更新日:2022年06月17日
ここでは壊れたゼニスの買取について詳しくお伝えしています。壊れたゼニスが買取拒否となる業界事情や市場価値、売却での注意点やおすすめの買取方法など、ぜひ参考にしてみてください。
壊れたゼニスの買取事情を詳しくお伝えするために、まずはゼニスの歴史に少し触れていきましょう。
エルプリメロやクロノマスターなどでも知られるゼニス。
スイスを代表する高級ブランドのひとつですが、実は長い歴史の中で、企業の政治的理由から何度も価格変動がおこなわれています。
時代の荒波に揉まれながらも最高級のムーブメントを造り続ける特徴的なブランドであり、ある意味買取業者やバイヤー泣かせの時計ともいわれています。
特にゼニスが異なる企業の参加にいた際のディスコンモデルなどは、当時の販売価格を参考にすることもできず、非常に難しい査定になります。
1865年にジョルジュ・ファーヴル=ジャコによって創業が開始されたゼニス。
高級腕時計ブランドの中には創設者の名前をブランド名にしているところも多々ありますが、ゼニスは人名ではありません。
これは天文用語で「天頂(=天空の最高点)」を意味しており、もともとは1900年にゼニスが万博で金賞を受賞した、懐中時計のムーブメントにつけられた名前です。
ゼニスと言えば、やはり一番はじめに思い浮かぶのが、最高級ムーブメント エル・プリメロではないでしょうか?
1969年に発表されたエルプリメロは、世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントのひとつです。
ここで注目なのが、同年に発表された自動巻きムーブメントが他にもふたつあったということ。
1つがホイヤーやブライトリングなどの複数社が共同開発した「クロノマッチ」。そしてもう一つが我ら日本ブランド セイコーの「Cal.6139」です。
ただ、このムーブメント発表から50年という歳月が過ぎたいま、クロノマッチやCal.6139は生産終了しています。
そして、エルプリメロだけはほとんど形を変えずに新モデルにも搭載し続けられているのです。
ゼニスでは50年前にはすでに揺るぐことのない、非常に完成度の高いムーブメントができあがっていたのですね。
エルプリメロで一躍脚光を浴びたゼニスでしたが、後のクオーツ革命で完全に勢いを失うことになりました。
機械式でトップにいたゼニスですが、1971年にアメリカ資本の企業に買収されることになったのです。
その後1975年には全ての機械式時計の製造が中止されてしまいました。転機は1982年に訪れます。
時計界の王様 ロレックスがエルプリメロに興味を持ったのです。
その後1988年にロレックスの人気モデル、デイトナのムーブメントとして供給され、ゼニスの機械式ムーブメントが復活を遂げました。
現在デイトナは自社開発ムーブメントに切り替えられていますが、未だエルプリメロ搭載のモデルにも高い人気があります。
ゼニスは1999年にルイヴィトンなども所属するLVMHの傘下となり、機械式時計としてブランドステイタスを確立することになりました。
このようにゼニスには機械式ならではの歴史があり、また企業の販売ルートや傘下が数回変っています。
そのため、通常のゼニス買取でも査定価格が割れることがしばしば。
壊れたゼニスとなれば、更に需要が狭くなり、買取をおこなっている業者自体も少なくなるでしょう。
以下では壊れたゼニスが買取拒否される理由について、詳しくご紹介していきます。
上記でもお伝えしたとおり、ゼニスは査定がとても難しいと同時に、国内のネームバリューはロレックスやオメガ、タグホイヤーなどには劣る部分もあります。
人気の高いメジャーブランドは需要が高いため、バイヤーは高額買取となっても仕入れたいのが実情です。
ただしゼニスに関して言えば、査定が難しく、また需要が限られているため、そもそも買取をおこなっていない業者もみられます。
つまり買取業者がゼニスに対する再販ルートを保持していないということですね。
実際に「時計買取」でネット検索してみると上位に入る大手サイトであってもゼニスの買取をおこなっていない業者が数件ありました。
このようにゼニスは壊れた時計でなくても、買取が難しいというわけなんです。
バイヤーや買取業者は簡単にいうと以下のような仕組みで買取価格を提示します。
●ゼニスの通常買取⇒査定額(-送料や手数料)=買取価格
●壊れたゼニス買取⇒査定額-修理費(-送料や手数料)=買取価格
つまり買取業者は査定額から修理費を差し引いて、見積もりを算出するということですね。
壊れたゼニスの修理費について、メーカー保証期間内の場合の公式サイトでは以下のように表記しています。
壊れたゼニスの買取が可能な業者やバイヤーの特徴には、以下のようなことがあげられます。
ゼニス買取を得意としているということは、ゼニスの再販ルートに自身があるということに繋がります。 そのようなバイヤーや買取業者を選ぶことができれば、壊れたゼニスの買取ができる可能性が高くなるというワケですね。
壊れたゼニスの修理費を削減することができれば、買取業者にとってリスクの軽減につながります。 業者の中には自社の独自修理工房を保有しているところがあり、そうした店舗で査定をしてもらえば、買取が可能な場合があるのです。 サイトやHPに「修理可能」などと書かれている場合は、一度問い合わせてみるのがおすすめです。
修理店やカスタム専門店などに販売したり、自社でそうしたビジネスをおこなっているバイヤーや業者なら、壊れたゼニスの買取をしてくれる可能性が高くなります。 事故などで完全に破損してしまった場合などは、こうした業者を探してみるのも良いでしょう。
国内ではなく、海外で人気の高いモデルなども多いゼニスは、海外に再販ルートを保持するバイヤーに査定してもらうのもおすすめです。 海外はフランケンウォッチ好きの愛好家やコアなファンも多く、さまざまなルートを保持していて、買取価格が高くなる可能性も見込めます。
上記でお伝えしたとおり、さまざまなジャンルを得意とする買取業者がいますが、実際にこれをネットなどで検索し、 またその中でどれがお手持ちの壊れたゼニスに最適なバイヤーなのかを把握するのはとても大変です。 でも一括査定をおこなっている業者なら、複数社の査定額を比較して、最高額を選ぶことができるため、安心して任せることができるというワケですね。
壊れたゼニスの売却をお考えの方は、ぜひ以下の注意点もご参照ください。ネット上に上がっている疑問の声やご質問をベースに、3つの注意点をまとめています。
「壊れた時計だから買取拒否や安価な取引になってしまう」
では、オーバーホールや部分的な修理をしてだせば、通常の買取ができるのではないか、と感じる方も多いようで、よくこうした疑問の声がネット上にも上がっています。
ただし弊社では、
“オーバーホールせずにできるだけ早めに査定にお申込みください”
とお伝えしています。
なぜなら、個人でオーバーホールに出してから査定依頼をすると、トータルで考えた時の利益が少ないことが予想されるからです。
上述でもお伝えしたとおり、ゼニスのオーバーホールは高額ですよね。さらに部品交換などがおこなわれれば追加でコストがかかってきます。
時計の修理は車の車検などと同様、なかなかHPに書かれている予算で終わることはありません。部品の交換や細かな作業がどんどん追加されていくシステムなのです。
そのため、時には買取価格よりも修理費が高くつくことも…だからといって置きっ放しにしておくと、劣化や日焼けの原因になります。
壊れたゼニスの売却をお考えになった際はできるだけ早めに買取業者に相談してみるのがベターと言えるでしょう。
とりあえず早めにご相談をしてください、とお伝えしましたが、付属品はできる限り揃えて査定に出すことが大切です。
もし押し入れに眠っている可能性があるのなら、探しておいたほうが高額買取りに繋がる可能性が高くなります。
壊れたゼニスの買取も、通常の買取同様付属品の有無が査定に加味されます。特に重要視されるのは、保証書です。
保証書は“本物か偽物を判断する材料”と認識されることが多いですが、実は鑑定士は保証書でそれを判断するわけではありません。
海外の悪徳業者は偽物の時計に本物の保証書を組み合わせて販売する手口を使うこともありますので、バイヤーや鑑定士は必ず本体を見て判断しています
では一体どうして保証書が重要視されるのでしょうか?
これは主に再販向けに重要な書類になるからでしょう。
業者が壊れたゼニスを買取、修理したあと、再度お客さまの手に渡るとき、保証書の有無は購買意欲にダイレクトに繋がるといわれています。
逆に保証書がない時計は価格を下げなければならず、買取価格にも影響を与えてしまうのです。
もちろん、保証書がなくても買取自体は可能な場合が多いですが、できる限り揃えておく方が、高額買取につながります。
壊れたゼニスを売却する場合、買取店の地域性に注意しなければいけない場合があります。
これは通常の時計買取(壊れていない時計の買取)にも言えることですが、地域によって買取価格が大きく離れることがあるのです。
特に地域密着型でさまざまなリサイクル商品を販売しているタイプの買取店では、地域的な商品の需要に偏りがあり、それにともない買取価格に差が出ます。
たとえば、お子様が多い地域ではベビーカーやチャイルドシートが売れやすいですが、ゼニスの時計が同じように流動数があるとは考えにくいですよね。
もしロレックスのデイトナなど、誰もが知っている有名モデルなら、リサイクルショップが業者間での再販ルートを保持しているかもしれませんが、
壊れたゼニスとなるとかなり枠が狭くなってしまいます。
そうした理由から、買取業者を選ぶ際には地域性がとても重要であることがわかります。
実際に大型チェーン店であっても地域が違うだけで時計の買取価格に変動があるそう。
弊社でも、地元では買取拒否されたというお客様の時計買取をことが多々あり、地域による需要の違いを感じています。
9社平均買取価格 | 150,000円 |
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店舗間買取価格差 | 30,000円 |
参考定価 | 880,000円 |
材質 | SS アリゲーター皮 |
文字盤 | シルバー |
ムーブメント | 自動巻き El Primero 400 B |
付属品 | 内箱 保証書 |
コンディション | B※リューズ取れ、傷多め |
その他 | メンズ |
査定日 | 2020年02月 |
参考定価が880,000円のところ、リューズ取れのエルプリメロが150,000円で買取することができました。 こちらは2020年8月の時点で、通常の買取相場が421,740円前後となっています。また、換金率は43%となり、人気や需要が高いことがわかります。 さらに、店舗間での買取価格の差は30,000円と、買取平均価格が150,000円に対して大きな差が出ています。これが壊れた時計の需要の差とも言えるでしょう。
9社平均買取価格 | 310,000円 |
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店舗間買取価格差 | 30,000円 |
参考定価 | 1,004,400円 |
材質 | SS (ステンレススティール) |
文字盤 | ブラック |
ムーブメント | 自動巻き |
付属品 | 内箱 外箱 保証書 余りコマ4つ |
コンディション | ブレス破損 動作はOK |
その他 | メンズ |
査定日 | 2018年11月 |
こちらの時計はムーブメントや本体は問題なく作動していますが、ブレスが破損してしまっています。 買取平均価格が310,000円と高額になったのは、本体の動作に問題がなかったからですが、ブレスの破損であっても修理か、もしくは交換が必要になるため、 通常の買取よりも差し引かれるコストが大きくなります。 同モデルが2019年1月の時点で買取相場の上限が421,200円となっており、ブレスのマイナスポイントがありつつも、平均買取価格が310,000円となったのは高額買取と言えますね。
9社平均買取価格 | 360,000円 |
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店舗間買取価格差 | 70,000円 |
参考定価 | 1,080,000円 |
材質 | SS (ステンレススティール) |
文字盤 | シルバー |
ムーブメント | 自動巻き cal.4052 |
付属品 | 内箱 外箱 保証書 余りコマ4つ |
コンディション | 全体的にキズ大 |
その他 | メンズ |
査定日 | 2019年04月 |
参考定価が1,080,000円のこちらのモデルが、本体に大きなキズが複数ありましたが、9社の平均価格は360,000円となりました。 通常の買取価格は2020年2月の時点で484,200円となっており、大きなキズがある時計としてはかなり高額といえるのではないでしょうか。 特に同モデルは世界限定1969本限定の希少モデルということもあり、人気が高いことが要因となっているようです。
他にもHPではご紹介できていませんが、壊れたゼニスの買取実績がありますので、ご不明な点などはぜひ一度お問い合わせください。
壊れたゼニスは基本的に修理され再販されることが多いですが、中には分解され、パーツで売られることも多々あります。 今回は大手ECサイトで販売されているゼニスのパーツ価格をみてみたいと思います。
まだ動いているムーブメントが販売されています。修理用パーツはもちろん、フランケンウォッチやカスタム好きの人などにも狙い目なんだそうです。
Zenith Cal 156 Chronograph Movement Not Working For Parts Repair Vintage Watch 販売価格:EUR 649.00(約80,896円)既に動かない不動のムーブメントですが、希少価値が高いために上述のムーブメントよりもかなり高額となっていますね。 これは内部のパーツを修理などに利用するために買取したい人が多いことが予想されます。
引用サイト文字盤のみの販売価格です。
引用サイトクロコダイルレザーの未使用ベルトです。ベルトを付け替えて使用していた方で付属品を保管してる場合は、まとめて査定依頼をすると買取価格が上がる可能性がありますよ。
引用サイト壊れたゼニスの買取でお悩みの方には一括査定がおすすめです。 理由として、まず買取可能な店舗を探すのが難しいということがあげられます。上述でもお伝えしてきましたが、壊れたゼニスの買取は需要や修理費だけでなく、ブランド自体の特徴や業者の事情なども大きく影響し、買取が困難な店舗が多いのです。そのため、一括査定に任せてしまった方が安心かつ便利といえるでしょう。
壊れた時計というジャンルを扱う業者やバイヤーの多くは、業者間でやりとりを専門としています。 そのため、一般のお客様が直接取引できない場合も多々あるということです。 特にパーツ取りや海外ルートを保持している個人バイヤーなどがなかなか探すのが難しいでしょう。
ピアゾの一括査定には、壊れたゼニスの高額買取が見込める、さまざまなジャンルに特化したバイヤーさまが参加しています。
例えば、上述でお伝えした“独自の修理工房を持つ買取業者”さまで壊れたゼニスが高額買取できなかったとしても、
“海外ルートを保持しているバイヤー”さまが高額買取してくれる可能性などが見込めるのです。
さらに、オークション形式を採用しているため、需要のある業者同士で買取価格を競ってくれる仕組みとなり、
一般のお客様が1つの店舗に持ち込みで査定を依頼するよりも高額買取となる可能性が高くなります。
また、買取業者も一般的な会社と同様、決裁には役員の許可が必要です。弊社では業界に精通した専門スタッフが、決裁権を持つ役員クラスの方々にダイレクトに査定依頼をし、さらに最終価格交渉までをおこなうため、より高額買取が見込めるシステムとなっています。
こうしたピアゾならではの一括査定システムには、一般のお客様だけでなく同業者さまからの依頼もあるほど。無料の宅配サービスを導入しており、地域問わずお申込みいただけます。
今回は壊れたゼニスの買取についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 買取可能な業者やバイヤーを探すだけでなく、より高額買取を目指すためには、一括査定がおすすめであることもわかりましたね。ぜひ参考にして、お手持ちの壊れたゼニスを納得いく方法で買取してみてください。