更新日:2020年06月19日
この時計を見たとき、即座にこれがオメガの時計だ、とは思わないかもしれません。なぜなら「オメガの時計」と言えば、スピードマスターやシーマスターのようなスポーツウォッチの印象が強いですからね。
しかしこのセンタートゥールビヨンを搭載した腕時計は以前からオメガのデ・ヴィルコレクションに存在していたモデルです。 例えばブルーエディションの「オメガ デ・ヴィル トゥールビヨン ナンバード エディション528.53.44.21.03.001」も美しいモデルです。
今回の新作では、「デ・ヴィル トゥールビヨン」としては初めてマスター クロノメーター認定を取得し、さらに15,000ガウスという耐磁性能を備えました。
ここ数年オメガはすべての腕時計の「マスター クロノメーター」化を推進していて、トゥールビヨンという超絶複雑かつ繊細なムーブメントを搭載するこのモデルも例外ではなかったのです。
一般的に時計の針はムーブメントの中心にある軸に取り付けられるのですが、中央にトゥールビヨンを配置するとそうもいかない、ということで、2枚のサファイアディスクに時分表示を取り付け、ベゼルの下にある歯車でその周辺を駆動させ時分を表示する、という解決に至ったのがこのセンタートゥールビヨン。カルティエのミステリークロックのような手法ですね。オメガの100周年に合わせ、1994年にCal.1170を搭載した初代モデルが発表されました。今回の新作はデ・ヴィル センタートゥールビヨンの最新バージョンというわけです。
新作のデ・ヴィル トゥールビヨンに搭載される新しいムーブメントは、センタートゥールビヨン Cal.2640。最新技術を投入してコーアクシャル脱進機を搭載、3日間パワーリザーブを備え、マスター クロノメーター認定を受けています。プレートとブリッジは全てセドナゴールド製。裏蓋側はフロステッドゴールド仕上げとなっているのが新鮮に感じられます。
これまでのモデルは裏蓋もゴールド仕様のものがほとんどでしたが、今回はサファイアクリスタルとなり、この美しいムーブメントをしっかり堪能できるのも嬉しい変更ですね。
ラグ、ベゼル、ケースバックには18kセドナゴールド(ブランド独自のローズゴールド合金)を、中央のケース本体、バックルのロゴ、リューズのロゴには、経年変化に強い18Kカノープスゴールド(ブランド独自のホワイトゴールド合金)を使用しました。
既存モデル同様シンプルなデザインですが、セドナゴールド製の文字盤はブラックのPVD処理が施され、トゥールビヨン ケージもチタンを硬化皮膜処理して黒く仕上げられています。それを囲むフルーテッドリングやインデックスと針も金で、ブラックとゴールドの対比が美しく見事に調和しています。
限定生産ではなくシリアルナンバー入り生産、とのことですが、価格が税抜きで18,880,000円(税込み20,768,000円!)ですから、世界で購入できる人の数がそもそも限られていますよね。せっかくここまで美しいムーブメントですから、513.53.39.21.99.001や過去のリミテッドエディション513.93.39.21.99.001のように、今後またさらに意匠を凝らして文字盤側のスケルトンモデルも出る可能性もなくはないですかね?!
モデル | デ・ヴィル トゥールビヨン ナンバード エディション
De Ville Tourbillon Co-Axial Master Chronometer Numbered Edition |
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型番(Ref.) | 529.53.43.22.01.001 |
ケース径 | 43mm |
ケース素材 | セドナゴールド & 18K カノープス™ ゴールド |
ムーブメント | 手巻き オメガ コーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー 2640 |
機能 | クロノメーター、シリアルナンバー入り、シースルーケースバック、トゥールビヨン、パワーリザーブインジケーター、超高耐磁性能ムーブメント |
パワーリザーブ | 72時間 |
ダイアル | ブラック |
ストラップ | レザーストラップ |
防水性 | 3 気圧 (30 メートル / 100 フィート) |
発売時期 | 2020年7月発売予定 |
価格 | ¥20,768,000 (税込) |
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