更新日:2026年05月20日
エルメス エイチ・オー・エイト W049427WW00の実機レビューをお届けします!
エルメス エイチ・オー・エイト W049427WW00は、39mm×39mmのチタン製ケースに自動巻き Cal.H1837を搭載しています。
エルメスといえば、世界最高峰のレザーバッグやシルクのスカーフを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、近年の時計界において、目の肥えた時計愛好家たちを最も驚かせ、そして熱狂させているメンズウォッチこそが、2021年に鮮烈なデビューを果たした「エルメス H08(エイチ・オー・エイト)」です。
今回ご紹介する「Ref.W049427WW00」は、独特な質感を持つグラフェン複合素材のケースに、深みのあるブラックゴールドのダイヤル、そしてブランドのアイコンカラーを想起させるオレンジのラバーストラップを組み合わせた、H08のファーストコレクションにおける最上位のフラッグシップモデル。
単なる「ファッションブランドの時計(ファッションウォッチ)」という先入観を完全に打ち砕く、エルメスの本気度と、時計好きを唸らせるマニアックなディテールを深く解説していきます。
2021年春、時計界の最大級の新作見本市「Watches & Wonders」にて発表されました。近年の時計業界を席巻する「ラグジュアリー・スポーツ(ラグスポ)」という一大ジャンルに対し、エルメスが満を持して提示した「究極の日常着(デイリーウェア)」としての回答です。
数量限定のモデルではありませんが、カーボン系の先端素材を用いたこのRef.W049427WW00は、同時期にリリースされたチタンモデルよりもさらに希少かつハイエンドな位置づけとして、世界中のバイヤーやコレクターから大きな注目を集めました。ブラックニッケルコーティングのダイヤルは、ザラっとしたような質感が特徴。これにより光の反射が完全に抑えられ、インデックスの視認性を高めるとともに、まるで鉱物の表面のようなオーガニックな表情を見せてくれます。
立体的なアプライドアラビア数字インデックスは、丸みのある独特なフォントを採用。よく観察してみてください…!実は「0」や「8」をはじめとするすべての数字の輪郭が、この時計の「ケースの形(クッションシェイプ)」と完全にシンクロするようにデザインされているのです。タイポグラフィ(文字デザイン)にまで徹底的にメゾンの美意識を反映させるアプローチは、100年以上にわたりグラフィックやシルクの図柄を手がけてきたエルメスだからこそ成し得た、他の時計ブランドには真似できない独自の歴史的立ち位置を築いています。
このケースは、エルメスのアイコンである“H”の形をモチーフにしています。ミドルケースには、炭素原子がシート状に結合した最先端カーボン素材である「グラフェン」を用いた複合素材が採用されています。
グラフェンはダイヤモンド並みの強度を持ちながら、重量はアルミニウムよりも遥かに軽いという夢の素材です。これにより、39×39mm(着用感は42mmクラス)の存在感のあるケースサイズでありながら、手首に載せていることを忘れるほどの超軽量な装着感を実現しています。独特のマッドでダークグレーな質感は、高級感の中にスポーティなストリートのニュアンスを巧みに溶け込ませています。
ラグも丸みがあり、曲線は思わず指でなぞりたくなる程の滑らかさです。細部まで徹底的に「四角と丸の融合」というテーマが貫かれているのです。
埋め込み式リューズで、Hのロゴがポイントに。
見た目は重厚感のあるケース厚。チタン製なので軽く、腕にも負担がかかりにくい仕様です。
裏蓋はシースルー。ローター(回転錘)からブリッジ(受け板)に至るまで、全面に施された「H(アッシュ)型のモノグラム(散らし模様)がお洒落ですよね。細部へのこだわりが感じられます。
「ファッショナブルな外見だけ」と侮るなかれ、H08の内部には、時計大国スイスの伝統的なマニュファクチュール(自社開発・製造)の血統が息づいています。 自動巻き(エルメス専用・自社開発ムーブメント)、28,800振動/時、パワーリザーブ約50時間、28石、センターセコンド(3針)、4時30分位置にデイト表示、ハック機能。
エルメスは2006年、パルミジャーニ・フルリエの傘下であり、リシャール・ミルやオーデマ ピゲといった超高級ブランドにも機械を供給するスイスの最高峰ムーブメント製造会社「ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ(Vaucher Manufacture Fleurier)」の株式を25%取得しました。この「Cal.H1837」は、まさにそのヴォーシェとエルメスが共同で開発した、エルメス専用の基幹自動巻きムーブメントです。
厚さはわずか3.7mmと非常に薄型に設計されており、これがH08のスタイリッシュな薄型ケース(総厚約10.6mm)をスタイリングする上での大きなアドバンテージとなっています。
時計好きにとって面白いポイントは、このCal.H1837が「ツインバレル(2つの香箱)」を採用している点です。一般的なムーブメントは1つの香箱でゼンマイを動かしますが、2つの香箱を連動させることで、ゼンマイがフルに巻かれている状態から解ける間際まで、常に安定した一定のトルク(駆動力)をテンプに送り続けることができます。これにより、パワーリザーブの残り時間に関わらず、高い時間精度を持続させることが可能となっています。
です。高級時計の伝統的な装飾である「コート・ド・ジュネーブ」や「ペルラージュ」ではなく、自社の頭文字である「H」を極小の幾何学模様としてムーブメント全面に刻印する手法は、圧倒的なグラフィックセンスを持つエルメスならでは。ローターが回転するたびに、Hの模様が光を反射してキラキラと輝く様子は、機械式時計のメカニカルな楽しみに、メゾンのエレガンスが見事に融合した新しい発見と言えるでしょう。
ブレスレットのセンターリンクが鏡面仕上げになっており、艶感が高級感を演出します。
エイチ・オー・エイトは2021年に発表された比較的新しいモデルです。エルメスの「ラグスポ」ともいえる注目のお時計。スーツなど畏まった装いには勿論、普段使いとしてもファッショナブルで、使いやすいお時計です。クラシカルな雰囲気があるので、年代問わずお使い頂けます。
エルメスが時計製造の聖地スイスで積み重ねてきた技術と、パリの洗練された美意識が、ついに「ラグスポ」というキャンバスの上で完璧な結晶となった「H08 Ref.W049427WW00」。
グラフェンという最先端のハイテク素材を使いながらも、決してサイバーになりすぎず、独特のグレインダイヤルやセラミックのサテン仕上げによって、どこか温かみのある「大人の品格」を漂わせるセンスは流石の一言です。そして、その中身にはヴォーシェの血を引くツインバレル・ムーブメント「Cal.H1837」が静かに、しかし確実に時を刻んでいます。
エルメスのアイコンである鮮やかなオレンジのラバーストラップを腕元に滑らせ、ジャケットの袖口からこのクッションケースを覗かせる瞬間――それは、単に時間を知るためだけでなく、現代の衣服と時計の美しい関係性を知る、真のウェルメイドな大人だけに許されたステータスとなるはずです。
まだ新しいモデルなので、今後の資産価値が気になる一本です。商品が気になった方は姉妹サイトクエリまで、ご売却価格が気になった方はピアゾまで、お気軽にお問い合わせ下さいね。
| モデル | エイチ・オー・エイト H08 |
|---|---|
| 型番(REF.) | W049427WW00 |
| ケースサイズ | 39mm×39mm |
| ムーブメント | 自動巻き Cal.H1837 |
| パワーリザーブ | 約50時間 |
| 防水 | 100m防水 |
| その他 | 2021年販売モデル |
| 定価(税込) | 682000円 |
※掲載内容は2024年02月調査時点のものです。最新情報は公式サイト等をご確認ください。
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