更新日:2021年02月24日

老舗宝石商で起きた違法販売

ROLEX公式ディーラー告訴

ROLEXなどの高級時計をグレーマーケットへ流通させていたアメリカC.D.ピーコック社。不正を暴いき内部告発を試みた従業員を解雇し、証拠を隠蔽しようとしたとして、現在元従業員から告訴される事態となっています。

裁判の概要

ROLEX公式ディーラー告訴 出典:公式サイト

シカゴを拠点に3店舗の宝石商を運営しているC.D.ピーコック社。 そこに勤務していた女性元従業員Suzana Krajisnikさん(以降スザナさん)は、社内における不正を内部告発したために、2019年に会社を解雇されたとし、同社に努める複数名を訴える裁判をおこしました。


訴えられたのは以下の5名

  • Seymour Holtzman被告=C.D.ピーコック社オーナー
  • Robert Baumagardner被告=同社元CEO
  • Dyol Hill被告=同社元従業員
  • Christopher Croteau被告=同社元従業員
  • Yingxue Duan被告=同社元従業員


彼らはグレーマーケットで活動する外国人転売ヤーへROLEXやPatek Philippeなどの高級時計を優先的に販売することで、転売ヤーから利益を得ていたとされています。

また、その不正を知り内部告発に踏み切った従業員数名を解雇し、証拠を隠蔽しようとしました。

その結果、現在裁判に至っているのです。 事情をより詳しく見てみましょう。



詳しい内容

ROLEX公式ディーラー告訴出典:公式サイト

原告側のスザナさんと元従業員二名は、C.D.ピーコック社に勤務している間、被告らに違法販売行為への勧誘をされ続けました。そして、勧誘を拒否しつつ、繰り返し社内管理部へ内部告発をしましたが、それが認められることはありませんでした。

その後、スザナさんが2019年12月、他2名は2020年6月、2021年1月にそれぞれ解雇されています。



スザナさんは裁判所での供述で以下のように述べています。
The heart of the scheme was a conspiracy by the defendants to illegally sell Rolex watches to foreign grey market resellers in order to enrich themselves. In order to further the Scheme, the Defendants conspired to violate numerous federal and state laws including but not limited to racketeering, money laundering, mail, wire, immigration, and credit card fraud, and Illinois sales tax evasion.
引用元
彼らは自身の懐を豊にするために、ロレックスを外国人のグレーマーケット販売業者へ違法に販売し、その証拠を隠蔽しました。その行為に伴い、被告はゆすり、マネーローダリング、郵便、電信、移民、クレジットカード先、イリノイ州の消費税の回避など、多くの州法に違反しました。

州法と連邦法による不当解雇が認められた場合、最高25,000ドルの罰金と懲役20年の刑が被告に言い渡される可能性があります。

現在のところ、多くの告発はスタッフ間での個人的なやりとりや会話に基づいているものであり、申し立てを裏付ける証拠は今後の捜査で明らかになるとされています。



グレーマーケットに対する国民の声

ROLEX公式ディーラー告訴出典:公式サイト

ブランド公認のディーラーと転売ヤー間で行われる違法行為は今回が初めてではありません。むしろこれは以前から問題視されている違法行為です。

ディーラーは転売ヤーに販売し、転売ヤーはそれを高額でグレーマーケットで売りさばき、利益を分割するという違法販売事件は年々増加傾向にあります。 また、こうした組織で正義をもって内部告発に踏み切る人が解雇されるというのも稀なケースではありません。

アメリカ国民からは今回の裁判に対して以下のような意見が出ています。

Very common for many years and nothing will stop it.
(よくあることで何も改善されていない。)
As of yet neither Rolex nor Patek Philippe has joined the dispute. That will be almost inevitable if the alleged scheme is proven true in court.
(ロレックスやパテックフィリップはこの紛争に介入していない。でももし法廷でこの件が真実であると証明された場合、ブランドが介入することは避けられないでしょう。(=ディーラーになんらかのアクションを起こすでしょう))
引用元

グレーマーケットでの転売問題は長年問題視されている反面、高級ウォッチブランドがディーラーとその従業員との論争に介入することはほぼありません。 さまざまなビジネスの事情により、ブランド側もアクションしない場合が多いのです。

ただし、アメリカでは今回の件が法廷で事実と認められた場合には、ブランド側も何かしらのアクションを起こすのではないかという意見があるようです。



I have purchased watches from them for over 20 years as they are within 4 miles of me. They are official Rolex and Patek dealers along with other brands. Always been very professional in my dealings and usually got the watch I requested.
(私はC.D.ピーコック社から20年以上も時計を買い続けています。彼らはロレックスやパテックやその他高級ブランドの公式ディーラーです。いつもプロフェッショナルな対応をしてくれて、私が欲しいといった時計を用意してくれていました。)
引用元

このように実際に購入していたエンドユーザーには、C.D.ピーコック社に悪い印象をもっていない人も多々いるよう。お得意様のエンドユーザーにはしっかりとした対応をしていたのかもしれませんが、裁判の件が事実であればプロフェッショナルとは言い難い状況です…



また、時計メディア「WATCHPRO」のライターRob Corder氏は以下のような見解をしています。

The temptation to split that additional profit between flippers and authorised dealers is clearly irresistible to some, or we would not see the grey market flooded with brand new Rolex steel sports watches like the new Submariners that launched last year.

There are currently 330 new and unworn 2020 Submariners listed on Chrono24, and that is just the black edition with date. Add the no date and the total is over 500.

(転売ヤーと公式ディーラーとの間で、利益をシェアするという誘惑は魅力的です。昨年発売された新品未使用のロレックスSSサブマリーナがグレーマーケットに殺到したのを見ると、転売ヤーと公式ディーラーとの関係が表面化で多く成立していることがわかります。

Chorono24(国内外問わず有名な時計販売サイト)には新品未使用デイト付きの新作サブマリーナブラックエディションが約330本以上販売されており、デイト昨日を除けば約500以上が流通しています。)
引用元

ロブ氏は2020年に発売された新作サブマリーナを例にあげ、今回の件に限らず転売ヤーとディーラーの密接な関係が他にも多く存在していること示唆しています。



まとめ

今回のスザナ原告の勇気ある行動で市場はどのように変化するのか、それとも現状が続いていくのか。。。またブランド側の動きにも注目ですね。また進捗が入り次第更新していきたいと思います。



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