更新日:2022年08月25日
オーバーホールとは、腕時計の外装からムーブメントに至るまで完全分解し、修理・調整を行うことです。内部への注油作業や防水パッキンの交換など、外側からでは難しいお手入れも行います。
どんなに大切に扱っていても、腕時計の経年劣化は免れません。潤滑油が劣化して部品が摩耗したり、パッキンが劣化して防水性能が低下したりなど、自己管理だけでは防げない事態があるためです。そこで、IWCやあらゆる時計メーカーでは、定期的なオーバーホールを推奨しています。IWCの腕時計は、正規修理および一般時計修理店を利用してオーバーホールを行うことが可能です。
今回の記事ではIWCのオーバーホールについて、料金や修理期間、見積もり、依頼方法などを紹介します。正規サービスと一般店の料金やメリット・デメリットなどの比較も行っておりますので、依頼先を選ぶ際にはぜひ参考にしてください。さらに、腕時計のお手入れ方法や使用上・保管上の注意点についてもまとめました。
※掲載の情報は2022年6月調査時点のものです。最新情報につきましては公式サイト等をご確認ください。
部品の摩耗や防水性能の低下を防ぐため、オーバーホールは定期的に行いましょう。IWCのオーバーホールについては4~5年に一度を推奨しているサイトもありますが、IWCの公式サイトでは期間を明言していません。ただし取扱説明書にはアフターサービスに関する記載があり、モデルによっては年に1回、あるいは極端な条件下で使用した後に、IWCサービスセンターで点検を依頼することを勧めています。また別のモデルでは、時計の着用頻度・使用環境・着用時の動きの激しさなどによって修理頻度が異なるため、時計の性能や機能、精度などに異常を感じた時点でメンテナンスに出すことを推奨しています。そのほか、ダイバーズなど防水性が重要な環境で着用する時計については、年に一回ほど点検を依頼すると安心です。IWCサービスセンターでは、内部点検の度に防水テストを行っています。
一般的に、発売から長期間経過した廃版モデルや特殊モデルなどについては、正規のサービスセンターでも受付できない場合が多いです。しかしIWCでは、1868年の創業以降に発売された全ての時計について、永続的に修理を行うことを表明しています。「永久修理」を謳っている時計メーカーは世界でも珍しく、ファンやユーザーにとっては嬉しい特徴の一つです。
IWCの時計には、購入後2年間(24ヶ月間)の国際保証が適用されます。対象となる時計は、ラベル付きのオリジナル包装材(ケース)に入れられた状態で購入したものです。国際保証によるサービスを受けるためには、IWC認定ブティックまたはIWC正規取扱販売店で渡される国際保証書・国際保証カードが必要となりますので、購入後は大切に保管しておきましょう。
保証期間内に時計に不具合が生じた場合、無料で修理または部品交換を依頼することが可能です。ただし対象となるのは、「製造過程および素材が原因となる問題」とされており、使用上の不注意などによる故障は有料修理となります。いずれの場合も、時計の送付および返送にかかる料金は購入者負担です。
IWCでは、正規店以外で購入した時計に対して並行差別を行っていません。ただし、IWCの国際保証書をMy IWCに登録することで、保証期間を大幅に延長することができます。通常の国際保証は2年間ですが、My IWCに登録して延長申請を行うことで、さらに6年間の保証を受けることが可能です(合計8年間)。My IWCでは、時計のお手入れのヒントやIWCシャフハウゼンの最新ニュースも配信しています。
My IWCに登録できるのは18歳以上で、一人に対して1アカウントとなっています。My IWCに登録する際は、まず保証書にあるQRコードを読み取ってください。表示されたWebページに時計のシリアルナンバーや個人情報を入力し、確認メールをクリックすれば登録完了です。延長保証を受けたい場合は、購入後2年間の国際保証期間内に延長申請を行いましょう。延長申請が受理された時計については、別の人に転売・贈答された場合でも、最大8年間の保証を受けることが可能です。
IWCのアフターサービスには、コンプリートサービス、ポリッシング(単独)、防水機能整備、電池交換サービスがあります。コンプリートサービスとは、オーバーホールや部品交換、ポリッシュ仕上げを含む包括的な修理を行うサービスのことです。ポリッシング(単独)は時計の美観を取り戻すためのポリッシュサービスで、エングレーヴィングのある裏蓋などはクリーニングのみとなります。防水機能整備では防水性能の点検とパッキンの交換を、電池交換サービスでは時計全体の点検と電池・ガスケット交換を行います。
IWCのコンプリートサービスでは、時計全体のオーバーホールを行っています。熟練の職人が丁寧に調整を行い、機能・外観ともに新品に近い状態へ修復します。実施されたサービスおよび交換した部品に対しては、2年間(24ヶ月間)の保証付きです。
コンプリートサービスの最初の工程は、時計の診断です。熟練の時計診断士が隅々まで目視するほか、ムーブメント・複雑機構の検証や、歩度測定機による精度チェックなど、徹底的に検査を行います。ここで見つかった欠陥や異常の内容を踏まえて、修理内容や交換部品を決定するのです。
診断が終了したら、ムーブメントの工程に入ります。時計技師の手によって部品を完全に分解し、一つひとつ異常がないか確認していきます。このとき、部品に付いた汚れやオイルを除去するほか、摩耗がひどいものは純正のスペアパーツに交換します。こうしてきれいな部品が揃ったら、新しい潤滑剤の注入と組み立てを行い、ムーブメントの処置は終了です。
また、コンプリートサービスにはケースやブレスレットのポリッシュサービスも含まれます。日常生活で付いた細かな傷を平らにし、深い傷はレーザー溶接で加工を行います。その後ポリッシュ(鏡面)仕上げまたはヘアライン(マット)仕上げを行い、より新品に近い状態に整えて完成です。
ムーブメントとケース・ブレスの処置が終わったら、全ての部品を組み立て直します。このとき防水パッキンを交換することで、購入時の防水性能が維持されます。組み上がった時計は品質検査に回され、パワーリザーブや精度のチェック、防水性能の検査などを行います。ここで基準をクリアした時計は合格となり、購入者のもとに返却されます。
コンプリートサービス(オーバーホール)の料金は、主にムーブメントによって異なります。珍しく金属の種類による差がなく、例えばステンレススティールとゴールド製のモデルを比較してみても、料金の違いは見られません。また、2022年5月に価格改定がなされ、ブレスの素材による違いもなくなりました。オーバーホール料金には、研磨や仕上げにかかる費用も含まれています。
各モデルの料金は以下の表を参考にしてください。
ムーブメント種別 | 料金(税込) |
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3針+デイト | 66,000円 |
クロノグラフ | 79,200円 |
ムーンフェイズ(手巻き) | 104,500円 |
ムーンフェイズ(自動巻き) | 66,000円 |
ハンドワインド・エイトデイズ | 104,500円 |
トゥールビヨン | 317,900円 |
ムーブメント種別 | 料金(税込) |
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クロノグラフ | 79,200円 |
ハンドワインディング | 104,500円 |
自社製オートマティック | 91,300円~104,500円 |
ヨットクラブ | 91,300円~104,500円 |
パーペチュアルカレンダー(アニュアル) | 190,300円 |
グランド・コンプリケーション | 317,900円 |
そのほか、ミニッツ・リピーター―やトゥールビヨンなどの特殊モデルは317,900円程度です。
ムーブメント種別 | 料金(税込) |
---|---|
3針+デイト | 66,000円 |
クロノグラフ | 79,200円 |
クロノグラフ・スペシャルエディション | 104,500円 |
ムーブメント種別 | 料金(税込) |
---|---|
3針+デイト | 66,000円 |
クロノグラフ | 79,200円 |
コンプリケーション | 190,300円 |
ムーブメント種別 | 料金(税込) |
---|---|
3針+デイト | 66,000円~104,500円 |
クロノグラフ | 79,200円 |
パーペチュアルカレンダー | 190,300円 |
料金は年式や機構によっても異なります。ご自分の時計のシリアルナンバーまたはリファレンスを確認し、公式ページにてシミュレーションを行ってください。
IWCの正規修理を依頼するには、全国のブティックや正規販売店に時計を持ち込む方法と、無料の送付キットを用いてカスタマーサービスに送付する方法があります。ここではそれぞれの流れや料金などを説明します。
お近くに店舗がない方や、できるだけ外出の手間を減らしたいという方は、送付キットのご利用がおすすめです。全ての手続きを自宅で行えるため、持ち込みよりも気軽に依頼することができます。
送付キットをご利用の方は、まず公式サイトにアクセスし、「アフターサービス」の「サービス料金の計算式」のページにて時計のシリアルナンバーまたはリファレンスを入力してください。次にご希望の修理内容などを入力し、算出された見積もり金額を確認します。見積もりを承諾する場合は「発送キットのご要望」をクリックし、配送キットの送付先や連絡先などを入力してフォームを送信してください。
しばらくして梱包キットが届いたら、キット内の説明書に従って時計を梱包していきます。アフターサービスのリクエストフォームの署名付きコピーや、保証期間内の場合は有効な保証カードのコピーを同封するようにしてください。準備ができたら無料の集荷を予約するか、営業所に持ち込みを行って発送完了です。
サービスセンターに時計が届き、受領されたら、専門の職人によって徹底的な分析・診断が行われます。受領から5日ほどで診断が終了し、修理の概要や見積もり金額がメールで送られてくるため、その内容をしっかりと確認してください。スイスの本部にて診断を行う場合は、見積もりまでに約3ヶ月かかります。
診断後の見積もり金額が、はじめに公式サイトで算出した見積もり金額内に収まる場合は、依頼主の承諾を待たずに修理が開始されます。一方、事前に算出した見積もり金額を上回る場合は、依頼主の承諾を得てから修理に取り掛かります。見積もりが提示されてからのキャンセルには、キャンセル料5,000円+税(スイスにて診断する場合は15,000円+税)がかかりますので、ご注意ください。
修理が完了したら、代引きで自宅まで配送されます。時計を受け取る際に、現金またはクレジットカードにて支払いを行ってください。以上で手続きは終了です。
ここでは上に記載した料金表をもとに、実際の正規修理料金をシミュレーションします。料金の相場のイメージをつかむために、ぜひ参考にしてください。
モデル | ポートフィノ・オートマティック Ref. IW356501 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 35111キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | オーバーホール、風防交換 |
料金(税込) | OH ¥66,000 + 風防 ¥25,520 = ¥91,520 |
モデル | ポルトギーゼ・オートマティック Ref. IW500704 |
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ムーブメント種別 | IWC自社製 自動巻き 52010キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | オーバーホール、ストラップ取り付け |
料金(税込) | OH ¥104,500 + ストラップ ¥40,700 = ¥145,200 |
モデル | ポルトギーゼ・オートマティック40 Ref. IW358304 |
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ムーブメント種別 | IWC自社製 自動巻き 82200キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | ポリッシング、ストラップ取り付け |
料金(税込) | ポリッシング ¥25,300 + ストラップ ¥40,700 = ¥66,000 |
モデル | ポルトギーゼ・クロノグラフ Ref. IW371605 |
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ムーブメント種別 | IWC自社製 自動巻き 69355キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | オーバーホール、プッシュボタン2個交換 |
料金(税込) | オーバーホール ¥79,200 + プッシュボタン2個 ¥14,080 = ¥93,280 |
モデル | パイロット・ウォッチ・マーク XVII Ref. IW326504 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 30110キャリバー |
ベルト | ステンレススティール |
修理内容 | オーバーホール、文字盤交換、針交換 |
料金(税込) | オーバーホール ¥66,000 + 文字盤 ¥25,520 + 針 ¥7,040 = ¥98,560 |
モデル | パイロット・ウォッチ・マーク XVIII “プティ・プランス” Ref. IW327016 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 35111キャリバー |
ベルト | ステンレススティール |
修理内容 | ポリッシング、ブレスレットのリンク取り付け |
料金(税込) | ポリッシング ¥35,200 + ブレスレットのリンク ¥12,760 = ¥47,960 |
モデル | ポートフィノ・オートマティック Ref. IW356501 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 35111キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | 防水機能整備、ピンバックル取り付け |
料金(税込) | 防水機能整備 ¥18,700 + ピンバックル ¥13,200 = ¥31,900 |
モデル | アクアタイマー・オートマティック Ref. IW329002 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 30120キャリバー |
ベルト | ステンレススティール |
修理内容 | オーバーホール、ブレスレット交換、リューズ交換 |
料金(税込) | オーバーホール ¥66,000 + ブレスレット ¥184,800 + リューズ ¥7,040 = ¥257,840 |
モデル | インヂュニア・クロノグラフ Ref. IW380802 |
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ムーブメント種別 | IWC自社製 自動巻き 69375キャリバー |
ベルト | ステンレススティール |
修理内容 | オーバーホール、風防交換、ブレスレットのリンク取り付け |
料金(税込) | オーバーホール ¥79,200 + 風防 ¥12,760 + ブレスレットのリンク ¥12,760 = ¥104,720 |
モデル | ポートフィノ・オートマティック・ムーンフェイズ Ref. IW459402 |
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ムーブメント種別 | 自動巻き 35800キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | オーバーホール、ピンバックル取り付け |
料金(税込) | オーバーホール ¥66,000 + ピンバックル ¥13,200 = ¥79,200 |
モデル | ポートフィノ・ハンドワインド・エイトデイズ Ref. IW510104 |
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ムーブメント種別 | IWC自社製 手巻き 59210キャリバー |
ベルト | レザー |
修理内容 | オーバーホール、リューズ交換 |
料金(税込) | オーバーホール ¥104,500 + リューズ ¥7,040 = ¥111,540 |
IWCの正規修理ではなく、一般的な時計修理店を利用する場合、修理料金は正規よりも安くなります。IWCはメジャーなメーカーですので、対応可能な業者も多いです。
一般的な時計修理店では、修理料金の分類や金額がそれぞれ異なります。今回はメジャーな修理店を参考に、オーバーホールの料金表を作成しました。ぜひお店選びの参考にしてください。
種類 | A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | |
---|---|---|---|---|---|---|
クォーツ式 | 3針モデル | 24,000円~ | 21,000円~ | - | - | 19,800円~ |
クロノグラフ | メーカー対応 | 31,000円~ | - | - | メーカー対応 | |
電池交換のみ | 2,000円~ | - | - | - | - | |
機械式 | 3針モデル | 29,000円~ | 29,000円~ | 25,300円~ | 25,300円~ | 23,100円~ |
クロノグラフ | 43,000円~ | 39,000円~ | 38,500円~ | 33,000円~ | 38,500円~ | |
特殊モデル (マークⅫなど) |
35,000円~ | 見積り | 問い合わせ | 38,500円~ | 44,000円~見積り | |
外装修理・仕上げ | 11,000円~ | 修理6,000円~/研磨10,000円~ | 11,000円 | - | - |
ここまで料金相場を紹介してきましたが、IWCのオーバーホールを依頼する場合は、正規と一般的な時計修理店のどちらを選べばよいのでしょうか。双方のメリット・デメリットを確認し、ご自分の希望条件と照らし合わせてみましょう。
料金の高さを気にしないのであれば、正規修理がおすすめです。メーカーは純正パーツを保持しており、修理に対する保証も受けられます。IWCに特化した職人が修理を行うため、安心感も大きいです。
しかし、ヴィンテージ(オールドインター)の“魚リューズ”や“トリチウム文字盤”については、正規であっても交換されてしまうことがあります。これらのパーツに愛着のある方は注意しましょう。また、正規修理は一般店よりも納期が長く、一般的なモデルで約4週間、ヴィンテージでは約8週間かかります。スイスに時計を送って修理を行う場合は、受付から見積もりの提示までに約3ヶ月の期間を要するため、返却がかなり遅れてしまいます。
そのほか、時計の受領後に修理をキャンセルする場合は、5,000円(税別)のキャンセル料がかかります。スイスにて修理を行う場合は、スイスへ時計を送付することを承諾した時点で15,000円(税別)のキャンセル料が発生するため、注意が必要です。
一般的な時計修理店は、正規修理に比べてかなり料金が安いです。修理にあまりお金をかけたくない方や、柔軟な対応を優先したい方は、時計修理店を選ぶとよいでしょう。正規よりは納期も短めの傾向があります。
時計修理店のデメリットは、業者選びが難しいということです。近年は、2020年の ETA問題(スウォッチ傘下のETAは、リシュモン系ブランドへのムーブメント供給をストップしました)の影響もあり、各メーカーで自社製ムーブメントの開発が進んでいます。その結果、業者によってはオーバーホールを行うことが難しくなり、自社製を搭載したモデルを受け付けてもらえないケースや、メーカー見積もりとなりかえって高くつくケースも出てきたのです。すなわち、自社製ムーブメントの搭載モデルを所持している方は、取り扱い可能な業者を選ぶのに苦労することがあります。
また、純正部品を所持していない場合、結局メーカー修理に回されるか、代替パーツを使用する店舗もあります。時計を売却する際、純正外のパーツを使用している個体は評価が下がる恐れもありますので、業者選びは慎重に行いましょう。
腕時計を長く大切に使用するためには、日頃からのお手入れやプロによる定期的なメンテナンス、適切な保管、着用時の配慮などが必要不可欠です。資産として時計を集めている方にとっても、時計の状態を良く保つことは有意義なことでしょう。ここではIWCの腕時計について、使用上の注意点、お手入れ方法、保管方法を解説します。
腕時計を身につける際は、強い衝撃や気温の変化、水濡れなどに注意してください。腕時計は非常に繊細な機構を有しており、外部からの刺激によって性能が狂ってしまうことがあります。精密機械だという意識を強く持ち、できるだけ慎重に扱いましょう。
また、機械式時計は定期的にゼンマイを巻き上げる必要があります。一般的なモデルの場合は、リューズを時計回りに20~30回ほど回転させれば十分です。時計には過剰な巻き上げを防止するクラッチが搭載されていますので、巻きすぎの心配は必要ありません。時計を巻き上げる際は、必ず手首から外して行いましょう。手首に装着したままだと時計の軸に負荷がかかり、内部の機構が傷つく危険性があります。また、歩きながらの巻き上げも厳禁です。時計の下に柔らかい布などを敷き、安全を確保した状態で行いましょう。
デイト付きの時計について、日付の設定をする場合は、午後9時~午前3時の間に作業を行ってはいけません。この時間帯はデイデイト機能の変更メカニズムが作動しており、日付の切り替えがうまくいかなくなる危険性があるためです。また、午前や午後を正確に反映するためには、時計を使用する前日までに設定しておくとよいでしょう。
着用頻度が高い時計は皮脂や汗の影響を強く受けるため、本体が汚れやすくなります。時計の美観を保つためにも、定期的にお手入れをすることが大切です。まずは時計を手首から外し、マイクロファイバー製の柔らかい布で拭き取りを行います。サファイアクリスタル風防から、ラグ、ケース周り、リューズ、裏蓋に至るまで、丁寧に拭き取ってください。水拭きをしたい方は、リューズがしっかりとねじ込まれていることを確認した上で実行しましょう。布を軽く湿らせて拭き取りを行いますが、レザーストラップは水分に弱いため、濡らさないよう注意が必要です。
お手入れの際は、石けんを使用しないでください。石けん水が時計の内部に入ると、機構に影響を与える恐れがあります。水拭きで落ちないレベルの汚れについては、サービスセンターなどに相談してみましょう。
IWCのレザーストラップは、イタリアの有名シューズブランド「サントーニ」が製造しており、革靴と同じように丁寧に扱う必要があります。水濡れに気を付けるのはもちろん、時々休ませて乾燥させるようにしましょう。また、自然素材のクリームと柔らかい布を用いて磨くことで、美観を維持しつつ長持ちさせることができます。レザーストラップの寿命は使用状況にもよりますが、1~2年が一般的だそうです。劣化が進んだものは、メンテナンスと同時に交換してもらうとよいでしょう。
高級な時計には、盗難の危険性もあります。大切な時計はケースに収納し、持ち運びの際はカバンの中央に入れるなど、簡単に盗まれない工夫をすることが重要です。保管場所は自宅内の安全な場所を選ぶか、しばらく使わないものは銀行の金庫などに預けるのもよいでしょう。
また、時計は水や湿気、埃、直射日光などに弱い性質を持っています。高温になる窓際や、濡れやすい水場など、時計にとって害となる環境には置かないようにしてください。電化製品など、磁気を発する物にも近づけないようにしましょう。
細かな部品が複雑に絡み合う腕時計は、安全に使っていても徐々に狂いが生じるものです。日頃のお手入れだけではなく、プロによるオーバーホールを定期的に行い、致命的な故障を未然に防ぎましょう。手をかけた分だけ、長く大切に使用することができます。
オーバーホール料金があまりにも高額になる場合は、思い切って売却し、新しい時計を購入するのもよいでしょう。時計買取のピアゾでは、壊れている時計やオーバーホールを行っていない時計についても、十分買取可能です。業界屈指9社のトップバイヤーとオークション形式で交渉を行い、時計の高価買取を目指していますので、ぜひ一度ご相談ください。
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