ロレックス デイトナ116520クリームダイヤルとは?

2016年バーセルにて新型デイトナRef.116500LNが発表され、廃番となった
旧型デイトナRef.116520。
搭載ムーブメントをゼニスの名機エルプリメロに独自に改良を加えたCal.4030から、完全自社製造の自動巻きクロノグラフムーブメントCal.4130に切り替えたRef.116520登場したのは2000年でした。
約16年間の製造期間中、いくつかのマイナーチェンジを繰り返しましたが、ここ最近密かに評価が上がっているのが、Ref.116520の白文字盤で
『クリームダイアル』と呼ばれる個体です。
トロピカルダイヤルとは、「経年変化によって文字盤が変色したもの」のことを言います。紫外線などで文字盤に使われていた素材が化学変化を起こし、色味が製造当初と異なったことによって出来上がります。何種類か変色する色があり、代表的なものは黒文字盤が茶色に変色したブラウンチェンジと呼ばれるモデルがあります。限られた個体でしか起こらないため、希少性が高くなっています。インターネットで"トロピカルダイヤル"と検索してみると、様々な趣のある美しい色合いのモデルを見ることが出来ますが、変色は人工的なものではないため、個体差が激しく、綺麗に変色したものにはそれだけ高い価値が付けられます。
トロピカルダイヤルの良さは何といっても、その
希少性でしょう。製造されてから数年が経ち、手に入れることが難しいからこそ、自分のものにしたいと思うのが人間の性ですね。
また、「ヴィンテージもの」は言うなれば
"世界に一点しかないもの"です。どんなものも購入してからしばらくすれば段々と劣化していきます。使えば扱い方によって傷が出来たり、保存していても日焼けしたりと、それぞれに作られたときとは異なる何かしらの変化が生じます。その変化を意図的に起こすことはなかなか難しいものです。加えて、その変化した様子が私たちに趣を感じさせるようなものであればなおさら価値が付くのは納得ですね。
ヴィンテージとは、「製造から10年以上100年未満の価値があるもの」を指しています。(100年以上のものはアンティークに区分されます。)"10年以上たった今でも壊れずに使うことが出来る、それだけいいもの"であるため、価値があるのです。
つまり、長い歴史を持つことが出来るほどいいものであり、その過程で一点ものとなり希少性がある、しかもその変化がデザイン上美しく感じられるものであるから、ヴィンテージものに魅せられる人が多いのではないでしょうか。決して、ただの劣化ではないのです。
実はこのクリーム文字盤モデルも、数年前までは
"日焼けした劣化時計"として扱われていました。それが今では価値が急上昇し、
"ヴィンテージのクリームダイヤル"として、需要が高まっているのです。
ロレックス デイトナ116520クリームダイヤルが存在するシリアルは?
クリームダイヤルまたはアイボリーダイアルとも呼ばれる日焼けしたダイヤルを特徴とするデイトナ116520は、
初期に製造されたP番・K番・Y番・F番辺り(2000年~2004年頃)の白文字盤に存在していると言われています。
製造当時の文字盤はホワイトだったものが、経年変化によって変化してしまう着色料が使用されていたことにより、クリームがかったダイヤルが散見されるようになったようです。
こういった経年劣化は、通常の商品であれば、不良品というか、デメリットになるように思えますが、逆にそれが希少な白文字盤のデイトナとして評価されてしまうというのがロレックスの腕時計の不思議なところです。
ただし、Ref.16550アイボリー等と違って、単体で見てもなかなか分かりづらく、
並べてみると分かる、というレベルのものがほとんどです。

↑これも「クリームダイヤル」と。うーん、まぁ、そう見えなくもないか。
たまにイエローがかっている、と言えるほど焼けている個体もあって、
焼け具合でその評価が大幅と変わってくるようです。
しかしクリームダイヤルにははっきりとした基準も見分け方もなく、
「クリームダイヤルか否か」をを判定するのって結局”人の目”ですので、
ハッキリ言って、”感覚値”ですよね。
見る人によって全然評価が変わってきたりします。
実際「微妙な」クリームダイヤルでも、通常ダイヤルのデイトナ116520よりもプラス30万円プレミアがつけられて販売されているものもあったりしますので、
もしデイトナ116520の売却をお考えでしたら、ぜひ複数の査定を受けることをお勧めします。
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