更新日:2023年04月15日
引用: www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex
セイコー特殊時計の原点でもある、「メカニカルダイバーズ 現代デザイン(1965 / 1968 / 1970 )」や「Save the Oceanシリーズ」も好調なシリーズ、プロスペックス(PROSEPEX)。グランドセイコーの看板モデル“白樺”風のデザインを148,500円のリーズナブルな価格でリリースしたセイコー110周年限定モデルSave the Ocean「SBDC187」、水中考古学遺跡の貴重な出土品「アストロラーベ」をダイヤルデザインに採用した「SBDX053」など、多彩なセンスやバリエーションの豊富さで世界中のダイバーズウォッチファンを楽しませています。
そして今回、セイコー特殊時計の開発秘話に欠かせない“世界的冒険家”植村直己氏の「モンブラン登頂(※ヨーロッパ最高峰)」を讃えた、1970メカニカルダイバーズウオッチの現代版アレンジ「SBDX057(※世界限定500本)」を5月12日(金)に発売。植村氏の人柄のように、純朴なホワイトカラーと雄々しいモンブランシルエットを練り合わせ、「五大陸最高峰登頂」の大業に相応しい“新・植村ダイバー”を完成させています。
今回は“世界的冒険家”植村直己氏の偉業は勿論、同氏の相棒「1970メカニカルダイバーズウオッチ」のエピソードや、植村ダイバー復刻モデルの価格相場動向、SBDX045との違いもご説明致します。SBDX047のチャームポイントも合わせてどうぞ!
【公式】セイコー プロスペックス 1970 メカニカルダイバーズ 現代デザイン 植村直己 限定モデル 特設サイト
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2021年のSBDX045、2020年のSBDC123、2019年のSBDX031とほぼ毎年(※2022年のSLA063は非限定モデル)のように、植村ダイバー復刻モデルをリリースしているプロスペックス。SBDX057の見どころをまとめてみました!
≪SBDX057の見どころ≫
頻繫にリリースされているので、レア度は少しもの足りない印象もあるかもしれませんが、なかなか面白い限定モデルですよ!その面白さを順番にご説明致します。
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冒険家・植村直己氏のスピリッツをその身に纏ったSBDX057。まず最初に、同氏の偉業に迫りましょう。
≪植村直己の冒険軌跡≫
1965年(24歳)・・・未踏峰ゴジュンバ・カン(7,646m)に初登頂ちなみに、“セカンドダイバー”オリジナルモデルは、北極圏(12,000km)単独犬ゾリの旅の際に着用しています。植村直己氏の冒険著書「青春を山に賭けて」によると、少年時代は家の手伝いから逃げて、学校ではいたずらばかり。大学時代はドングリとあだ名されていたようです……そんな青年が一念発起し、6年間で5大陸最高峰を制覇してしまうのですから、冒険には“浪漫”が詰まっていますよね!それにしても、植村直己氏の“行動力と情熱”は圧巻です!
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SBDX057は植村氏も眺めたであろう、モンブランの壮麗な眺望を同じ登頂ルートから見た角度で再現。過酷な登山を彷彿とさせる岩肌や氷雪の型打ち文字盤、凛とした山並みの“モンブラン”のシルエットをエッチングで際立たせています。
控えめなホワイトカラーを基調としているのは、素朴な人柄で世界中に愛された植村氏をイメージさせるのがいいですね!それでいて、ヨーロッパアルプス最高峰のモンブランのように猛々しい“精悍さ”も、絶妙なバランスで強調……「山男」の“強さ”も付加価値としてプラスされています!
今までの植村ダイバー復刻限定モデルは、どこか“垢抜けない武骨さ”も魅力だったのですが、SBDX057は“都会的なセンス”の良さでまとまっており、現代的にブラッシュアップされているように感じますね!
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リューズと回転ベゼル外周のブルーカラーで描く、壮大な山嶺を包み込む“青い影”のアート。
「白と青の世界」は、植村氏が目指し続けたであろう遥かなる高みを想起させる“未踏の銀世界”です。
外気温マイナスの中、大汗をかきながら深い雪をかき分けて進み、バランスを保つのにも必死な極限状態の連続……植村氏は「白と青の世界」から目を背けず、いかなる自然環境でも人間の可能性に挑戦し続けてきたような半生です。
“光と影の妙”を象徴する“青い影”が差し込むと、雪山(文字盤)はより輝いて見えるから不思議です。
“アルプスの女王”名峰モンブラン。18世紀頃までは「呪われた山に登れば生きては帰れない」という迷信が蔓延る畏敬の存在でした。
その機運を変えたのは、ジュネーブの自然科学者ソシュール。1760年に「モンブラン初登頂者には賞金を出す」と約束。1786年8月7日、パカール(医師)とシェルパ役のパルマ(猟師・採掘人)によって成し遂げられます。
不思議な話なのは、モンブランの麓の町シャモニに、モンブランを見つめる2人の銅像と1人だけポツンと座っている銅像があるのですが、「2人の銅像=初登頂者のパカール&パルマ、1人の銅像=スポンサーのソシュール」ではなく、「ソシュールとパルマの銅像」「1人佇むパカールの銅像」が正解です。
面白い一説として、「パカールはパルマに助けられて頂上に立てた意気地なし」という説&登頂記(著:アレキサンドル・デュマ)もあったせいで、パカールだけ“のけ者”として銅像が離れに建てられているのです。
「パカールとパルマのモンブラン登頂する様子を望遠鏡で観察した」という、とある男爵の日記も発見された末に、名誉を回復したパカールの銅像が遅れて建てられたとも言われており、モンブラン初登頂者の真相は闇の中ですね!
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“セカンドダイバー”の愛称を持つ「1970 メカニカルダイバーズ」。1965年国産初の150m防水ウォッチに続けと、1970年誕生の“セカンドダイバー”は、植村直己氏の北極圏12,000km犬ぞりの旅にも携行……ロレックスのエクスプローラーⅡは途中で止まってしまったのに、“セカンドダイバー”は動き続けた逸話を持ちます。
“植村ダイバー”と呼ばれる後期型は、流線形のケースフォルムと亀の甲羅のように強固にリューズを覆う特徴的なデザインが持ち味。今作も植村氏が犬ぞりの旅で愛用した“セカンドダイバー”のフォルムをそのまま活かし、インデックス&針はルミブライト塗布で視認性を向上!5列ブレスレットやカーブサファイアガラス(※内面無反射コーティング)を組み合わせ……植村氏のような、ユニーク&オリジナリティー性溢れる“強さ=個性”を加味させています。
また、セイコー独自のダイヤシールド加工で耐傷性を高め、メカニカルムーブメント8L35を搭載し、高い精度と堅牢性を両立。セイコーダイバーズウォッチならではの“強さ&タフさ”をベース(土台)としているのが、ファンとしては「これこれ!」と褒め称えたくなりますよね。
SBDX057の魅力を深掘りすべく、ここ数年の植村ダイバー復刻モデルをご紹介致します!
≪植村ダイバー復刻限定モデル≫
2019年・・・SBDX031(Cal.8L35、2,500本限定。参考定価495,000円、ブラック)以下は少し古い記事ですが、発売当時の雰囲気をお楽しみください。
どれも“セカンドダイバー”後期型(6105-8110)お馴染みの4時位置のリューズガードがいい味出していますね!見比べると、SBDX057は「モンブラン文字盤+ブルーベゼル&リューズ」が、個性的で“お買い得感”があります。予約販売数日で完売している店舗もあり、じわじわとこれから人気が出ていきそうですね!
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SBDX057とSBDX045を比較してみました!共通点や違いを簡潔にご説明します。
SBDX045のザラリとした山肌の文字盤も良かったですが、SBDX057のモンブランシルエットは特別感が違いますね!元々の“植村ダイバー”デザインが、完成度の高いダイバーズウォッチなので、良い所はそのままに、着実にプラス要素を上積みしているのが、好感を持てますね。
SNSの投稿に寄せられたコメントもご紹介します。全体的に国内コメントよりも海外コメントが目立っていますね。
「SLA069はKaizen(改善)を体現している。ありがとう!」
「他の植村ダイバーを売って、購入しようかな」
「冒険家のための時計!コレクションしたいなぁ」
SNSでもSBDX057の情報交換がおもむろにされている状況です。型番も、国内版のSBDX057よりも海外版SLA069の方がヒットしやすいのは、セイコーらしい傾向かもしれません。アルパインイーグルの記事でも登場しましたが、日本らしい継続的な改善improvementを意味する“Kaizen(改善)”のキーワードは、世界共通語になりつつあるんですね。
合わせて、興味深い海外のコメントもどうぞ!今回は、イタリアの動画をご紹介致します!
「今作のセイコーは本当にレベルが高い!」
「自分の手首には少し大きいけど……ケース・文字盤・デイト表示位置、全てが最高!」
「素敵なデザインだけど、青のアクセントはちょっと違う気がする」
オシャレに目が肥えている、イタリア男子達のコメントは勉強になりますね……他にもひと言で「素晴らしい」「宝石」「壮大」など、SLA069を褒め称えるコメントが目立ちました。3番目のコメントも考えさせられますね。
中古腕時計市場で植村ダイバー復刻モデルの相場を調べてみました。SBDX057のリセールバリューを見定めるのにお役立てください。
≪植村ダイバー復刻モデルの相場動向≫
SBDX031(ブラック)・・・参考定価495,000円 (税込)、中古販売相場 約36~40万円前後どれもプレミア価格というほどではありませんが、そこそこ根強い資産価値をキープしていますね。SBDX057はブルー外周ベゼル&モンブランシルエットと比較的珍しいデザインなので、今までの植村ダイバー達よりも「物珍しさ」の要素が、資産価値の面でプラスに働きそうな好材料でしょう!
姉妹サイト「ブランド時計販売のクエリ」でも、植村ダイバー復刻モデルの取り扱いがございますので、ご興味のある方は関連商品を合わせてチェックしてみてくださいね!
数多くの偉業を成し遂げた“孤高の冒険家”植村直己氏。偉大な冒険の第一弾を祝福したモンブランシルエット&青い影のコントラストが美しいSBDX057。
キリマンジャロシルエットやエベレストシルエットの「五大陸最高峰登頂」記念モデルも、もしかしたら今後ノミネートされていくかもしれません。
その一作目を352,000円というミドルクラスでコレクションできるのは、面白いアプローチだと感じます。
ただ、いち時計ファンとしての正直な感想もひと言申すとすれば、5部作なのを考慮するとSBDC123のように10万円台だったら、もっと嬉しかったですけどね。
モデル | プロスペックス 1970 メカニカルダイバーズ 現代デザイン 植村直己 限定モデル
Prospex Diver Scuba |
---|---|
型番(Ref.) | SBDX057 |
ケース径 | 横:44.0mm 縦:49.3mm 厚さ:13.0mm |
ケース素材 | ステンレス(コーティング:ダイヤシールド) |
ムーブメント | メカニカル 自動巻(手巻つき) 8L35 |
精度 | 日差+15秒~-10秒 |
パワーリザーブ | 最大巻上時約50時間持続 |
防水性 | 200m潜水用防水 |
その他特徴 |
|
ベルト | ステンレス、ワンプッシュダイバーエクステンダー方式 |
限定 | 世界限定:500本(うち国内:150本)、セイコーウオッチサロン専用モデル |
発売日 | 2023年5月12日発売予定 |
価格 | 352,000 円(税込) |
オリジナルの“セカンドダイバー”の雰囲気を重視したい方は、SBDX047もお勧めです。デザインセンスやユニークさならSBDX057に軍配が上がると思いますが、“武骨な垢抜けない”雰囲気にオリジナルの良さはもあるのは、一部のセイコーファンも認めるところ。
“セカンドダイバー”をモダンにカッコ良く仕上げたSBDX057もいいですが、385,000円(SBDX057よりちょっと割高!)で“男の美学”を腕元に表現するのは、独自の哲学を感じさせてアリな選択肢だと思います!
引用: www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex
モデル | プロスペックス 1970 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
Prospex Diver Scuba |
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型番(Ref.) | SBDX047 |
ケース径 | 横:44.0mm 縦:49.3mm 厚さ:13.0mm |
ケース素材 | ステンレス(コーティング:ダイヤシールド) |
ムーブメント | メカニカル 自動巻(手巻つき) 8L35 |
精度 | 日差+15秒~-10秒 |
パワーリザーブ | 最大巻上時約50時間持続 |
防水性 | 200m潜水用防水 |
その他特徴 |
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ベルト | ステンレス、ワンプッシュダイバーエクステンダー方式 |
取扱い店舗 | セイコーグローバルブランドコアショップ専用モデル |
価格 | 385,000 円(税込) |