ロレックス サブマリーナ 5513!ロングセラーとして君臨した時計とは!?
ヴィンテージ・サブマリーナを語る上で忘れてはいけないのがロングセラーを誇ったRef.5513です。Ref.5512のノンクロノメーターバージョンとして5512の発売から3年後にラインナップし、その後28年間製造され続けました。そのためヴィンテージ・サブマリーナとしては流通量も比較的多いのが特徴です。
第4世代の注目すべきポイントといったら、まず文字盤の質感があげられます。初期にだけミラーダイヤルが存在し、5513のなかでもレアディティールとして知られています。ミラーダイヤルには2タイプ存在し、ミラータイプがあるモデルとないモデルが確認されています。そのどちらもノンクロノメーターのために6時表記はメーターファーストの2ラインになっているのも特徴的です。また、これら初期の5513はポインテッド・クラウン・ガードをリューズガードとして採用しています。その後製造されるサブマリーナはすべてラウンド・クラウン・ガードに統一されてしまうため、とがったリューズガードのサブマリーナとしてはラストモデルということになります。さらにサブマリーナとしてははじめて、ダイビングスーツの上から着用しやすいようにエクステンション機能を備えたクラスプが採用されたことでも有名な時計です。
サブマリーナ |
説明 |
型番(ref) |
5513 |
ケースサイズ(mm) |
40㎜ |
ケース素材 |
ステンレススチール |
文字盤 |
サークルミラー ミラー マット ラッカー |
防水性 |
200m防水 |
キャリバー(Cal.) |
Cal.1530 Cal.1520 |
ムーブメント |
自動巻き 18,000振動(Cal.1530) 19,800振動(Cal.1520) |
ブレスレット |
ステンレススチール |
製造期間 |
1962年~1990年 |
<マット+メーターファースト>
Ref.5512と同様にRef.5513にもメーターファーストは存在しています。5512はクロノメーター認定モデルのため6時位置は4ライン表記だったが、5513はノンクロノメーターなので2ライン表記となっています。混合を避けられますね。
5513の初期は第3世代からの名残でミラーダイヤルを採用していましたが、途中で時代に合わせたマットダイヤルへと転換されました。そのわずかな期間にのみメーターファーストは生産されていたので生産量の多い5513においてもレア度の高い時計とされ高値で売買されています。
<1型ダイヤル(マット+下サブ)>
28年のロングセラーの中で文字盤に細かな違いが見つかりました。そのわずかな違いによって5513はカテゴライズされており、現在マットブラックダイヤルは主に5パターンに分けられています。
上の画像のモデルは比較的初期に製造され、
1型や
マーク1と故障されています。特徴は6時位置の表記が"600ft=200m"からスタートして、下段に"SUBMARINER"が入っている点です。ここから通称「下サブ」とされています。完全に閉じていない「オープン6」と呼ばれるフォントがあることも特徴の1つです。
さらに、1型ダイヤルは文字盤専門会社がサプライヤーとしてロレックスに供給していたことも判明しています。ダイヤル裏を見るとその社名や固有のマークを刻印していることもあり、製造元を確認できる可能性もあります。表記にも微妙な差異がありコレクター心をくすぐってきます。自分好みの時計が見るかるかもしれませんね。
<2型ダイヤル(マット)>
「下サブ」の1型ダイヤルに変わったのがSUBMARINER表記が防水スペックの上段にくる見慣れた印象の2型ダイヤルです。このモデル以降すべてのサブマリーナのダイヤルは文字盤上SUBMARINERロゴは6時位置の上段に統一表記されることで落ち着きました。最上部の王冠マークが、やや細身のフォルムになり、またその丸く抜かれた部分がシャープでないのが特徴です。英字はゴシック調のフォントを使用しています。これは2型ダイヤルの識別ポイントとなっています。さらに「0」が丸いのも見分ける際の目印となっています。
<3型ダイヤル(マット+ロリポップ)>
ダイヤル外周のミニッツトラックと各インデックスがくっついている、通称「
ロリポップ」のスタイルが最大の特徴です。シンボルマークであるクラウンの下に表記されたROLEXロゴのフォントが他のダイヤルのそれよりも細くなっている印象をうけます。また、"6"の巻き具合や"ft"が他では見られない個性的な書体になっています。上サブでは唯一"f"と"t"の横棒が同一線上にないのもまた特徴です。
<4型ダイヤル(マット)>
2型~5型までのダイヤル中でもっともモデルに近い洗練されたデザインです。フォントにメリハリがあってシャープな印象がやや2型に似ています。防水スペック表記の"6"は「オープン6」を採用しています。王冠マークが現行のようにスタイリッシュなフォルムをしており、ROLEXロゴの書体も原稿に近いシャープさがあります。2型とよく似ていますが、6時位置の表記に違いがみられます。2型はゴシック調なのに対して4型はセリフ付きの書体を使用しています。また、防水表記の"0"がオーバル状です。
<5型ダイヤル(マット)>
12時位置表記の書体が他の文字盤と比較すると、どれも僅かに太くなっている印象をうけます。そのためダイヤル内での存在感も増したように感じます。さらに、6字位置表記尾SUBMARINERの表記幅が広がったことが見てとれます。この5型ダイヤルはマットダイヤルの最終型にあたります。