更新日:2025年11月13日
地球からでは直接見ることができない“月の裏側(ダークサイド・オブ・ザ・ムーン)”にフォーカスしたオメガ(OMEGA)の人気コレクション「スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン」。1968年に人類初の月周回飛行に成功した「アポロ8号」の宇宙飛行士達が目撃した“奇跡的な瞬間”をロマンたっぷりにダークカラーで手掛けます。
シリーズ最新作全7モデルが、4つの新ダイヤル、ナイロン&ラバーストラップの7つのバリエーションで2025年10月にリリースされました。
初代ダーク サイド オブ ザ ムーンから継承してきた薄型セラミックケースが、スペック面を中心に進化してきましたね。従来のスピードマスターシリーズのアイデンティティーである“黒一色”のカッコ良さを、様々なダークカラーで意欲的に表現してきたダーク サイド オブ ザ ムーン(以下:DSotM)ですが、新作7モデルも渋い色味で洗練されています。
本記事ではコレクションを刷新し、ダーク サイド オブ ザ ムーンの在り方を探求する全7モデルの「どこがどう変わったか?」を分かりやすく簡潔にご説明します。
初代DSotMをよりクールに再構築したスピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン オート310.92.44.51.01.002&310.92.44.51.01.004。スピマスらしいオーソドックスな白&黒のコントラストが素晴らしく、12時位置“Speadmaster”ロゴ&クロノグラフ秒針先端の赤のワンポイントもピリリと効いています。
一見すると外観に関してはあまり変更点がありませんが、スペック面では大きな進化を遂げています。
見た目は初代DSotMと同じく、6時位置にデイト表示を配した二つ目のクロノグラフ仕様ですが、最先端のセラミック加工技術を施し、一部パーツは大幅なブラッシュアップを遂げています。
艶のあるブラックセラミック製ケース(※ポリッシュ&ブラッシュ仕上げ)と、二層構造のセラミックダイヤルは、従来のセラミックとはひと味違う“なめらかな光沢”を放ち、柔らかな輝きに満ちています。全体的にしっとりとした色気がありますね。
タキメータースケールに使用されたハイテク合金「リキッドメタル™」の美しさも申し分なく、2つの素材の硬度の違いが織り成す独特なコントラストは、非金属ならではの色味や光沢を生み出しています。
ムーブメントは自動巻きのオメガ コーアクシャル マスター クロノメーターCal.9900を搭載。ケース厚15.09mmとスリムになり、洗練されたシルエットへと進化しています。
各モデルの変更点を小出しで解説しても少しわかりづらいため、記事後半で「DSotM新作のどこがどう変わったか?」を一挙解説しています。やや駆け足気味で、次のモデルを見ていきましょう。
「スピードマスター ダークサイドオブザムーンコレクション、どこがどう変わった?」へ
| モデル | スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン
Speedmaster Dark Side of the Moon |
|---|---|
| 型番(Ref.) |
ナイロンストラップ/310.92.44.51.01.002 ラバーストラップ/310.92.44.51.01.004 |
| ケース素材 | ブラックセラミック |
| ケースサイズ | ケース直径:44.25 mm 厚さ:15.09 mm |
| クリスタル風防 | 両面に無反射処理を施した、ボックス型強化サファイアガラス |
| ムーブメント | オメガ自動巻きコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー9900 |
| パワーリザーブ | 60時間 |
| ダイアルの色 | ブラック |
| ストラップ |
310.92.44.51.01.002/ブラックのナイロン製ストラップ 310.92.44.51.01.004/裏側に月面のパターンをあしらったブラックのラバーストラップ <共通>セラミック製フォールディングクラスプとセラマイズドチタン製フレームスプリングフォルダーが付属 |
| 防水性 | 5 気圧 (50 メートル / 165 フィート) |
| 価格 | 各 2,211,000円(税込) |
※掲載内容は2025年11月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
全てのパーツを黒一色で統一した“月の裏側”よりもダークな世界観が魅力のスピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン “ブラックブラック” オート310.92.44.51.01.003&005。
差し色を一切排除した漆黒のボディーは、ポリッシュ&ブラッシュ仕上げを使い分け、程よいメリハリを生み出しています。グラン・フーエナメルを塗布したタキメータースケールも風合いがよく、目を凝らすほどその良さに気付けることでしょう。スピードマスターシリーズの中でも、思い切りの良い振り切ったデザインが魅力の“ブラックブラック”ですが、今作も芸コマな仕事ぶりは見事です!
心憎いこだわりはムーブメントにも表現されており、310.92.44.51.01.003&005はオメガ 9900ブラックエディションを搭載。ローター・ブリッジ・地板の各パーツにブラックのニスを塗布、特別感のある“ブラックエディション”仕上げを施しています。
本モデルに関しては、クラシックスタイルなナイロン製ストラップよりも、裏側に月面のクレーターをあしらったラバーストラップの方が感じが出ているかもしれませんね。
| モデル | スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン
Speedmaster Dark Side of the Moon |
|---|---|
| 型番(Ref.) |
ナイロン製ストラップ/310.92.44.51.01.003 ラバーストラップ/310.92.44.51.01.005 |
| ケース素材 | ブラックセラミック |
| ケースサイズ | ケース直径:44.25 mm 厚さ:15.09 mm |
| クリスタル風防 | 両面に無反射処理を施した、ボックス型強化サファイアガラス |
| ムーブメント | オメガ自動巻きコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー9900 ブラックエディション |
| パワーリザーブ | 60時間 |
| ダイアルの色 | ブラック |
| ストラップ | 310.92.44.51.01.003/ブラックのナイロン製ストラップ 310.92.44.51.01.005/裏側に月面のパターンをあしらったブラックのラバーストラップ <共通>セラミック製フォールディングクラスプとセラマイズドチタン製フレームスプリングフォルダーが付属 |
| 防水性 | 5 気圧 (50 メートル / 165 フィート) |
| 価格 | 各 2,266,000円(税込) |
※掲載内容は2025年11月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
アポロ8号の船長ジム・ラヴェルが発した「The moon is essentially grey(月は本質的にグレーである)」から着想を得た“グレーサイド オブ ザ ムーン”シリーズの2025年新作310.92.44.50.06.001&310.92.44.50.06.002。グレーで統一したダイヤルは、6~9時位置がスケルトン加工が施されており、DSotM2025年新作の中で最も意匠性に富んでいます。
2018年発売のスピードマスター ムーンウォッチ クロノグラフ“ダークサイド オブ ザ ムーン”アポロ8号 311.92.44.30.01.001をベースに改良したデザインですが、“月面の質感”をグレートーンで見事に再現。ムーンストーン風のゴツゴツしたテクスチャーが、見目好くグレーカラーに馴染んでいます。
海外の反応含めDSotM新作の中で、デザイン性を高く評価されている310.92.44.50.06.001&310.92.44.50.06.002。グレーセラミックケースとスケルトン加工のムーブメントの取り合わせが素晴らしく、表裏両方から“月のロマン”を覗けるのが魅力です。
“ダークサイド オブ ザ ムーン”アポロ8号 311.92.44.30.01.001と同じ手法ですが、ダイヤル側からは「地球から見た月の表面」、ケースバック側からは「宇宙飛行士が目撃した月の裏側」を表現しているのが情緒的です。公式ページのコレクション説明に『月の景色をその目で』と記載されているのも、大言壮語ではない完成度でしょう。色合い的にはスピマスの変化球的ポジショニングながら、メッセージ性も面白いため「他人よりちょっと変わった時計が欲しい」方にもお勧めです。
| モデル | スピードマスター グレー サイド オブ ザ ムーン
Speedmaster Grey Side of the Moon |
|---|---|
| 型番(Ref.) | ナイロン製ストラップ/310.92.44.50.06.001 ラバーストラップ/310.92.44.50.06.002 |
| ケース素材 | グレーセラミック |
| ケースサイズ | ケース直径:44.25 mm 厚さ:12.97 mm |
| クリスタル風防 | 両面に無反射処理を施した、ボックス型強化サファイアガラス |
| ムーブメント | 特別な装飾を施したオメガ手巻き コーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー3869 グレーエディション |
| パワーリザーブ | 50時間 |
| ダイアルの色 | グレー |
| ストラップ | 310.92.44.50.06.001/ブラックのラバーライニングをあしらった、グレーのナイロン製ストラップ 310.92.44.50.06.002/裏側に月面のパターンをあしらったグレーのラバーストラップ <共通>セラミック製フォールディングクラスプとセラマイズドチタン製フレームスプリングフォルダーが付属 |
| 防水性 | 5 気圧 (50 メートル / 165 フィート) |
| 価格 | 各 2,321,000円(税込) |
※掲載内容は2025年11月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
マットなブラックカラーと強烈な赤の差し色が目を引くスピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン “ブラック レッド”310.92.44.51.01.001。黒&赤のコントラストをパキッとさせており、12時位置“OMEGA”表記&ロゴ、6時位置“co-axial master chronometer”表記はグレーを配色。このモデルのみストライプがラバーだけ、6時位置にデイト表示なし、などさりげないこだわりで、コアな腕時計ファンを魅了します。
通好みしそうな“いぶし銀”の魅力が満載ですね。手巻きのオメガ 9908ブラックエディションを搭載、裏側もほぼ真っ黒で統一、オールブラックコーデ好きに刺さりそうです。
| モデル | スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン
Speedmaster Dark Side of the Moon |
|---|---|
| 型番(Ref.) | 310.92.44.51.01.001 |
| ケース素材 | ブラックセラミック |
| ケースサイズ | ケース直径:44.25 mm 厚さ:13.02 mm |
| クリスタル風防 | 両面に無反射処理を施した、ボックス型強化サファイアガラス |
| ムーブメント | オメガの手巻きコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー9908 ブラックエディション |
| パワーリザーブ | 60時間 |
| ダイアルの色 | ブラック |
| ストラップ | 裏側に月面のパターンをあしらったブラックのラバーストラップ セラミック製フォールディングクラスプとセラマイズドチタン製フレームスプリングフォルダーが付属 |
| 防水性 | 5 気圧 (50 メートル / 165 フィート) |
| 価格 | 2,266,000円(税込) |
※掲載内容は2025年11月調査時点のものです。
※価格・仕様は予告なく変更される場合があります。
大まかな特徴、基本的なスペックの説明が終わりましたが、読者の皆様いかがだったでしょうか?DSotM新作はデザインの変化は少なく、スペック面を主に強化してきたため、インパクトは少なめな印象です。
変更点がわかりづらいため、DSotM2025年新作の目ぼしい変化をまとめてみました。
≪DSotMの主な変更点≫
大まかなデザインコードはほぼ変わらず、一部パーツ・ケース厚・ストラップなどがブラッシュアップされましたね。軒並み薄くなりましたがケース径は変更なし、でサイズに関しては大きめの約44mmを維持しています。2013年にバーゼルワールドでセンセーショナルなデビューを果たしたDSotMですが、その頃とデザイン・サイズの方向性が変わらないのは、良くもあり悪くもありといったところです。
デザインに関しては、元々カッコ良いスピマスを上手くアレンジした派生種なので問題は少ない印象です。ただ踏み込んだ意見としては、44.25mmのビッグフェイス以外のサイズ展開もそろそろお披露目して欲しかった、というのが正直なところ。
消費者目線で見れば、サイズやデザインがほぼ10年間変わらないコレクションを、定期的に10%前後値上げする状況で新作を品定めしなければならず、もう少しグルービーな方向性でリリースできたのではないか、と思わざるを得ません。本作7モデルは如何せんセールスポイントがコア層向けなので、熱心なコレクターに訴求できれば合格点かもしれませんね 。
ここで他ブランドに目をやってみましょう。
2025年10月グランドセイコー新作“白樺ネイビーブルー” SLGW007 1,342,000円(税込)
オメガのライバル企業であるロレックスのコスモグラフ デイトナ Ref.126500LNは定価2,349,600円(※2025年1月に改訂、旧価格¥2,176,900。172,700円値上げ)、DSotM2025年自動巻きの新作は220万円前後と、値段がロレックスに追いついてしまいそうな状況に。
一方、巻き心地にこだわった手巻き最新キャリバー9SA4搭載の2025年10月グランドセイコー新作“白樺ネイビーブルー” SLGW007は税込価格1,342,000円。手巻きの“グレーサイド オブ ザ ムーン”2025年新作は2,321,000円ですから、100万円ほども安く
値段で購入することができます。
原材料費の高騰、円安の影響、人件費の上昇、中国アジア圏の高級品消費の減速、など高級ブランド時計の値上げが止まらない昨今、スウォッチグループは苦境に立たされています。株価は16年ぶりに安値を記録、2025年前半の利益は90%近く落ち込み、一説では「ヨーロッパで最も空売りされる株の一つ」とも噂されています。一方セイコーグループの株価はグランドセイコー(GS)の販売好調を受けて、7月末から6割上昇し連日最高値を更新、対照的な結果が続いています。
DSotM全7モデルがオメガらしいスタイリッシュでクールな新作だったのは間違いありませんが、ロレックスやGSの2025年新作と比較すると、コストパフォーマンスでやや劣り、70~80点くらい、という印象です。入手するか悩んでいる方は、デザイン、サイズ、トータルバランスなどじっくり検討を重ねた上で、購買意欲をそそられるかどうか吟味した末に購入へ踏み切ればよいでしょう。
地球からでは目視できない“月の裏側”を再現し、ポテンシャル高めのDSotMコレクション。少し辛口表現が続きましたが、別の角度からダークサイドを眺めていきましょう。
生産終了となったDSotMの主要モデルは以下の通りです。
スペックは細部までチューンナップされましたが、価格は10%近く上昇。お世辞でも安い価格帯ではないので、ひと目見て気に入った方、新品で珍しいスピマスが欲しい方はじっくり検討すればよいと思います。本作と方向性が近い、旧モデルを幾つかピックアップしましたので、デザインと値段の変化を見極めながら、「新品VS中古」どちらが良いか、ご自身のベストアンサーを導き出してください。
ダーク サイド オブ ザ ムーン 311.92.44.51.01.007
スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン オートのナイロン製ストラップ310.92.44.51.01.002&ラバーストラップ310.92.44.51.01.004に一番似ているのは、旧レギュラーのダーク サイド オブ ザ ムーン311.92.44.51.01.007でしょうか。
デザインや構成、配色はほぼ同じで、厚さ16.14mmのCal.9300を搭載、値段は価格改定前で1,969,000円、約25万円前後上昇しています。デザイン的に誤魔化しのきかないベーシックなモデルの分、価格上昇の影響も大きく感じますね。
ダークサイド オブ ザ ムーン“アポロ8号” 311.92.44.30.01.001
“グレーサイド オブ ザ ムーン”310.92.44.50.06.001&002とスペックの近いダークサイド オブ ザ ムーン“アポロ8号”311.92.44.30.01.001。スケルトン仕上げの特別製手巻きムーブメント1861搭載、現定価は310.92.44.50.06.001&002と同価格の税込価格2,266,000円です。
月のロマンも一気に冷める発売当時の価格を記載しますと、2018年当時で税込み1,144,000円。7年の月日は残酷で、価格はほぼ倍に上昇!!時勢を反映すると価格上昇の波は仕方がありませんが、コレクションの存在意義、メッセージ性を上手く表現した新しいアプローチで、私達時計ファンを興奮させて欲しいものです。
2025年新作の登場で多くのモデルがディスコンとなりましたが、DSotMシリーズは力強い軌道で跳ねるかどうかは正直微妙なため、“好きなモデルを好きなタイミングで買う”という選択肢も賢い買い方の一つです。姉妹サイト「ブランド時計販売のクエリ」では、一点限りですがメテオライト文字盤の311.63.44.51.99.001をお値打ち価格で販売中です。スピマスは手数や種類も豊富なため、気になるモデルを定期リサーチするのもお勧めの入手方法ですよ!
海外の反応の一例として、マンチェスター・シティセンターのオメガブティックへ足を運んだレビュー動画をご紹介します。
「“グレーサイド オブ ザ ムーン”を予約したけど、サイズが大き過ぎないか心配」
「この価格帯だとブランパンの方が欲しいかも、時計は素晴らしい」
「オメガとロレックスの価格がほぼ同じ。だけどリセールバリューには大きな差がある」
投稿者さんの人柄なのか、ほんわか温かいコメントが多数寄せられていました。ただ、値段に関してはシビアな意見も目立ったため、“価格と価値”の釣り合いをどう取っていくかが課題でしょう。
DSotMの世界観を崩さず、ケース厚のスリム化、最新技術を駆使した外観美、で通常仕様のスピードマスターとはまた違う良さを発揮していましたね。
コレクション誕生の2013年頃の価格設定と比較すると、随分高くなってしまいましたが、最先端のセラミックテクノロジーを駆使し、値段に見劣りしないダークトーンのカッコ良さを十二分に引き出しています。アポロの宇宙飛行士が着用した有名な「ムーンウォッチ」クロノグラフを現代的に解釈し、アップデートを続ける同コレクションですが、ピンクフロイドのモンスター・アルバム『The Dark Side of the Moon(意味:狂気、全米チャート570週ランクイン)』のように、“時代に適したディープさ”を兼ね備えてロングセラー商品へと成長していくといいですね。
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