更新日:2020年10月07日
壊れた時計を売りたいと思っても、買取拒否している業者は意外と多いようです。この記事では壊れた時計の買取が拒否される理由や、買取可能なバイヤーの特徴、より高額で売るためのポイントや査定前のオーバーホールについてなどを詳しくご紹介します。
ぜひ参考にして、壊れた時計の買取に役立ててみてください。
※こちらの記事は読み終えるのに10分程度かかります。部分的な情報のみ読みたい方は、目次をクリックしてそれぞれの項目へおすすめください。
壊れた時計の処分に迷っている人は、買取がおすすめです。その最大の理由は、“修理費が高額”な可能性があるからです。
基本的に正規修理は価格が下がることはなく、むしろ高くなっています。
街の修理店は価格が安く済むかもしれませんが、内部パーツの交換が純正でなくなってしまう場合があります。
時計は内部部品であっても純正意外のパーツが使われることで、価値が下がってしまうことがあるのです。
こうした理由から、壊れた時計の処分は買取がおすすめというわけです。
ただし、通常と時計買取よりも壊れて時計買取の方が査定が難しいため、店舗によっては買取拒否しているところも・・・
でも、中には壊れた時計の買取を得意としているところもありますので、ご安心ください。
これから壊れた時計の買取について詳しくお伝えするために、まずは査定の内訳をみていきましょう。
査定で重要視される主な項目:
上記の項目を加味した上で、通常の時計買取は
査定額=買取価格となります。
※宅配査定や出張買取の場合ここに送料や出張費が入る場合もあります。
壊れた時計の場合、ここに更に修理費が差し引かれることになり、内訳は
査定額-修理費=買取価格となるわけです。
この修理費は時計のコンディションによって異なります。コストのかかる修理費を差し引いた場合、業者側にとって利益とならないことも多く、買取拒否へとつながっているのですね。
また、壊れた時計買取を拒否される理由に関しては、他にも多々あります。このあとの項目で詳しくお伝えします。
ここでは業者が壊れた時計の買取を断る理由について詳しくご紹介します。
先ほどもお伝えしましたが、業者が壊れた時計の買取を拒否する一番の理由は修理費がかかることです。
高級ブランド時計の修理費はとても高額で、オーバーホールは基本的に定価と比例して値段設定がされています。
保証期間が過ぎている時計は、自然故障でも費用が発生。ロレックスを例にあげてみると以下のようになります。
修理 | 修理 | 価格 |
---|---|---|
レンズのキズなど | 研磨 | 20,000円~ |
ブレスレッドの破損 | 通常修理(コマあり) | 10,000円~(素材による) |
ブレスレッドの破損 | 全取り替え(コマ無し) | 100万円を超えることも(素材による) |
リューズの破損 | 部品取り替え | 40,000円~ |
動かない | ムーブメント修理や取り替え | 100,000円以上 |
上記はあくまでも参考例ですが、壊れたロレックスの時計は正規店の純正部品を用いて修理する場合、このような見積もりとなることが多いようです。
また、ロレックスに限らず他の高級ブランドは部品供給を制限したり、修理価格を上げている傾向にあります。そのため、街の時計修理専門店などでも修理費を上げざるをえません。
このような状況から、壊れた時計は再販するまでに修理費などの経費がかかりすぎるため、買取を拒否する業者が多いのです。
壊れた時計は買取業者にとって高リスクとなります。
現在さまざまな企業が参戦している中古市場では、販売価格の値下げ競争がおこなわれています。実際、中古市場での時計販売価格は全体的にみて、低くなっているのです。
先ほどもお伝えしたとおり、修理費は高額なため、買取から修理費を差し引いて、更に安価で販売するのは高リスクとなりますよね。
だからといって、この修理費を削減しようとかすり傷などをそのまま販売しても、ほとんどの場合売れ残ってしまいます。
購入者側にとっては小さなかすり傷やスクラッチでも購買意欲が減少する要因になるのです。
買取業者は時計を買取したあと、コストをかけて新品に近い状態まで修理しならず、さらに販売価格を市場に合せて安価にするため、高リスクなるのです。
もし時計の針が完全に止まっている場合、正確な故障部位はわからないことがほとんどです。時計は外部だけみても内部の故障を見つけることはできません。
電池切れならいいのですが、機械式時計の場合は内部や部品の故障の可能性が高く、修理費も高額となります。
また、針の動きがおかしかったり、カレンダーが止まっている場合も、内部の様子を確認しなければ原因はわかりません。
そのため、時計が止まっている(もしくは針の動きがおかしい)場合の買取では、修理費を「最悪のケースを想定」して、計算することになります。
つまり、修理費として考えられる最高額が差し引かれるということです。
もし1万程度で修理できるものだったとしても、フルの修理やオーバーホールに8万円かかると予想がされれば、査定額からは8万円が差し引かれるのです。
こうした理由から、壊れた時計は買取が可能でも、価格が安くなってしまうのですね。
壊れた時計の買取では、一般的に購入時の定価が10万円以下の場合、買取不可となることが多いです。
理由は、定価10万円以下の時計では買取をおこなったあとに利益がでにくいため。
これは壊れた時計に限らず、通常の買取でも明記されることの多い買取条件のひとつとなっています。
当然のことながら、偽物やコピー品の買取はできません。 実は、インデックスや装飾が取れてしまったということで持ち込まれ時計の中には、偽物やコピー製品が混ざっていることもあるのです。 既に数店舗で買取を断られているという場合は、故障ではなく別の理由があるかもしれません。
上記では壊れた時計買取が拒否される理由を詳しくお伝えしましたが、そんな買取に不利な時計に対応してくれる業者も、実は意外と多く存在しています。 どのような業者が壊れた時計買取をおこなっているのか、チェックしてみましょう。
買取業者にもさまざまなジャンルがあり、中には独自工房を持っている修理兼買取をおこなっているところがあります。 独自の修理工房を持っている場合、社内で修理を完了することができ、社外に依頼するよりも費用を抑えることができるのです。 そのため、壊れた時計の買取を依頼する場合は、修理に対応している買取業者から探すのもおすすめですよ。
中古の時計専門店には、アンティークウォッチ専門、ロレックス専門、カスタム用品専門など、さまざまなショップがあります。
こうした店舗の中には、パーツ取りを目的として壊れた時計の買取をおこなっている業者もあるのです。
珍しい部品や廃盤のパーツは希少価値が高く、文字盤だけで驚くような価格となる場合もあります。
もし時計が止まってしまっている場合は、一度査定を依頼してみるのも良いでしょう。
海外での再販ルートを保持している業者は、壊れた時計の買取を得意としている可能性があります。 日本よりもカスタマイズやフランケンウォッチの人気が高い海外では、壊れた時計の流動数も多いようです。 ただしこちらは一般のお客様は直接取引できず、業者からの買取しかおこなっていない場合が多いため、依頼が難しいかもしれません。
故障や劣化が激しく、修理費がかさむため買取不可と言われた場合でも、素材自体を買取してくれる業者がいます。 質屋や貴金属、宝石などを市場価値で買取してくれる場合、時計専門店よりも売値が高くなるかもしれません。 18Kゴールドやプラチナ、ダイヤの装飾などがある場合は、時計買取店だけでなく、こうした素材買取店もチェックしてみてくださいね。
一括査定を実施している業者なら、上記の条件を満たすバイヤーと提携している場合あり、それぞれの価格を比較することができます。
ここまで壊れた時計の買取が可能な業者についてお伝えしましたが、実際にこれを自分でリサーチし、「どこで売るのがベストか」判断するのが難しいかもしれません。
また、パーツ取り海外ルートを保持しているバイヤーは、一般のお客様と直接やりとりをおこなっていない場合もあります。
そんな時、一括査定に依頼すれば、上記の中で「どこが一番高額買取となるか」を比較することができて便利なのです。
ただし、一括査定の中には、ジャンルが偏ったバイヤーばかりと契約している場合があります。
新古品のみを扱っている業者や壊れた時計の需要が少ない業者ばかりの一括査定では、価格を比較してもあまり意味がありません。
また、一括査定でも業者にとって薄利なことは変わりませんので、壊れた時計はそもそも取り扱わないところもあります。
あらかじめメールや電話で相談したのち、依頼するようにしましょう。
壊れた時計を高く売るためのポイントをご紹介します。壊れた時計は通常の買取よりも確実に価格が下がってしまいます。 でも、せっかく購入した高級ブランド時計なら、できるだけ高く売りたいですよね。 いくつかのポイントを抑えて、より高額買取を目指しましょう。
通常の買取と同じように、壊れた時計の買取でも付属品は重要ポイントとなります。
特に保証書の有無は、次に購入する側の購買意欲に大きな影響を与えるため、買取価格にも反映されます。
また、もしオーバーホールをおこなっている場合は、OH保証書なども一緒に査定に出すようにしましょう。
ただし、万が一付属品をなくしてしまっていても、査定の可否には大きな影響を与えませんので、一度お問い合わせください。
持ち込まれる壊れた時計の中には、リューズやネジなどが取れてしまっている場合もあります。
取れてしまった部品はどれだけ小さなものでも必ず保管し、一緒に査定に出すのが大切です。また、コマは素材の影響で高額買取となることもあります。
ロレックスの18Kが1コマ1万円など、買取価格に大きな影響を与える場合があるので、査定には全てのパーツを揃えておくようにしましょう。
ただし、万が一なかった場合でも買取の可否にはそれほど大きな影響はないため、お気軽にお問い合わせください。
金やダイヤの市場価値は日々変動しています。そのため、壊れた時計の素材が金やダイヤの場合、高額となっているタイミングに売るのがポイントです。 現在は金の価格が上昇しているため、売り時と言われていますよ。逆に価格が下がっている時には、売るのを少し先延ばしにしても良いかもしれません。
壊れた時計の買取では「査定の前にオーバーホールに出した方がいい?」というご質問をよく耳にします。
これは買取業者や時計のコンディションによって回答が異なるかもしれません。ただし、弊社ピアゾにお問い合わせいただく際は、基本的に「オーバーホールや修理は出さずにお持ち下さい」とお伝えしています。
なぜなら、弊社では独自修理工房を持つ買取業者に修理を安く依頼できたり、パーツ取りでそもそも修理費が不要の取引をおこなう場合もあるからです。
また、貴金属や宝石の買取専門業者に時計を売るときも、修理は不要です。
お客様が自身で高額な純正修理に出してから時計を売った場合、買取価格より出費の方が高くなってしまう可能性も・・・
更に街の修理店でオーバーホールすれば、壊れた部品が純正でなくなる可能性も高く、時計自体の価値を下げてしまうこともあります
そうした無駄な出費やリスクを下げるためにも、まずはオーバーホールをせずにお問い合わせいただくのがおすすめですよ。
もし既にオーバーホールが完了している場合は、そのOH保証書も査定に加味いたしますので、忘れずに保管するようにしましょう。
実際に弊社ピアゾで買取をおこなった壊れた時計のコンディションについてご紹介します。また、実際にピアゾで買取をした実績もご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
動かない時計は故障原因がさまざまです。電池交換のみで対応できるものもありますが、機械式の場合は時計内部の故障が予想されます。
故障原因がわからない場合、一般的に修理費は「最悪のケースを想定」して見積もりが出されます。
そのため、動かない時計は他のコンディションの時計と比べても、査定額から差し引かれる修理費が高くなり、買取が難しくなるのです。
ピアゾでは独自の修理工房と持っている買取業者と取引をしているため、修理費をローコストに抑えることが可能。より高額買取を目指せるというワケです。
ベルトが古くぼろぼろになってしまった場合に多いのが、本体のみの買取です。
金属よりも劣化しやすいラバーベルトは長年放置していることで利用できない状態になってしまうことも多々あります。
そうした場合は本体のみの買取も可能です。
ただし、もし金属のブレスレットが壊れてしまっている場合は、それも一緒に査定してみるのがおすすめですよ。金属の種類によっては高額となる可能性もあり、需要も高まります。
事故などの衝撃でガラスにヒビが入ってしまった時計の買取も実績があります。 ガラス以外には破損や故障がない場合は、一部パーツの交換だけで修理が完了するため、高額買取も期待できますよ。
よくあるのが、リューズや装飾ダイヤなど、パーツが外れしまった時計のお問い合わせです。こちらももちろん買取実績があります。できるだけ取れてしまったパーツを揃えて、査定をお申込みください。
高級ブランド時計は防水対応しているものがほとんどですが、リューズを解放したまま水がかかってしまったなどというケースも。 ピアゾでは水没してしまった時計の買取実績もあり、お気軽にご相談いただけますよ。
9社平均買取価格 | 50,000円 |
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店舗間買取価格差 | 22,000円 |
参考定価 | 226,800円 |
材質 | ステンレススティール(SS) |
文字盤 | 黒文字盤 |
ムーブメント | 自動巻き Cal:3220 |
付属品 | 本体のみ |
コンディション | わりと綺麗な中古 |
その他 | リューズ取れ |
査定日 | 2014年05月 |
リューズが取れたスピードマスターの買取実績です。一括査定を依頼したところ、バイヤーが提示した最高額と最低額の価格差は22,000円もひらきました。平均買取価格が50,000円に対して、この価格差が大きいですよね。壊れた時計はバイヤーや業者によって需要が異なるため、複数社の査定を比較してみるのがおすすめですよ。
9社平均買取価格 | 157,000円 |
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店舗間買取価格差 | 45,000円 |
参考定価 | - |
材質 | SS×イエローゴールド |
文字盤 | ゴールドシャンパンバーインデックス |
ムーブメント | 自動巻き |
付属品 | 時計本体のみ |
コンディション | ブレスヨレ大、止まっている状態 |
その他 | ロレックスデイトジャストヴィンテージ |
査定日 | 2015年06月 |
完全に針が止まってしまった動かないロレックスのデイトジャストです。素材がSS(ステンレス)と18Kイエローゴールドということもあり、完全に不動でも9社の買取平均価格は157,000円となっています。
ただし、ここでも業者の需要が分かれているようで、最高額と最低額の店舗間価格差は45,000円も開いています。
※弊社の買取では、基本的に定価が10万円以下の壊れた時計は取扱しておりません。
壊れた時計の買取には一括査定がおすすめです。上記の項目「壊れた時計の買取可能な業者とは」でお伝えしたとおり、壊れた時計でも買取に対応している業者は多数あります。
でも、このような業者の事情を調べるのは簡単ではありません。また、一般のお客さんでは取引できないバイヤーもいます。
そんな理由から、一括査定がおすすめなのです。
1回の申し込みで複数社に査定してもらえる一括査定。ジャンルの異なる買取業者の査定額を比較することができますよ。
弊社ピアゾでも宅配による無料の一括査定を実施しています。
時計業界に精通した専門スタッフが窓口を対応し、壊れた時計をチェックした上で「どこの業者やバイヤーならより高額で買取してくれるか」を選定しています。
一般的な買取業者だけでなく、パーツ専門店、貴金属や宝石の買取店、海外ルートに強いバイヤーなど、時計業界に精通しているからこそ提携できるバイヤーが多数!
最大9社に厳選したのち査定を依頼します。さらに、ピアゾの一括査定はオークション形式を採用しており、壊れた時計の需要が高いバイヤー同士で価格を競い合ってもらうため、
より高額買取を見込めます。
以下のサイトからも詳細をご確認ください。
今回は壊れた時計の買取についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか?高級ブランドの腕時計の処分に迷ったら、ぜひこの記事も参考にして、買取も検討してみてください。