更新日:2019年11月28日

LVMH、ティファニーを1.7兆円で買収

LVMH、ティファニーを1.7兆円で買収

仏高級ブランドLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(以下、LVMH)は、11月25日、米宝飾品大手ティファニー(Tiffany & Co.)を約162億ドル(約1兆7600億円)で買収することに合意した、と発表しました。

規制当局や株主の承認を経て、2020年半ばまでに手続きを完了する予定とのこと。
LVMHはリシュモン(スイス)と仏ケリングを含めた「欧州3強」といわれる世界の高級ブランドの最大手です。
LVMH、過去最大となる買収劇。その狙いは一体どこにあるのでしょうか?
そして時計業界にどのような影響をもたらすのでしょうか??

LVMH、ティファニー買収の狙い

LVMHとティファニーは共同の発表文で「ティファニー買収は、宝飾品におけるLVMHのポジションを強化し、米国でのプレゼンスの一段の拡大につながる」と表明しています。
また、LVMHのアルノー会長兼最高経営責任者(CEO)は「ティファニーは米国を象徴するブランドだが、今後は多少フランス色が付くだろう」とも語っています。

LVMHはティファニー買収により、米国市場でのさらなる売上拡大を狙いつつ、高級品分野で最も急速に成長していて有望視されている分野の1つである「宝飾・時計事業」の拡充を狙っているんですね。

LVMHはすでにイタリアの宝飾ブランド「ブルガリ」やスイスの時計ブランド「タグ・ホイヤー」「ゼニス」「ウブロ」などを傘下に収めてはいますが、実は「宝飾・時計事業」は全事業の中でも最も規模が小さい1割弱にとどまっているのです。

LVMHの18年12月期通期の売上高は468億ユーロ(約5兆6100億円)。
LVMHグループの事業別売上の割合を見てみましょう。

<<LVMH 事業別売上比率(2018年)>>

  • 服飾・皮革  39% ルイ・ヴィトン、フェンディ、セリーヌ、ロエベetc.
  • 免税・百貨店 28% DFS、セフォラetc.
  • 香水・化粧品 13% パルファン・クリスチャン・ディオール、ゲランetc.
  • ワイン・スピリッツ 11% MHD(モエヘネシーディアジオ)
  • 時計・宝飾品 9% ブルガリ、ショーメ、ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスetc.

18年の世界全体での宝飾・時計分野の売上高は前年比7%増の180億ユーロ。
LVMHの時計・宝飾部門の売上は約42億ユーロとすると、すでに結構な割合を占めているな、と感じますが、
今回、売上高44億4210万ドル(19年1月期)のティファニーを傘下に加えたことで時計・宝飾部門の売り上げはほぼ「倍増」。
カルティエ、ヴァン・クリーフ&アーペルなどを傘下に置き先行するスイスのリシュモングループを追撃する体制を整えたと言えるでしょう。

また、ティファニーはブルガリより低価格帯で、顧客層は米国中心に比較的若い世代に親しまれています。
ティファニーを傘下に収めることで、高額品を最初に買う消費者向けの「エントリーライン」も取り込める、といったところでしょうか。

またLVMHは中国の景気減速懸念や香港デモの長期化など、アジアでは不安要素が増すなか、10月に米テキサス州にルイ・ヴィトンの工房を新設し、落成式にトランプ米大統領を招くなど、米国重視の姿勢を強めていますので、アメリカで圧倒的な強さを見せるティファニーは重要な足掛かりとなるでしょう。

一方、ティファニーは圧倒的な認知度、強力なブランド力を誇るものの、近年業績は中国頼みの状態。
中国に35店舗、香港に10店舗を展開していますが、米中貿易摩擦や香港デモの長期化など、なかなか厳しい状況に置かれています。
そして世界的にも高級ブランドが大手グループに次々と買収・集約される中、巨額の広告費などを捻出して単独で生き残ることは難しくなっているという背景も、今回の買収合意を後押しする要因となっているでしょう。

ティファニー買収が時計業界に与える影響は?

世界に321店舗を抱えるティファニー。と言ってもその基幹分野はジュエリーで、確かにスイス製の高級時計も製造はしていますが、売上全体に対する割合は非常に小さなものです。

しかし「時計」「ティファニー」と聞けば、一部の方にはピンと来るものがありますよね。
そう、ダブルネームです。

ロレックスやパテック・フィリップの「ティファニーWネーム」はコレクターにとっては憧れのモデルです。

ティファニー買収が時計業界に与える影響は?

ティファニーとパテック・フィリップとのパートナーシップは1851年から続いており、ティファニーはアメリカ市場で最古のパテック・フィリップの小売り店で、現在もニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ヒューストン、ホノルルなどのティファニーブティックでは、パテック・フィリップのレギュラー商品を販売しており、ティファニーで販売された時計に限り、文字盤上に“Tiffany&Co.”のサインが入ります。
これがいわゆる「ティファニーWネーム」です。

2001年にはパートナーシップ150周年記念モデル「T-150 Ref.5150」が発表されました。

Patek Philippe T-150-Ref.5150

また、2008年にはニューヨーク五番街にあるティファニーの旗艦店の中に米国内初の「パテックフィリップ・サロン」がオープンし、その5周年を記念して2013年には「アニュアルカレンダーRef.5396G」のティファニー特別限定モデルが発表されています。
アニュアルカレンダーRef.5396G TIFFANY Wネーム

ロレックスについても、1950年代にNYのティファニーで販売されたロレックスに顧客の要望によって文字盤に”Tiffany & Co.”と印字するサービスを行っていたそうで、レアロレックスとしてオークションなどでも高値で取引されています。

ロレックス サブマリーナ TIFFANY Wネーム

今回ティファニーがLVMH傘下に加わったことで、パテック・フィリップとの関係性はどうなるのでしょうか?
ティファニーブティックでのパテック・フィリップ商品の販売は継続されるのでしょうか?????

実はパテック・フィリップが将来LVMHに買収されるのでは、という噂もあります。(ウワサですよ、ウワサ)
それならば継続されるのでしょうか・・・。

また、すでにLVMH傘下にあるウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスといった時計ブランドとの新たな「Wネーム」や、コラボ商品が誕生する可能性にも期待してしまいますよね!
(※ブルガリ、ショーメはジュエリー部門があるのでコラボはちょっと微妙かな、と。)

例えばウブロは、同傘下のイタリアの高級革製品ブランド、ベルルッティとのコラボ時計を数多く製造しています。
ウブロ Hublot ベルルッティ

ウブロのビッグ・バンかクラシック・フュージョンとかでティファニーブルーダイヤルモデルなんて出たら、、、!
レディースでしょうけど、話題性は抜群ですよね!
来年のクリスマス限定モデルとかどうですか?

今年出た「CLASSIC FUSION CHRONOGRAPH MYKONOS」(チタン: 525.NL.0179.LR.MYO19、キングゴールド: 525.OL.0189.LR.MYO19)とか、
「BIG BANG ONE CLICK SANG BLEU STEEL TURQUOISE SPECIAL EDITION 465.SS.892L.VR.1204.MMXM」なんかすでにちょっとそれっぽい色合いですけどね。
答えは神のみぞ知る、ですが、これからもLVMHの動向から目が離せませんね!!


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