更新日:2022年11月11日
オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク エクストラシン 15202ST.OO.1240ST.01の実機レビューをお届けします!
オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク エクストラシン 15202ST.OO.1240ST.01は、39mmのステンレススチール製ケースに自動巻き Cal.2121を搭載しています。ブティックに行っても見られない!買えない!持ってるけど今そんなに凄いの?そんな貴方(一番最後はおられないと思います…)は必見です。ご購入・ご売却の一助になれば幸いです!早速実機をレビューしていきましょう!
ダイヤルは、アイコンであるタペストリーパターンが敷かれています。視認性を良くするため、というG.ジェンダ氏の意匠ですが、すっかり定番にして最高のロイヤリティとなりましたね。6時位置には「AP」ロゴがきらりと光ります。
インデックスはスマートなバータイプですが、角が取れてやや柔らかい印象です。ダイヤルリング部分が鏡面仕上げで、さりげなく華を添えます。もしもダイヤルがサンレイ仕上げだったら、この鏡面は若干うるさくなってしまうかもしれませんが、細部まで計算され尽くしたデザインであることを感じられます。
オクタゴンベゼル。ロイヤルオークの顔ですね。単なる八角形ではなく、絶妙にカーブを持たせています。ビスはダイヤルの円形に沿う形で精緻に並んでいます。
ロイヤルオークの小話
ロイヤルオークがジェラルド・ジェンタ氏によってデザインされたことはかなり有名な話ですが、それを何と依頼から一晩で成し遂げてしまったことはご存知でしたか?ジェンタ氏のクリエイティビティの高さたるや。また、オクタゴンにビスは八角形の潜水用ヘルメットからインスパイア…という話も、「ダイビング用品からインスパイアを受けたのは事実であろうが、そんなヘルメットはあり得ない」と公式は否定しています。
ケース一体化のラグ。ソリッドな印象です。
ガードなしのストレートタイプリューズ。トップにはブランドロゴ「AP」が鎮座。ここにはベゼルのビスと同じヘキサゴンが採用されていて全体に統一感を与えています。
ケース厚8.1mm。自動巻き時計にしては破格の薄さですね。ここに格納されるムーブはもっともっと、薄いのです…!
搭載ムーブメントは「2121」。ジャガー・ルクルトの「920」エボーシュをベースにしたムーブメントで、自動巻き機構の最高峰という声も少なくありません。まずはムーブ厚、僅か3.05mm。ETA製の自動巻きムーブが10mm前後と、驚異の薄さですね。先日のカラトラバブログでも記述させて頂きましたが(→★)、ムーブメントを薄くするというのはとてつもなく大変な事。薄ければ良く厚ければダメ、という訳では勿論ありませんが、ブランドがそれだけの技術力を持っているという証明ともいえるでしょう。
ルクルト製の「920」を原点に持つオーデマ・ピゲ製「2120系」は、分針を動かす歯車である2番車を、あえて中央に配置(センターセット)します。確かに審美性は向上し、時刻合わせの針飛びがなくなるという点で優れていますが、オーデマ・ピゲがこだわる薄型化には遠のきます。そこで受板を抜き(!)、ローター真は極限まで小さくします。そして地板にルビーのベアリングを4つ配置し、ローターが滑らかに回転するサポートをさせました。更に回転錘に22金、高い純度故に比重も大きいゴールドを採用することで、動力の効率アップを図りました。
パワーリザーブは40時間と、3日以上が当たり前になってしまった昨今からすれば短く感じてしまうかもしれません。巻き上げの効率だってはるかに優れたものが次々と登場しています。ですが2120のローンチ1967年からほぼ変わらぬ設計でエントリーされづけている点を鑑みると、実用性よりもそのギミックやバックボーンが評価されていうのでしょう。ケースバックから鑑賞できますよ。写真ではご覧頂けないのが心苦しい限りですが…実機に目を凝らすとルビーベアリングも確認できます。何とも美しい仕上がりです。ちなみに、2121は2120にデイト表示が加わったものです。
バックルは両開きタイプ。薄いコマによって抜群の装着感です。
本日は「ロイヤルオーク」をご紹介致しました。ラグスポウォッチの原点であり頂点に立つロイヤルオーク、細部まで計算されたデザイン、そして愛好家垂涎物のギミカルなムーブメント、円形のドレスウォッチが主流だった時代には中々受け入れがたかった、それだけエッジィなウォッチだったのですね。ということは、「時代がロイヤルオークに追いついた」…と言っても過言ではありません。スリムでクールな外観は、どんな装いにも似合うでしょう。そして羨望の中心に立つこと間違いなしです。
資産価値が急上昇していたのをご存知の方も多いと思います。執筆現在で販売当時の400%~!ここ最近の傾向でまた下落しつつあるので、売却をご検討の方はお早目がお勧めです。
モデル | ロイヤルオーク エクストラシン Royaloak Extrathin |
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型番(REF.) | 15202ST.OO.1240ST.01 |
ケースサイズ | 39mm |
ムーブメント | 自動巻き Cal.2121 |
パワーリザーブ | 40時間 |
防水 | 5気圧防水 |
その他 | 2012年発売、ブティック限定 ロイヤルオーク誕生40周年記念モデル |
定価(税込) | 4,180,000円(税込、参考) |
※掲載内容は2022年11月調査時点のものです。最新情報は公式サイト等をご確認ください。