更新日:2023年04月13日

【Watches&Wonders 2023現地レポート】チューダー(TUDOR)2023年新作実機&まとめ!

2023年3月27日(月)~2023年4月2日(日)にスイス・ジュネーブで開催されたWatches and Wonders Geneva 2023 (ウォッチズアンドワンダーズ ジュネーブ2023、以下W&W 2023)のチューダー(TUDOR)ブースの現地レポートをお届けします!新作の魅力もさることながら、3階建てのブース内部案内や”お土産”など、実は今回のW&Wでどのブランドよりも一般ユーザーへの”親切さ”が印象的だったチューダー。

【Watches&Wonders 2023現地レポート】チューダー(TUDOR)2023年新作実機&まとめ

バーガンディのブラックベイ、新作の本ブログでは、現地へ赴いたピアゾスタッフがチューダーブースの展示の全貌、新作の実機写真とスペック、配布物など情報モリモリでお送りします!
とにかく新作情報が見たい!という方は「【実機写真あり】チューダー2023年新作モデルまとめ」までジャンプしてくださいませ。

ジュネーブの巨大な展示場、パレクスポで開催されたW&W 2023。チューダーのブースは安定のロレックスのお隣でした。

チューダーのブース フロアマップ

さっと入れるスペースにも新作含めた多数の時計が展示されているのですが、ロレックスとの間に大行列が出来ています。これは一体なんの列かしら、と係の方に聞いてみたところ、「中に入るための列だよ」とのこと。正面から見ていると分かりませんが、ブースをサイドから見るとその奥行に圧倒されます。中には一体何が・・・?!

チューダーブース、横から

全景をおさめることはできません(汗)。というわけでさっそく並びましたが、W&W2023のパブリックデー1日目の、もうすでに15時を過ぎたころでした。遅々として進まず、行列は伸びる一方。ついには列も打ち切られました。結局1時間以上並んだものの、次の予定までに中に入れなかったので諦め、翌日朝イチ、リベンジしました!

翌朝は並ぶ人もまだ少なく、列もスムーズに進み、いよいよ中へ案内されます。係の方が”TUDOR VISITOR”と書かれた首から下げるひも付きのカードを渡してくれます。ちょっと謎にテンション上がりますw

TUDOR VISITOR カード

そして中へ入ると、目の前に大きなスクリーンが。新作ブラックベイなどもさりげなく飾られています。

TUDORスクリーン

20人ほど入ったでしょうか、男性が前へ出て、「皆さんは英語?フランス語?」と聞きます。圧倒的フレンチ優勢のため、この後の説明は全部フランス語に!(泣)ところどころの単語しか分かりませんが、流された新作の紹介映像は幸い英語でしたので、ちんぷんかんぷんという感じにはならずに済みました。

映像が終わると、上階へと案内されました。ここはバーゼルワールドの時代には招待客やメディア以外は全く入れなかったスペースですね。まずは2階。

TUDORブース2階の様子その1

商談スペースっぽいリラックスした雰囲気のスペース。TUDORの世界観が伝わりますね。壁にはブラックベイっぽい掛け時計も。

TUDORブース2階の様子その2

奥へ伸びる長ーい通路、両脇に個室と思しきドア。こちらもきっと商談や取材、ミーティングなどを行うスペースなのでしょう。

TUDORブース2階の様子その3

3階にはスイスのサイクリング界におけるレジェンド、ファビアン・カンチェラーラが指導するTUDOR プロサイクリングチームに関する展示がずらり。実際に自転車に乗ることもできたり。

TUDORブース3階の様子その1

お立ち台で並んで写真を撮ったりできます。

TUDORブース3階の様子その2

バースペースもあり、招待客にはもちろん様々なドリンクを提供しているのでしょうが、図々しくも一般客はオーダーできるのか聞いてみたところ、とってもにこやかに「お水は提供できますよ」とおっしゃってました。物凄く感じのいいスタッフさんでした。

TUDORブース3階の様子その3

ゲストの皆さんは時計を眺めながらお酒飲んだりしてるんでしょうねぇ。優雅ですね。ここにも壁掛け時計。

TUDORブース3階の様子その4

新作のバーガンディのブラックベイなども飾られています。

TUDORブース3階の様子その5

照明などインテリアはTUDORらしく赤と黒を基調としてお洒落ですね。

TUDORブース3階の様子その6

そして1階へと降りていくと、この赤いバッグが一人一人に手渡されます。お土産だ!なんて手厚いんでしょう。しかし何せ真っ赤で目立つもんですから、これを提げて会場内を歩いている人がたくさんいて、「あんなのがもらえるんだ」とどんどんお客さんが並ぶわけです。

TUDOR手渡された赤いバッグ

TUDORロゴ入りの真っ赤なバッグの中には、最新のカタログと、なにやら段ボール材のものが入っていました。さっそく開封の儀。

TUDORバッグとカタログとグッズ

"Jet d'Eau"つまりジュネーブの大噴水からチューダーのマニュファクチュールがあるル・ロックルまでのアップダウンのある道のりがオブジェ化されたもののようですね。付属のマグネットをつけてもよし、壁や鏡に貼り付けても良し、台座を立ててそのまま飾ってもよし、というもののようです。ふ~お洒落ですねぇ。

オブジェ

そんなわけでチューダーのブースとお土産をご紹介いたしました。来年もし同様の内容が実施されるようであれば、TUDORは早めに並んだ方が無難ですね。ロレックスも並びましたが、カタログを貰う列と、一部のコーナーに入場するための列は別々でした。

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さて、Watches&Wonders2023 チューダーブースやグッズ内容紹介はご堪能頂けたでしょうか?次はいよいよ2023年の新作紹介へ突入いたしましょう。

ここからはW&W2023現地の写真を交えつつ、注目の新作をご紹介します!

ブラックベイ 7941A1A0RU バーガンディベゼル

引用: www.tudorwatch.com

最近のチューダーの中心モデルと言えばやはり「ブラックベイ」。今回の新作「ブラックベイ 7941A1A0RU」は、サイズも41mmと変更なしで、一見すると従来のブラックベイ79230系との違いが分かりにくいですが、実は連邦計量・認定局(METAS)が制定する認定制度「マスター クロノメーター」を取得したムーブメント(Cal.MT5602-U)を搭載した、という進化ポイントを見過ごしてはいけません。マスタークロノメーターと言えばオメガですが、オメガ以外に取得しているのはチューダーだけなんですよね。

ブラックベイ 7941A1A0RU バーガンディベゼル実機

マスタークロノメーターを取得したCal.MT5602-1U搭載の「チューダー ブラックベイ セラミック 79210CNU」(¥644,600-)を発表して世をあっと言わせたチューダー。いずれは他のモデルにも”来る”だろう、とは誰もが予想していたところでしょう。ブラックベイの最新作は、マスタークロノメーター取得のために以下のような一連の厳格なテストを受けています。

ブラックベイ セラミックと新しいブラックベイがマスター クロノメーター認定を受けるためにクリアした前提条件およびテスト:
- スイスメイド
- COSC認定
- 2つの異なる温度下、6つの姿勢差、そして2つの異なるパワーリザーブ残量状態(100%および33%)での精度テスト
- 15,000ガウスの高磁場環境下でのスムーズな動作確認およびその後の精度テスト
- ISO規格 22810:2010に準拠した200 m (660 ft)防水
- 70時間のパワーリザーブ
---TUDOR公式サイトより

色々凄いんですが、特にケーシングされた時計の日差が5秒以内(0、+5秒)という精度の基準は、CSOCの日差-4秒から+6秒という基準と比較しても半分の5秒しかないわけで、その厳しさが窺い知れます。

ところで新作「ブラックベイ 7941A1A0RU」はブラック ラバーストラップ、3連のスチール製ブレスレットのほか、5連のスチール製”ジュビリー”ブレスレットが用意されました!実機写真、ちょっとブレ気味ですみません。

ブラックベイ 7941A1A0RU バーガンディベゼル実機3種

ドーム状のガラス、ちょっとレトロ感が漂います。

ブラックベイ 7941A1A0RU バーガンディベゼル アップ

引用: www.tudorwatch.com

従来の「ブラックベイ79230系との違い」としては、ムーブメント仕様の変化により6時位置の表記が変わっている点や、秒針のポイントの形が菱形から円形へと変わっている点などが挙げられます。またブレスレットはフォールディングクラスプつきブレスレットから、自身で調節可能なチューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプへと変更されている点は、地味にかなり利便性が上がっていると言えるでしょう。レンジャーなどにも採用されていますが、どんどん置き換わっていってくれるといいなと思うポイントの1つです。

価格は同じ3連ブレスモデルで比較すると、79230が518,100円、7941A1A0RUが558,800円ですので、約4万円の差です。

79230と7941A1A0RU

歴代のブラックベイを振り返る展示もありました。同じレッドカラーのブラックベイを見比べてみましょう。

歴代のブラックベイを振り返る展示も

写真左は2012年に初めて登場した「ブラックベイRef.79220」。12時位置にチューダーローズ(薔薇)のロゴを復活させた印象深いモデルです。”SELF-WINDING”の文字が弧を描いていて、少し砕けた印象。
写真左はセカンドモデル「ブラックベイ Ref.79230」。ブランド初の自社製ムーブメントCal.MT5602(C.O.S.C.)を搭載し、ロゴは盾に変更されました。今回のブラックベイ7941A1A0RUの登場により、79230R系はディスコンとなった模様。個人的には薔薇ロゴが好みですので、いつか限定でも79220系で復活モデルが出たらなぁと思う次第です。

TUDOR 7941A1A0RUの仕様・価格
モデル ブラックベイ
BLACK BAY
型番(Ref.) 7941A1A0RU
ケース径 41mm
ケース素材 スチール製ケース、ポリッシュ&サテン仕上げ
ムーブメント マニュファクチュール キャリバー MT5602-U
両方向回転ローターシステム搭載の機械式自動巻ムーブメント
パワーリザーブ 70時間
リューズ ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ
防水性 200m (660フィート)防水
ベゼル ステンレススチール製60分逆回転防止ベゼル、アルマイト加工ディスク
ダイヤル ブラック、ドーム型
ブレスレット ラバーストラップ
ステンレススチール製3列ブレスレット(ポリッシュ&サテン仕上げ)
ステンレススチール製5列ブレスレット(ポリッシュ&サテン仕上げ)
チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
保証 登録不要、5年間の時計に対する保証
定価(税込) ラバー:531,300円
SS 3列ブレス:558,800円

SS 5列ブレス:572,000円
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。
ブラックベイ 54 79000N

引用: www.tudorwatch.com

チューダーのW&W2023新作で、こちらもかなり印象的なモデルでしたね。1954年発表のチューダー初のダイバーズウォッチ「Ref.7922」をモダンにアップデートして復活させた「ブラックベイ 54 Ref.79000N」。なによりその直径37mm、厚さ11.24mmという小振りなケースサイズです。実機はこちら。

ブラックベイ 54 79000N 実機

下の写真が元となった1954年のチューダー初のダイバーズウォッチ「オイスター プリンス サブマリーナ Ref.7922」。リューズガードなし、ベゼルの赤いトライアングルも、15までの細かい刻みもなし。このあたりは新作ブラックベイ54に引き継がれましたが、針はベンツ針ではなくスノーフレーク針が採用されました。

オイスター プリンス サブマリーナ Ref.7922 実機

ブラックベイ 54の搭載ムーブメントはキャリバー MT5400 (COSC)。ケースサイズが大きい「ブラックベイ58 79030」(39mm、キャリバー MT5402)や「ブラックベイ41mm 79230」(キャリバー MT5602)と同じくパワーリザーブは約70時間。バーガンディのブラックベイ同様、こちらも“T-fit”クイックアジャストクラスプを備えたブレスレットを採用しています。

ブラックベイ 54 79000N 実機 SSブレス ブラックベイ 54 79000N ラバー

価格はラバーバンドで463,100円、SSブレスレットで490,600円。価格の上昇が著しいこの業界において、TUDORも例外ではありませんが、それでもこれだけのスペックを備えながら50万円を切る、という点も昨今では稀少。チューダーの大きなセールスポイントですね。

37mmはロイヤルオークなどを見るとレディースモデル扱いされていたりもしますが、平均的な日本人男性の手首には収まりのよい、程よいサイズ感なのではないかと思います。
本作の登場で、ブラックベイ54の37mm、ブラックベイ58の39mm、ブラックベイ 41mmと3サイズからの選択が可能となりました。世の流れは多様性。女性が着けやすいサイズ感でもありますし、カラーバリエーションが増えることも期待したいですね。

ブラックベイ 54 79000N 実機
TUDOR 79000Nの仕様・価格
モデル ブラックベイ 54
BLACK BAY 54
型番(Ref.) 79000N
ケース径 37mm
ケース素材 スチール製ケース、ポリッシュ&サテン仕上げ
ムーブメント マニュファクチュール キャリバー MT5400 (COSC)
両方向回転ローターシステム搭載の機械式自動巻ムーブメント
パワーリザーブ 70時間
リューズ ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ
防水性 200m (660フィート)防水
ベゼル ライン目盛りのないステンレススチール製60分逆回転防止ベゼル、アルマイト加工ディスク
ダイヤル ブラック、ドーム型
ブレスレット ステンレススチール製3列ブレスレット(ポリッシュ&サテン仕上げ)またはラバーストラップ、チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
保証 登録不要、5年間の時計に対する保証
価格 ラバーストラップ 463,100円
スチール製ブレスレット 490,600円
※販売開始時期・価格は予告なく変更される場合があります。
ブラックベイ GMT 79830RB

引用: www.tudorwatch.com

白いGMTの登場です!チューダー曰く、このダイヤルは完全なる「白」ではなく、「オパライン」と呼び、ガルバニック処理により、マットなホワイトグレー仕上げが施されている、とか。

ブラックベイ GMT 79830RB 実機ダイヤル

確かにうっすらグレーと言われればそうとも見えなくもない、ぐらい、白っぽい印象でした!

ブラックベイ GMT 79830RB 2種

基本スペックは従来の「ブラックベイ GMT 79830RB」ブラックダイヤルと同じ。バーガンディとブルーのベゼル。搭載ムーブメントはマニュファクチュールキャリバーMT5652、パワーリザーブ約70時間。スチール製ブレスレットもしくはファブリックストラップから選択可能。
黒文字盤モデルも「“テッラ ディ シエナ”ブラウン レザーストラップ」がカタログからひっそりと掲載落ちし、SSブレスかファブリックの2種展開となったようですね。

ブラックベイ GMT 79830RB イメージ

引用: www.tudorwatch.com

リューズにはチューダーのバラロゴ。

ブラックベイ GMT 79830RB

引用: www.tudorwatch.com

これ、実は一番欲しいと思いました。ちょっとロレックス Ref.16570の”ポーラー(POLAR)”ダイヤルを彷彿とさせますよね。しかも青・赤・白の言うなればトリコロールカラー。めっちゃ爽やか。これからの暑い季節に涼やかじゃないですか。

とりあえず本日はここまで!まだ紹介しきれていないモデルは追記します!




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