更新日:2021年01月14日
グランドセイコー スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪” SBGA431Gを入手しましたので、さっそく実機レビューをお届けします!
グランドセイコーより、2020年秋に日本三景の浮世絵をモチーフにした中国限定モデル3本が販売されました。
→詳しくはこちらの
ブログ(「日本三景の浮世絵をモチーフにしたグランドセイコー 中国限定モデル!Ref. SBGA431G、SBGA433G、SBGA435G」)にてご紹介しています。
左)SBGA435G 右)SBGA433G
「日本三景」とはご存じの通り、「宮島」「松島」「天橋立」という3つの日本の景勝地を指し、江戸時代より詩歌に詠まれたり、絵画に描かれたりと、長らく愛され続けています。
今回入手した「グランドセイコー スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪” SBGA431G」は、昭和の広重”とも称される、大正・昭和期の浮世絵師、版画家である川瀬巴水(かわせはすい)の浮世絵版画、「厳島の雪」(いつくしまのゆき)からインスピレーションを得て製作されています。
広島県に位置する安芸の宮島(正式名称:厳島)は、古くから島そのものが神として信仰されており、1996年に世界遺産にも登録されました。神秘的な海上社殿や大鳥居は国内のみならず海外の観光客にも人気のスポットです。
それでは「グランドセイコー スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪” SBGA431G」の特徴を実機を観察しながらレビューして参ります。
「グランドセイコー SBGA431G」は、41mmのステンレススティール製ケースに、スプリングドライブ キャリバー9R65を搭載し、3時位置には日付表示、7~8時位置にパワーリザーブ表示を備えています。外装やムーブメントのスペックとしてはグランドセイコー ヘリテージコレクションのSBGA401などと近しいモデルと言えますね。
サテン仕上げと鏡面仕上げを組み合わせたグランドセイコーらしい美しいケースとインデックスが輝きます。
川瀬巴水の「厳島の雪」は雪が降り積もった冬の厳島神社を描いた浮世絵。 独特のテクスチャが施されたホワイトダイヤルは降り積もった白い雪を、赤い針は厳島神社の「水上鳥居」を思わせますね。
最近グランドセイコーはかなり様々なダイヤルのバリエーションを発表していて、特に「スノーフレークダイヤル」と呼ばれるものが国内外で非常に人気です。こちらのダイヤルも一切に見ると本当に美しく、艶やかなインデックスや針と相まって高級感があります。
このダイヤルの独特な質感。グランドセイコー銀座限定 SBGA425や、US限定 SBGA415に近い、と言えば通な方はピンと来るのではないでしょうか。
もちろんリューズには「GS」ロゴが刻印されています。
ステンレススティールのブレスレット。リンク部分は鏡面仕上げとなっており、サテンとのコントラストでより華やかな印象を与えます。
裏蓋はシースルーバック仕様となっており、搭載されるスプリングドライブムーブメント Cal.9R65を鑑賞することが可能です。
なお、交換用の白いレザーベルトも付属します。
「グランドセイコー スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪” SBGA431G」を購入するといわゆる「限定証」が同封されますが、この三つ折りのリーフレットにも川瀬巴水「厳島の雪」が描かれています。
限定証には、シリアル番号などが記載されています。
「厳島の雪」の絵と共に、中国語で下記のような説明が記載されています。
灵感之源
Grand Seiko2020中国限量版腕表以“日本三景”为设计主题。
“日本三景”即天桥立、松岛、严岛,早在德川幕府建立初期便已全国闻名,此后逐渐成为日本景色的象征。
此款腕表设计灵感源于新版画代表人物川巴水的浮世绘《严岛之雪》以白色表盘描绘严岛的梦幻雪景。
当方、中国語は全くわかりませんので、Google翻訳してみます。
インスピレーションの源
Grand Seiko2020中国の限定時計は「日本の三景」をテーマにデザインされています。
「日本の三景」、すなわち天橋立、松島、いつく島は、徳川書国の設立以来、全国的に有名であり、それ以来、徐々に日本の風景の象徴となっています。
この時計のデザインは、新版画の代表である川瀬巴水の浮世絵「厳島の雪」にインスパイアされ、白い文字盤に厳島の夢のような雪景色が描かれています。
なるほど、日本三景を「日本の風景の象徴」と捉えて、今回ご紹介したSBGA431G「厳島の雪」のほか、SBGA433G「松島双子島」、SBGA435G「本朝名所 天橋立」という3本からなる中国限定モデルが製作された、ということなんですね~。
グランドセイコーSBGA431Gは数量限定の中国限定モデルで生産本数は181本、とリリースされていました。しかしSBGA431G時計本体の裏側の刻印は、
「〇〇/222」
という表記になっています。
実は前述の限定証にも、限定シリアルは「〇〇/222」と記載されているのです。
一体どちらが正解なんでしょうか?
実は小耳に挟んだところによりますと、中国では古代の易経の陰陽五行に基づいた考え方が今でも色濃く影響していて、左右対称や偶数を「縁起が良い」と考えたり、「死」を連想させる数字「4」を避けたりするそうです。
この時計の記載上の限定総数は「222」。確かに左右対称だし偶数だし縁起がよさそう。
さらに222までの数字で「4」を含む数字(4、14、24、、、40、41、、、140、141、、、114、124、、194、204、214)を抜いて数えてみると・・・・確かに総数は「181」になります!
また、秒針にグランドセイコーとしては珍しい「赤色」が用いられているのは、もちろん厳島神社の大鳥居のカラーでもありと思いますが、同時に中国では「赤」は慶事や喜びを象徴する縁起のよい色とされているから、という理由もあるのではないでしょうか。
グランドセイコー スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪” SBGA431Gは、なんといっても中国限定181本という希少性、そして美しいタッチのホワイトダイヤルが魅力的なモデルです。個人的には最近人気のスノーフレークダイヤルよりこちらの方が素敵なのでは、と思うほど美しいダイヤル仕上げでした。ケースの研磨については、グランドセイコーはもはや説明不要のレベルだと思いますが、爽やかなホワイトダイヤル、高級感のある艶やかなケース。スーツの手元に素晴らしいアクセントとなるでしょう。
グランドセイコーのドレスモデルにしては珍しい赤い秒針、というところも個性的で惹かれます。価格はプライスタグによりますと、CNY 42,000(中国人民元)、ということで、2021年1月14日現在のレートで換算しますと、だいたい670,000円ほど。国内ではなかなか流通しないモデルだと思いますが、かなりおすすめの1本だと言えます!
モデル | スプリングドライブ 中国限定モデル ”厳島の雪”
Spring Drive China Limited Edition |
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型番(Ref.) | SBGA431G |
ケース径 | 41mm |
ケース素材 | ステンレススティール |
ムーブメント | 自動巻スプリングドライブ キャリバー 9R65 |
精度 | 平均月差±15秒(日差±1秒相当) |
持続時間(最大巻上時) | 約72時間(約3日間) |
機能 | 日付表示機能、パワーリザーブ表示機能 |
防水性 | 日常生活用強化防水(10気圧) |
生産本数 | 181本限定 |
発売日 | 2020年10月発売予定 |
価格 | CNY 42,000 |