グランドセイコー 秋元 康プロデュース AJHH限定モデル SBGA371の実機レビューをお届けします！

時計愛好家の秋元康さんがプロデュースした限定500本の貴重モデルは、日本正規高級時計協会とのコラボレーション企画。文字盤はこれまでグランドセイコーでは採用したことが無いシャイニーブロンズという輝くようなピンクが上品なカラーです。

秋元康さん曰く「時計を着替えよう。」

「一見なんでもないような時計なのに、つけこなすとカッコイイ。どんな人がつけるかによってそれぞれのストーリーが生まれるといいですね。そしてこの時計をつけることで何かが変われるきっかけになってくれれば、嬉しいですね」
前述の中学・高校の入学や就職、そして結婚や子どもの誕生といった人生の節目は、時計を買うきっかけではある。同時に時計を“着替える”ことは、人生を変えるきっかけになることを、秋元さんは提案する。----ホームページより

人生を変えるきっかけのような時計には、それに見合ったデザイン性と高性能が付随していて欲しいもの。REF.SBGA371に搭載しているスプリングドライブムーブメントは、ゼンマイの解ける力を動力源としながらも水晶からの正確な信号によって精度を制御する、セイコー独自の駆動機構です。ゼンマイからの動力を物理的に伝える輪列部（歯車）のカナやほぞには、一つ一つ丁寧な磨き加工を行ってエネルギーの損失を抑える等、1960年代から受け継がれたメカニカルウオッチ製造の伝統的な技術やノウハウも活かされています。

この時計をプロデュースするにあたり、秋元康さんはセイコーの開発者と打ち合わせを重ねたそう。ダイヤルやインデックスなどの色や仕上げをCG化し、実際にサンプルも作り、何度も出来栄えをチェックしてから、やっとリリース。そんなこだわり抜いた限定500本の希少モデルを実機します。

グランドセイコー 秋元 康プロデュース AJHH限定500本モデル SBGA371 を実際に見てみましょう。

ダイヤルのカラーは、今までも、そして今後もグランドセイコーでは使われないシャイニーブロンズ。放射状に輝くピンクは、門出を祝う桜色のよう。しかし角度によって赤銅色にも見える不思議なカラーリングです。ひとつだけ朱色に染められたインデックスの「９」は、朝ビジネスマンがスイッチを入れる時間。そして夜には記憶に残る出来事が始まる時間であることを表現しています。「9」以外はシルバーでまとめられ、バーは細くドルフィン針と併せてすっきりとした印象。「6」と「12」のアラビア数字がカジュアルに落ち着き、メンズ時計としてのバランスをとっています。パワーインジケーターはマットなピンクでアクセントに。スプリングドライブならではのなめらかなスイープ運針が見られるのもポイントが高いダイヤルです。

シンプルなベゼルは鏡面仕上げでピカピカ。つながるケースもまろやかな輝きを放っています。小振りなりゅうずが上品です。

丸みを帯びて研磨されたケースは顔が映るほど。薄いケースがまた上品さを演出しています。ダイヤルが印象的なので、他が控えめだと調和がとれていますね。

張り出したラグからつながるブレスレットはポリッシュライン入りの５連で、高級感と華やかさアップ。秋元康さんらしいイメージを持ちました。

中留は使い勝手がよいタイプ。ワンプッシュでふわっと開きます。交換用のブラウンのカーフストラップ付で、上品なイメージも楽しめます。

裏蓋は秋元さんがこだわったというシースルーバックです。時を刻む動きがみえるというのは高級時計の醍醐味でもあります。波目模様の入った部品や細かなゼンマイ、細かく美しいビスなどがのぞけます。渋く輝きを放つゴールドのグランドセイコー獅子や限定500本を示すシリアルなどが明記されています。

秋元 康さんらしさが光る、華やかでストーリー性のある高級時計。メンズウォッチにはなかなかない色味を採用していますが、スーツの腕にもしっくりくるバランスだと思います。他にはない時計を身に着けたいという方にもぴったり。 AJHH加盟17店舗販売の500本限定モデルということで、あっという間に在庫がなくなり、完売。中古市場でもなかなかお目にかかりません。秋元 康さんの人気や知名度（すでに不動なものとも思いますが）によっても相場に変化が出そう。これからが楽しみなモデルでした。