更新日:2022年01月28日
ちょっと畑違いですが、本日はオークション界隈で話題沸騰中のスニーカーについてご紹介したいと思います。世界有数のオークションハウス「サザビーズ(Sotheby’s)」に、昨年11月に41歳という若さで急逝したデザイナーのヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が2022年春夏コレクションで発表した「Louis Vuitton × Air Force 1 by Virgil Abloh(ルイ・ヴィトン × エア フォース 1 バイ ヴァージル・アブロー)」が200足限定でチャリティオークションに出品されると発表されました。本オークションはオンライン形式で、最低入札価格は2000ドルから、出品期間は2022年1月26日(水)~2月8日(火)までとなっています。
本ブログでは「Louis Vuitton × Air Force 1 by Virgil Abloh(ルイ・ヴィトン × エア フォース 1 バイ ヴァージル・アブロー)」の詳細やオークション入札方法、時計収集家としても有名だったヴァージル・アブローについてご紹介して参ります。
ルイ・ヴィトンとナイキがコラボレしたスニーカー「ルイ・ヴィトン × ナイキ エア フォース1 by ヴァージル・アブロー」は、パイロットケースのセットで200足が限定でサザビーズに出品されます。
ナイキの「エア・フォース1」は1982年にデザインされ、2022年で40周年を迎えました。昨年6月、ルイ・ヴィトンの2022年春夏メンズコレクションで、ヴァージル・アブローがデザインしたエア フォース 1が発表され、大きな話題となりました。彼がデザインした47足のエア・フォース1は、ルイ・ヴィトンの伝統的なモノグラムをあしらったカーフレザーと、ヒップ・ホップ育ちの彼の作品のシグネチャーとなっているグラフィックなクォーテーションマーク(""、引用符)が用いられ、ハイブランドとストリートカルチャーが見事な融合を見せています。
今回オークションに出品される「ルイ・ヴィトン × ナイキ エア フォース1 by ヴァージル・アブロー」は、素材に全面的に牛革を採用。アッパーにルイ・ヴィトンを象徴するモノグラム・モチーフやダミエ・パターンをスタンダードなカラーリングで配しており、誰が見ても一目で「ルイ・ヴィトン」と分かるデザインが特徴的です。
シューレースにはフランス語で「紐」を意味する「Lacet」の文字をあしらい、ナイキと「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™)」によるエア・フォース 1でも象徴的に使われていた”AIR”の文字をデザインに取り入れています。
さらに、鮮やかなオレンジカラーが目を惹く、トリヨン·モノグラム レザーを纏ったルイ·ヴィトン特製のパイロットケースが付属します。こちらはルイ・ヴィトン2022春夏コレクションにも登場したアイテムで、ルイ・ヴィトンのクラシックなSロックをホワイトメタルであしらっています。
ケース内はシューズがぴったりと収められるクッション・システム。ナイキのロゴマークである「スウォッシュ」を模ったラゲージタグも付属します。
5-18(日本サイズ 24.5-31cm)までの幅広いサイズが用意されています。 ルイ・ヴィトンとナイキの「エア フォース 1」 by ヴァージル・アブローとパイロットケースの実物は、1月19日(水)から2月8日(火)の期間中、サザビーズニューヨークで開催されるエキシビションにて、無料で一般公開されます。
ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は1980年にガーナ人移民の息子としてイリノイ州で生まれました。大学院で建築を勉強中にファッションにも目覚め、興味を持つようになり、Tシャツをデザインしたりしていました。その後Ye(カニエ・ウェスト)と出会い、2010年ウェストはアブローを彼のクリエイティブエージェンシーであるDONDAのクリエイティブディレクターに任命。2013年にアブローはイタリアのミラノを拠点とする高級ストリートウェアブランド「オフホワイト(Off-White)」を創業します。
2018年、アブローは黒人として初めて、ルイ・ヴィトンのメンズウェアのクリエイティブディレクターに指名され、精力的に活動していましたが、2021年11月28日、心筋血管肉腫という希少がんで亡くなりました。
実はアブローは時計収集家としも知られた存在です。ゴールドのノーチラスや、ブラックアウト仕様にカスタマイズしたノーチラス ムーンフェイズ 5726などを所有していることで有名です。
その他、Jacob & Co.(ジェイコブアンドカンパニー)に別注した豪華な”Caviar Tourbillon”を披露したことも。直径47mmの18金ローズゴールドのケースに424個のバゲットカットのルビーをセッティングしたフライング・トゥールビヨンモデルで、お値段なんと180万ドル、当時の日本円でおよそ1億8900万円ほど。なんともゴージャスですね!
ちなみに友人であるラッパーのドレイク(Drake)も、アブローがデザインしてカスタマイズしたノーチラスを愛用。こちらもなかなかのインパクトです。
そしてヴィトンの時計と言えば「タンブール」。もちろん、アブローがデザインしたヴィトンの時計も。「タンブール オトマティック ダミエ・グラフィット レース(TAMBOUR DAMIER GRAPHITE RACE)」です。
グリーンがお好きだったのでしょうか。アブローのストリートセンスが活かされて、高級時計もかなり違った個性を持たされていますね。
今回のオークション「The Louis Vuitton and Nike “Air Force 1” by Virgil Abloh」の開催期間は2022年1月26日(水)~2月8日(火)。
via www.sothebys.com
今回のオークションによって得られた収益は、ファッション奨学金基金とのパートナーシップのもと米国の黒人、アフリカ系アメリカ人、アフリカ系の学生の教育を支援する「ヴァージル・アブロー ポストモダン奨学金基金」に寄付されます。
ヴァージル・アブローは2021年11月に亡くなる数日まで、ルイ·ヴィトンのメンズ アーティスティック・ディレクターとしてこのイベントに取り組んでおり、今回のオークションも彼の遺族と共同で開催されるものです。
最低入札価格は2,000ドル(約228,000円、1ドル114円で換算)からですが、予想落札価格は5,000~15,000ドル(約57~170万円、1ドル114円で換算)となっています。とはいえ最近のスニーカー事情は凄いことになっていますし、いやいや、業者の間では200万円はカタいのではないか、というもっぱらの噂です。しかし時計のオークションでもそうですが、まず”チャリティー”って寄付ですから、本当に物凄く跳ね上がるんですよね。そして今回はアブローへの追悼、というニュアンスも加味すると、凡人の予想を遥かに上回るとんでもない金額になる可能性も多いにあるのではないかと思います。
今回のオークションはオンライン形式ですので、サザビーズで会員登録をすれば公式サイト上で入札が可能となります。詳しい登録方法はこちら→【サザビーズジャパン公式】オンライン限定オークション入札案内(マニュアル)
さて、ここまでお読み頂いて、「サザビーズのオークションで競り落とすのは正直なかなかハードルが高いなぁ」、と思われた方に朗報です。実は、オークション開催後に数量限定ではありますが、ルイ·ヴィトンのストアネットワークで一般販売も予定されているとのこと。その際、オークションに出品されるものとは異なるカラーリングで登場し、最低入札価格に準じた価格でリリースされるそうで、つまり最低入札価格と設定されている2,000ドル(約228,000円、1ドル114円で換算)前後となる、ということなのでしょう。
また、こちらの販売に先行して、ルイ・ヴィトンもアブローが手がけた最後のコレクションからオリジナルの47足を含めた展覧会を開催する予定とのこと。