更新日:2021年02月22日

時計のポリッシュ(研磨)するとどれぐらい綺麗になるの?

腕時計をポリッシュ(研磨)するとどれぐらい綺麗になるの?

新品の時はピカピカに輝いていた腕時計。どんなにぶつけないように気を付けていても、やはり使い続けるうちに細かな擦り傷、打痕などは出来てしまいます。気になる場合は外装研磨(ポリッシュ)してみるのも一つの方法ですが、一体どれぐらい綺麗になるのでしょうか?実際に磨きをしてみた事例を見てみましょう。

研磨したグランドセイコーの事例

こちらのグランドセイコーは細かな傷、打痕などを目立たない程度に磨きをかけています。

ベゼルの4時位置近くに打痕、小傷などがありますが、ほぼ分からない程度になっています。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

別角度から見ると、ベゼルとケースの4時位置近くの打痕がより分かりやすいですね。磨き後は殆ど消えています。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

キズも消え、ケース側面の鏡面仕上げが蘇った印象。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

こちらもケース側面にかなり目立つ小キズが見られますが、研磨後はつるつるとキズ一つない状態に見えますね!

<仕上げ前>
<仕上げ後>

ブレスレット側面です。こちらもキズ自体はあまり深くないものの、多数の擦りキズが見られます。こんなところも意外と傷が付くんですね!研磨後は輝きを取り戻しています。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

ブレスレット正面です。やはり細かいキズが見られくすんだ印象ですが、研磨後は綺麗に消えつつ、サテン仕上げはキープされています。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

GSのロゴがあるクラスプ部分です。こちらもサテン仕上げでキズだけは綺麗になくなっていますね。

<仕上げ前>
<仕上げ後>

いかがですか?まるで新品のようにピカピカになりましたね!

ポリッシュ(研磨)が難しいケース

上記のグランドセイコーはスタンダートなステンレススチール素材でしたが、ケースの素材・仕上げなどによっては研磨が難しい場合があります。

チタン

軽量、かつアレルギーが出にくいことで近年時計素材として人気のチタンですが、チタン製のケースは研磨できません。

PVD加工

PVD(Physical Vapor Deposition)とは金属の上に施すコーティングの一種で、硬度も上がり摩耗耐性が向上するため、PVD加工を採用するブランドも増えています。耐傷性は上がっていますが、全く傷が付かないというわけではなく、万が一傷ついた場合にはコーティング仕上げですので磨きでは対応できません。

DLCコーティング

DLCコーティング(Diamond-Like Carbon)も金属表面にナノレベルの薄膜をつくることで硬度、耐摩擦性、耐腐食性などを高める技術です。ブラックPVDコーティングを施したオールブラックモデルはよく見かけるようになりましたよね。こちらも人気の高い表面加工ですが、PVD加工と同様、磨きで戻すことはできません。

まとめ

時計の研磨はOHと同じタイミングで

腕時計のポリッシュの実例、ポリッシュできないケースについてご紹介して参りました。付け加えますと、研磨できないわけではありませんが、ゴールドやプラチナ等の貴金属製ケースの場合、その素材そのものの価値も高いものですからあまり削りたくないですよね。研磨ではなく、埋める、という選択がなされる場合もありますが、のちのち色浮きしてきたり、という問題が生じる場合もあります。

また、あまり何度も研磨を繰り返しますと、今度は「ケース痩せ」と言って、美観的にも防水などの機能的にも問題が生じる場合があります。研磨の程度にもよりますが、一般的にはほぼ新品の形状を保てるのは5回程度と言われています。メーカーに持ち込むと、研磨できない場合は「ケース交換」になり、かなりの費用がかかります。

時計の研磨の頻度はどれぐらいが適当?!

時計のポリッシュ費用の相場は、メーカーや素材、キズの具合などにより一般的なモデルでも6,000円~20,000円程度とかなり幅がありますが、たいていの場合は一度見積もりを出してもらえます。 ご紹介したように、腕時計は擦り傷や打痕など、研磨によって驚くほどきれいになります。ポリッシュの頻度は、費用もかさみますし、ケース痩せは避けたいところですから、数年に一度のオーバーホールのタイミングでついでに、程度がお勧めですね。




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