更新日:2020年11月11日
今回は壊れたパネライの買取について詳しくお伝えしていきます。壊れた時計の査定内訳や買取拒否される理由、売却の際の注意点など。情報を詰め込んでご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
壊れたパネライの買取事情はとても複雑です。 というのもパネライは中古市場でも特徴のあるブランドで、買取にも影響を与えているため。 一体どういったブランドなのでしょうか?順を追って詳しくお伝えしていきます。
1860年に機器メーカーとして創業開始されたパネライは、もともとイタリア軍へ精密機器を納入していた背景があります。
パネライが特許を取得した夜光塗料「ラジオミール」は、イタリア海軍へ納入する照準器ために開発されました。
現在ではパネライを代表するモデル名ともなっているラジオミールは、実は蛍光塗料の名前だったのですね。
このラジオミール開発後の1936年に、パネライ初となる時計が誕生しています。
その後、1949年には新しい塗料としてトリチウムがベースとなった「ルミノール」が誕生しました。
こちらも現在パネライの2大モデルの1つとしてネーミングされていますね。
そこから海軍への納入を経て長い休業期間に入ったパネライ。一般向けの発売と共に復活したのは1993年からです。
その後カルティエやA.ランゲ&ゾーネも属するリシュモングループの傘下に入ったことがきっかけで、世界デビューを果たしました。
会社としてはとても長い歴史がありますが、一般発売されてからはまだまだ新しいブランドということですね。
パネライはよく「デザインがどれも同じに見える」と言われることがあります。
実は本体のシルエットのみを考察すると、上記でお伝えした「ルミノール」と「ラジオミール」の2種類しかないのです。
また、その2種類の大きな違いも、リューズプロテクターの有無のみ。
それほど完成されたシルエットとも言えますが、よほど時計に詳しい人出ない限り、ルックスが似ているモデルをいくつもコレクションする人は少ないでしょう。
逆に言えば、デザイン性だけでなく、その奥深さを知るファンにとっては、ついつい追究したくなってしまうブランドとも言われています。
パネライは全体的にかなりシンプルなルックスで、秒針すらない男らしさが人気の理由の1つです。
また、最大の特徴はデカ厚。デカ厚ブームは浮き沈みがあるにしろ、既に20年以上継続しており、根強いファンが多いため完全に薄れることはないと言われています。
最近は薄型や小型がブームで各ブランドもサイズダウンしていますが、デカ厚ファンにとってもパネライの迫力が魅力となっているようです。
また、近年では38mmのパネライにとっては小さいサイズも登場しており、女性や手首の細い男性にもおすすめの時計として紹介されはじめています
パネライは一見シンプルなのですが、いざ着用してみると、とても存在感と高級感のある時計です。
細分にまでいきわたる繊細で緻密な設計と技術が、独特なオーラを放っています。
パネライは時計ファンにとっては知る人ぞ知る有名ブランドですが、ロレックスやカルティエなどのように一般的に知られるブランドではないと言えるでしょう。
また、かなり特徴的なため、ファンにも偏りがあります。
これは少なからず中古市場での買取業者にも影響を与えており、そもそもパネライの取扱をおこなっていないところもしばしば見かけます。
やはり一般的に人気が高く王道のロレックスやオメガなどは買取業者にとっても激戦区であり、高額買取となっても仕入れたいブランドです。
でもパネライについては、再販するルートを保持している買取業者への需要の偏りがみられます。
壊れたパネライの買取となると、需要の枠はさらに狭くなってくるでしょう。
実際に「時計買取」でGoogle検索をしてみてところ、上位10件はすべて時計買取の大手業者サイトとなっていましたが、
そのうちの3件は取扱ブランドの中にパネライが含まれていませんでした。大手業者の中でもパネライの買取には需要が分かれるということがかわりますね。
壊れたパネライが買取拒否される理由の根本にあるのは、当然のことながら“買取しても業者に利益がでない”からです。
一般的に買取業者は時計を買取したあと、お店に並べて売却したり、独自に保持している販売ルートで売却して利益を得ています。
でも、壊れたパネライの場合、どちらの売却も難しく、また修理費もかかります。
●パネライの通常買取⇒査定額(-送料や手数料)=買取価格
●壊れたパネライ買取⇒査定額-修理費(-送料や手数料)=買取価格
もともと時計の修理は高額です。壊れたパネライは、販売価格よりも修理費が高額となってしまう場合も多く、業者側にとってはリスクが大きいということですね。
壊れたパネライを売るのは難しいということがわかりましたが、中には買取可能な業者も存在します。
通常の時計買取で加味される査定内容を把握すると、買取可能な業者を見つけやすくなりますので参考にしてみてください。
一般的にどこの会社でも同じような内容で査定がおこなわれています。
そのため、例えば「ロレックス、新作人気モデル、新品未使用」の同モデルを複数社に査定依頼してみると、
どこの業者も高額買取をしてくれて、業者間での買取価格にほとんど差はありません。
それはロレックスが世界的人気ブランドであり、また、新作や新品未使用品は顧客にも需要が高いためです。
このロレックスのモデルに対して、査定で加味される内容への基準は、どこも同じということですね。
でも壊れたパネライの査定となると、買取価格に差がでるどころか、買取の可否まで関わってきます。
実はこれ、基本的に①~⑦までの査定基準はどこの業者もあまり変化がありません。
買取価格差や買取可否で重要となるのは、⑧の買取業者の事情なのです。
壊れたパネライの買取に大きく関わる“買取業者の事情”とは、主に以下のような内容をさします。
など、壊れたパネライの買取は業者の都合によって、通常の買取よりも需要が割れるのです。
実際に再販ルートや取扱の有無については、ネットに載せている買取実績などを確認すればわかることがあるかもしれません。
ただ、予算や決裁、知識の有無に関しては、一般的なお客さまから見えることがなく、業者探しが難航することが予想されます。
壊れたパネライの買取ができる可能性の高い業者には、以下のような特色があります。
独自工房とは、業者が独自で保有している修理工房のことです。買取業者の中には、買取販売だけでなく、修理などをメインとしているところもあります。 他社に依頼する必要がなく、自社で低コストに修理ができるため、買取が可能です。また、修理費を抑えることで、高額買取を狙うこともできるでしょう。
パーツ取りを得意とする買取業者なら、不動や修理が難しい時計の買取も可能となる場合があります。
時計を分解して、部品を修理店に販売したりカスタム用にパーツ販売できる再販ルートを保持しているためです。
既に廃盤になったムーブメントやパーツなどは希少価値もあり、高額買取の対象となることもありますよ。
国内だけでなく、海外への再販を得意とする業者でも、壊れたパネライの買取が可能な場合があります。
特にアジア圏への流動は、近年注目されているビジネスのひとつ。パネライなどの高級ブランドは注目度が高く、壊れた時計の買取も期待できます。
ただし、地域密着型で買取したものをそのままお店で販売しているタイプの質屋などでは、こうしたルートを保持している可能性が低いでしょう。
一括査定を取り入れている業者に依頼してしまうのは、手っ取り早く確実な方法のひとつです。
上記のような業者やバイヤーと提携している一括査定なら、より高額買取りが見込めるかもしれません。
ただし、薄利な場合の多い壊れたパネライは、一括査定とは言えど取り扱っていない場合もありますので、ご注意くださいね。
「壊れた時計だから買取価格が安くなったり買取拒否されるなら、修理に出してから査定を依頼すればいいのでは?」と思いますよね。
もちろんオーバーホールに出してから査定依頼をした方が、買取対象となりやすい場合が多いです。
でも、最終的に計算すると、オーバーホールしないで査定した方が手元に残る金額が高くなるでしょう。
というのも、現在パネライのメーカーオーバーホール費は、
手巻き64,000円~、自動巻き71,500円~、クロノグラフ83,000円~、部品交換があればさらにどんどん追加料金が加算されていきます。
メーカー以外でオーバーホールを受ければ30,000円程度で済む場合もありますが、部品交換の際にメーカーの純正パーツでなくなる可能性が高く、時計自体の価値を下げかねません。
その点、修理費を抑えることのできる買取業者に査定を依頼できれば、より高額が手元に残ることに繋がるのですね。
通常の時計買取と同様、付属品の有無は買取に影響を与えます。
中でも重要視されるのがメーカー保証書です。メーカー保証書は基本的に時計本体に付き一枚しか発行されません。
そのため、業者の中には「時計が本物である照明のために必要」と謳っているところもあります。
でも実はこれ、買取業者が時計の偽物/本物を判断するためのものではありません。
時計を再販するときに、お客さまがそれを判断する材料となるという意味なのです。
一般的にバイヤーや鑑定士は、保証書だけをみて「この時計は本物です」と判断することはほぼありません。
中には本物の保証書を買取し、コピー品と組み合わせて販売する悪質な手立てもあるからです。
でも、一般のお客さまからすると、メーカーの保証の有無は本物か偽物かの判断に大きな影響を与えますよね。
これは購買意欲にダイレクトにつながるとこを意味しています。
そのため保証書がない時計は買取価格が安くなってしまうのです。
壊れたパネライの時計も同様、保証書などの付属品はとても重要となりますので、査定前に必ず確認しておくようにしましょう。
壊れたパネライでも、買取前にキレイにクリーニングした方が、査定に良い印象を与えることができます。
ただし、お手入れのしすぎは逆に評価を下げてしまう場合も・・・
特にキズを目立たなくするために何度か外装仕上げをしている場合、ケース痩せしてしまうこともあります。
新品同様に戻せるのは、最高5回までの外装仕上げと言われており、それ以上はケースの凹凸に影響を与えます。
小さなキズならケアできますが、ケースが痩せてしまった時計は修復することができません。
また、中にはお客さま自身で傷をケアしようと強くこすってしまう場合があります。
普段のお手入れはするべきですが、傷の上からさらに強くこすれば、傷が大きくなったり細かな傷が追加されてしまいますよね。
壊れたパネライの査定を依頼する際は、眼鏡拭きなどの柔らかい布で軽く汚れを拭き取る程度に抑えておくようにしましょう。
地域密着型のリサイクルショップや質屋で、買取した物をそのまま店頭に並べている形態のお店を選ぶ際は注意が必要です。
特に時計だけでなく、ブランド品や洋服、楽器などさまざまなジャンルを取り扱っている店舗では、なかなか壊れたパネライの市場価格での買取は難しいと言えるでしょう。
なぜなら、こうした形態のお店は、その地域で売れやすいものに需要があり、買取価格も高くなるためです。
実際に地元の買取ショップでは値段がつかなかったと言って、弊社に査定依頼をいただくことも多々あります。
買取店の特色はもちろん、地域性によっても、壊れたパネライの需要が異なるということですね。
9社平均買取価格 | 302,000円 |
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店舗間買取価格差 | 60,000円 |
参考定価 | 1,015,200円 |
材質 | SS 革 |
文字盤 | ブラック |
ムーブメント | 自動巻き キャリバーP.9002 |
付属品 | 内箱 外箱 保証書 |
コンディション | B※ベゼルキズ有、ガラスキズ大 |
その他 | メンズ ブラック文字盤 パワーリザーブ |
査定日 | 2019年06月 |
ベゼルやガラスにキズのあるルミノールの買取実績です。
買取価格は302,000円以上となっていますが、注目なのは店舗間での買取価格差です。
9社の一括査定では最高価格と最低価格の差が60,000円もひらいています。
コンディションとしてはBランクではありますが、この価格差が出るということは業者かんでの需要の違いがあるのですね。
換金率が56%を保つ人気モデルということも、高額買取につながったようです。
9社平均買取価格 | 280,000円 |
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店舗間買取価格差 | 56,000円 |
参考定価 | 803,000円 |
材質 | SS |
文字盤 | ブラック |
ムーブメント | 手巻き |
付属品 | - |
コンディション | ※使用感あり磨きすぎ? |
その他 | - |
査定日 | 2020年07月 |
使用感のあるルミノールの買取実績です。
磨きすぎ(外装仕上げ)の傾向があり、価格が下がってしまった可能性があります。
外装仕上げは数回程度ならいいのですが、それ以上しすぎた場合は、買取評価を下げてしまうこともあるのです。
換金率が50%を越える人気モデルということもあり、9社の平均買取価格は280,000円と高額でしたが、店舗間の価格差は56,000円と需要の差がうかがえますね。
9社平均買取価格 | 265,000円 |
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店舗間買取価格差 | 52,000円 |
参考定価 | - |
材質 | SS(ステンレススティール) |
文字盤 | 黒文字盤、スモールセコンド |
ムーブメント | 手巻きCal.OPⅡ |
付属品 | 内箱 外箱 保証書 |
コンディション | 中古※凹み有り |
その他 | SS×革 |
査定日 | 2014年01月 |
ルミノールPAM00001 マリーナ C番はパネライのベストセラーモデルです。
へこみがあるものの、9社の平均買取価格は265,000円、買取価格差は52,000となっています。
ただし、こちらは2014年の買取実績となります。当時、中古市場では同モデルが約500,000~630,000円で販売されていました。
でも、現在は大手通販サイトでは約385,000円~で販売されており、価格の下落が予想されます。
市場価格が少しでも下がりはじめているモデルは、できる限り早めの売却がおすすめです。
9社平均買取価格 | 250,000円 |
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店舗間買取価格差 | 90,000円 |
参考定価 | 651,000円 |
材質 | SS(ステンレススティール) |
文字盤 | デイト、スモールセコンド |
ムーブメント | 自動巻きCal.OPIII |
付属品 | 内箱 外箱 保証書 |
コンディション | ベゼル不良 |
その他 | 要メンテナンス |
査定日 | 2013年11月 |
ベゼルの回転ができない、壊れたルミノールの買取実績です。
上でご紹介したPAM00001は価格が下落傾向にあるのに対し、こちらのPAM00024は価格が上昇傾向にあります。
中古市場での販売相場は査定日2013年で約380,000円前後だったのに対し、現在在庫のある中古販売店では約550,000円前後~となっています。
査定当時の9社平均買取価格は250,000円でしたが、現在はさらに高額買取となるかもしれませんね。
また、買取価格差が90,000円とかなり大きくなっており、修理費を安く済ませられる業者などに需要が偏っていることが予想されます。
壊れたパネライの買取をお考えの方には、一括査定がおすすめです。
ここまで、どのような業者なら壊れたパネライの買取が可能であり、また高額となる可能性があるかをお伝えしてきました。
でも、実際にこのような買取店舗を探すのは至難の業です。
それは、壊れたパネライの買取をおこなっているのは、対業者でビジネスをしているバイヤーが多いため。
なかなか一般のお客さまがダイレクトに取引をするのは難しいのです。
一括査定なら、こうした業者探しの手間が一切省けて、一回の申し込みで複数の査定価格を比較することが可能。より高額な買取が目指せるということですよね。
ピアゾの一括査定なら、壊れたパネライの高額買取を目指すことができます。
一口に一括査定といっても、さまざまな業者があり、一括査定に参加している業者やジャンルに偏りがあったり、
また「数が多ければいい」という考えでバイヤーの質にはこだわっていないところも多々あります…
ピアゾではより高額買取を目指すことを最優先に考え、質の高いさまざまなジャンルのバイヤーと提携しています。
ご依頼の時計をピアゾ専門スタッフが確認し、どのバイヤーなら高く売れるかを吟味したのち、提携先から9社を厳選して査定を依頼。
査定額はオークション形式を採用し、需要の高い業者同士で価格を競ってもらうシステムを採用しています。
最後は決裁権のある役員クラスのスタッフに、ダイレクトに交渉して、できる限り高額買取を目指しています。
ピアゾの一括査定は、梱包材、送料、査定、手数料などもすべて無料の宅配査定で、もちろんキャンセル料もかかりません。
詳しくは下記ページをご参照ください。
今回は壊れたパネライの買取について詳しくお伝えしましたがいかがでしたでしょうか? 業者探しだけでなく、注意点や付属品の準備など、自分で気をつけられるところを把握しておくことも、高額買取に重要なポイントとなります。 ぜひ参考にしてみてくださいね。