| 文字盤(ダイヤル)の色 | ブラックサブカウンターを備えたイエロー、ドーム型 |
| ムーブメント | クロノグラフ機能を搭載したマニュファクチュール キャリバー MT5813(COSC) 両方向回転ローター搭載の機械式自動巻クロノグラフムーブメント |
| パワーリザーブ | 約70時間 |
| バンド素材 | ステンレススチール製3リンクブレスレット、ポリッシュ&サテン仕上げ |
| 中留 | チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ |
| 希望小売価格 | 935,000円(税込) |
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。
この記事を読んで「売ろうかな」と思ったら
チューダー買取 時計買取ピアゾでは腕時計買取を専門とする9社無料一括査定が受けられます!買取実績掲載中!
チューダーはもちろん、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、オーデマ・ピゲなどの高級ブランド時計を独自ルートで激安価格にて販売中です!
気軽に相談したいならチャット、本気で最高値を狙うなら一括査定をどうぞ
最短1分40秒
安心の補償付
営業電話なし
そんなお悩み・不安は、宅配専門の9社一括査定サービス「ピアゾ」がまとめて解決します!
ピアゾの一括査定サービスはすべて完全無料です!以下はすべて0円でご利用いただけます。
お伝えした査定額そのままのお振込みとなりますのでご安心ください。
あなたの時計、今いくら?チャットで即答
本気で最高値を狙うなら一括査定(無料)