更新日:2017年12月11日

Le Mans(ル・マン)と呼ばれたコスモグラフRef.6239

Ref.6239「ル・マン」モデルとは?初代デイトナRef.6239のレアモデルを検証!

デイトナのファーストモデル6239の、特に最初期にだけ製造された通称「Le Mans(ル・マン)」と呼ばれるモデルについてご紹介します。

そもそもロレックスは当初「コスモグラフ」のことを、
「Le Mans(ル・マン)」と呼んでいたそうです。
それを裏付けるように、1964年頃のRef.6239の広告には、

"This is the new ROLEX Chronograph, It's called Le Mans."

と記されています。

ロレックス(ROLEX)が1959年に完成したフロリダのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイのスポンサーとなったタイミングで、
アメリカ市場向けのコスモグラフにのみアメリカ支社の依頼によって、
「Daytona(デイトナ)」の文字が加えられ、のちにすべてのコスモグラフにDAYTONAの文字が刻まれることとなった、と言われています。
ちなみに「スーパースピードウェイ」と呼ばれるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイは、現在でもロレックス デイトナ 24時間耐久レースの舞台となっています。
1965年頃の広告を見てみると、ロレックスがオフィシャル時計となったデイトナスピードウェイにちなんで「デイトナ」と名付けられたことが明記されています。

Named "Daytona" after the international Speedway where Rolex is official timepiece. Rolex6239、Le Mans(ル・マン)かDaytona(デイトナ)か
オメガのスピードマスターやブライトリングのナビタイマーなどに対抗して、
クロノグラフの販売戦略に行き詰っていたロレックスが、
一番販売数の多いアメリカ市場に合わせようとしたのは頷けます。
また、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイとしても、
カーレースの本場であるヨーロッパにアピールしようという意図もあったのかもしれません。
このきっかけがなければ、「デイトナ」は今も「ル・マン」だったのかも、と思うとなんだか不思議ですね。

Le Mans(ル・マン)Ref.6239の特徴は?

デイトナのレアモデルといえば近年「ポール・ニューマン」が注目を集めていますが、
これに続くのはRef.6239の最初期モデル「ル・マン」なんでしょうか?

オークションなど巷では
「Cosmograph "Double Swiss Underline"(コスモグラフ ダブルスイス アンダーライン)」と表記されたものが高値で取引されています。

特に希少価値が高いとされる個体の特徴は、

・DAYTONAロゴなし(COSMOGRAPHのみ)
・アンダーラインあり
・ダブルSWISS表記

・ロング・アワー・ハンド(時針が長い)


とされています。

「DAYTONAロゴなし」
初代デイトナRef.6239の 最初期モデルには、DAYTONAロゴが存在せず、

ROLEX
COSMOGRAPH

という刻印のみでした。

DAYTONAロゴについて詳しくはこちら「初代デイトナREF.6239の"DAYTONA"ロゴ表記の違い」 をご覧ください。

「アンダーライン」
Cosmograph

COSMOGRAPHの下の、アンダーラインにはなんの意味があるのか?
これについては様々な推測が飛び交っていますが、一番有力な説としては、
夜光塗料がラジウムからトリチウムに変更される過渡期のモデルに表記された、と言われています。
1962年後半から1964年初期にかけて製造されたエクプローラー、サブマリーナ、GMTマスターにも同様のアンダーバーのある個体が存在することもその根拠とされています。

「ダブルスイス」
ダブルSWISS表記 6239
ダイヤル下部、6時位置にある”SWISS”が2つあるものを「ダブルスイス」と言います。
下の”SWISS”は通常のケーシングされている状態では見えない部分です。



「ロング・アワー・ハンド」
Rolexロング・アワー・ハンド(時針が長い)

短針が通常のRef.6239よりも明らかに短いです。
メーカーでの修理やオーバーホールの際に針だけ交換されている場合などもありますので、オリジナルの状態が保たれていると評価は高くなります。

こちらの記事 「ロレックス デイトナ REF.6239 <ダブルスイス>の最新情報!」もあわせてご覧ください。




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