更新日:2026年01月02日
チューダー(TUDOR)の探検時計の原点にして、究極のツールウォッチとも言うべき存在であるレンジャー(Ranger)に新作が登場!既存の39mmブラックダイアルに加え、新しい36mmケース、そして“デューンホワイト”と呼ばれるベージュダイアルを採用した最新モデルを投入。同時に39mmケースにもこの新色が追加されました。
ダカールラリーでタイムキーパーを務めるチューダーから、まさにこの世界一過酷なレースにうってつけの”砂漠”カラーが登場。エイジングしたようなカラーリングが絶妙にマッチしています。
本ブログでは、チューダー新作レンジャーについて、スペック・仕様や価格のほか、その魅力について、他社のツールウォッチとも比較しつつ、分かりやすくご紹介して参ります。時計選びの参考になりましたら幸いです。
チューダーの探検時計の源流は、1950年代初頭、イギリス北グリーンランド探検隊が携行した「チューダー オイスター プリンス」にまで遡ります。このときチューダーはその堅牢性、信頼性、精度を証明し、今のレンジャーに至るまで、ツールウォッチとしての歴史を紡いできました。
発光塗料が塗布された「3、6、9、12」のアラビア数字インデックスと矢印型の針を配したブラックのダイアルという、レンジャーのデザイン基準は1960年代に確立され、以来34mm径のレンジャーは同社の定番モデルとして数十年にわたり製造されました。盾ロゴモデル、デイト表示モデル、手巻きモデル、ケース&ブレスレット一体型「レンジャーII」といったバリエーションを展開しましたが、1980年代に一旦生産終了となりました。
2014年、「ヘリテージ レンジャー 79910」が矢印型の針&小バラロゴという当時の意匠を残しつつ、41mmという新たなケースで復刻。2020年に製造終了となりましたが、英国海軍の北グリーンランド遠征探検から70周年を迎えた2022年、自社製キャリバー「MT5402」とクイックアジャストクラスプを搭載する39mmモデル「レンジャー 79950」として、堂々帰還しました。
2022年新作として復活した「レンジャー 79950」
このとき用意されたのはブラックダイアルのみ、ケースは39mmのスチール製、ストラップのバリエーションがスチール製3列リンクブレスレット(M79950-0001)、レザー&ラバーのハイブリッドストラップ(M79950-0002:2025年12月現在、公式サイト掲載なし)、レッド&ベージュのストライプ入りグリーンファブリックストラップ(M79950-0003)でした。
そして2025年、脈々と繋がるレンジャーの歴史に、新たな1ページが加えられたのです。
| モデル | レンジャー
Ranger |
|---|---|
| 型番(Ref.) | m79930-0007 |
| ケース素材 | 316Lスチール製ケース、サテン仕上げ ラグ:ラグの幅19 mm ケースの厚さ:11.0 mm ベゼル:316Lスチール製スムースベゼル、サテン仕上げ |
| ケースサイズ | 36 mm |
| ブレスレット&バックル | スチール製3列リンクブレスレット/“T-fit”セーフティキャッチ付きフォールディングクラスプ |
| クリスタル風防 | マニュファクチュール キャリバー MT5400 (COSC) 両方向回転ローターシステム搭載の機械式自動巻ムーブメント |
| 文字盤 | 約70時間 |
| ムーブメント | スチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ |
| パワーリザーブ | デューンホワイト、ドーム型 |
| 防水性 | 100 m (330 ft)防水 |
| 価格 | 503,800円(税込) |
※掲載内容は2025年12月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
レンジャーの本質は、「冒険の精神」を体現する、シンプルさと信頼性。その伝統を忠実に守りつつ、新サイズの36 mmと、「デューンホワイト」 ダイアルが登場しました。これにより、チューダー レンジャーは36mm/39mmケース、ブラックダイアル/デューンホワイトダイアル、スチールブレス/ファブリックストラップという選択肢が与えられました。
チューダー レンジャー 2025年最新ラインナップ
ちなみに「ロレックス エクスプローラーI」は現在36mmと40mmで展開。筆者個人的にはやはり「36mm」というのは、この「冒険者の時計」にしっくりくるサイズだと感じますね。それでは詳細を見て参りましょう。
レンジャーに過剰な煌めきは不要。探検時計の純粋な精神を表現するレンジャーのケースとブレスレットは、全体にマットな質感をもたらすサテン仕上げが採用されています。キラキラした鏡面仕上げがお好みなら、別の時計を選びましょう。
ただし、あくまでに控えめに、ですが、スムースベゼルのエッジなど一部にはポリッシュ仕上げを施し、ケースラインに繊細な陰影と立体感がもたらされています。このあたりは質実剛健な中にも、さりげない高級感が感じ取れますね。
一回り小さな36mmサイズが登場し、選択の幅が広がりました。36mmは手首の細い方でもフィットしやすいサイズ感となるでしょう。
なお、ケースの厚さは11 mm (36 mm)または12 mm (39 mm)、ラグ間の距離は19 mm(36 mm)または20 mm(39 mm)です。
工具不要の簡単な操作で5段階でサイズ調整が可能な“T-fit”クイックアジャストクラスプを備えたサテン仕上げステンレススチール製ブレスレットのほかに、レッド&ベージュのストライプ入りグリーンファブリックストラップも用意されています。
フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営を続けるジュリアン・フォール社によって、19 世紀製の織機を用いて生み出されるファブリックストラップは、品質と快適さを両立する唯一無二の存在です。よりカジュアルな雰囲気を演出するならこちらもいいですね。
ベージュまたはブラックのダイアルは、細かい粒状のグレイン仕上げで、やはりマットな質感が特徴的です。丸みを帯びた時針、角張った矢印型の針分針は、レンジャーならではのデザイン。秒針の先端に塗られたチューダーを象徴するバーガンディカラーは、視認性を高めるとともに、デザインのアクセントにもなっています。
さて、新たに誕生したこの「デューンホワイト」ダイアル、灼熱の砂漠を疾走するダカールラリーからインスピレーションを受けたであろうベージュカラー、シンプルを極めるレンジャーのデザインに絶妙にマッチしていますね!
冒険者の時計が”けがれなき純白”では、違和感がありますし、ミリタリー感も漂う色合いはレッド&ベージュのストライプ入りグリーンファブリックストラップとも好相性です。
現在チューダーが市場で大きな成功を収め、単なる”ロレックスの廉価版”ではなく、真の時計ブランドとしての位置付けを強めている背景の1つには、独自路線で開発を進める高精度な自社製ムーブメントの存在があります。
2015年、チューダーはブランド初のマニュファクチュール キャリバーを発表しました。
すべてのチューダー ウォッチを製造するスイスのル・ロックルにあるチューダー マニュファクチュールの隣には、チューダーのムーブメントを製造するために2016年に設立されたケニッシ マニュファクチュール(KENISSI)が並び、 チューダーだけでなく、ブライトリングやシャネルといった他の高級時計ブランドとも協業し、ムーブメントを供給しています。
C.O.S.C.のクロノメーター認定制度よりもはるかに厳しい基準を設けた、スイス連邦計量・認定局(METAS)が制定する認定制度「マスター クロノメーター」を取得しているのは、現在オメガとチューダーだけである、という事実をしても、いかにチューダーがムーブメント開発に注力し、業界をリードしているか、ということが窺い知れます。今回の新作はMETAS認定取得モデルではありませんが、高い性能を有しています。
チューダーの自動巻マニュファクチュール ムーブメントは大型(MT56)、中型(MT54)、そして小型(MT52)で構成され、レンジャーは、36 mmケースにはマニュファクチュール キャリバー MT5400、39 mmケースにはMT5402が搭載されています。
堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2ヶ所で固定されたトラバーシングブリッジによって支持される可変慣性テンプを有している。それらのテンプと非磁性のシリコンバランススプリングを備えるほか、チューダー マニュファクチュール キャリバーはスイス公認検定機関(COSC)によるクロノメーター認定を取得しており、この独立機関が設定した基準を上回る性能を備えている。COSC認定ではムーブメントの状態で日差が-4秒から+6秒を基準としているが、チューダーはさらにその上、腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4秒という、より高い基準を達成している。
さらに付け加えると、約70時間のパワーリザーブを有しており、超ロングパワーリザーブとは言えないとしても、金曜日の夜に腕時計をはずし、月曜日の朝まで動き続けているはずです。
ちなみにロレックス エクスプローラーIに搭載されるキャリバー3230は、日差-2~+2秒(ケーシング後)。ロレックスは全ての時計に対し、独自の厳しい基準による高精度クロノメーター検査をケーシング”後”に行っています。
エネルギー効率を高める「クロナジー エスケープメント」や、耐衝撃性に優れた「パラフレックス ショック・アブソーバー」など、ロレックスが特許を持つ多数の革新技術を搭載し、一方チューダーもシリコン製のヒゲゼンマイを採用し、ロレックスと同様に高い耐磁性能を誇ります。単純比較はできませんが、極めて近い性能をはるかに低い価格で実現しており、コストパフォーマンスの観点からはチューダーも非常に優れていると言えます。
チューダーレンジャーの資産価値は、ブランド全体としての評価の高さと実用性の高さから比較的安定しており、良好なリセールバリュー(再販価値)を維持する傾向にあります。ただし、ロレックスの超人気モデルのように定価を大幅に上回るプレミア価格になる可能性は低いと考えられます。
新作に対する評判を見てみると、SNSでは「36mmを待っていた」「ヴィンテージっぽい新色がいい」「やった!!! 本当に素晴らしい! 」といった、好意的な意見が目立ちます。
それでは今回のレンジャー新作の資産価値を左右するプラスとマイナスの要因について考察します。
レンジャーの資産価値に対し、プラスに働く要因を挙げてみます。
チューダーはロレックスのディフュージョンブランドとして高い品質基準を持ち、近年人気と評価が急上昇しています。ブランド全体の人気がモデルの資産価値を支えています。
高性能なCOSC認定自社製ムーブメントは、技術的な裏付けとなり、時計の価値を高めています。
レンジャーは、シンプルでクラシックな探検時計のデザインを踏襲しており、流行に左右されにくい普遍的な魅力があります。このタイムレスなデザインは、長期的な価値の維持に貢献します。
チューダーはロレックスよりも購入しやすい価格帯で高品質な時計を提供しており、堅実な需要があります。ロレックス エクスプローラー36の定価は1,104,400円、同じ36mmのレンジャー79930は503,800円、半額以下(!)です
今度は定価を大幅に上回るプレミア価格がつきにくい要因を考えてみます。
例えばチューダーの「ブラックベイ58」や「ブラックベイ クロノ ”フラミンゴブルー” 79360N」「ブラックベイ クロノ“ピンク”79360N」など、一部人気モデルは入手困難でリセールバリューが高くなることもありますが、レンジャーはそれに比べるとスタンダードなエントリーモデルというイメージもあり、比較的入手しやすく、極端なプレミア価格は付きにくい傾向にあります。
チューダーは需要に対して比較的安定した供給を維持する傾向があり、極端な品薄状態にはなりにくいです。ロレックスのように正規店をいくつもはしごするようないわゆる”マラソン”をすることなく、発売後しばらく立てば入手可能となる場合がほとんどです。
今回の新作もすでに二次流通市場へ出品されており、安定供給の傾向が見て取れます。
チューダーに限ったことではありませんが、ブランド時計全般の資産価値は、世界経済の状況や為替レートの変動に影響を受けます。
ブランド時計、特にロレックスやチューダーのようなスイスの高級時計は、世界中で取引されています。価値の基準はスイスフラン(CHF)や米ドル(USD)といった外貨が基本であり、日本国内での価格は、基本的にその外貨価格に「為替レート」をかけて「円」に換算したものとなります。
現在のように為替が円安に振れると、日本国内での新品の定価は大幅に上昇します。例えば、新品の定価が110万円から170万円に上がれば、すでにその時計を持っている人(中古市場に出す人)の時計の価値も連動して上がります。
ただし、為替や経済状況は常に変動するため、購入時よりも売却時に円高になっていれば損をする可能性もあり、常にリスクはある、ということです。
また、為替とは別に、「市場全体の景気」も価値に影響します。世界経済が好景気で、富裕層や投資家が「現金ではなくモノ(時計、アート、高級車など)に資産を移したい」と考える時期には、ブランド時計への需要が急増します。
逆に、世界的な不況や金融危機が起きると、現金を確保するために多くの人が時計を売却し始めます。市場に在庫があふれることで価格は下落し、資産価値も低下します。
コロナ禍で一気に高まった高級腕時計への投資熱もここ最近はすっかり落ち着き、一方で中国や香港の景気減退の影響による需要縮小は深刻な状況となってきています。
総合的に見れば、チューダー レンジャー は、購入価格に対して約60〜80%程度の良好なリセールバリューが期待できる、堅実な資産価値を持つ時計です。投機目的ではなく、高品質な実用時計として長く愛用し、将来的に売却する際にも一定の価値が残ることを期待する、という目的には非常に適していると言えるでしょう。
チューダーの新作レンジャーについてご紹介して参りました。高級腕時計の中ではもはや”貴重”になってきた50万円台、という価格帯。ロレックスのように購入直後に価値が倍以上になるような「投資商品」としての性格は薄いですが、時計愛好家からは高く評価されています。
「ブラックベイ」シリーズほど評価されてこなかったレンジャーですが、36mmという時流に乗ったサイズと、新たなベージュのテイストによって、新境地を切り開くことができるでしょうか。
チューダー買取 時計買取ピアゾでは腕時計買取を専門とする9社無料一括査定が受けられます!買取実績掲載中!
チューダーはもちろん、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、オーデマ・ピゲなどの高級ブランド時計を独自ルートで激安価格にて販売中です!
あなたの時計、今いくら?チャットで即答
本気で最高値を狙うなら一括査定(無料)